フィリップ・トルシエとわたし
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2003年02月07日(金) Abelcain  或いはエル・トポの息子。



事務所の回りには植え込みがある。

当然、われら従業員はズボラ揃いなので

お手入れなぞ死んでもやらんぞ。雑草が生えまくっている。

がだ。

数週間前からズボラな植え込みに変化が現われた。

なんか生えてやがる。

パンジーっぽい花や、ワケわからない草やらが

だんだん事務所の回りを侵食しているのだ。


何だか殺伐とした事務所の回りに、お花のオアシス完成間近だ。

誰だ?

ウチにはそんな気の効いた女性なぞ死に絶えましたぞ。

とはいえ、なんかの間違いで宗教に。

もとい。

環境美化に目覚めたお方がいるやも知れん。

回りに聞いてみたが、やはり気の効いた(以下略

んで、謎のまま。

数日が過ぎ

昼休み。

ん?

植え込みに黒い影発見。

ばあさんだ。

どっかのばあさんが、なんか植えてやがる。

妙な球根植えてやがるよ。オイ。

…アノー。奥さん。一体何を?


近所のばあさんで、あまりにも事務所が殺伐としてるので

なんか、植えたかったそうな。

ええと。私有地なんスけどここは。。。

つうか、一言いえよオイ。

イヤ。やめとこう。

年寄りだし。

聞くとじいさん死んで、一人暮らしだそうだし。

どうせ、ここ田舎だし。

一生懸命雑草取って植えてるもんな。


ばあさんは誰の為でも無く、自分が花のある風景を見たいから

花を植えている。ただそれだけだ。


ばあさんの後ろ姿を見る。

なんか、まぁ上手く言えないが、悪く無い光景だ。


春にはもっと色数が増える事だろう。

うん。悪く無い。


何故イモとかネギも植えてあるのかは、深くは聞くまい。

なぁ?ばあさん。あはは。


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