真夏のように真梅雨という言葉があるのは先週のことをさすのだろう。太陽はほとんど見えず、いつ雨が降るともわからない状態で傘が手放せない非常に厄介な天候だった。とくに背広を着るようになったこの頃は雨は一番気をつけなければならないことのひとつだ。
ところで、今週は3連休ということもあり一度は更新しようと思っていたのだが、思うように書き進めることができず、今週の更新は結局見送ることになった。せっかく少し常連が増えたようなので、隔週更新を続けていこうと思っていたのだが、どうも最近たくさん漫画を読む傾向にあるのがよくない。
妹は漫画を読むのが大きな趣味のひとつで、僕とは違ってたくさん友達を持っているので、たくさんの漫画を買ってくるし借りてくる。その代わりに妹も貸し出している(しかも僕の漫画も勝手に貸し出すのは困ったものだが)。 「花ざかりの君たちへ」「フルーツバスケット」「彼氏彼女の事情」「世界で一番大嫌い」「Wジュリエット」などの少女漫画をはじめ、少年漫画も借りてくる。「るろうに剣心」「SAMURAI DEEPER KYO」、最近で一番うれしかったのが「BLEACH」(まだ9巻までしか読んでいないので早く続きを借りてきてくれないかと心待ちにしている)だった。先週末の金曜日は「LOVE」というテニス漫画をつい全巻読破している。
そうやって妹に釣られて大量に漫画を読んでいるせいか、最近はよむ漫画がないと落ち着かなくなってしまったほどだ。 そこで、図書館に行って会社の行き帰りの電車で読む本を調達するついでに、その近くにある古本屋にいって何か買ってくることにした。
そこで迷ったのが「BLEACH」を買うか否かである。あの面白さは買ってじっくり読む価値はある。 しかし、人気があり、一冊300円の「BLEACH」はそれでも手が出しづらい。しかもどうせ妹が借りてくるので一度は読める。それよりかは10冊で全巻そろっている「武装錬金」のほうがまだマシではないだろうか。 しかし、「BLEACH」や「武装錬金」は確かに面白い。しかしそれだけである。一応、お金に余裕はあるのだから思い切って買ってしまってもいいくらいなのだが、それでも手が出しにくいというのは、自分の中の購買基準に達しない何かがあるからではないのだろうか。
僕は、買う漫画はわりと厳選する。ポイントが高いのは得られる知識の多い作品だ。「ギャラリーフェイク」「美味しんぼ」などはその典型だろう。「海猿」や「め組の大吾」など、職業系の作品も割合好んでいる。 それと、言葉遣いのいい作品。台詞回しやテーマで深いものを扱っている作品は役立つ知識がなくても買いだ。「いいひと。」や「鋼の錬金術師」「MONSTER」などがそれにあたる。 これに加えて絵が好みに合っていればかなり高い確率で買う。
漫画でも日本の漫画はただの娯楽ではない作品も多い。己の哲学を出し切るものもあれば、この世の現状を訴えるようなものもある。漫画知識とはいえども、「ドラえもん」から始まってかれこれ20年近く読み続けてきた漫画から得られた知識は半端でなく多い。 今のところ予定はないが、将来子供を持ったら漫画はどんどん読ませてもいいと思う。ただし、内容は多少選ぶが。
先週、表明をしたのにもかかわらず、片付けに手をつけもしなかった。片付けるにはまず、これをこうして、と考えている段階で面倒くさくなってやめる。こうして部屋は片付かずにどんどん散らかっていくのである。
それにしても、社会人の土日は非常にありがたい。学生のころは日曜日はたいていアルバイトが入っていたので、あまり休めていた実感がなかったのだが、土曜日という休みのあとにさらに休みが続くのが特にありがたい。
それにしても片付けの件といい、そんな有難い休日の最近の過ごし方は不毛なものである。 昔は体力のないように振舞う両親をみて、なんて時間の無駄なことを、と思っていたのだが、今現在、家族の中で休日を一番無為に過ごしているのは僕自身だったりする。 両親、特に父親は犬の散歩に行ったり、炎天下の中テニスに行ったりと、たいてい家から一歩も出ようとしない僕に比べればはるかに活動的だ。
来週は3連休でもあるし、少しは活動的な休日の過ごし方でも考えてみよう。
扇風機を使い始めた。気候も湿度たっぷりの梅雨らしいものとなり、風呂上りなどは、いくら体を拭いても体が乾いた気がしない。
休日に動くにはかなりの決意と活力が要るようだ。しようと思っていた部屋の後片付けもせずじまい。ブリッジが少々壊れてしまったメガネをメガネ屋さんに持っていくのも忘れている。 決意が鈍らないように宣言しておこう。来週には片付ける。
それと驚いたのが睡眠量だ。いつもは五時間弱ですんでいる睡眠時間が休日になると、10時間寝てもなかなか眠気は取れない。 いつか「寝だめはできない」という話を聞いたことはあるが、どうやら「睡眠不足を取り返すことはできる」らしい。2日間だろうが3日間だろうが8時間も寝ればスッキリするものだと思っていたがどうも違うようだ。
さて、来週からは正社員となり、残業も出てくるのだろうが、そうなると今までより自分の時間の確保が難しくなる。
【バッカーノ! 1934(成田良悟/電撃文庫)】 評価:Å
不死者と不死の酒の存在をめぐる物語の最新シリーズ。ややシリーズ主人公らしい扱いを受けるようになったフィーロがアルカトラズ刑務所に収監され、であった出来事(獄中編)、それと同時期にシカゴで起こった事件(娑婆編)、そしてその両方の結末(完結編)の3巻構成になっている。
基本的には毎回違う主人公を扱った一話完結で、しかし一話ごとにシリーズとしても話が動いているところなどは前回取り扱った『戦う司書シリーズ』と似ている。 シャム達『双子』の話がややこしくて理解しがたいところがあったが、種が明かされると、その点は解消された。そしてリカルドとの絡みはその設定の裏を取った見事な展開だと思った。
しかし、相変わらずキャラクターが異様なほど多く存在するのにもかかわらず、それでも「コイツ、誰?」と思わないことがまず恐ろしい作品である。 キャラ立てには外見、思想、口調といろいろあるが、それら全てを使いこなせている結果なのだろう。ただ、台詞だよりなのが玉にキズ、と思わなくもないが。 成田氏のキャラシートを一度でいいから見てみたい。どんなことが書いてあるんだろう。
ただ、グラハム(今回の中でも特に気に入ったキャラの一人)が勘違いでシャーネをさらったといういうエピソードについてはさっぱり覚えがないのが気になるところだ。
あとがきを読んで思ったのが、どうも成田氏の物語の構成スタイルは『キャラ先行』らしい(明確にそう書いてあるわけではないが)。確かに、キャラの思想、悩み、関係、設定はそのまま物語になるところが多い。 キャラ作りもしっかり作りこんであると、展開を考えることもないのだろうか。
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