読書記録

2020年09月22日(火) 圓朝 / 奥山 景布子


 江戸と明治を駆け抜けて、芸能の怪物となった三遊亭圓朝。しかし、その実人生は「まさか」の連続だった。師匠に嵌められ、弟子は借財まみれ、放蕩息子は掏摸で逮捕。売れない修業時代から、名人にのしあがった晩年まで不屈の魂に燃えた“大圓朝”の堂々たる一代記。




怪談牡丹灯籠
塩原多助一代記
真景累ケ淵
怪談乳房榎
鑑ケ池操松影



2020年09月17日(木) そうか、もう君はいないのか / 城山 三郎


 どんなに仲のいい夫婦でも事故などにあわない限りは一緒には死ねない。
長く一緒に暮らした夫婦は先に死んだほうがいいと思う。
特に妻が先に逝って残された夫は家事などが苦手な場合、ちょっと悲惨なように思う。



彼女はもういないのかと、ときおり不思議な気分に襲われる──。気骨ある男たちを主人公に、数多くの経済小説、歴史小説を生みだしてきた作家が、最後に書き綴っていたのは、亡き妻とのふかい絆の記録だった。終戦から間もない若き日の出会い、大学講師をしながら作家を志す夫とそれを見守る妻がともに家庭を築く日々、そして病いによる別れ……。没後に発見された感動、感涙の手記。



2020年09月09日(水) 百花 / 川村 元気


葛西泉。38歳。レコード会社勤務。
好きな食べものはハヤシライス。卵料理も好物。味噌汁が苦手。
社内結婚した妻がいてもうじき子どもが生まれる・

認知症と診断され、徐々に息子を忘れていく母・百合子を介護しながら、泉は母との思い出を蘇らせていく。
百合子と泉しか知らない空白の一年間がある。

そして母が預けられた施設はとても良い。






ただ物語として読めばいいのだろうが、認知症になるかもしれない、と不安ばかりを思うが正直なところ子供には期待できない。
さらに施設に入るお金もない。
物語の介護はいつもサラッとキレイだ。






2020年09月02日(水) 中天の半月 / 阿倍 健

 

 幕末の新潟、開拓期の北海道から、第二次世界大戦直後までの朝鮮を舞台に、著者の曽祖父・小宮秀治と、朝鮮で結ばれた金碩玄(キムソッキョン)の2人を中心とした一族が、激動の時代をたくましく生き抜いた姿。

小宮は北海道の刑務所で看守をしていて、これからは外国にも目を向けるべきとして、日本統治時代の朝鮮で郵便局長からリンゴ園を始めた。
秀治の妻・トラも朝鮮で産婆の免許を取るなど、みんなが向上心というか行動力のある人ばかり。

たまたま目にした一族の子孫の一覧図に、今まで知らなかった朝鮮人女性の名前があったことから書かれることになった物語。

量ではなく内容にとても読み応えを感じた。

韓ドラが大好きでよくみているけれど、何とはなしに朝鮮語・ハングルを勉強したくなった。





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fuu [MAIL]