読書記録

2015年11月26日(木) 103歳になってわかったこと       篠田 桃紅

 人生は一人でも面白い



タイトル通りに103歳になったからこそ言える言葉。
そして身体も頭も健康でいてこその言葉。
書店で作者の別の本に103歳のお姿があった。
和服を着こなすというか着慣れておられるような、そう…昔の日本の女性を彷彿とさせる凛としていて、なおそそとしたたたずまい。
着物を普段着として着こなしたかった私には正に憬れのお姿。


自らの足で立っている人は、過度な依存はしない。

自分という存在は、どこまでも天地に ただ一人。

誰か式、誰か風、ではなく、その人にしかできない生き方を自然体と言う。

夢中になれるものが見つかれば、人は生きていて救われる。

自分の心が 自分の道をつくる。

自分の心が一番尊い、と信じて 自分一人の生き方をする。




枚挙にはいとまがないが この方の言葉を伝えたい人が私にはいる。
↑ やっておきたいと思うことは、どんどんやる。
  受け入れられるか、認められるかよりも 行動したことに意義がある。

















2015年11月18日(水) 鈴虫炒飯     又吉 直樹・田中 象雨 


ピース又吉直樹が考えた新四字熟語を、書道家・田中象雨さんがイメージで墨書したもの。

単行本が 『鈴虫炒飯』 で 文庫化したのが 『新四字熟語』

さすが、直木賞作家であるとともに、お笑い芸人だなと思う視点の四字熟語が面白い。
抱腹絶倒ではないけれど、思わずクスリと笑ってしまったり、
なるほどと頷いてしまうものなど、作者の才能を再確認した。
ダジャレ的な言葉もあるけれど、感受性が豊かというかニンゲンをよく観察されてます。
そして 田中象雨さんの書が素晴らしい。
新四字熟語を素晴らしく引き立てている。


〇馬面猫舌
明確な欠点が二つあること。

〇溜息影濃
吐いた溜め息の影が濃くなっていく。
思い悩み活路が見出せない状態の人。

〇納戸化石
納戸や押し入れを片づけていると、思いがけず懐かしい物を発見することがある。
自分の中に合った使わなくなった部分。自分の抜け殻。


〇活動吸飲
やりたいことができず、言いたいことも言えず、いつも言葉を飲み込み動き出せない状態。

〇登場黙殺
集まりに遅れて行ったら『おっ! やっと来たね!待ってました!』となるだろうと予想していたのだが、僕に気付く人は誰もいなかった。

〇布団反復
二度寝すること。

〇絶命読書
凄まじい本に出会うことがある。
心を奪われるなどという表現じゃ追い付けない。自分から抜け出した魂が本に入り、本が脈を打ち始める。自分は本を読みながら一度絶命するのだ。

〇自家楽園
ひきこもっているが、そんな日々を本人は楽しんでいること

〇大人中退
大人であることを途中で退くこと。
大人としての常識を知った上で、それを捨てて子供に返ること。
真面目な大人が一時的に、はめを外す場合に使うこともある。


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