++いつか海へ還るまで++

雨が降る 代わりに泣いて いるように

降り続く雨 降り止まぬ雨


2007年02月28日(水) 空は続いてるから

結果を言えば 今日 仕事を休んだ。


準備して着替えて後は玄関のドアをあけるだけだったのに
それがどうしてもできなかった。

頭の芯の鈍い痛みは朝、子供達を送り出した頃からどんどん酷くなって
出かける30分前には横にならずにはいられなくなってしまった。

登校拒否になる子供の気持ちが痛いほどわかった。
抑え付けてた精神から溢れ出たものが身体を動かなくさせる。


電話をして具合が悪くて今日は休ませて欲しいと伝えた。
社長は無理しないで身体を休めて と言ってくれたけど
仕事についての件をひとつ言われた。

その件は知識のある人間からすれば当たり前のことなんだけど
わからない人にわかるように説明して納得して貰うには
かなり骨が折れる。
でも ちゃんと理解して貰っていないと困る大切なことでもある。

ただし 本来なら わたしの仕事とは繋がりはあっても
また別の分野になる。 
それ自体を仕事にしている人もいるくらいなので
サービス(無料)で そこまで責任をもたされては堪らないんだけども。


それでもそれを聞かされると変なところで気になる馬鹿なあたしは
頭痛薬飲んでもグラグラする頭でPCを立ち上げた。

休んだことによる罪悪感と 
でも少なくとも今日は行かなくてもいいという気持ち。
なんともいいようがない中途半端な落ち着かない状態。

そんな中で とにかくその件について検索して
急に社長から電話があった時にもわかりやすく即答できるように
次の出勤日に社長やクライアントさんへ見せて説明できるように
数枚の書類を作った。

でもそれまでが限界で 
後は何とかPCの電源を落として布団に倒れこんだ。

そのまま 記憶が途絶えて
起きたらもうすっかり夜だった。



子供達に聞いたら 
一応 子供達が帰宅した時には玄関のドアを開けて 
おかえりと言ったらしいし 
またカバンからお金を出して夕食に何か買ってきて と
長男に頼んだらしい。
まったく記憶には無い。最近こんなことばかり。

「お母さんの分もそこにあるから ちゃんと食べてね」と
子供達から言われてオニギリを食べて薬を飲んだ。
オレンジジュースも飲んだ。喉が凄く渇いてて
すっぱいものが欲しかったから
ジュースが喉に沁みるように美味しかった。

明日は出勤はないが明後日の出勤はクライアントさんも
来られるし 今度こそ どうあっても休めない。


最近のあたしは全然ダメだ。

気を張っているつもりなのに調律ができてない楽器みたいに
音程が狂ってちゃんと音楽が奏でられない。
何とかしようと焦れば焦るほど耳障りな歪んだ音しかでなくて
余計に落ち込む。



夜 トモダチから電話があって 
今日仕事を休んでしまったことを話した。

トモダチは元々この出勤仕事があたしの病気に与えるストレスに対して
心配して出来るなら止められたらいいのに・・と言っていたから
罪悪感を持つあたしに「休んで良かったんだよ」と
言ってくれた。

それを聞きながら 
結局あたしって人間はズルくてヘタレだなと再認識した。

トモダチの優しさとかけてくれる言葉が欲しくて
休んだ話をしたんだ。
いいんだよ って 大丈夫 って言って欲しくて。
それはやっぱり甘えだろう。
わかってる。わかってるの。わかってるけど。

甘 え た か っ た。


思考がぐるぐるまわる。
平衡感覚のおかしくなった迷路で途方にくれて座り込んでいる。


そのままでいても何も変わらないことくらい
知っているから ちゃんと立ちあがるよ。
まだ 立ち上がれるはず。まだ立ち上がらなきゃいけないんだ。


壊れかけたゼンマイを巻く。

遠い空の下にいても気にかけてくれる大切なひとたちがいるから。
その言葉のひとつひとつに力を貰って。


あのプールの飛び込み台で唱えた呪文を思い出せ。
どんなに震えが止まらなくても目を瞑って飛び込むんだ。
なけなしの勇気を振り絞れ。



あたしは今日、逃げた。今までだって何度でも逃げたことある。
これからも逃げること あると思う。


目を逸らすな。
あたしは臆病者だ。

でも闘うことだってできる。
それが他人から見れば 笑っちゃうようなささやかな闘いでも
めいっぱいの強がりでも

刃こぼれした剣と錆び付いた盾で
闘ってみせようじゃないか。

なぁ・・ジブンよ。

ちっぽけな弱虫なジブンよ。



生きろよ。


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                               ゆうなぎ



2007年02月27日(火) キミの名を呼びたいけど声が出ないんだ。

正確にはもう今日は出勤日になる。


眠れないまま、それもPCは立ち上げても
仕事はほとんど進んでない。

勉強で言えば宿題は済んでいるけど予習までしてないみたいな感じ。
先までやってないと不安で仕方ない強迫観念。

今回 明日ともう一日置いて出勤することになっている。
週1でも前日からこんなヘタレ状態。
なのに下手すると週2に押し切られそうで 
それもプレッシャーだし怖い。


個人のSOHOのままだけでいれば良かった。
こんなにも精神状態が悪化するのなら。

確かに収入的には厳しくて、
だからこそ下請けの出勤仕事を増やすことを決心したんだけど。

一度選んで決めたことをこんなふうに悔いるのは
すごい情けないことだってわかってるけど
ごめん。やっぱり弱音が出るよ。

個人仕事は自分が一から作り上げてきたものだし
自分のペースとやり方でできるのが有り難い。
だから 忙しくて貧乏暇無しで疲れても
それはこんな風な強迫観念を伴うものじゃ無かった。


最近ではハッキリ言って家から出るのにもすごく気力がいる。
病院にもとうとう薬を貰いに行くだけになった。
「変わりはありませんので前と同じ薬を」と
電話して帽子を深く被りマスクして何とか出かける。
薬は増やしてもらえないけど とにかく薬があれば
それでなんとか凌げる。

ほんの目の前のスーパーに行くのさえ
自分で行けずに子供にお使いを頼むようになってしまった。

抗鬱剤と安定剤のおかげで何とか取繕えてる。
週1の仕事で週2出てと言われたくらいで
何 甘えたこと言ってるんだ って
普通の人からみれば思われても仕方ないだろうけど
この問答無用の怖さの大波は理屈や根性とかでは
どうしようもないんだ。

普通の人の言う”たったそれだけ”をするだけでも
清水の舞台から飛び降りるような勇気と力を必要とする。



いつも何かに追われているようなこの不安と恐怖感から
いつになったら抜け出せるんだろう。
修復不可能に壊れてしまった部分は
いくら薬を飲んでもやっぱりダメなのか。

いや薬よりも 叶うなら あたしを休ませてよ。
そんなこと無理なのは知ってるし状況も変わらないし
シガラミからも逃げれないのはわかってるけど。


仮面はいつまで自動装着してくれるだろう。
仮面はいつまで自動装着するんだろう。

あたしが完全に壊れてしまうまで?


一番必要なのは 関わるのがキツイ人たち と関わらずに
いられる状況。
本当に心開いた人たちとだけ繋がっていられれば
後は世捨て人になりたい。

そんなユメモノガタリ。



正しいコトバは確かに正しいんだろうと思う。
清廉潔白なこうあるべきという迷いの無い正義のコトバ。

でも 自分の正義に迷いの無いヒトはやっぱり苦手だ。
あたしの奥底でどうにもならないほどの拒否反応が
湧き上がってしまう。

ネットならそのまま行き過ぎればいいけど
リアルでの好意に満ちた忠告やご意見はそうはいかない。
好意だけに的外れでも強く言えない。
説明する気力も無い。

 
いつのまにかもう夜明け近い。

どれだけへっぴり逃げ腰でも
とにかく今日を始めるしかない。


トモダチからのメールのお守りを
四つ折にしてポケットに収める。
ポケットの上からそっと手を置いて確かめる。


今日が無事に終わりますようにと祈る。

まだ仮面装着前。

多分 あたしは 今にも泣きそうな顔をしているだろうなと
おもう。


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                               ゆうなぎ  



2007年02月26日(月) げつようび。

土曜日 子供達とのお出かけは出先での兄弟ゲンカ勃発で
自宅に帰り着いたときには わたしは既にグッタリ。
せっかくみんなで楽しみにしてたのに 
それぞれがギクシャクと。

直接の原因はほんの些細なこと。
だけど多分 みんな気持ちが疲れてたんだと思う。
だから普通ならふざけ合いで済んだことが大きくなってしまった。
意地と意地のぶつかり合い。

家に帰ってもどうにも良くない雰囲気だったから
少し落ち着いた頃に三人座らせて まず、それぞれの意見を聞く。
挙手により発言。その間、他は口を挟まないこと。

聞けばそれぞれの言い分や気持ち。
少しずつ落ち着いて来た所でわたしが話した。

みんな それぞれの言い分や気持ちはわかること。
でも お互いに自分のことばかり主張しあっていたら
結局 楽しいことが楽しくなくなってしまうこと。
それぞれが少しだけ自分の主張を抑えて
他の人のことを考えてみるとみんなが納得できるように
なるんじゃないかなって。

結局 興奮が醒めてみれば ごめんなさい となる。
わかってはいるんだと思う。


この頃 わたしは仕事関係のことで疲れてしまっていて
充分に子供達のことを受け止めてやれてなかった。

子供達が不安定になるのは決まってそういう時。
自分の力の無さが切ない。

気力で何とか頑張るとかいうレベルはもう越えている。
情けないけど 今これ以上無理をすれば
本当にいけなくなる。
それがわかるから 尚更 落ち込む。

話が終わって空気がいつも通りに戻って
ホッとしたら 急にどうにも身体がきつくて堪らなくなった。

ごめんね と子供達に言って
長男にお金を渡して食料調達を頼んで
薬を飲んで布団に倒れこんだ。

それから

トイレと水分補給だけかろうじて で
日曜日も昏々と眠っていた。
眠りは浅かったんだと思う。
夢をひっきりなしにみていたから。
それも現実感の妙にある夢ばかりを。

うつらうつらとして目を覚ますけど
枕からどうしても頭があがらない。

何処までが夢で現実がどれなのかが混沌としてて
境目が滲んでてちゃんと認識できない状態が続いてた。


結局 日曜日の夜までそんな調子で
長男にお金を渡して食料買ってきて・・ってのが
朝・昼と続いた。

どんなにきつくても食事のことだけは手抜きでも
やってたのに とうとうここまでダメになったかと
絶望的な気持ちになった。

夜・・布団から身体を引き剥がして
数日振りの風呂に入る。
少し身体がしゃんとしたから
超・超 手抜きの夕食を。
その後 薬飲んで PC立ち上げるつもりだったけど
結局 挫折。また布団に。

で 目が覚めたのが早朝。
やっとこうして日記書いて頭のウォーミングアップ?

そうこうしているうちにもうこんな時間だから
一旦 電源このままで子供達の朝準備してきます。

書きたいこと もっと他にあったのにまだ頭に霞がかかってる。

とりあえず 今日を。

今を。


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                               ゆうなぎ



2007年02月24日(土) 一緒に。

昨晩 長男が酷い頭痛を訴えて。

熱は無いし
この頃 受験勉強の夜更かしで無理が続いていたから
そのせいの疲れからじゃないかとは思ったけど
とにかく夜も遅かったのでしっかり水分を取らせて薬を飲ませて
すぐさま寝かせて様子を見ることにした。

こうなると気になってわたしは眠れない。
仕事をしながら何回も見に行って布団をかけなおしたり
寝息が楽そうだったのでホッとしつつ。

いつの間にかPCの前でうたた寝して夜を越してた。

朝起きて すぐに長男の様子を見に行くと目が覚めてたようで
頭痛は良くなったみたい。良かった、本当に良かった。

大切なひとたちの体調に関してはすごく敏感になってしまう。
小さなサインを見逃さないようにしないと。
逝ってしまったひとのことがいつも頭にある。

もうあんな思いをしたくない。


今日の子供達とのお出かけは迷ったのだけど
下の二人は凄く楽しみにしていたし
長男もすっかりいいようで行きたがっているので
とりあえずラーメン食べて早めに引き上げてくることにした。

後は家でゆっくりと。
今日は子供達と一緒に過ごす約束の日。


どうもやっぱり花粉症がきたのか
目が痒くてしょぼしょぼする。
ちゃんと布団で寝てない日が続いてるから
頭がぼんやりしてる。

でもしっかりしなきゃ。
わたしの代わりはいないんだもの。
帰ってきたらわたしも少し布団で横になろう。



お守りのメールをしっかりポケットに入れて。
離れていても・・と想う。


まだ斃れるわけにはいかない。

見守って見届けなきゃならないことがある。
いつか必ず会いたいと想うひとたちがいる。


そろそろ出かける用意をして
子供達と暫しの休日。

いってきます。


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                               ゆうなぎ



2007年02月23日(金) 軋む歯車

下請け仕事では振り回されてばかりいる気がする。
この前 右といってたことが簡単に急に左に変わるし
それがこちらの都合やペースおかまいなしで目まぐるしい。

請けるからには計画性をもって確実にきちんとした仕事ができるように
調整をしなければと思うのだけれども。
わたしの知らないところでどんどんゼンマイは回され続けて
歯車に組み込まれたわたしは息も絶え絶えになっている。
でも見てる景色が違っているからいくら話しても
わかってもらえるはずもない。

結局、きちんと否定形を使いきれずにいるわたしが良くないんだろう。
それを知りながら それでも 
ここでゴチャゴチャする気力がないわたしはまた
押し流されて無理をする。

心底 気が休まる時が無くなってしまっている。

無理をしていいことなどないのに
その苦しさよりも対人関係への怖さが先にたつ。


土曜日には子供達と一日中一緒に過ごすと約束している。
これだけは守りたい。


PCの調子がまた良くない。
これも大きな不安の要素。

とにかくできるだけ仕事を。シゴトを。


いつもなにかに怯えてばかりいる。
いつからこんなふうになってしまったんだろう。
気ばかり張り詰めて。

昨日はやれそうだと思ったことが
今日はどう考えても無理だと思える。

絶望と希望が交差する毎日。


どうか明日に辿りつけますように。

まよなか ひとり なもなきカミサマに いのる。



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                               ゆうなぎ



2007年02月22日(木) わたしの中に

とにもかくにもニ連続徹夜してやることだけはやりあげた。


わたしは
元々、嫌なことや気の重くなることは
まとめて勢いつけてやってしまいたい方。
最近ではそうしておかないと一度立ち止まったら
絶対やらなきゃならないことまでできなくなるから尚更。

それにそうでないと落ち着かない。心から休めない。
特に今はプライベートのささやかな時間にまで
仕事を持ち込まれたくないから。

今回も相手側の都合で予定が変わった。
確かに仕方ないことだとは思う。
ただ あまりにもそれが多いと神経がやられる。

わたしにも予定はあるし 
だからこそ 仕事に関しては10言われれば
最低でも10以上のものまでにして持って行くように心がけてる。

だからなんだと言われればそれまでだけど
また予定外の呼び出しがいつ入るかと考えると
鬱が酷くなる。こういうのが一番堪える。



子供達、特に下の二人にはこのところ寂しい思いをさせていたから
土曜日は子供らの希望通り街に出ていつものラーメン屋さんから
リサイクル本屋さんのコースを辿って
家に帰ったら一緒にくっついてビデオを観て。
トランプやオセロなんかもやったりしたいな・・・と。

わたしにできる唯一の家族サービス。
ごめんね。。全然足りてないけど。


とりあえず それでも今日はこれで休もう。


へっぽこ詩人の詩をまたひとつ置いていきます。



「わたしの中に」

一瞬で変わっていく
絶望も希望も
全てわたしの中に

出せるはずのない答えでも
出そうと懸命にもがく

出たつもりになった答えで
次の瞬間 足をすくわれる

止まることは出来ない
動けなければ押されて
坂道を転がるから

足をもつれさせながら
それでも懸命に歩き続ける


笑顔も泣き顔も
隣り合わせ
いつもわたしと共に

平気な顔をして
でも 胸が苦しい

大人でも子供でもなく自分でいることが
こんなに今 難しいけれど

諦めを憶えることで
生きていけるようになるなんて
そんなふうに悟りたくはない

足をもつれさせながら
それでも次の一歩を踏み出す

一瞬で変わっていく
絶望も希望も
全て抱えていくもの

全てわたしの中にあって
繰り返していくもの



生きていこう
沢山のものを抱えながら

生きていこう





                           おやすみなさい。


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                               ゆうなぎ    



2007年02月21日(水) 切れ端

今夜も下請けの徹夜してる。明日までに持っていく分。
結局 明日も出勤になった。


なんていうかどんどん自分の思惑から離れていっている現実。

この仮面はいつの間に
こんな風にがっつり自然装着するようになっちゃったんだろう。
こうなっているのもジブンが招いたこと。

否定形の使い方が下手。
仕事、それもあたしみたいな個人では
ある程度 そういう割り切りも必要なのに
変なところで情に流される。
厚意を見せられればオヒトヨシ丸出しで
無理をしてでもやってしまう。

結果 内側の精神はどんどん苦しく状態が悪くなるが
反比例するように外ではウソツキの大丈夫状態100%発揮。

そりゃ他人は大丈夫だと思うだろう。
こうしてジブンで自分の首を絞めてりゃ世話ない。


そして 夜中 ひとり ちいさく 吼えてみる。

がおおぉ 

火も吐けやしない へっぽこゴジラ。




やるしかないもんなぁ ってぽつり。
ドライアイの充血した目に目薬一滴。

涙って
こんなふうに流れてたようなそんな懐かしさ。




今日もそのコトバで力を貰った。
そうしてまた今日を明日へ繋げる作業を続けている。

何度でも伝えたい”ありがとう”のコトバと一緒に
この詩(うた)を。。。




「切れ端」

どんな小さなものにも
命があるように

どんな言葉にも
想いがあると

この切れ端のような呟きは
そのひとには
何の価値もないかもしれないけれど
あなたの心を
そっと暖めるかもしれない

ちいさな想いの切れ端を
だから 言葉で縫い合わせて

そっと

あなたをくるめればいいな

わたしで



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                               ゆうなぎ



2007年02月20日(火) どうか夜が明けるなら

もうすぐ夜が明ける。

結局やっぱり徹夜。

今日の出勤までに下請け仕事の方もやっておかないといけなかったし
(またこれが個人仕事の倍 厄介なのに手に入る金額は
それに見合わないときている)

PCの不調もあって、もしも・・と思うと冷えたから 
できるだけ個人仕事の方も進めておきたかった。

バックアップとって念の為 重要なものは印刷もしておくようにしてる。

PCを修理に出すとなるとお金もかかるし
何よりその間 仕事がストップしてしまう。
それは困る。

大丈夫だと思うけどハードに弱いわたしはヒヤヒヤする。
だから追われるようにして仕事をしてた。

無茶は承知だけど他に自分ができる方法を知らない。

今日はこのまま作成した資料を持って子供達を送り出した後
出勤することになる。

すごく疲れている。
疲れすぎてボンヤリしている。

まずは出勤仕事を終えてその後はその足で役所へ・・・
行けるかな。
でも少なくとも木曜日までには行っておかないといけない。
しっかりと手落ちの無いようにしてなければ。
メモが頼り。だけど 字を書くのも最近ではしんどい。


頭がぐるぐるしてる。

一つずつだ。一つずつ。
そう思うけどわかってるけど 
なんでこの身体と心はこんなに重いんだ?

いろんなものが抜け落ちているようで
不安で仕方ない。

実際 ぽろぽろと手の間からこぼれ落ちていくのが見えるようだ。

せめて大切なものだけは・・と思うけど
ジブンが自分のものでないようにちゃんと動かない。



トモダチからのメール。印刷したのをポケットにいつも忍ばせている。
四つ折にしていてずっと入れているから折った部分の字が薄くなる。
それでもまたもう覚えた言葉を読む為に開く。
わたしのお守り。



今日がどんな日になるのかまだわからない。
でも少なくとも 越えなきゃならないものがあることに変わりは無い。

羽根は無いからこの足で一歩ずつ歩くしかない。
ずっと歩いてきたし
これからも歩いていくんだろう。

薬を飲んでいて良かった。
今はこの少しでも遠くにある感情が有り難い。
苦しさに気づいちゃいけない。
そしたら もう歩く力が出せなくなる。

もっとマヒしててもイイ。
今は特に。




ごめん。

どうしても今 笑えない。

せめて思い切り泣くことができればいいのに。

泣かないのか
泣けないのか

どちらももう カワラナイ。ワカラナイ。




心の薄闇の中で振り向いたジブンが

薄くかすかに
顔を歪めた。


嘲うように

啼くように。


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                               ゆうなぎ



2007年02月18日(日) 混迷

助走の長さはどんどん長くなっていて
それでもやるべきことをするのには必死の力が必要だ。

できることなら全部投げ出して逃げ出したい。
強烈な拒否反応に絡め取られて
鬱の波にフラフラと呑みこまれそうなわたしは
友人達の言葉やメールでその淵ギリギリで踏みとどまる。
もう何年もずっとそんな繰り返しを続けてきた。

人生の不公平を一人前に恨んだりもするけど
たいせつなひと と呼ぶことを許してくれる人達との出会いは
この人生を生きてきたから得ることができたもの。
そう思えば この人生もまだ捨てたものじゃない。


なんて悟ったようなことを言っても
やっぱりヘタレはヘタレな訳で。
特にこの日曜の夜から月曜日の夜、そして出勤前にかけては
精神は深い鬱の昏底へと引き込まれるように沈む。

気持ちの持ちようだの根性だの気力だのの次元では
既に無い。有無を言わせないような本能的な拒否反応の発動。


自分の精神力がまだもつだろうなんて過信していた愚かな考えを
今になって深く悔む。
それと共にここまで駄目になっていたのかとショックも大きい。


出勤仕事、下請け仕事、リアルで他人と関わることに対しての
現在の自分にかかるストレスは半端なものじゃなかった。
それを嫌というほど思い知らされている。

この季節、トラウマとフラッシュバックに苦しめられる日々には
子供達のことと ささやかなるSOHOとしての仕事だけでも
いっぱいいっぱいだったのに。
酷くなるばかりのイヤナユメとネゴト。
叫んだ声で目が覚めてまたイヤナユメの中へと堕ちていき
精神は疲労する。

あたしは馬鹿だ。情けない敗北宣言。


それでもとにかくやるしかないことはやるしかない。
逃げられない絶望的なほどに。それが現実ってヤツ。


迷路の中を混乱しながら時に蹲り
進んでいるのか戻っているのか迷っているのか
どの道に自分がいるのか もう わからない。

ただ 目の前に地面があるから かろうじて這い続けて
へっぽこな弱音を真夜中の日記にこうして綴る。


大丈夫 なんて 嘘。

本当は縋りつきたい。
いい歳をした そんな 甘ったれ。


朝が来るのが怖い。


叫びだしたいようなイライラと泣きたいような心細さを
呑みこみ続けて胸が苦しい。

アタマヲオモイキリブツケタイ ジコハカイショウドウ


息がうまくできない。

息が。


朝なんて来なければいいのに。


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                               ゆうなぎ



2007年02月15日(木) よるのこえ

今日は病院へ行く日だったのに結局行けなかった。

一つは生理の出血が相変わらず酷く、体調が良くないのにも
関わらず 個人仕事の仕上げ間近のを徹夜してやってしまったこと。

このクライアントさんがわたしの仕事をとても気に入って
仕上がりを楽しみにして下さっているので 
ついつい期待に応えて少しでも早く・・とやりだして止まらなくなった。
おかげで仕上がりまでいよいよホントにあと少しとなったけど
気が付けば朝で
 あれ なんだか揺ら揺らしてモノが二重に見えるな・・ 
と 思って椅子から立ち上がろうとしたらクラリときた。
下半身がなんだかキモチワルイなと思ったら
座っていた椅子の薄桃色の座布団が見事な朱に染まってた。

トイレに行って状態を確認してまたクラリ。
血は苦手だけど 元々こういう時の出血量は若い頃から多いので
慣れてるつもりだったけど今回は参った。

その上 その時に気が付いたけど 前日の夜の薬を
後から飲もうと思ったまま飲んだ気になってそのままだった。


アホだ。
薬のことでは飲み忘れて以前同じようなことがあって肝に銘じていたのに。

今 わたしは数種類の薬を飲んでいるけれど
このうちの抗鬱剤に関しては合う人と合わない人が
かなりはっきり分かれるようで
わたしには合っていると思うのだけど ただ飲み忘れは厳禁だ。
一度服用を始めると毎日必ず飲み続けないといけない。

常にその薬の成分が身体の中にある状態である必要があるので
断薬や減薬の時も主治医の指示に従ってするようにと言われているし
実際 薬の飲み忘れをするとてきめんに禁断症状?が出る。
頭痛、めまい、ふらつき、吐き気・・とにかくそうなると何もできなくなる。
薬を急いで飲んで布団に這うように行って
そのまま薬が効き出すのをグッタリとして待つしかない。


今日は確実にダメだな と思ったから
少し状態が治まった頃に 病院に電話をして
診察日を変更して貰った。

幸い いつも早めに受診日を予約しているから
薬は少しずつ溜まっていてすぐに行かなくても何とかもつ。
それでもなるべく早めにいかなければ・・
病院に行くのと一緒に済ませないといけない用事もあるんだから。


こういう時に思い知らされる。
自分が変わってしまったことを。

もっと大丈夫なはずだったのに
もっと踏ん張れたはずだったのに

いつの間にこんなに脆くなってしまったんだろう。
打たれ強さと変な火事場の馬鹿力みたいな精神力は
あったはずなのに。

ホントは何もしたくない。
布団にもぐりこんで眠り続けたい。

あと少しなので
せめて個人仕事の仕上げ段階の方だけでもしたいんだけど。

自分に弾みつける為に日記書いたりトモダチからのメール読んだりしてる。
何をするにも長い助走が無いとできない。


Kからの電話にすら今日は出れなかった。
その後にメールがないと今度は何かあったのでは?と不安になるくせに。
メールだけかろうじて送っておいた。
ごめんね と思う。

いろんなこと、どうでもいいわけじゃないし
それどころか失くすことを思うと恐ろしさに身が震える。

だのに反面 とても疲れて目を瞑りたいと思っているわたしがいる。


またダラダラと長い日記を書いてしまった。

気が付けばもう真夜中の3時になろうとしている。


今夜はちゃんと薬も飲んでいるし
せっかくPCを立ち上げたのだから少しだけ仕事の続きをしよう。


ひとりじゃないんだと自分に言い聞かせて
大切なひとたちのことを想い浮かべる。


だいじょうぶ と呪文を唱える。


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                               ゆうなぎ



2007年02月14日(水) 風音

やっぱり2月とは相性が良くないようだ。


アレルギーが季節的に酷くなったのか
ほとんど外に出ないのに
鼻水 くしゃみに目の痒みで顔は酷い有様。
薬飲んで目薬してるからこれでもマシな方だけど。

加えて鬱状態が酷くなっていて
フラッシュバックは頻繁に起こるし
とにかく気力が出ない。
虚無感が酷く、だるくてしかたない。

ついでにいうと生理になった。
もともと不順気味で精神的な影響を受けやすいからそのせいなのか
少量の出血があったので今回は珍しく軽くて済んだなと
思っていたら 照準を合わせるようにいつも通りの重いヤツがきた。
このだるさはそのせいもあるんだろう。

しかしみんな一緒にやってくることはないじゃないかと
言いたくなる。
言ってどうなるもんでもないけど。


個人クライアントさんのあと一息まできている仕事を
今日中になんとか仕上げたい。
できればもう一つの個人クライアントさんの仕事と
あと 下請けの仕事の方も進めておかなくては。

子供達の学校に出す書類や
役所関係に提出して更新しないといけない手続きも
時期がずれて色々やってくるからしっかりチェックしつつ
漏れが無いようにしなきゃ。忘れてたじゃすまない。


そういえば世間ではバレンタインデーなんだな。

命日には仏壇の埃をはらい、
子供らと線香あげて揃って一年の報告をしたが
早々と宣伝されているにも関わらず
チョコのことは頭からすっかり抜け落ちてた。

帰宅した子供らからもチョコの話題は出てないところをみると
あまり触れない方がいいのかなと思っていたら
子供から「お父さんへチョコあげないの?」ときた。
「お母さん、買いに行くのがきついのなら買ってきてあげるから」と
言われたら、これはもうあげないわけにはいかないでしょう。

有り難く気持ちを受けてチョコ買いに行って来て貰った。
子供達への分も。
板チョコだけどこれは義理チョコじゃなくて母の愛情チョコね。

親孝行な息子に感謝だね〜といいつつ仏壇に供えて手を合わせる。


さて 仕事 しごと シゴト。


明日は病院の日。
もうその為に出かけるのもしんどい有様だけど
これは薬貰う為にいかねば。
いつも通り薬のお陰で変わりないのでってことで
薬だけ出して貰うようにできないかな。
でも前回 それやったから今回は診察ないと
薬だけってわけにはいかないかな・・・。

病院帰りにはまた役所に寄らなきゃだし。

明日は帰ったらまた倒れてその後 仕事になりそうにないから
今日できるだけ。とにかく。


暖冬というだけあって今日も暖かいが
風が強いようで風音が唸るように聞こえる。


わたしの心は何処に往き着くんだろう。

脆く弱い心は風に翻弄されて今日もカラコロと舞う。

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                               ゆうなぎ  



2007年02月12日(月) ねぇ 何か言って。

連休最後の日なんだな と
ふと 気がつく。

いつもなら一応 土日祭日は子供達と
一緒に過ごす日と決めているんだけど
今回ばかりはそればかりともいかず。

下請け仕事の方を急がないといけなかったので
自分個人が抱えているクライアントさんの方の仕事が
後手後手になってしまっていた。
これじゃ本末転倒。
だから とにかくこの数日は
個人クライアントさんの仕事を一気に進めた。
まだ完了ではないけど あと少しの段階まできた。

ただ 
連休最後の日ってことは
明日は出勤日になる。
ということは下請けの仕事、
こちらも少なくとも先の段階へ進めておかなくては。


風呂には丸3日入ってない。
髪は痒いしベトベトしてるし
顔・・というか
目はドライアイ?いや
花粉症?で常用のアレルギーの内服薬だけでは
ダメなのでそれ用に貰っている目薬をさしてる。
鼻水とクシャミが酷くなっているから
アレルギーの薬を飲む回数を1回(比較的軽い時は
これでも効く)から2回に増やした。
3回に増やしたいところだが一度これやったら
常に頭がぼーっと眠たくて医者(せんせい)に言ったら叱られた。
日に2回以上飲んでは強すぎてダメなんだそうだ。

昨日はさすがに掃除機をかけた。

風呂にも入るつもりだったけど
掃除機をかけるだけで身の回り分野では力尽きた。

風呂に入りたい。
入って身体や頭を洗えば気持ち良くサッパリもする。
風呂嫌いなわけじゃないんだ。
掃除でも洗濯でもそう。
流しに汚れた食器を翌日まで持ち越すなんて考えられなかったし。

でも今は 身の回りのことをするだけでも
ものすごい気力を必要とする。それも一つできれば上等。
後は力尽きてしまう。



こういう病気でない人達からは
 
根性や努力が足りないだけでしょとか
ただダラシナイだけ とか

もっと辛辣にだと 病気のせいにして逃げてる とか。

確かにそう見られても仕方ないのかなとは思う。
実際に其処に立ってみないと見えない景色だろうから。

でもそういう人達に限って とても強い信念で
気力でどうとでもできると思っているから厄介だ。
せめてそっとしておいてくれるならいいのに
できなければ 努力や気力が足りないから となる。

気力?そんなの 針は限界値突破して振り切れてるんです
っていっても通じない。
だってその人達の目はそんな個人一人一人の事情とか
想いをみていないから。

自分の信念に揺ぎ無いから人に対しても迷いが無い。
聞いていると その目は遥か遠くを見つつ既に演説化してる。
遠くを見据えることも確かに大切だろうけれど
自分の正しさに疑問符を持つことなく、
自分が世の中の何もかもを知ったような気になっている人の
信念ほど怖いものはないとわたしには感じられてならない。


正義って何なんだろうか。
確かに基準は必要だろう。
沢山の人が生きているこの世界の中での秩序を保つ為。

だけど 正しいことは必ずしも一つでないということ。
だって立場が変われば正義と悪なんて容易に入れ替わってしまう。
その危うさ。

それをわたし達は
心のどこかに置いて忘れずにいなきゃいけないんじゃないだろうか?
そんなふうに おもう。



またえらく飛躍 脱線してしまった(苦笑)
そんなこと偉そうに書く前に風呂に入れよジブン。

っていうか明日は出勤日だし 
とにかく風呂には今日こそ入るぞ。入る。入りたい。

そして仕事だ。この個人仕事に加えて下請けの方も。

今日はアノヒトの命日。
ささやかに線香を立てて子供達と一年の報告をしよう。


今は日々を生きることだけで精一杯で。
生きる ということを するだけで既に息切れしていて。


鬱の波はまた大きなのがやってきそうだ。
こればかりは繰り返しても慣れるということがない。
その度に塩辛い水をたらふく飲み込む。
喉は嗄れて声は出なくなっているし
腹は水で膨れ上がり胸一杯で息が苦しい。

自分でジブンの制御を必死でしている。


明日を思うことすらキツクなってしまって。

なら今日を・・・
今は目の前のこの今を。

せめて

・・・せめて。

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                               ゆうなぎ  
                               



2007年02月10日(土) 音の無い雨

壊れてしまいたい。
わたしというものを粉々に壊してしまいたいという衝動。


だけど所詮 わたしは壊しきれないだろう。
どんなカッコつけたイイワケしても
結局は最後の最後で怖いからというヘタレた理由で。

それでも自己破壊衝動がどれだけ大きく内側で膨れ上がっても
どんな理由にせよ、セーブが無意識にかかることは有り難いと思ってる。

壊れたいけど壊れちゃいけない。
現実問題としてやっぱりどうしても。



先の見えない闘いほど精神を疲労させるものはない。
目の前の山積みになったものを見るだけで気が遠くなる。
逃げ出して済むものならそれができるならどんなにラクだろう。
それができない以上 ため息つきながらでも一つずつ。



胸の中には いつからか ずっと止まない雨が降ってる。

いっそ叩きつけるような土砂降りならいいのに。
それならその雨に溺れることもできるのに。

音の無い雨は静かに心を疲弊させていく。



静かに降る雨に身を晒しながら
自分を壊すことを夢想しながら

わたしは
また目の前の一つを手に取る。



音の無い雨は降り止む気配もなく

ただ ずっと降り続いている。


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                               ゆうなぎ



2007年02月09日(金) 御噺 『母の恋』

    
それは何気ないきっかけで。
ここだけは そのままに としていた 荷物の整理をやっと。

母の部屋の片隅
箪笥(たんす)の引き出しの奥。
もう 誰も着るひとのいなくなった着物の間に挟まれるようにひっそりと
一冊の古びたセピア色に色褪せたノート。

何気なく開いてみたそこには僕の知らない母が
細い文字で それでも確かに息づいて綴られていた・・・。


**********


「泣かないで」

見えぬ明日が切なくて
絡みつく このしがらみの
越せぬ境に涙する

”泣かないで”
 そう言って

ただ抱きしめてくれたひと




* 七夕に 子らの願いを祈りつつ 重ねて結んだ 切なき想い *

* 涙雨 濡れて溢れて 立ちつくす 渡れぬ遠き 天の川かな *

* 永遠の 叶わぬ夢に 漂って きみと堕ちゆく 星を数えて *

* 短冊の 文字に書けない 胸の内 そっと仰いで 星に祈りを *





  
「雨の街で」

どうして そんなに優しいのと
聞いてみたい気がする

雨の中 

一つの傘をお互いに押し合い
肩を濡らしながら寄り添う

全てから守ることなどできなくても
一緒に傷つくことはできると言った


仄かな温もりだけを信じて
いつまでも 歩いていたい

街に咲く 傘の花のひとつに隠れて

どうか

はずせない指輪をしたこの手を
その手で包んで

許されずともこの雨の中

許されずともこの雨の中




* どうしても 叶わぬ事は あるのだと 思い知る この 雨の火曜日 *

* 涙つぶ そっと集めたような花 替わりに泣いてくれるの?紫陽花 *

* 小雨降る ふと立ち止まる 帰り道 傘もささずに 空を仰いで *




「恋物語」

引き替えに
この痛みと引き替えに
あなたの側にいられるなら

内側から朽ち果てて崩壊していく
この身も


かまわないと思う
かまわないと思う

これほど愛せたのだから

もういい

それでいい

ありがとう

お日さまに溶けながら
わたしはきっと
小さく笑って

きっと

還ります




* 薄紅の 軽く開(ひら)いた唇を ため息ごとに 奪い取られて *

* 煙草吸う きみの背中に 寄り添って のぼる煙の 行き先を見る *





「はずせない指輪」

美しい言葉でなど飾るような恋じゃない

どうしようもないと知りつつ駆け出した
そんな恋

はずせない指輪と捨てられぬ想いと
わたしは瞬間 立ちつくした

選んだのはわたし
他の誰でもなく

だから 泣くのもひとり

はずせない指輪
この大切な小さな者のため

いいえ

選んだのはわたし
誰のせいでもない

はずさなかった指輪

想い出は地の底深く埋めた
誰にも見つけられないところ

だから ほら
もう誰にも壊せない

花は枯れてしまった
わたしは この場所で生きていこう

選んだのはわたし
はずせなかった指輪

わたしは この場所で生きていこう



* 叶わない 夢と知りつつ 約束を きみと一緒に いつか何処かへ *

* 守らない 約束でいい それでいい ずっと待ってる ずっと・・待ってる *





「人魚姫」

眠らせて下さい
どうかあなたの心深くに

何も見えない
何も聞こえない
その場所で

あの時 確かに二人が見たはずの
”永遠”だけ抱きしめて

あなたの中に
閉じこめられたいのです

このまま

わたし


  

* 立ち止まる 我の心を 知りもせず 見上げて絡む 幼子の指 *



「恋」

ずっと 喜びでした
母であることは

妻であることが
苦痛になってしまった時さえ

幼子の頬に頬を寄せる時
私は 満たされていたのです

なのに

今も体はここにあるのに
心は遙かな地平をめざす


許してください

どこにも行かないけれど
どこかに行ってしまった母を

いいえ

許さないでください

遠い目をして
空ばかり 見ている母を




* 微笑みに 微笑み返して 帰る道 往けぬ明日を 胸に沈めて *





「たとえ・・・」

たとえ 強い風が吹いて飛ばされそうになっても
たとえ どしゃ降りの雨に視界を遮られても
たとえ 世界中の声から責め続けられたとしても

それでも 誰にも奪えないものがある
心の中の大切な想い

たとえ その世界が消えて無くなっても

確かに永遠はある

此処に

この胸の中に・・・




* 永遠を 確かにあの日 抱きしめた 溶けあう心 ふたり見た夢 *



***********




短い呟きのように遺された言葉達。
そっとノートを閉じて。

そして 僕は・・・
僕は一つの情景を想い出していた。





「母の恋」

あれは晩秋の晴れた日
母と手をつなぎ買い物に出た
空を飛んでいく一羽の白い鳥
南へ帰るのか

僕と手をつないだまま
母が夢見るようにつぶやいた
「あんな風に飛んでいけたらいいのにね
遠い空の果てまで・・・」

僕はただ 無邪気にうなずいたけど

あの電話
何日か前にかかってきた
その電話に答えながら
泣いていた母の

その言葉の意味が
今なら少しわかるような気がする





僕は空を見上げて
そうして
小さく呼んだ。


母さん・・・・・・・・


二度と還らぬひとが
しまい続けた想いを

そっと
空へと還すように・・・。

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                               ゆうなぎ
  



2007年02月07日(水) Dear Friends

仕事のことでも思うことはあったけど
それはもう そういうものなのだと自分に言い聞かせた。

世の中が理不尽に満ちていることなんて
今に始まったことじゃない。



だけどそれでも堪らなく空に向かって吼えたくなる時がある。
親友からの知らせ。
ヤサシいひとにほどカミサマは試練を与え続ける。

価値のわからないどこかの誰かが無造作に放り出して
雨風に晒されているその温もりこそが
彼女に与えられるべき本来のものであるはずなのに。



遥かな過去だの来世だのと言われても
わたしたちが生きているのは”今”なんだ。
その今さえ この掌からこぼれ落とさないようにと
大切に抱くようにしながら懸命に懸命に。

けれど痛みを知れば知るほど世界は生き難くなるという
この皮肉な現実。

わたしたちは
闘いたいわけじゃない。
でも その手には剣を握らされている。
そうしなければ生き抜けないから。
そして 生き抜く義務を背負っているから。



遠い空の向こうでも
空が繋がっている限り
わたしたちは共に剣を振るい続けよう。
どちらかが倒れそうになったら支えあおう。
呼ぶのは ひと声でいい。
必要な時に其処に、此処に、いれば。



口癖は

ごめんね と だいじょうぶ で。

それもおんなじだと笑った。



此処にいるよ。

いつだって。



いつだって。


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                               ゆうなぎ

 



2007年02月05日(月) 闇月

明日は出勤日。

情けないほどに
出勤仕事に対する酷い鬱症状が募ってきていて。
恐怖感・・・そうして・・・湧き上がってくる拒否反応・・

あんなに覚悟を決めてそうして走り出したはずなのに
投げ出して逃げ出したい膨れ上がる衝動を必死で抑え付けている。
コワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイ
鎖で繋がれて捕らえられてしまったような絶望感。

ズレていても厚意には変わりない。
だから尚更 卑怯者で小心者のわたしには
絡め取られた鎖を引き千切れない。
そうしてそれはどんどんわたしの身体に絡みつき息を苦しくする。


明日までに形にしないといけない仕事が
まだ3分の1ほどしか進んでいなくて。
今から明日にかけて何とかやっていくつもりでいる。
やっぱり所詮 頭打ちで甘いなんて言われることだけは
耐え難いから。
バカみたいなちっぽけなプライドと意地 だけれども。


この時期 鬱の状態は特に悪くなる。
虚無感と酷い倦怠感。頻繁に起こるフラッシュバック。


唯一そんなわたしを支えてくれるのは
現実に近くにいる人たちじゃない。
ネットで出会った友人達のメールや電話。

今 こうしてPCを立ち上げて日記を書いた後で
なんとかでも仕事をしなくては・・と思えているのも
そんなふうにして電話で力を貰ったから。

顔も知らないひととの電話やメールの方が
心を癒してくれるなんて言ってもわからないひとには
きっと不思議に思えるだろうけど。
たぶんそれは余分なものを除いた心だけをみることができるからだと思う。

人間というものに疲れきって臆病になっているものにとっては
その仄かな明かりは救いの温もり。
そっとそっと。
不器用なこの手で壊してしまわないように。

ヤサシいひとほど苦しみを抱えてしまうという皮肉。
ヤサシいひとは気づいてしまうから。
気づかずに生きることができているヒトは沢山いるのに
その方が多分ずっとラクなのに。
人生は残酷で不公平。そんなことを今更。


今日の昼間するはずだった仕事。
どうしてもどうしてもPCが立ち上げられなかった。
食欲はまるでない。
食べることは子供達がいるからかろうじて。
でもそれだけ。
ただひたすらに布団に逃げ込んでいた。

ネットのトモダチがくれたメールを前日印刷していて
それをお守りみたいに持って布団の中で何度も読み返して。
自分の心が崩壊しそうな恐怖と闘ってた。


枕から頭が上がらないって言っても
わからない他人からみたらただのナマケでしょって
なるんだろうけど こうなってみてよくわかった。
本当に頭が重くてものすごい重力をかけられたみたいで
起き上がれないんだ。

それは急に高熱が出た時に身体がガクガクと人形みたいに大きく震えて
自分の意思で止められない時と似ている。
あれも人がそうなっている時に”なんか大げさだな”ぐらいしか
思っていなかった。自分がその状態になってみて初めてわかった。
ああ・・本当にどうにもならないんだ。
大げさなんかじゃなくて抑えようとしても制御できないんだって。


限界なんてとうに越えていることぐらい知ってる。
でもそれを認めてしまったら
本当に終わってしまうから。
そうしてわたしはどうしてもまだ終わるわけにはいかないから。


お守りのメールと電話の温かな声を思い出す。


約束を思い出す。
一緒に明日という日を見ようねって。



さぁ 仕事をしよう。
出勤時間までにできるだけのことをするんだ。

 






この夜空の下で生きているひとを想う。


振り絞るようにでも
生きることに拘れ わたし。
最期までどんなに見苦しくともみっともなくとも
矛盾だらけで弱音を吐き続けながらでも。


自分のできる力の全てで

人生の尻尾にしがみつくんだ。

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                               ゆうなぎ   



2007年02月02日(金) 言葉ニナラナイ 夜

多分きっと あたしは怖いんだと思う 全てが。


心の奥にはいつも怯えがある。
知らない間に大切なものを壊して
傷つけてしまっていたらどうしようって。

これはヤサシさなんていうキレイなものじゃない。
傷つけることに比べたら傷つけられた方がラクなんだ。
打たれ慣れているから。

平気なわけじゃない。
でも心を丸く縮めて石になる。それはもうお馴染みの方法。


深くついた傷は消えない。
たとえ強い痛みはなくなっても
傷跡は思い出したように鈍く痛む。

だから尚更
そんな想いを大切なひとたちに
自分がしてしまったらと怖くて仕方ない。


失うことへの強烈な恐怖感。


アタシガイナクナッテモアナタハダイジョウブデスカ?

1週間泣いてくれてもその後 
あたしという傷は治癒されて消えてしまう気がして。

それでいいんだけれど
それでいいんだろうけれど

ホントハドコマデモアタシトイッショニキテホシイ
それは
言えるはずのないエゴイズム。


あたしは

あたしは

あたしは


答えが返ってくるはずのない問いばかりを
心の中でずっと叫んでいる。

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                               ゆうなぎ



2007年02月01日(木) ココロヲ映ス歌

今 鬼束ちひろの歌をヘッドホンで聴きながら
この日記を書いています。

好きな歌い手さんや曲はいくつもあるけど
今の自分の心を映してくれるのは彼女の歌です。

彼女の声や歌い方、それに曲もとても好きなのですが
歌詞が今の自分にすごくシンクロするので。

今流れているのは「call」


「call」 鬼束ちひろ

目の前から私が
消えてしまったら
貴方は名を呼び探してくれる?

この肉体が朽ち果てても
逃げられなかったら
貴方は何度でも泣いてくれる?

正義や現実など今更
何にもならないって
気付いて
狂気を見せてよ

貴方が並べたどんなに
悲しい嘘にだって
今なら
縋りつけるから

だって例えば
私がいなくなる時には
一緒にいなくなってなど
言えるはずない

ねぇ何か言って

儚さが 滴り
時間を 染める
どうか貴方にも届けばいい

ぎりぎり日常が
壊れていく音
どうかあなたにも聴こえればいい

貴方の優しい顔なんて
私を喰い千切るだけで
これ以上
見たくもないから

だっていつの日にか
私の姿が見当たらなくて
貴方が狂ってくれると
思えるはずない

ねぇ何か言って

だって例えば
私がいなくなる時には
一緒にいなくなってなど
言えるはずない

ねぇ何か言って




他にも「月光」「流星群」「Cage」「茨の海」・・
彼女の世界観に惹かれます。

これが今のわたしの想いのすべてなのかもしれない・・。

そんなことを 考えている 真夜中。

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                               ゆうなぎ


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