「あぁ本当、一時期に比べたらちょっとぽちゃってしたみたい」


そう言ってクスクス笑った彼女、
彼女に悪気はなかった、
娘の私にはちゃんとわかった。
でも、その悪気のなさがとどめだったのかもしれない、
堤防が切れたみたいに涙が溢れて、
支離滅裂になりながら文句を言って、
喧嘩になって、それでも大人同士、
最後はなんとかごめんね、ありがとうと言い合い、
母親は寝室へ行って、私は涙を洗いに行った。


かけもちの仕事、
先の長いダイエット、
余裕のない経済生活、
このへんの相乗効果で限界、なのかもしれない。

ダイエットは、精神的には楽になるように心がけてるけど、
甘いものをどんと減らしてまだ短いから、
苛々しやすいようだ。



あんなに好きだった家に帰りたくなくて、
優ちゃんと暮らせたらいろいろ楽なのになぁ、とも思うけど、
それはただの現実逃避だろ、とも思えて、
なんとか乗り越えなきゃ、と、
それがまたプレッシャーになってるのもわかるけど、そう考える。



母親の愚痴のひとつやふたつ、
聞いてやれなくてなんでこんなに未熟なんだろう、と思う。
私がどれだけ聞いてると思ってる？
どれだけ時間を割いてやってると思ってる？
週に1回あるかないかの、自宅で過ごす夜は、
絶対に母親の愚痴で埋まる。
深夜に仕事が終わってから始まることもある。
明日仕事だから、と怒っても止まない、
疲れて当たり前じゃないか、と、
そんな風に苛々することもある、彼女にそうぶつけるときもある、
それでもやはり、本当なら、
全部聞いて、聞き流すだけでも彼女の助けになるのだから、
聞いて、出来るだけアドバイスをしたい。
だって昔は、そう出来てたんだから。
と思えば、今の余裕がない自分が憎たらしい。



余裕がないのも、例えばコンビニのせいだとか、
会社のせいだとか、しようと思えば出来るけど、
そんなことないのだ、
私の心のありよう一つだと思うから、
私が未熟なせいだと思う。


逆に、だから、あぁここが踏ん張りどころなのだとも思う。
今を乗り越えられたなら、
この生活を続けていけるのだろうし、
何かが変わるかもしれないから、
コンビニに辞めますと言うのはもうちょっと先にしようと思う。



お湯で温まった今は、すこし落ち着いたような気もした、
でもダメだ、まだ涙は出てくる。
何が辛いんだろう、解決策はどこにあるんだろう、
いつ、楽になれるんだろう。
そんなことばかり考える。





何か食べたい、煙草が吸いたい。
食べた後と吸った後の罪悪感が怖いから、しない。



本当はこんな日記も書きたくない、
いつものように、書いてもすっきりしない。
それは心のどこかで、自分のせいじゃないと思ってるからだろうか。
そうなら私はどこまで、救いようのないガキなんだろう。


こんな私を捨てるために、
いつか笑ってやるために、今日の覚え書き。

先々週と先週はひどかった。
煙草が吸いたくてたまらなかった。


そのわりには、
浪費家のマリアさんに珍しく貯金が出来て、
ダイエットも波に乗っている。


ストレスのトンネルを抜けた今はちょっと不思議だけど、
まぁいいか、結果オーライ。



土曜の夜は、
これ以上ないくらいの幸せでベトベトだった。
最近で一番寒かったから、情事はなし、って、
会話もなかったけどちゃんとわかってたのに、
優ちゃんも、あたしが欲しい言葉がちゃんとわかっている。




それにしても、怖い偶然だった。
優ちゃんと子どもを作ろうかって話をしたら(早いから)
次の日のテレビで子沢山特集やってた。
マリアさんは、ちょっと気まずかった(笑)




あぁだめだなぁ、まだまだ日記が元に戻らない。
頭がまとまらない。
明日は嫌な日だからかなぁ。




あ、そうそう。
優ちゃんからこんなことを言われた。



「お前は、俺が付き合った女のなかで、

性格ナンバーワンだ」



「え〜？」

最近、
あたしは全然可愛くない。


顔色が悪い。
肌はくすんで、目は垂れ下がってる。
髪の毛も言うこと聞かない。
タバコ吸ってないのに、吸ってた頃みたい。


今、社長はおでかけ、以前は寂しかった、
今だってそうだけど、ちょっとだけ、
あぁ独りになれたと息をつける。
それがとても悲しくて、
お子様な自分にストレスが増える。


ため込んでるのかなぁ。
家に帰ってからこの日記を愚痴だらけにしてみようかな。
頭にたくさんの声が詰まっている。




***




…と書いていたものの、
社長がお帰りになって、いつもの定位置にいらっしゃると、
顔がニコニコになった(単純)


でも帰りの車ではやっぱりしょんぼり(1人で)
あーあー甘い言葉かけてくれないなー飽きられたかなー
でも最近私、努力してないじゃない、それで可愛いとか言ってもらおうったって
そんなわがまま通ると思う？
おーいおーい頭大丈夫か？
どうしてそんなに、社長に依存したいの？


仕事が忙しくて、社長は多少顔がきびしめ。
それでも、口癖のようなギャグは言ってるし、

「やっぱお前の前では気が緩むなー。
ミカまるの前じゃシブ役なんだけどなー」

なんて改めて言ってたから、
知っていたけど、実感出来たらしいことが嬉しかったし、
不安になることないんだ、うん。
明日も仕事…頑張ります。


久しぶりに、水曜を家で過ごしてる。
やっぱりのんびりする。
優ちゃんが嫌いなわけじゃない、むしろもっと傍にいたい、
けれど、時間を好きに使えるのはありがたい。
特に今は…
こっそりヴァレンタイン用のマフラー編んでるので(笑)



愚痴を書き出したらきりがない、
あたし的には深刻で、こんなの久々で、
他人が絡んでいない分、誰かに聞いて欲しい。

けど、日記書いてたらすっきりした。
あぁぁ、すごく謎！！
せっかくだから、ネタ1つ消化してもう寝よう！




***




「お前がいると、ついバカなこと言っちまう」



優ちゃんは何度もそう言うけれど、
今の優ちゃんは、出逢った頃と何も変わらない。
あたしの前ではずーっとそのままだから、
違う優ちゃんなんて想像できなくて、
逆に実感がない。


いつだったかの夜、抱かれた後、
今までそんな女はいなかった、と言われた。
あたしといると安心するのだと。


あたしは、そんなわけはないと笑い転げ、
いたでしょうと優ちゃんを見上げた。


優ちゃんは、ニコリともせず、首を動かす事もせず、
ただ正面を向いて、煙草を吸いながら、
低く「おらん」と言った。




それが真実なら、あたしはきっと、
あなたのために生きてきたのだろう。
今までの全てはあなたのためにあったのだろう。
あなたを受け止め支えるために。

そうとしか思えない、今のあたしには。

ウサギ前にはほぼ確実に、
鬱日記を書いていた。おほほ。
多分そろそろいらっしゃるんだろうなー。
今日もなかなかの低テンションっぷりだけど、
会社があったからまぁまぁ大丈夫。


セブンで一緒の、
使えない若い子に苛々したりもしたけど、
まぁ昔の私よりマシなんだろう、と思い直してみたり、
(しかしそれは、
彼女にちょっぴり怒った顔を見せた後だった)


深夜勤のおじさんが、
どうにもこうにも私に好意を抱いている節がある、と勘ぐってみたり、
そしたら深夜勤の女の子にまでそう言われたり、(話題にしてないのに)
あぁやはりそういう男性には不自由しないのかも、
とすこおし落ち込みつつ、家路を急いでみた。



明日もお弁当作って会社行かなきゃなのでもう寝ます。えぇ。
寒いですね。
明日頑張ったらもう週末なのかぁ。早いなぁ。

一体何が原因かわからないけど、
ものすごい量のストレスが自分のなかにあるのを感じる。
日頃のちまちましたものと、
土曜日にトドメ刺された分だと思う、多分。
火曜の今日もまた攻撃される。
あたしが心から安心できるのはいつなのか…
誰かに聞きたいけれど、誰にも答えられないのはわかっているから、
あたしを元気付けるのはあたしだけなんだよって頭に浮かぶ、
そんな頭さえも憎たらしい。
子どものままでありたかったような気もする。
でも今のあたしがあたしであるのは、
過去のあたしが望んだ、から。



最近見た夢は、殺される夢、煙草を吸う夢。
あたしの頭にはまだ、ストレスと煙草の相関関係があるらしい。
殺される夢は優ちゃん宅で見た。
ビクつきながら目覚めた横にこの人がいるのって、
幸せだなーと思った。




半年記念にどっか行くか、と優ちゃんが言い出してくれて、
あたしは、あたしとの時間を記念してくれることが嬉しくて、
うん、と笑ったのが昨年の終わり。
それで先週行ったのが街のイタリアンレストランだったけど、
優ちゃんの話題はもっぱら、
「前回」来たときの話。

優ちゃんがあたしに勧めたレディースランチは、
女性でなければ頼めないと前回断られたのだという。
でも、オードブルの味は知っている。
「何で知ってるの？」
「もらったから」

過去があることじゃなくて、
よりによってこの日に言わなくても、と思えたのが悲しかった。


思い返してみれば、
ちょっとお金をかけたごはんのときには、
結構な割合で、華々しい過去の話が出ている気がする。
日頃のそれは大分減ったけど、
多分あたしがつんつんするからだと思うけど、
タイミングよく出るということは、
猫が鳥の死体を見せに来るのと一緒なのかしらん。
悪気があって言ってるんじゃないのだ…こういう人種って。
それであたしが感心こそすれ、
離れるかもしれないなんて微塵も思っていないのだ。


逆にあたしみたいなのが言い出すと、
それはなにかの復讐である(タチ悪い)




今日はこんな感じで鬱々とした日だった。
いつもと何が違うのか。
それは、優ちゃんと1秒も会ってないことだ。
これが原因だったらあたしはどうするんだろう。
もし明日出勤して、
優ちゃんにおはようございますと言ったら視界が明るくなった、ら、
どうしよう。
つける薬がないよぅ。
そんなの、いろんな意味で不健康。

「お土産だぞっ」




優ちゃんが、白いビニール袋を大きく揺らしている。




「ありがとー♪」



中身が何であろうと嬉しいので、
あたしはもう笑顔になる。




「とれなきゃやらないからなっ」




1メートルも離れていない場所で言うから、
可笑しくてあたしが笑ったら、
ビニール袋が胸に飛び込んできた。




袋から出てきたのは、
手にちょこんと乗る、まんまるなふくろうのぬいぐるみ。



「俺の趣味で買ったからなー、あんたのこと考えずに」


「あははは、いいのいいの」



だって、あたしとあなたの趣味はおんなじだもん。
そこが、嬉しいところなんだもん。

つぶらな瞳に首ったけになったあたしには、
同じものを愛でられる幸せ。



その日は終始、その子を優ちゃんと愛でて暮らした。
照れ屋の優ちゃんは、2時間後くらいに、
お前の顔思い浮かべて買ったんだ、と言っていた。
うん、あなたはきっとそうしてくれたのだろうって、思ってた。
優しいから。
ありがとう。




1/8


***********




今日は、セブンが1時間遅い出勤に。
だから、優ちゃんと一緒に帰れた。


車を降りる寸前に、お別れのキス。
キス魔のあたしが作った習慣である。
おやすみのキスもあたしがやり出した。
優ちゃんは特に反応したことがなかったから、
あまり嬉しくないか、普通のことだと思ってるか、だと思ってた。


いつも降ろしてもらう場所、いつものタイミング。
だけど今日は、向かいに車がいた。

あたしはどちらかというと、
車のなかなんて見てないんじゃない？というタイプだけど、
優ちゃんは、
見える可能性がある以上避けたい、というタイプ(というより世代、か？)



動作やセリフで時間を稼いでみたけど、車が動かなかったので、


「なんだかトロトロしてるから」


と笑って、ドアを開けた。
いつもの習慣をやめたら心配するかも、と思ったから。
なのに、



「あーちょっと待てよ、チューしてよかったのに」



これ以上ないセリフであたしを引き止める優ちゃん。
40の男がチューって言った…！と萌えている間に向かいの車が去ったので、
半身を戻してキスをした。



今までの人誰も、
キス魔のあたしに付き合いきれていなかったよ。
初めてだよ、
人目よりあたしとのキスを求めてくれたのは。
そういえば、こないだあたしがおやすみのキスをしなかったとき、
あなたのほうから、そう言いながらキスしてくれたっけね。
あたしの愛情表現を、受け入れてくれてありがとう。

禁煙…というか、
煙草を吸わなくなって何日経つのか覚えてないけど、
肌がふわふわになった。

お風呂上りのあたしを見た優ちゃんが、ちょっと驚いて、
「おぅ、しろこ」
と言ってたので、白くもなったらしい。


辞めると同時に、
サプリメントを鬼のように摂り出したので、
その効果も多分ある。
まぁ本当は、マルチビタミン等で、
バランスを整えてからのほうがいいんだけどね。


相変わらずスキンケアも何もしてないけど、
触りたくなる肌、まさにｗ





**





「何てお祈りしたんだ？」




初詣に行った日の夜、優ちゃんが聞いてきた。
もしかしたら、お祈りを終えてからずっと聞きたかったのかもしれない。
あたしも、他の人だったらきっと聞いてたんだけど。
優ちゃんには聞かなくていっか、と思えた。
聞かなくても予想が出来て、当たっている自信があった。



「ん〜？」



もう部屋の電気も消して、眠る直前だった。
寒かったから、情事もなし。
少しだけ、そんな夜にも慣れた。
することだけが愛じゃない、と、あたしはやっと、
信じる心が芽生えてきた。

大体が矛盾しているのである…この考え方は。
まぁこれは別の日のネタにすることにして。



「今年も、この人の隣で頑張りますって。言ったよ」



「ほんとか？」



優ちゃんがそう聞くときは嬉しいとき。
そういうときは名前を呼んでキスしてくれる。
息をついた後、あたしも聞いた。



「優ちゃんは何て？」




「仕事がいっぱい入りますようにって」



「うん」



社長という彼の立場を考えたら、当然だから、
当てたあたしというのは自慢にならないだろう。




「後、マリが離れていきませんようにって」




これだけあたしの時間を独占していながら、何を言うのだろう。
これだけあたしを悩ませておいて。
これだけあたしを泣かせておいて。



あたしは彼の顔じゅうにキスをして、
出来る限り寄り添って、
ついでに手も動かした。
いつもだったら怒られる。
昨日も優ちゃんは、ダメだ、と言った。
でも、いつものように、手が払いのけられる事は、なかった。

若いときの社長は岡田准一であり、
今の社長は、声の低い哀川翔、かつ、
海外ドラマ「フレンズ」のマット・ルブランク(ジョーイ)と書いてたけど、
かつ、
海外ドラマ「フルハウス」のジョン・ステイモス(ジェシー)
も、加えといてください(どこに)


あぁぁ、目の保養もいいところである。
今日は新年の挨拶の日。
お前は元気がいいから連れていく、と言われ、
優ちゃんが先に乗り込んでいる車のドアを開けたら、
なんとまぁ新年早々、
スーツにグラサンのドライバーがあたしを待っていて、
あたしは思わず悲鳴をあげた(バカ)
あたしの好きな三拍子じゃないかぁぁ



まぁ本人は、カッコいいと言われ慣れているので、
あまり効果ないんだけどね、誉めそやしても。




そんな男の横で気が抜けたのか、
あたしはまともな新年の挨拶が出来ず(取引先に)、
機嫌をちょっとばっかし損ね、
少々回復したものの、今度はあたしが落ちたり、
とにかく1日微妙な空気で過ごしたのだった。



「なんだ、ミス4日ぶり」

と優ちゃんがあたしを呼ぶように、
せっかく4日ぶりだったのに、いろいろすれ違いで、
明日の初詣がちょっぴり不安。


今年もしっかり、あなたのお手伝いを頑張ります。
明日はそう誓います。




明日の不安要素はもうひとつ。

皆様、あけましておめでとうございます。
正月早々、マリアに会いにきてくださってありがとう(はぁと)

昨年は相変わらずの駄文・惚気にお付き合いいただき、ありがとうございました！
今年も惚気を満載しつつ、
品のある日記書きになるよう精進してまいります。
今年はもっと勇気を出して、
いろんな人と交流出来たらよいなと思ってます(頑張ります)
よろしくお願いいたします♪



昨年の後半はものすごいスピードでした。
6月ぐらいまではいろんな男性が…ゴホン、
いろんな人があたしの周りにいらっしゃったので、
あの人がこう言った、この人がこう動いた、
なんつってドロドロして、進むのも遅かったし、
仕事も転々としてたので、何かを思い返せば、
あぁ、あの仕事をしてた頃だから何月か、とかってわかるんだけど、

7月以降、一応仕事も男性も固定され(笑)
そのまま変化がないので、あらもう新年？という感じ。
昨年中にも何度か見て笑っていたけど、
2007年の始まりに、

「2007年も男の人だらけだといいな」

なんて書いていた、あたくし。
何の魔法がかけられたんだか、
見事、叶っています(笑)



昨年は、ほのかな自信がところどころに芽生えた年でした。
仕事、お金、女としての魅力、これからの自分…。
今年は、小さくとも芽生えたそれらを、
健やかに大切に、育てていこうと思います。



具体的な目標は、
運転免許と、出来れば一人暮し、ダイエット卒業、かな。
地道に頑張りましょう。





*********






優ちゃんと出逢ってから、事務の話が出たとき、
あたしは、保険会社に勤めていた。
優ちゃんにそう言うと、じゃぁ他の子を紹介してくれ、と言われた。
はぁい、と返事をしたものの、
女友達はいないし(問題)、保険会社の人もつかまらなかったので、
じゃぁいいわ、ここの勤務には嫌気が差したから、
あたしが行こうっと、と思って行ったのである。




付き合い出してから、優ちゃんは言っていた。


「最初から思ってたんだ。お前が来ればいいなって」


あなたの願いは叶ったのね。
あたしは別に。
イイ男だから行きたいなんて思ったわけじゃなかったのに。
信じたから叶ったのね、きっと。
あたしはあなたに呼ばれてここにいるのね。




だから、



「来年の大晦日も一緒だからな」



「お前と、添い遂げたいと思ってる」



あたしにそっと囁いてくれるその願いも、きっと叶うよ。
あたしを、あたしの愛を、見つけてくれて、ありがとう。

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