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淡 色 の
ひ と ひ ら 見 ぬ も
春 知 ら ず
卯 月 の 桜
逢 わ め ど 散 る か
お粗末です・・・
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桜の季節になりましたので、久々にコトバあそび。 短歌チック川柳です。
桜の詩は、古今問わず数多し。 何故に桜は愛されるのでしょう・・・。 今回は恋のすれ違いを詠んでみましたが、 いやいや、やはり言葉あそびは深くて難しい・・・。
【上の句】
「淡色の ひとひら見ぬも 春知らず」
桜色って、やっぱりセンチメンタルですよね。 ちょうどこの季節、卒業や引越、入学や新天地での生活など、 出会いや別れなどが多い時期であり、人のココロが揺れ動くのが桜の季節。 暖かくなるとともに、恋愛模様も移ろいゆくものです。 桜の咲く季節になると、私も過去の様々なシーンを思い出されます。 桜の色はやはり恋の色? ちょっとベタで恥ずかしいフレーズですが、そう想うわけです。
■「淡色の」
桜の色が己の中に芽生えた感情の象徴とします。 一方、桜の花びら一枚をまじまじと見たことがありますか? 見ると桜色ではなく、淡いピンクをたたえた白なんですね。 白なのか?桜色なのか?どちらにも転びそうな微妙な色です。 どちらとも云えない感情、言動、行動を指す。
■「ひとひら見ぬも」=「ひとひらの花びらは見ているが」
※見ぬも・・・・「ぬ」は進行および完了の意。「見てはいるけれど」
想う人=Aさん。想われてる人=Bさん。・・・とします。
Aさんからの微妙な言葉や行動を日々見ているBさんだが、 その言動の一つ一つは、白ともピンクとも云えない微妙なもの。 Bさんは、Aさんの一連の言動を結ぶ全体像に気づかなければ、 それがすべてがBさんへのサインだと分からない。
■「春知らず」=「桜の花が咲いているのに気づいていない」
「春」=桜の花。「知らず」=気づかず。
桜の花=「Aさんの想い」または「Bさんの恋の芽生え」を指す。 Aさんの想いに気づかない。そしてBさん自身も己の本心に気づかない。
■上の句まとめ
(解釈) 淡い白の花びらが集まって始めて桜色に見えるもの。 花びら1枚を見ているだけでは、それが桜の花であることに気づかない。
(意味) 相手の微妙な言動の一つ一つに捕らわれていては、 そのすべてが、相手の「好き」のサインだと気づかない。 ましてや己の本当の感情にも気づかない。
【下の句】
「卯月の桜 逢わめど散るか」
■「卯月の桜」=「4月の桜」
4月の桜はつまり「旬を過ぎた散りゆく桜」である。 これに関しては地域差があるでしょう。 私の田舎である長野では、4月初旬が桜の見ごろですので、 「旬を過ぎた」という解釈はピンと来ないかもしれません。 さらに東北地方では4月こそ旬の時期でしょう。 なので、本当は地域を限定する言葉が入れば完璧なのですが、 それが入ってない分、詩の出来としてはマイナスです・・・泣
さて話を戻して、「桜」は「恋心」の象徴とするならば、 「卯月の桜」の部分を、「相手の想いに気づくのが遅すぎた」 という解釈をしてもらえるとうれしいかな〜。
■「逢わめど散るか」=「逢いたいのに散ってゆくのか」
※「逢わ・め・ど」⇒「め」は「む(意思)」の已然形。「ど」は否定や逆説。
「4月の桜」を受けて締めの句です。 逢いたいと思う頃には、相手の想いが消えていく・・・という解釈。
ちなみに「逢わ」は、上の句の「淡(あわ)」と音をかけてます。 さらに、「逢わめど散るか」は「泡と散るか」に聞こえないかな〜気持ちがありましたが、 ま〜これは無理があった。ダジャレにもなりきれなかった〜。
■下の句まとめ。
(解釈) 四月になって、散り始めた桜がようやく目に止まった。 もっと逢いたいと思いはじめたのに、桜は散っていくのか・・・・
(意味) やっと相手の気持ちに気が付いて、自分の気持ちにも火がついた。 さて、逢いたいと思う頃には、相手の気持ちは冷めていることよ・・・・
【全体通しておさらい】
相手の言動の微妙な一つ一つにとらわれて、それがサインだと気づかなかった。 想われているのに気づけず、自分の本当の感情にも気づかない。
しばらくしてようやく相手の気持ちを知った。 自分の気持ちにも火がついて、いよいよ逢いたいと思う頃には、 相手の気持ちは冷めていることよ・・・・
どうですか?
そんなセンチメンタルな桜の季節・・・
060329 taichi
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そんげん‐し【尊厳死】 人間としての尊厳を保ったままで命をまっとうすること。 回復の見込みのない状態や苦痛のひどい状態の際に 生命維持装置を無制限に使わないなどの対応がなされる。
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尊厳死疑惑がニュースとなっている。
富山県の市民病院で00年〜05年の間に、末期患者7人が人工呼吸器を取り外されて死亡した。 病院の担当外科医が「家族の同意を得た」として延命中止行為を施したという。
疑惑の渦中にいるのが、この市民病院の外科部長(50)。 死亡した7人のうち6人は「家族の同意を得た」とカルテに記載されているが、同意書はないらしい。 残る1人は、「患者本人の意思を推定させる家族の意思」があったが、やはり同意書はないとのこと。
今回の疑惑発覚のきっかけとなったのは、 昨年10月9日に入院した前述の7人とは別の脳梗塞患者の一件だという。 入院3日後の同12日に、外科部長が人工呼吸器を取り外すよう指示したが、 この件を知った看護師長が院長へ報告して、院長が中止させた。
この件について外科部長は「家族の同意を口頭で得ている」としているが、 この家族は「説明も受けていないし、同意もしていない」と新聞の取材でコメント。 発覚前に死亡した7人の「家族同意」のカルテ記載にも疑惑がかけられている。
これは、未だ法制化されていない所謂「尊厳死」なのか?、 それとも単なる刑法199条の「殺人罪」なのか?
現在、富山県警による捜査が進められている。
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渦中の外科部長の人柄について、周囲の評価は下記の通り。
「自分の意見が強い人。ただ、一生懸命に仕事していた。 今回の件は熱意が高じて、ということもあったのではないか」(他の診療科の医師談) 「患者に受けのいい、人間的にも医師の技術も素晴らしい男だった」(院長談) 「モラルを軽視する人ではなかった。信念を持っていたと思う。 どういう思いでやったのか、本当は何をしたのかを聞きたい」(院長談)
【上記すべて、毎日新聞/ 3月26日21時36分更新記事より】
こういったコメントから察するに、この外科部長は今回発覚した件も含め、 過去の延命中止の措置は、決して悪意ではなく手抜きでやった事でもなく、 自らの信念を持ってやった行為なのだろう。患者と家族を想った結果、 想いが講じて勇み足的な決断を下していたものと感じる。
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整理すると今回の問題は、法制化されてないことに尽きる。 「同意」の認識や「死期」の判断が、捜査や司法判断の焦点になるが、 法制化されていない以上、終末期患者への臨床対応は各現場や医師で異なって当然。
ちなみに、過去に判例が存在する。 平成7年の東海大病院事件判決で、横浜地裁が示した安楽死の要件は (1)死期が切迫している (2)耐え難い苦痛がある (3)苦痛除去・緩和の手段がない (4)本人の意思表示がある(患者本人の意思を推定させる家族の意思も含む) の4つとのことだが、いずれも明確なガイドラインとするに至っていない。
法制化に至らない背景としては、「経済苦などを理由にした積極的な安楽死や 尊厳死を助長する」と主張する反対派の存在があるからだ。
だが、実際に現場で起こっていることを直視すべき。 一刻も早く法制化してほしい。
しかしだ・・・、司法の判断はそれはそれとして、私は思う。それは・・・
「尊厳死」って一体何なんだ?と。
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今日のタイトルでふれましたが、 三年前に、私は父の尊厳死に同意してサインしました。
2002年の4月10日未明、父は脳梗塞で倒れて危篤状態となった。 同日の午後3時頃。担当外科医に呼ばれたのは、母、私、次男、叔父の4人。 外科医からレントゲン写真を見せられながら、父の状況の説明がなされる。
脳の右側へ血栓が飛んで脳梗塞となり、脳の右側大部分が壊死。 父は左利きで、脳の右側に言語野などがあったと思われ、 意識障害、言語障害、聴覚障害が発症しているとのこと。 その話を聞いた時に床が沈んでいく感じがした。その感覚は今でも思い出す。
外科医は一刻を争うかのように説明を続けた。 父の脳の右側が内出血で肥大化し、このままだと早くて数時間後には、 脳の中央の底にある脳幹を押しつぶしてしまうとのこと。 これを回避するには、頭蓋骨を一旦取り外して、頭蓋と脳の間に空間をつくり、 脳の肥大を外側へ逃がすようにする手術が今すぐにでも必要との話。
私は「その手術をして父は助かるのか?」と聞いた。 医師は「もしこの手術が最大限に成功して、今日明日のことではなく もっと長くお父様の命を助けることが出来たとしても・・・・、 お父様の意識が戻る可能性はもうありません。あくまで・・・延命手術です」
「延命手術」
私はもうすでに、この返答を予感して質問していた。他の3人は言葉を失っていた。 言葉も戻らない、視覚も聴覚も戻らない、何よりも自意識が戻らないのだ。
「ひょっとして、これは『死』なのか?」という疑問が浮かぶまでに時間を要した。 「何が『死』なのか?父はもう死んでいるのか?」私は、頭がおかしくなりそうだった。
医者が尋ねる。 「この手術をするにも、もしくは、しないという決断にも、皆様の同意が必要です。」
我々は「少し考えさせてください」と応えて、事務室を出た。
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決断までのタイムリミットはおそらく3〜4時間しかなかった。 我々は、重く重く圧し掛かった気分を立て直すためにも、あえて病院近くの ファミレスへと向かった。冷静に冷静に考えて、判断しなければいけない。 各自、食事を無理やり押し込んでから話を始めた。
4人で話したのは、父が入院前に示していた言動や意思表示、父の思い出、 そもそも父とはどういう人間であったか?何を幸せと感じる人であったか? 我々にとって父とはどういう存在であったか?・・・・・など。
大事なのは、我々は「父本人に代わって決断する立場」であること。 我々家族の側からすれば、たとえ肉体的な生であっても、 父をこの世に存在させ続けたいと思うのは当然である。あたりまえだ。 しかし、父にとってはどうなのか?そう考えるが故に上記の話となった。
皆の話を総じてみると、父は「カッコつけたがり」であった。 特に病気に関しては、具合が悪くても我慢してしまう。 お金がかかって迷惑かけると黙ったまま医者に行かないのだ。 結果的にそれが死期を早めてしまったわけだが、そういう父だった。 実際に末期を迎えた時のことも母に話していたそうで、 「延命手術みたいなことはやめてくれ」と云っていたとらしい。 人との交流が好きな一方、一風変わった頑固なこだわりがある父であった。 人を驚かせたり喜ばせたり悩みを聞いたりなど、やっぱり父は 人と接している時が一番幸せそうな顔をしていたと思った。
そうして、私は一つの結論に行き着いた。 私は母に下記のような説明をする。
父にとって、家族や友人を感じることができず、自己表現もできず、 ただ形式的な生というカタチでこの世に存在することは、 人間として存在する意味を持たない・・・と思っているはず。 肉体的にも、感覚がなく表現方法を失っただけで苦しく痛いはずだ。 臓器は痛がっている。肉体をも痛めながらカタチだけの生を続けるだけ。 父にとって延命措置は何の意味も持たないどころか、ただ苦しいだけの措置だ。
叔父も弟も頷いた。母は後ろめたく諦めきれない様子だった。無理もない。 しかし「皆がそういうなら・・・」と、黙って何度も何度もうなづいていた。
そうして午後7時。 我々4人は再び、担当外科医の医室を訪ねた。
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一人の人間の「尊厳」を、傍にいる家族が考えるというのは、 つまり、上記のような話になるのではないか?
間単に答えが出せるものではない。だから尊い。
患者にとっての「人間の尊厳」と、患者の家族にとっての「肉体的な生の維持」
両者の葛藤の結果、家族は尊厳死に同意するか否かの決断を下す。 この決断は、丁重に扱われるべき重く尊いものでなければならない。
それを書面でなく口頭で済ませた時点で
そんなの尊厳死じゃない!
今回の事件の外科部長は、発覚当初に 「口頭だが家族に同意を得た」「これは尊厳死だ」と強く主張していたという。
確かに外科部長は、丁寧に信念を持って治療にあたっていたに違いない。 だが「尊厳死」というならば、「人間の尊厳」をどう考えていたのか?
私はその部分についてのみ、外科部長はあまりに手続き的だったと思う。 「尊厳死」と主張しながら、「尊厳死」の取り扱い方をしていない。
尊厳死の決断・同意は、 口約束とカルテ上だけで管理するものではないと思う。 その決断は書面で取り交わされるべきもの。
同意書というのは、家族の尊い決断を尊重し丁重に取り扱うという 病院側の意思表示であり、決断した家族への敬意だ。
「尊厳死」と主張するなら、そういう行為があってしかるべき。
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3年前の4月10日午後7時、医室を訪れた我々は、 担当外科医に「延命措置の中止」を伝えた。
その後、しばらくして差し出された同意書について、 どういう体裁で何が書いてあったかなんて、殆ど覚えていない。 でも、それが出されて、その書面にサインしたことは間違いなく覚えている。
翌日4月11日の午後3時過ぎに、父は死んだ。
実際、末期治療の臨床に立ち会っている家族にとっては、 こうした手続きがどうであろうが、書面だろうが口頭だろうが、 その瞬間にはどうでもいいと想う。事実、私はよく覚えていない。
しかし、今考えると、もし口頭だけのやりとりであったなら、 未だに私は、その決断をした罪悪感やうしろめたさを強烈に感じていたと思う。 そうでなくても、今なお、あの時の決断を思い返すことがあるのだ。
なんとなくだが、書面にサインしたあの一連の行為により、 病院側がとても大切な何かを丁重に受け取っているかように感じ、 私の決断に対して敬意を払われているかのように思えた。 ほんの少し救われる気分がしていたのは事実だ。
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司法がどう判断しようと、何を条件として尊厳死を法制化しようと、 それはどこで線引きするかの話だ。決まったなら今後それに従えばいい。
ただ、法がどうであっても、 「尊厳死」という言葉はすでに存在して使われている。 その言葉を簡単に扱わないでほしいと思うのだ。
060328 taichi
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- 2006年03月23日(木)
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- 【WBC】シュンスケはやっぱりファンタジスタ!
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まだまだ余韻が冷めやらぬ、王ジャパンWBC優勝の熱狂。 私ももう一本、WBCネタを書いていいですか?
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WBC開催前、日本代表メンバーが発表されてから開催中もずっと、 ハラが最も注目していた選手が1人いる。
その選手とは・・・・
プロ野球界のシュンスケといえばこの人、 千葉ロッテマリーンズのエース、渡辺俊介投手である。
上記のイラストの通り、今や殆ど見なくなったアンダースローの投手である。 しかもこんなに気合いの入った本格的アンダースローは、あの阪急の山田久志以来ではないか? メディアには「世界一低い位置から投げるピッチャー」と呼ばれているそのフォーム…、
そう、とにかくリリースポイントが低い!!おそらく地上10cmぐらいではないか?!
ハラは、渡辺俊介のピッチングフォームは、 世界一美しいピッチングフォームだと思っている。
アンダースローは見ていて美しいと思います。
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さて、このアンダースロー・渡辺俊介を、
ワタクシは何故、WBCで最も注目していたかといいますと、
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昨年の8月に、若き日のピッチングフォームで投げているワタクシ |
ワタクシ・ハラが、高校野球時代にアンダースロー投手だったからでーす。
「ナンダソレ?」・・・とか云わないでくださーい…。
とりあえず、間違いなくワタクシが渡辺俊介投手を注目する理由の一つなんです。 やっぱ見ちゃうじゃないですか?!自分がそれで投げていたんだもん!!笑 高校時代、ブルペンで投球練習をしている時、常に横に置いてましたよ! プロ野球有名選手のピッチングフォーム連続写真を! 前述の山田久志投手や往年の南海のエース・杉浦忠投手のフォームを食い入るように見てましたよ。 アンダースローのフォームが私の頭の中に焼き付いているんです。身体にも染み込んでますけど。 だからアンダースローの投手はどうしても注目しますし、無条件に応援しちゃいます。
さて、個人的理由はさておき、もう一つの理由があります。それは、
アンダースローが世界を制するか?
という意味で注目していました。
しかし、渡辺投手が登板した2試合はいずれも韓国戦でした。 本当はパワー野球のアメリカやドミニカなどに投げて欲しかったですが、 いや〜しかし韓国戦!快刀乱麻のピッチングでしたねー。爽快でした。
渡辺投手は以前、 「昔はアンダースローで140km/hを出そうと頑張っていました。しかし、そうしているうちは、 ピッチングそのものが中途ハンパで日の目を見れませんでしたが、転機となったのは、 速い球が無理なら、遅い球を極めようと思ってからでした」 と語っていた。
「遅さを極める」=つまり「球速差を極める」というわけです。
ストレートが130km/hならば、100km/h以下の遅い球を全く同じ手の振りで投げる。 同じフォームで30km/hの球速差があれば、バッターは打てません。 しかも、アンダースロー投手は少なく、普段見慣れている手の位置からボールが飛んできません。 あり得ない低い位置から浮き上がるようにボールが飛んでくるわけです。
韓国選手は全く手が出ませんでした…いや逆だ… ボールが飛んでくる前に、待てずに手が出てしまうのです。 すると、バットの先端にひっかけたり、ボールの上っ面を叩いたりして内野ゴロの山となる。 中には、ボールが来る前にバットを振って空振り三振するバッターもいました。
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そして、皆さんも見ましたよね?、決勝のキューバ戦。 先発の松坂から交代した直後の5回裏のピッチングは、アンダースローファン的には痛快かつ最高でした。
8番のペスタノは、遅過ぎる内角スライダーを待てずに空振り三振。 9番のラミレスは、アンダースロー特有の内角をえぐるように浮き上がる直球に詰まりショートライナー。 前の球で110km/hのスライダーを見せられているので、たかが130km/hの直球に詰まったわけです。 ま〜アンダースローのピッチングの基本ですけどね。 そして1番のパレットはツーナッシングから外角高めに浮くストレートに手を出し空振り三振。 これも前の2球で低めのスライダーを見せているために、浮きあがるボールのストレートに手が出たわけです。 パワーを技で翻弄して2奪三振!最高のピッチング! まさにこれぞマウンド上のファンタジスタ!
しかーし、ご存知の通り魔の6回裏。 2番エンリケスを打ち取ったはいいものの、3番グリエルが放ったショートへのゴロを川崎がエラー。 名手・川崎の思わぬエラーだっただけに、渡辺もリズムが狂ったのだろう。 4番ボレロは初球、5番セペダは2球目、6番ウルティアは初球、いずれも痛打されて2失点。 明らかに初球を狙っているのに、ボールから入れないバッテリーは完全に平常心を失っていました。 7番ガルロボも初球、これも当たりが良かったが上手く西岡がさばいて併殺打となる。 いや〜本当にゲッツーがとれて良かったですよ。完全にカリブ海のリズムでしたからね。
渡辺俊介のようなピッチャーが単調になってしまっては、ただの草野球投手になってしまう。 本当に6回裏は見ていて怖かったです。
そして6回に引き続き7回裏も、何かに取り憑かれていたショートの川崎と渡辺。 8番ペスタノの初球、少しは落ち着いていたのかコントロールされた内角のストレートを引っ掛けたが、 またしても川崎がエラー。さすがに渡辺は見えない黒い力にビビったかもしれない。 しかし下位打線相手だからよかった。9番ラミレスをショートゴロ併殺打に打ち取り、事なきを得て2アウト。 1番パレットをファーストへのゴロに仕留めた…かに思えたが、今度は渡辺自身がエラー。 2番エンリケスをライト・イチローへのフライに打ち取ったものの、見てる方の心臓が持たない。 ハッキリ言ってキューバに勝てたのは、 2つのエラーがありながらゼロに抑えたこの回がポイントだったと思います。
決勝を見ていた皆さんは、6回裏に喰らった三連打と3つのエラーの印象が強くて、 渡辺のピッチングの印象が薄いと思いますが、打たれたのはエラーでリズムを崩した三連打だけです。 あとは初球から狙ってくるキューバ打者を利用して、きわどいコースに球を微妙に変化させながら投げて、 最小投球で打たせてとっていたわけですよ。7回なんてエラーがなきゃ5球で打ち取ったピッチングです。 8回の先頭打者の内野安打だってボテボテでしたし、みんなボテボテゴロに料理していました。 キューバ打者にとっては地を這うような球道に感じられたでしょう。「線」で捉えられず、 上から「点」で叩く感じになり、必然的にゴロとなってました。 ただし物凄いフルスイングが故に、どの打球も高いバウンドになっていただけです。
松坂同様に、二番手で登場した渡辺だって、 ほとんどキューバ打線を打ち取っていたのです。 と、ワタシは声を大にして云いたい!
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世界に通用する美しく華麗なテクニック。 日本野球の象徴がアンダースロー・渡辺俊介だ。
だからこそ注目していたわけです。
パワーあふれる屈強な世界の猛者を、華麗に舞って切ってオトす――、
日本のシュンスケは野球でもファンタジスタだった!
ペナントレースでもがんばれよー!!!
そして、スコットランドにいるシュンスケ! 次はキミがW杯で舞う番だー!!
060323 taichi
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野球日本代表、 祝・第1回ワールドベースボールクラシック優勝!
元高校球児でありますハラは、やっぱり根っからの野球ファンだと改めて気づかされました。 WBCに関する記事を冷静に書かけなくなる程、のめり込んでしまったのです。 韓国戦に負けるたびに新聞を見る気がせず、アメリカ戦の誤審騒ぎの時は怒りに打ち震えました。
イチローが『野球人生で最も屈辱的な日』(2次リーグ韓国戦敗退後)と、 『野球人生で最も最良の日』(優勝決定後のコメント)と語っていた通り、 まさに「喜怒哀楽」が凝縮された珠玉の8試合でした。 とにかく「優勝」という最高の結果となって、本当によかった。 今日やっと初めてゆっくりとWBCのネタをAIRに書けます笑。
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1.W杯第1回優勝の意味。
今日のこの優勝をどのように喜ぶべきか?
優勝決定後、メディアで散々「王ジャパン世界一!」という言葉が使われていますが、 ハラはあえて「世界一」とは云いません。まあ別に云ってもいいですが、 ここで云いたい事を分かりやすくするために、とりあえず使わないでいます。
日本が真に喜ぶべきは、 「野球ワールドカップの第1回大会の優勝国」 になれたということだ。
色んな問題がありました。そして大会が終わってからも色んなことが云われるだろう。 組み合わせや開催時期の問題、不参加選手が参加していればという言い訳などだ。 それはつまり、今回の大会で優勝した国が「真の世界一なのか?」という議論だ。
しかし、そんな話はさておき、棚ぼた的なラッキーがあったこともさておき、 日本が「優勝」という結果を得たことは事実。もし今日負けて準優勝であったならば、 準優勝の嬉しさより、韓国に2敗した悔しい事実の方が野球ファンにとって深刻だっただろう。 今回の大会参加は、優勝だけが結果として意味あるものだった。
なぜか? WBC第1回優勝国は、今後WBCが行われる度に国名が紹介される。 サッカーW杯が行われる度に「第1回の優勝国はウルグアイでした」と語られる。 サッカー界でいうウルグアイの地位に、野球で日本がなれたのだ。 野球ファンにとってこんな嬉しいことはない。
ワールドカップの第1回優勝国となった意味と価値、それは 世界の野球人に日本野球の存在を永遠に刻み込めたということだ。
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2.真の世界一を決める大会となるために
優勝後の各ニュースを見ていて、「日本代表、世界一」の文字や言葉を何度も聞いたが、 本当に大変気持ちがいいものだ。今のところサッカーでこのフレーズを聞ける可能性は少ない。
しかし、この第1回WBCが 「真の世界一を決める大会であったか?」という疑問に対しては NOと云わざるを得ない。これは各国の出場選手もファンも思っていることであろう。
■組み合わせ
この大会で最高のパフォーマンスを見せた国といえば、云わずもがな韓国であろう。 1次リーグから準決勝まで通じて6勝1敗。防御率1点台。失策はゼロ。 4番のイ・スンヨプ(巨人)は5本塁打を放ち大会ホームラン&打点王となった。 韓国は本当に「国家代表」となると強い。特に日本が相手となると強いのはサッカーだけではない。
日本はこの韓国に1-2、2-3と2連敗した後、準決勝で6-0とやっと勝利した。 準決勝の大勝が目を引いて1点差で連敗した印象が薄まっているが、 1点差での連勝は、サッカーでいうとイタリアが1-0で勝つ強さみたいなもので、 日本は韓国に投手力と守備力で完璧に連敗したのである。 アメリカにも勝利した韓国は、今大会の最高のパフォーマンス国として注目された。 しかしその韓国は、準決勝で日本と一大会で3度目の対戦となってしまった。
幾ら調子が良くとも野球で3連勝はキツい。サッカーで3連勝は有り得ても、 野球で同程度の力を持った同チームに3連勝するのは容易ではない。 そういう意味で、同一大会で3度も対戦が起こってはいけない…が、起こってしまった。 韓国がすでに2度勝っている日本ともう一度戦うのは、統計学的にみても 両国選手の精神状態からしても日本が勝つ確率が高い対戦であり、その対戦が、 負けたら終わりという準決勝となってしまったのが、韓国にとって不運だった。
この組み合わせをつくったのは主催国のアメリカである。 WBCの組み合わせ方式は、「メジャーリーグのポストシーズンと同様の方式を採用した」 というのが決めた大義名分らしいが、ホントにアホか?と云いたい。ウソつけ!と小一時間問いつめたい。
MLBのポストシーズンは2つのリーグの各代表を決める戦いであり、 組み合わせで2つのブロックをクロスさせる必要はない。しかしWBCは2リーグ決定戦ではなく 全てのチームが代表である。なるべく同じ対戦が起きないように配慮するのが普通である。 だから「MLB方式を採用」という言い訳からしてアメリカは胡散臭いのだ。 沢山の方がご指摘の通り、アメリカが(当初予測していた)格下国とばかり対戦して勝ち進み、 アメリカvsドミニカという決勝カードを想定して作られた対戦方式に間〜違いない。
だが奇しくも、この組み合わせの恩恵を受けたのはアメリカではなく日本であった。 (けど、恩恵を受けようが優勝は優勝である!)
こうした理不尽な組み合わせ方式は、次回は是非とも修正願いたいものである。
■開催時期
これは本当に難しい問題である。やはり野球界でNo.1の権威を持つのはMLBである。 それを優先して、開催時期を理由に多くの有力選手がWBC出場を辞退した。 日本では松井や城島。ドミニカはペドロ・マルチネス。 日本や韓国に完敗したメキシコもガルシアパーラが辞退している。 アメリカに至っては多くの選手が辞退した。(とは云ってもアメリカは勝たなきゃいけなかったけどね)
とにかく今はMLBの方が上なので、それに合わせて開催時期を考えざるを得ない。 今回、開催時期が一番ハマったのはキューバである。通年ならば今の時期は自国リーグの終盤だそうだ。 つまり、キューバだけが一番アブラが乗った時期にWBCに参加出来てたというわけだ。
それはさておき、ハラがオススメしたい理想の開催時期は、7月もしくは8月である。 つまりMLBでもNPBでも3年〜4年に一度、オールスターの時期をWBC期間とするのだ。 WBC開催月の一ヶ月前からシーズンを中断して代表合宿や練習試合に入る。 その年のシーズンは、少し早めに開幕させて少し遅めに終わればいい。 選手もアブラが乗ってるし、シーズンの前後半の区切りにやればシーズンも萎えずに済む。 どう?理想的だと思いませんか?、キューバには悪いけど…。
■アメリカの姿勢
今回のWBCを見て、アメリカという国は他のスポーツに違わず、 つくづく移民の合衆国という国民性を現してるな〜と感じた。
これだけのスポーツ大国で運動神経の素材宝庫である国が、団体スポーツの国別対抗となると弱い。 ひょっとして、アメリカの国家代表チームで最も「国家代表」らしく強いのはサッカーではなかろうか?
今回の野球は惨憺たる結果となった。アイスホッケーだってトリノでは惨敗した。 あのバスケットボールでさえ、当初は圧倒的な実力差で五輪の金メダルを獲得していたものの、 アテネ五輪では数国に敗れるなど銅メダルに終わっており、もはや世界との差はない。
つまりだ、NBAやNFL、MLBという最高峰リーグを有する各団体競技のアメリカ代表は、 「国家代表」ではなく、あくまで最高峰リーグの「ドリームチーム」という意識なのだ。 国家を代表しているという意識が少ない。いわば「オールスターゲーム気分」である。 今回のWBCもそんな気分で参加していたのだろうか?
国家代表の重みを感じて参加しているキューバやドミニカ、韓国そして我々日本からすれば、 アメリカよナメてんじゃねーぞ!! コチとら負けたら国に帰れん!っちゅ〜気合いでやっとんじゃ! 死ぬ気で来んかいコラ!!ってところだ。
A・ロッドもクレメンスもC・ジョーンズも、決して軽い気持ちで参加していたわけではなかろうが、 野球発祥国で実力No.1のアメリカに、もっと国家代表としての意識を高めて参加していただくことが、 WBC発展のために一番必要なことではないだろうか?
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3.WBCが野球の普及につながるために
ここでまたハラからの提案。次回開催についてだが、 まず3年後とは云わずに2年後(ゆくゆくは4年後)にしたい。
そして次期開催国だが、第2回をキューバがやりたいと云ってるらしいが、 まあそれも悪くはない。しかし2年後という条件で、本当に野球の普及を考えるのならば、 ヨーロッパの国で開催したい。野球に取り組んでいるオランダとかイタリアがいい。
日米韓などが協力して球場もつくってやれ!大挙して応援に行け! 今回より観客が少なくても、球場がボロくてもいいから、ヨーロッパでやろう!
そうやってとにかく2回、3回とWBCを実施することだ。できればアメリカは負け続けてほしい。 さすがに辞退した選手は出場するようになるだろう。そして回を重ねるごとにWBCの権威が上がれば、 国の代表に選ばれてWBCに出る事が一番の夢だと語る野球選手が多くなるはず。
また、サッカーのように、代表Aマッチウィークを設定して代表を招集できる時期を設け、 代表合宿や国際Aマッチを行うべき。大陸別選手権を行ったり、国別ランキングも設けること。 つまり国家代表の実力を上げることのモチベーションを向上させることだ。 このことがそのまま、WBCの意義づけや盛り上がりや権威につながるし、 真の目標である野球というスポーツの普及につながる。 そのためのWBCであり、そのための国家代表による国別対抗選手権なのだ。
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サッカーの第1回ワールドカップ優勝国は、 母国イングランドではなくウルグアイであった。
野球の第1回ワールドベースボールクラシック優勝国も、 母国アメリカではなく日本となった。
おそらくW杯が行われるまでは、サッカーの世界は欧州がすべてだったろう。 ウルグアイの優勝で一気に世界規模のスポーツへ広がっていったはずである。
同様にこれまで野球界の中心はMLBであった、というより野球の全てがMLBだった。 しかし、今回の第1回のワールドカップにおいてMLB以外の国が優勝したことは、 野球の世界的な普及という究極の目標を見据えた時、実に有意義なことであったと思う。 そういう世界的意味でも日本のWBC優勝は大変意義がある偉業であるはず。 始まったばかりの野球統一世界史に、名実ともにJAPANが刻みこまれた。
おめでとう王JAPAN! おつかれさま。いい仕事したぜ!
くれぐれも代表チームに参加した選手は、 今シーズン「燃え尽き症候群」にならないように。 特にイチロー、キミがアブナい笑。
そして最後に、
久々に野球が面白かった〜!
060320 taichi
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え〜、最近…いやずっと体調悪しです。 なぜでしょう?日々の生活でしょうか?
…はいいとして、お答えしなければならないことがある。
愛読ブログ「essence」の要さんから、 「無条件バトン」なるものに応えてほしい!と 無条件に指名されましたので、無条件受理させていただきました笑。
バトゥーン系、ひさびさですが、答えてみました。
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1.無条件でトキメク○○な人(3人)
「トキメク」ってことは、異性ってことでいいですよね?(でないとその筋の方ってことになる笑)
a.とにかく笑顔がいい女性。(自然とこっちも頬がほころんでしまう) b.何かとセンスがある女性。(趣味、言葉etc…。ヤラレタ!と思わせてくれる) c.何でも一生懸命な女性。(ヨシヨシ!と頭を撫でてあげたくなる)
2.無条件で嫌いな○○なものを3個
a.ジコチュー。(「もの」ではないが無条件に許せない。腹立つ。) b.小さな生物が無数に隙間なく集まっているさま。(→無条件に鳥肌。) c.ニョロニョロしながら動くテカテカしたもの。(→無条件に無理。)
3.無条件でお金をかけられる○○を5個
a.犬。(つまり『モカ』→※犬日記『Dachs in the Park』参照) b.山。(つまりスキー。) c.島。(つまり沖縄。) d.夢。(つまり、???) e.愛。(「愛を買う」のではなく「愛しい人々を幸せにするためのサポート品」)
※若ぇ〜頃は「酒・女・車・馬・薬」だったぜぇ〜(うそ)
4.無条件で好きな○○を3つ ○○=画家(イラストレーター含む) 絵が好きなので、画家&イラストレーターを3名挙げます。 いずれも、情感があって独創的で、絶対に自分には真似が出来ないと思う、 無条件に尊敬してやまないアーチストばかりです。
a.オーギュスト・ルノワール(1841-1919) 人々の感情や場の空気感をこれほど絵に込められる画家はいません。
b.トレンツ・リャド(1946-1993) 大好きです。ハラ的には美術史上最高の油絵画家だと思ってます。
c.茂本ヒデキチ(1957-) 舞子高原スキー場のイラストでおなじみ。イラストかっこ良過ぎます。
5.無条件でバトンを受け取らせる5人
うむむ…指名することそのものに遠慮してしまう… いつもご覧いただいてる皆さん!、誰か5人答えてー笑!
うーむ、やはりバトゥンは疲れるが、 やり終えると何かしら自分発見がありますね〜。
060313 taichi
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- 2006年03月03日(金)
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- 「カーリング娘。」の活躍をもう一度!
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どうやらマスコミでは、「カーリング娘」という呼び名が定着したようですね。 でもどうせなら、「カーリング娘」のあとに「。」をつけましょう笑
17日間の祭典が終わり、 メダル1個という結果となった日本。
ワタクシ的には、とにかくトリノはモーグル! アイコォー!でしたので、開幕2日目で五輪はほぼ終了〜 だったはずが、初日から欠かさず見てしまったのが 女子カーリングでした。
初戦のロシア戦からじっくりと見てしまったのです。 そしてアメリカ戦、ノルウェー戦と、・・・私だけの 秘かな楽しみだと思って観戦していました。 |
女子カーリング日本代表・スキップの小野寺 |
とにかく、解説の小林さんの説明が本当に分かりやすい。 マイナー競技であることに気をつかって、毎試合毎試合、懇切丁寧に説明していました。
あまりにも面白いのでブログネタにする前に、下調べで「カーリング」でネット検索してみたわけですが、 そしたら、個人のブログサイトが山ほどひっかかりました。内容はどれも五輪の感想で、 「カーリングにハマった!」「今、女子カーリングが熱い!」というコメントの山。
思った以上にみんなハマっていたんですねー。ま〜それもそうですよ。帰ってTVつけると、 ほぼ毎晩23時ぐらいからカーリングやってるんですもん。 試合が多いので露出時間自体が長く、ゲームは深いし、そして皆かわいいと来たらハマるわな。
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てなわけで、五輪の余韻がまだあるうちに、 カーリング娘の活躍を振り返ってみようかと思います。
その前に、カーリングのルールおさらいです。※間違ってたらご指摘ください。 ============================================== 【メンバー構成とゲームの進み方】 テニスでいうところの1ゲームを「1エンド」と呼びます。計10エンドで1試合終了です。 カーリングは1チーム4人で構成され、リード、セカンド、サード、スキップという役割があります。 上記の順番にストーンを投げます。チームで一番最後に投げるのがスキップです。 スキップはチームの主将であり、他の3人が投げる時の指示を出します。 1エンドにつき1人が2つのストーンを投げます。1チームが1エンドになげるストーンは8個です。 とりあえず味方チームをAチーム、敵チームをBチームとすると、 Aチーム、Bチームと交互に投げます。1エンドではABで16のストーンが投げられます。 1つのエンドで先にストーンを投げる方が「先攻」、一番最後のストーンを投げる方が「後攻」です。
【勝ち負け】 AとBが交互に16のストーンを投げて1エンドが終了した時に、 サークルの中心に一番近い(→No1)ストーンを持っているチームに得点の権利があります。 仮にAチームのストーンがNo1ストーンだとすると、Aチームにしか得点が入りません。 1つのエンドでは必ず負けたチームの点数はゼロとなります。 点数の決め方は、負けたBチームのストーンの中で、サークルの中心に一番近いものよりも内側に、 Aチームのストーンが幾つあるかで決まります。
【圧倒的に「後攻」が有利】※テニスのサーブ権をもってるようなもの とにかく最後にサークルの中心近くにストーンを置きさえすればいいので、 カーリングでは後攻が圧倒的に有利です。得点をとったチームは次のエンドで相手に後攻を譲ります。 一番最後に投げて試合を決めるスキップには、かなりテクニックと強靭な精神力が必要となり、 チームメンバーからは全幅の信頼が置かれる存在というわけです。 ==============================================
【カーリング娘。全9戦の結果。】
【初戦】ロシア 7 ー 5 日本 後から考えれば、この試合は本当に痛かった。完璧に勝てた試合である。 特に第7エンドのサード林とスキップ小野寺のダブルミスが痛かった。 そして最終エンドの小野寺のラストショット。相手のガードストーンに当たった時は TVを見ながら天を仰いだワタクシ。野球でいえば最終回に逆転サヨナラ3ランを喰らった気分。 ちなみにハラは、この初戦で殆どルールを覚えたおかげでどんどんハマることになる。
【第2戦】日本 6 ー 5 アメリカ とにかく調子悪いながらもよく勝った。
【第3戦】ノルウェー 9 ー 4 日本 相手のスキップは「カーリングは我が人生」と云ういぶし銀のオバさん。世界選手権で メダルを何十個もとっている名スキップとのこと。完璧に格上チームだが序盤はミスが多かった。 勝てる試合だったが、あいかわらず小野寺も調子が悪く決め所でミスばかり。結局最後は押し切られた。
【第4戦】デンマーク 9 ー 5 日本 この試合の負けはロシア戦以上に痛かった。第5エンドの3点、第6エンドの2点は致命的。 この試合でも精彩を欠いた小野寺は、試合後に皆に「スキップを代わりたい」と申し出たと云う。 しかし、他の4人は「信頼してるから今後も頼みたい」と伝えたとのこと。
長野五輪金メダル! 日本のカーリングの先生・カナダを撃破!! 【第5戦】日本 5 ー 2 カナダ
このゲームが無ければ、今のカーリングブームは 起きなかっただろうと云っても過言ではない。 まさに、日本カーリング史に残る試合となった。 カナダといえば、日本にカーリングを教えた国である。 カーリングはカナダにとって殆ど国技といってもいい。 競技人口は日本の十数倍。その国に勝ったのだ。
これまでの手堅いゲーム前半とはうってかわって、 最初から攻めに出た日本チーム。特にこの試合で オーラを発していたのがスキップの小野寺。 デンマーク戦後に失いかけた自信を、チームの皆が 激励した結果か、カナダ戦はまるで別人だった。
中でも・・・
第3エンドに2点先制したヒットアンドステイ。 (敵石を弾き出しながら自石を中心へ残す) 第4エンドのダブルテイクアウトショット。 (2つの敵石を同時に外へ弾き出す) 第6エンドのヒットアンドステイショット。 終盤での連続テイクアウトショット。 そして最終第10エンドのダブルテイクアウトに、 ラストショットは…(→右画像参照)
このゲームを観戦していた大勢の方々が、 自身のブログ上で口を揃えて云っていた。
「カナダ戦の小野寺は、まさに神だった」
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※クリックすれば別画面で拡大されます。 |
※小野寺のいいショットはもっと沢山ありましたが、画像に残せたのが上記掲載のものだけでした。
現・世界女王のスウェーデンと互角の死闘!! 【第6戦】スウェーデン 8 ー 7 日本(延長11回)
カナダ戦の興奮冷めやらぬうちに、 現世界女王、五輪暫定首位のスウェーデンと対戦。 小野寺は完全に甦り、絶好調であった。 序盤から攻めてリードするが、さすが世界最強チーム、 中盤から追い上げる。しかし日本も一歩も引かず、 激しい互角の打ち合いを展開。
しかし勝負所を心得ているスウェーデンは、 第9ゲームを終えた時点できっちり7ー6と勝ち越す。 だが第10ゲームで小野寺の執念のショットで同点。 延長戦へともつれ込む。
延長戦はこれぞカーリングという見応えある攻防。 先攻の日本が築く城壁を、スウェーデンが崩していく。 日本は上手く攻めて、城壁をキープしながらも 自身のストーンを円内に置いた。完璧かと思われたが、 スウェーデンのラストショットに思わず唸った。 (→右画面参照) |
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ソルトレーク五輪金メダル、そして カーリング発祥国のイギリスに完勝!! 【第7戦】日本 10 ー 5 イギリス(9回コールド)
※厳密に云うなら発祥はスコットランドです。
スウェーデンに負けたものの勢いは止まらない。 世界女王は「日本戦が一番苦しかった」とコメント。
これがさらなる自信になったのか、冴え渡る小野寺。 序盤から攻め続けて、第8エンド終了時で7ー5。
第9エンドも壮絶な攻防を繰り広げるが、 最後に制したのは日本。(→右画像参照) |
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リードを許すも最後は力でねじ伏せた強さ!! 【第8戦】日本 6 ー 4 イタリア
この試合こそ、実力が本物と感じたゲーム!
最下位のイタリアに序盤は思わぬ苦戦を強いられる。 第7エンドを終了して2ー4。2点のビハインド。
しかし、しぶとく第8エンドで同点においつき、 最終第10エンドは先攻ながらも振り切った。 (→右画像参照)
このしぶとく力でねじ伏せるような勝ち方は、 めちゃめちゃ強いチームの勝ちっぷりだな〜 と私は思いました。 |
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ベスト4を前に、力尽きる… 【第9戦】スイス 11 ー 5 日本(8回コールド) 完全に心身ともに疲れてましたね。この日はイタリア戦に続く2戦目でしたし。 旋風を巻き起こしたカーリング娘、ここで終戦。とにかく頑張りました。
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爽やかな旋風を巻き起こした日本女子カーリングチーム。 日本ではこのチームは「チーム青森」というメンバーである。この中で、 スキップの小野寺とサード林は、元は8年前の長野五輪時の代表メンバーだった。 何を隠そうこの2人は、トリノ五輪中に封切られたカーリング映画「シムソンズ」の モデルとなった2人なのだ。「シムソンズ」そのものは、長野五輪後に解散となったのだが、 別のメンバーとともに8年の月日を経て、映画とともに復活したわけである。 金メダルの荒川同様、活躍した人には何かとドラマがあるものだ。
それにしても、 トリノ五輪は終われど、カーリングブームには完全に火がついたようである。
聞く処によると、小野寺も林も、「五輪が終わったらカーリングから引退する」 というようなコメントをしていたらしいが、さてさて日本に帰国した後、 この騒ぎを目の当たりにしてみてどう思っているだろうか? 少なくとも2人にとって、スンナリ引退できるような雰囲気ではなくなりつつある笑。
たとえば、以下のような騒ぎが…
カーリング娘に金メダルあげたい! ニッカンスポーツではホームページ上でトリノ五輪のアンケートをとった。 その中で「成績に関係なく、金メダルをあげたいと思う選手(チーム)」には、 投票総数の41%にあたる1043票で女子カーリングチームが1位になった。 「美女ぞろいのチームの真剣な表情に魅せられ、競技の駆け引きの面白さ、 最後の1投げまで勝負が分からない面白さを知った」(40代男性)。 さらに「面白かった。楽しめた競技・種目」でもカーリング(1374票)がトップとなった。 [日刊スポーツHPより抜粋・要約] http://torino2006.nikkansports.com/paper/p-ol-tp5-060228-0013.html
カーリング日本選手権に観戦希望殺到! (日刊スポーツ - 03月02日 12:18) トリノ五輪カーリング女子代表の「チーム青森」が出場する カーリング日本選手権女子の部(青森市・8〜12日)で 全国から観戦希望の問い合わせが殺到。 http://www.nikkansports.com/ns/sports/p-sp-tp0-060302-0010.html
カーリングスクール予約殺到!
以下は、東京都カーリング協会のホームページに掲載されているメッセージです。 ======================================== ■多くのお問い合わせ、スクールのお申込、ありがとうございます。 現在、スクールは全ての開催日が定員になってしまい、御迷惑をおかけしています。 只今体験スクールの追加を検討中です。決まり次第ホームページでお知らせいたします。 もうしばらくお待ちください。 ======================================== 東京都カーリング協会HP
小野寺さん、林さん、マリリン、チーム青森の皆さん、 日本のカーリングのためにも、あなたがたが必要ですよ!!
ついでに 長野五輪・男子カーリングチームのスキップだった敦賀くん?!キミも復活だ!
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さてさて、最後に…
カーリングは「氷上のチェス」と云われる、といった説明を聞きますが、 実際にルールを知った上で観戦してみると、印象としては、
ビリヤード+ボウリング+おはじき+ゲートボール÷4
てな感じでしょうか。
そうそう、ボーリングやゲートボールで思いました。 このカーリング、各世代で人気になりそうですが、これからの社会を考えると 間違いなくアクティブシニアの間で人気が出ますよ。
ボウリング場のノリで「カーリング場」をつくりましょう。 ストーンとブラシとシューズは貸し出し。1ゲーム2時間制にします。 高齢グループにとってネックなのは、ブラシでのスウィーピング。 これは結構疲れるので、「スウィーピング兄ちゃん」もレンタルできる。
そうして、各地で草大会も盛んになってきたりしたら、 それこそが次回バンクーバー五輪のメダルの土壌となるはず! このブームを一過性のブームで終わらせるな!
とにかく悪い事は云わない。 サビれたボウリング場やビリヤード場は、 すべてカーリング場にせよ!
熱いことを書きなぐる前に、まずは俺がやってみないとな〜。
よし! 4人集めたら雀荘ではなく カーリング場に行こう〜!!
060303 taichi
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