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今日の日記は、昨日の日記とほぼ同じ内容です。
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橋下知事は、頑張っていると思う。 人気もある。 どこぞの知事みたいに、たった4年つとめただけで知事を放棄せず、 これからの大阪がどうあるべきか、懸命に考えているように見える。
ただし、知事の方針で、一つだけ首をかしげる事がある。
大阪にカジノを作ろうとしている事だ。
そんなものを作ったら、格差社会に拍車がかかり、ギャンブルにのめり込む 人たちが増え、自己破産、家族離散、ホームレス、自殺も増えるのではない かと危惧している。
韓国はパチンコを全廃したというのに、日本ではパチンコ屋はここあそこに 存在している。 商店街に、ドラッグストアの隣に、普通にパチンコ屋が存在していたりする。 ガラス越しに店の中を見ると、別段楽しそうでもなく、ただひたすら パチンコと向き合っている人たちがいる。
ねえ、Kさん。 Kさんは、いつからパチンコをするようになったの? 私は、全く知らなかった。
私の父親も弟も、パチンコの影響でずいぶん人生にひずみが出来た。 その事を、ずっと以前にKさんに話した。 だからkさんは、自分がパチンコをしている事を私に言えなかったかな?
Kさんから借金の電話があった時、彼女がパチンコをする事を知っていた なら、即座にお金を貸す事を断ったでしょう。 実際、夫に反対されてお金は貸さなかった。 だけど、貸さなかった事を後悔した。 彼女がパチンコで借金を作ったと知っていたなら、貸さなかった事を後悔 する事もなかった。 後悔して、心配のあまり彼女の家へ行く事もなかった。 バッグに、彼女に渡す予定のお金を入れて、彼女の家へ行く事もなかった。
呼び鈴を一度鳴らした。 誰も出なかった。 それで諦める事もできた。 だけど、彼女の事が心配でもう一度呼び鈴を鳴らした。 彼女がパチンコで借金を作ったと知っていたら、 彼女の家へ行く事も、呼び鈴を二度鳴らす事もなかった。
二度目に鳴らした時、ドアが開いた。 彼女のご主人が、パジャマ姿で出てきた。 ご主人は夜勤の仕事なので、午後は仮眠していたのだ。
てっきり、夫婦で金策のために頭を悩ませていると思っていた。 彼女がパチンコをしていた事を知らなかったから。
金策が尽きて、夫婦で落ち込んでいると確信していた。
だから、ご主人が出てきた時、 「お金のことが気になって…」と言ったのだ。
ご主人が、あっけにとられた顔をして、 「お金?なんのことだろう?」と言った。
しまったと思った私は、 「娘さんがお金の事で困って、Kさんに泣きついたと思います」と言った。
道を歩きながら、携帯を取り出してKさんに電話した。
そもそも、何故Kさんはうちの固定電話にかけてきたのだろう? Kさんも携帯を持っている。 Kさんの携帯から私の携帯にかけた方が、必ず私につながるので借金を 頼みやすいのに。 わざわざ固定電話にかけてきた意図は、なんだろう? うちは夫が家計について実権を握っているのを知っているから、 お金を借りるのなら夫の承諾が必要だろうと考えて、固定電話にかけた のだろうか?
うちの固定電話にかけてきたものだから、てっきりKさんは自宅から電話 してきたのだと思ってしまった。 これが、第二の間違い。
第一の間違いは、彼女がパチンコをするのを知らなかった事。 第二の間違いは、彼女が自宅から電話をかけてきたと錯覚した事。 第三の間違いは、彼女に借金がある事を、彼女のご主人に言ってしまった事。
間違いが重なって、未来が動いていく。
あぁ、私は、こういう役割をするべく、間違いを繰り返したのかもしれない。
彼女の借金地獄を露呈させるために。
それは、彼女のためになる。
地獄のストッパー役。
「うらまれるぞ。家に火をつけられるかもしれへん」と夫に言われた。
後の祭りだ。
ご主人に知れたと彼女に言った時、彼女は相当うろたえていた。
「どうしよう、、どうしよう、、お父さんに怒られる。家に帰れない」
何度も、そう言った。 何度も、何度も、言った。
彼女が「お父さんに怒られる」と、同じ口調で言った事が、遠い昔にあった。 あの時は、彼女の娘さんが怪我をした時だったかな。
今日、彼女はどこでどうしているのだろう? 家に帰ったかな? 帰れず、嫁いだ娘さんの家にいるのかな? 一日中、彼女のことが頭を離れなかった。
彼女は、ご主人をとても愛している。 ご主人に怒られて愛想を尽かされるのが恐いんだと思う。 それなら、パチンコなんてしなければいいのに…と思うが、 ギャンブルという物は、麻薬と同じだ。 止めようと思っても止められない人が、ごまんといる。
そして、ぬかるみに埋もれて行く人たち。
ずぶずぶと、泥水に頭まで浸かって、泥だらけの指先を動かして、 何かをつかもうとする人たち。
私は、大阪にカジノを作ろうとしている橋下知事の気持ちがわからない。
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