i wish

2004年11月30日(火) 体を張る女

彼女にとって、生きること、そのすべては彼のため。
彼を失うくらいなら、命だって惜しくない。
そんな愛は、本当の愛だろうか?

過去に「この人の為なら死んでもいいって人に会ったことある?」と
訊かれた事がある。
その意図は、私の解釈では
「相手を守るためになら、命を懸けてもいい」と言うことだと思った。
しかし、彼女の行動から察するに、その問いの意味は
「相手を繋ぎとめるためなら、命すらも懸ける」ということか。
そんな愛は、重いだけだし。
自己愛でしかないと思うのだけど。
彼女は、そうした愛し方しか、知らないのだと思う。

本当の愛とは、相手が喜ぶことをしてあげたいと思うことではないか?
恋人が命を粗末にしようとする姿を見て、傷つかない人などいるだろうか?

それほど深く、誰かを愛せることは素敵だと思う。
だけど、命懸けで繋ぐ愛は、どこか歪んでる。

彼にとって、自分が最優先でなければ気が済まず
彼の夢や、大切なものから引き離すような真似はするべきじゃない。
自分の幸せのために、大好きな彼の未来を奪ってはいけない。
好きになった彼は、彼女だけに溺れていた彼じゃないはず。

彼がすべて、な女性は、魅力的とは言いがたいだろう。
真に魅力的な女性は、自分だけの時間も大切にするし
彼のすべてを自分に向けようなんて、思わないはずだから。



2004年11月29日(月) 北風と太陽

冷たい風。暖かい陽射し。
暗い色のコートを身にまとう、私達は
歩き続ければ続けるほど、暑くなる。
しかし、北風が勝ってしまってね。
ふたりは、コートを脱がなかった。



2004年11月28日(日) 不眠

眠れない日が続く。妙な不安感。
何を信じたらいいのか。
誰を信じたらいいのか。
わからない。わからなくなる。

今朝も外は明るく晴れて、
人々と共に休日を楽しむように爽やかな空気を称えている。

…沈んでいるのは私だけ。

治りかけた傷口がうずく。
痛みをこらえる。
意味がわからない。何を伝えたい?

君のキスを思い出す度、体が震える私に。



2004年11月27日(土) 静寂

私ばかり気にしてる気がして
好きになってる気がして
何だか悔しい。寂しい。

あなたからの連絡がない日。

私から連絡をするべきなのか…判断できずにいる。



2004年11月26日(金) 電話

あなたの声が、耳元で響く幸せ。
他愛ない話で、すごく嬉しい。楽しいね。

電話を切った時、余計に寂しくなるから
電話をかけない、私を許してね。

あなたは今日、私のことを考えましたか?
…だったら、とても嬉しいです。



2004年11月25日(木) 深夜

道はとても空いていた。
初めて乗った彼の助手席は、何故だか少し懐かしい感じがして
とても、落ち着いた気持ちになる。

流れるBGMは、数年前に流行った曲。
それが、ふたりの世代が同じことを伝えていた。

いろんな話をしたね。
なんでこんなに楽しいんだろう?
嬉しいんだろう?

彼が笑うと嬉しくて。
でも、まだ緊張気味のふたりは時々黙っては、話題を探す。
…話し始めが重なる。譲り合う。彼が話す。
ささやかな、穏やかな時。

手を繋いだ。大きくてごつごつした暖かい手。
その温もりだけで、いいような気がした。
いつまでも、家に着かなければいいのに、そう思った。

恋の感覚が思い出せないのに
私は恋をしているの?

ひとりの時、苦しいくらいに、彼のことを考える。



2004年11月24日(水) 苦悩

自分の望む世界と現実は、差がありすぎて
人は迷ってばかりいる。
それでも、何かせずにいられないのは
人の寂しさか、強さか。それとも宿命なのか。



2004年11月23日(火) 解脱

冷たい風が吹きぬけ、ようやく伸びてきた髪を揺らす。
11月に入ると、街は少しずつ着飾り始めた。
キラキラと光を放つ、都会の樹木。
一層明るくなった夜の風景が、私の心を震わせる。

いつから、あなたにメールをしなくなったんだろう。

些細なことでも、繋がりを保っていたくて
返事を期待して、メールを送っていた。
返事が来たら、それだけで有頂天になって
返事が来なければ、この世の終わりみたいな気分になっていた。

でも、いつの間にか。
私の中から、あなたという存在が薄れていて
あなたに会いたいとも、思わなくなった。

いつから、あなたが必要じゃなくなったんだろう。

あの頃、私にとってはあなたが一番大切で
絶対に失くしてはならないものだったのに
どうして、あなたを重荷に感じたりしたんだろう。
どうして、あなたを遠ざけたりしたんだろう。
その訳が知りたくて、もう一度、あなたに会った。

たくさんのことに気付いた。あなたは変わっていなかったから。

私は大人になった。あの頃よりもずっと。
そして、私は悟った。

あなたは、今、私に必要な人ではないと。



2004年11月22日(月) 嫌悪

何となく気にはなっていた。
でも、忘れてしまう瞬間もあって。
だからそれほど、重要ではないのだと思う。

連絡が取れないことを心配していた時期はとうに過ぎて
連絡を取る手段を考えることも
その努力をすることもしなくなった。

…君にとって、私は何だったのだろう。

待ち合わせでは必ず待たされて、
約束の半分は果たされず、
メールも電話も無視されて、
一体君の何を、信じればよかったの?

話している時の冷たい視線も
さりげなく自分の話題に持っていく話術も
甘えた口調で頼ってくるその仕草も
全部、何かを伝えていたはずなのに。

気づかなかったのは自分。
騙されていたかったのかな。
仲良しだと信じていたかったのかな。

…でも、きっと。
本当は、嫌いだった。



2004年11月21日(日) 雷雨

初めて降り立ったその駅。ホームで、雨のにおいを感じた。
改札を出ると、思った通り、雨が降っている。
時折、雷の音。
駅に向かってくる人も階段を降りてくる人も、
ほとんどが傘を持っていない。
濡れた厚めのジャケットが、光る。

地図に記された、たった一つの目印はすぐ見つかったけれど
その先の道がわからない。どっちだろう?
まだ時間はある。そう思って歩き回っていたが、一向に見つからず
気づけば約束の時間ギリギリになっていた。

さすがに焦り始め、先方に電話で道案内を頼もうかと思った瞬間。
目的地発見。ほっと一息。

雷は止んで、何となく和やかな雰囲気で面接を受けた。

新しい生活が始まる。



2004年11月20日(土) 離別

昨日まで降り続いていた雨は、いつの間にか上がっていた。
…空は明るく澄んでいるのに、何となく憂鬱な気分のまま部屋を出る。

別れが近付いている。

出会ってから、早いもので3年半もの月日が過ぎた。
正直、その当時のことはほとんど記憶に残っていないが、少しずつ、
でも確実に、彼の存在は大きくなっていったのだ。みんなの中で。

働かないし、口も悪いし失礼なのに、みんなに慕われていたのは
彼の人柄が良かったからに他ならない。
ものすごく腹が立っていても、あの笑顔を見たら「仕方ないか」と許してしまう。
私も彼が好きだった、バイトの1人。

数日前、彼への手紙を宛てた時に涙は流してしまったから
この日は涙は流れなかった。
代わりに、たくさんの笑顔で彼を見送った。

…写真の中の笑顔は永遠だね。

例え、それぞれ別の場所へ向かうことになっても。

たくさんの思い出を。たくさんの優しさを。
ありがとう。決して、忘れないよ。


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