ことばとこたまてばこ
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2008年04月23日(水) あの海に召し上がれと言ってやってくれ




おれの遺灰は粗挽きコーヒー豆と適度にブレンドして恐ろしく深い青の海に撒いてくれ



骨の白とコーヒーの黒による2色がかもしだすえも言われぬブラックな味には
さすがの大海原も少しはざんぶらりと舌鼓を打ってくれることだろうさ






2008年04月22日(火) だから左様ならとおれは貴方に手を振る

  表
  現
  に
  よ
  る
  純
  度
  と
  は
  錬
  磨
  さ
  れ
  た
  孤
  高
  の
  末
  に
  立
  ち
  の
  ぼ
  る
  も
  の
  で
  あ
  る
  
  と
 
  未
  熟
  な
  お
  れ
  は
  思
  っ
  た


  ぐ
  っ

 
  ば
  い


2008年04月21日(月) 07/12/09

琥珀エビスビールを呑んでの就寝後、夢を見た。夢の中ではおれ自身と思しき小僧があぐらをかいていた。その足の間には眼の見えない赤子。音無し子が光無し子を産んだらしい、ということが何故かはっきりと分かった。小僧がだれかと空話で酔っぱらいながら語っている。『いやー、困ったなあー、おれらの言葉がこいつにはわかんねえんだもの。こいつが大きくなったらどうやって話したもんかねえー!いやあー、大変なことだらけで困っちまうなあー、いやー、とってもおもろくて、んー、しあわせだ』と焼酎をびちゃびちゃにこぼしながら股ぐらではわはわしている赤子の頭をぽはんぽはんと叩いて大笑いしていた。目覚める。うだうだ。「乳房になった男」を読む。ほんまもんのおっぱいがベッドの上で乳首先から言葉を発して激怒したり快楽に身悶えしたり沈思黙考したり発狂しかけたりする本であった。思わずうめき笑い。これぞ奇書。図書館。吸い込まれるように立った音楽コーナーからまたぞろ吸い込まれるように手の伸びた本が「いつも僕の中は光」っちゅう盲目ピアニストの本。素敵に丹精な文章。今朝の夢もあってぐんぐん読む。思った。音無し子に光が欠かせぬがごとくに、ほんとに光無し子には音が最も重要なものじゃないか、と思った。もしも実際におれに光無し子が産まれたとして、どうだ?と考えうるかぎり最悪の事態から最高の事態まで思い巡らせて、結果、しっかりと骨の入った力強さで「おもろい」って心底より思うことができた。なあーんだ、今のおれ、なかなかに無敵じゃーないか、と思った。昔も今も判らないものがありすぎて、怖いものがありすぎて、臆病すぎて、いつのまにやらけっこうタフガイのおれだった。文房具屋にてファイルを購入して「無音楽」の整理。夜梅賭。焼酎。裸で舞おうか、と思ったがなにとはなしにそのような気分ではないためどてらをはおってしゃっと軽く舞った。しかし陰嚢は震えて蠢いて。

「乳房になった男」読了


2008年04月20日(日) 写音真楽

「音を捉えて物を言うのは良くない。音は自然のままであるべきだ。自分の脳で立ち上がった音を聞くこと。それが音楽だ」ジョン・ケージ

『音楽を考える』という本を読んでいて眼に入ったこの文章。音の部分を写真に変えて読むと「あっ、な〜る」と思い、写真を観るという行為の基本がぎゅん、と腑に落ちた。落下が勢い良すぎて腑の底が痛いくらいさね。
つまり写真に写った「被写体」は、被写体そのものでありそれ以上にも以下にもなりはしない。それは批評、意見を述べるにおいて真なる対象ではないのだ。ほんとうに眼を向けるべくは、写真を見た瞬間に己の心の内でぶわんと弾けたり、ぴりっと痺れたり、ぬらぬらと濡れたりした情感にこそあるのだ。何故己の情感がそのような動きを見せたか、何故そのように情感が動いたのか、そこを考えて言葉にするということが写真を見るということなのだと思った。概ねそのように情感を震わせうる写真は一見被写体も構図も色も良いので、被写体を見て構図を見て色を見てついつい意見を述べてしまいがちだがそれはちと違う。そのような意見を言うことを常としている人の写真は大概どこも濡れたような部分がなくて妙に機械的。おそらくなぞるがだけの意見がそのまま残酷なまでに何処かで見たような気のする写真をなぞるがだけの写真となってしまうのだろう。写真を撮る方々がよう言われる、人の写真をよく見ること、とはつまりはそういうことなんだと思った。己のドタマに響く唄を聴かずしてなにを聴くというのか。写真が撮れない、とおろつく人はきっとかつて確かに聴いていたはずの己の唄を忘れてしまっているのだと思う。

そもそもおれは写真を撮っていながら写真を観ることの楽しさが一切皆目理解出来ない時期がすこぶる長期にわたっていたので、独自解釈ながらもこうして理解できたように思えたことはまったく喜ばしいカンジ。イェー。ド・ラッピー。ばかっ。しかしそれにしても、写真について「あっ、な〜る」という多大なる考察を得るのはおれの場合写真からでなく、小説でもなく、映画でもなく、運動でもなく、不思議なことに音楽についての言葉からなのだ。音楽以外でも受けることは受けるけれども深く「あっ、な〜る」とは来ない。もしかしたら写真をぱしゃりんこパシャリンコ波写凛子しているみんなも、自分から最も遠くあって、でも興味の尽きぬものを判ろうとして足掻いて追い求めてみれば、たとえそれが生涯得られぬものだとしてもそれまで培ってきたものと予想外の結びつきを見せて、ちぃっとばかし、なんかこう、ひゃっ、って世界が広がるんじゃないかと思う。それとも写真の根源と音楽の根源というものはじつに似通っているのかもしらんね。


2008年04月19日(土) 07/12/18

スッキリ目覚め。「ショーガール」を懸命に見終える。図書館。ユニクロにてかねてより気になっていたタイツ購入。驚愕の暖かさ。ズボンといったらところどころ破れたGパンしかないため、下半身は常にスウスウであったがこれで今年の冬はどうにか生き延びられるぞと感涙。部屋掃除。台所の片隅に付着していた得体のしれぬネバついた液体を汗水流して懸命に拭き取っていたら3時間経過。驚愕。ボロニカを抱えて写真を撮ろうとするがバスに乗っていて気がめいってきたので断念。自虐的な心持ちになってマックを食する。メガマックってほんとにあほらしい。食して苛々。ふうーん、ケーッ。「アグリー・ガール」読了。まさしく現代の児童書だなあ、と思う。メール、テロ、うわっつら、の飛び交う現代を生きる子供のためへのヒントがあるように思えて、ほんとよかった。個人的にメールやネットでの言葉はコピーやらサーバーのどっかにとか何らかの形で半永久的に残ってしまうということの基本的な事実を気づかせられて、同時に忘れていた己に気持ち悪くなる。忘れていたということは、やっぱり、それはつまり、言葉を軽んじていたということに他ならないからね。怖い、怖い。焼酎。我が意志に反してぶるぶるとわななく手足を縛り付けて、お説教をする。「おれの意志に逆らって勝手にわななくなんてそれはいったいどういうこと?なめてるの?」と声で怒鳴りつければ縛られた手が苦しげに空話で答える。『いえいえとんでもない。ただ ただ』ってまーた激しくわななく手足。達磨のごとくひっくりかえって天井を仰ぐ姿勢となったおれはまたぞろ真っ赤になり激怒して「ただ、ただ、なんですか!」怒鳴る。『これから始まるリンカーンが楽しみだったもので』「あっ、な〜る」っておれは手足と仲直りし、ニコニコと、焼酎を浴びるように呑み、一時間後のリンカーンを、待ち構え、今度はおれの了承を得て、手足とともに仲良く、床にひっくりかえり、全身で盛大にわななきて。

「アグリーガール」「一人の男が飛行機から飛び降りる」「流星ワゴン」「エゴン・シーレ ドローイング水彩画作品集」読了


2008年04月18日(金) 07/12/20

おれの冬季節の最上のお楽しみ。灯油残り僅かなストーブでちろちろとあっためたあっついお湯に奄美産黒砂糖ひとかけらぽぽいの芋焼酎注ぎ。それとストーブで焼いて焦げ目のついた干し芋を、舐めてんのか噛んでんのかわからぬくらいにちびりちびり、かむかむかむ。そしてクッ、と一息に焼酎。黒砂糖の甘味がしゃっとよぎる芋焼酎に干し芋の香ばしい味わい。ひとつぶの涙がぽんところりこぼれるほどにしあわせ。オトナってほんとにいいもんですねえーってもうすでにうつろな目つきで、どてらをはおりながらぴゅうぴゅうと寒いベランダに立ち「お星様、乾杯致しなされまするか?お月様、ささっ、ぐいっと一杯。思えばほんとに遠くへ来たもんだ。ああ、中島らもに会いたかったなあー。あだだ、脳が震えとる。ぐるる、右手の小指が勝手に震える。おもろ。ああ、なめたけを頭にかぶって真っ赤な茹でタコを抱えるセルフポートレートそろそろいい加減撮らなくてはなあー」ってとりとめもなく世迷い言を嘯くのがこれまたとても、いい。 あなたも酔いどれて、軽くこの現つの異邦人となって、同じ月夜の下でお会いしましょう。


2008年04月17日(木) キャッキャッと血を吐く複製バトン

つまり要するにキャッチコピーバトン


〜ルール〜
・○となっている部分に言葉を入れて、オリジナルのキャッチコピーを完成させてください。(○の数は文字数ではありません。)
・思いつかない場合は保留で。
・最後に、面白いコピーを作ってくれそうな5人に回してください。


Aバトン 

1:食事〜♪睡眠〜♪○○○○○〜♪ (武田薬品:アリナミン)

なめたけ〜♪
(とぅるっとぅるっした触感で実に元気溌溂)
  

2:No ○○○ 
  No ○○○ (タワーレコード)

おかめちんこ
わかめちゃんこ
(正しくは「おかちめんこ」だのに!ばかっ)


3:鳴かぬなら・○○○○○○○・ホトトギス (不明)

悶絶反転腸捻転を起こしやがれっ
(穏やかなわたしだって時々短気でばいおれんすな気分になるのです、の意が込められておる。暴言を吐いたあとに我に返って急に、ホトトギス、なんて落ち着いた口調になる様子が実にみっともないことよなあ)

4:わたしが、○○○になれるところ。 (JR西日本)

へらへらぼっちゃん
(極寒の我が部屋にて少々酒を嗜んだ後)


5:○○○の真ん中に、○○○が帰って来る。 (トヨタ:マーク×)

女性器
男性器
(ぎゃあっ、ばかっ、このドへんたいがっ、と罵るなかれ。これがニンゲンの原理ってぇものだからねえ!)


6:モノより○○○。(日産セレナ)

モノリス
(良く判らぬモノよりもグレートな知識を授かりうるモノリスのほうがそら嬉しいわねえー!)


7:ヒマって、○○。(リクルート)

ぎょんべら
(良いような、悪いような)


8:変われるって、○○○○ (トヨタ:カローラ)

交われるって。
(変われば新たなる何かと交われるのです。とはいえあまりにもくだけた物言いのためあんまり説得力がない)


9:ロレックスとは、○○より長い。(ロレックス)

干し柿
(これが和洋折衷っちゅうやっちゃ)


10:○○○という武器を、あんたにあげよう。(小学館:ビッグコミック)

なめたけの瓶
(超絶固い。甚大なる破壊力。まこと恐ろしいことよなあ)




Bバトン
1:女の週末が、○○○になった。(トヨタ:スターレット)

ガチンコ
(あらゆる異様なドラマが思い浮かびますなあ!)

2:あの人は、どうして○○なんだろう (サントリー:烏龍茶)

五右衛門
(普通に不思議ですものねえ!)


3:○○は、何度やってもやめられない。(三陽商会:バーバリー・ブルーレーベル)

なめたけの踊り食い
(喉がつまりそうになる危うさが心地良いのですよねえー)


4:○さえあれば、○などいらない。(三陽商会:バーバリー・ブルーレーベル)

なめたけ
世界
(なめたけへ捧ぐ最大級の愛がここに)


5:働けば働くほど○○○は、うまくなる。(サントリー:バドワイザー)

雨水
(雨水すらも甘露となりうるのです)


6:長針は○○に。
短針は○○のために。(和光:WAKOクロック)



(つまりそれってただの6時。)


7:失敗は○○ (松下電工)

センス・オブ・ワンダーの萌芽
(失敗しなければ何も不思議に思えないからねえ!)


8:東京でいちばん多い生き物は、○○である。(東京新聞)

にやにやする人
(絶対そうだと思う)


9:ゆっくりと、○○になりましょう。(メリルリンチ日本証券)

センチメンタル
(あんまり若いうちからセンチメンタル過ぎても気色悪いし、晩年にセンチメンタルになっても物悲しいだけだからねえ!程よくがいいんじゃないかなあ!)

10:子供たちよ。サンタは○○じゃないんだぞ。(三菱銀行)

なめたけ
(もしおれがこう告げられたら意味がまるで判らないながらも、ギョエエーッって青筋浮かべて絶叫して小便ちびるくらいに重大なる衝撃を受けるに違いないだろうから。)

見返してみるとなんたることか。異常なまでのなめたけの使用頻度。とはいえなめたけはおれのテーマだからしようがないですねえー。わはっ、そこつ、そこつ。


2008年04月16日(水) 近況報告

涙が乾いている。「ごうぼ? ぼごう? うぼご? うごぼ? あわわわ・・・」ごぼう、と滑らかに言えぬ病にかかった。盲目の写真家、ユジャン・バフチャルが激烈気になる。写真集が欲しい。おっ、とキたらπ!麦焼酎を緑の野菜で割ったが結構イケた。爪が伸びた。浜ちゃんと呑んだ。色々と言葉をもらって素敵な気持ち。現在パソコンの壁紙は『恋は古い古いもので恋人たちは疲れ果ててる』の字幕があるボーイ・ミーツ・ガールの一場面。ピラミッドくんと友達になった。漫画家の上野顕太朗が激烈おもろい。ひまだからな!「あそこ」という文字を見て鬱悶劣情。ばかっ。小人閑居して不善を成す。この頃シャーペンを止めてえんぺつで字を書いている。拾った三メートル程の紐で我がデジカメD80・大吾郎どんを縛る。そのあられもないみだらな姿になんだか鬱悶劣情したので続いてマニュアルカメラFM3A銀・シメサバさんをも縛るが、なんだかグッとこない。なぜか。沈思黙考の末、解明。デジカメだから良いのだ。なんでもできる小股の切れ上がった小悧巧で粋なオネエチャンをきゅーっといわしたったような心持ちに近いのだ。マニュアルカメラだとすこぶる不器用だけど誠実そうな熟女をきゅーっとしている感じ。生憎おれは熟女好みではない。キリリッとした人が苦悶の表情、ってギャップにくらくらくらっするのです。というわけでカメラ緊縛はなかなかおもしろいです。おためしあれ。荒縄があれば尚良いと思うよ。このどすけべっ。ブラックコーヒーで割った焼酎はめたくそに濃くて頭が悪くなるどうしようもない感じが漂って存外にうまいが酒の酔いもあるのにカフェインのせいか眠たくて眠くない気持ち悪い心持ちが続いたうえに翌日激烈腹を下す。気をつけたほうがよろしいと思うよ、ぼく。しゃぶしゃぶドン!写真家サラ・ムーンがものすごくお気に入り。をんな、の中身がみえるようだ。泥棒日記、を読みたい。否定されるいのちからの問い、を読みたい。キン肉マンのリアルフィギュアが欲しい。パルテノンとサンシャインが小便漏らすくらいかっこよすぎる!マクドナルドで食するたびにゆるやかな自殺のイメージ。金が無い。衝動的にマジックインキで机に『なめたけ』と書いて即座に悔いる。濡らしたちっしゅでこしこしするが一向に落ちぬ。実に哀れなことだ。Mr.ビーン映画がかーなり気に入ったので再鑑賞。激烈美女の傍らを通ると、コロッケの油のかほりがツゥン、と。これ最高のパフュームやん!と下手な関西弁で思った。お付き合いしたいと思った。油万歳。ちなみにコンパクトデジカメDMC-LX1、クラウザーさんを縛ってみたらどうにもこうにもいけない心持ち、犯罪をしているようで罪悪感満ち満ちの、お天道さまに顔向けのできぬ後ろめたい心持ち。おそらくちっちゃな幼子をきゅーっとしている情感に近いがため。コンパクトデジカメは絶対に縛るな!2100円と激安だったので購入した200ミリレンズを覗きながら界隈をうろつく。誤って毛玉を呑み込み嗚咽した。髪の毛が伸びた。ぼうぼうの頭髪を振り回すと裸体踊りにも一層気持ちがこもる感じ。「油だらけ銀座おっとこまえやん!」と松本人志が眼を剥いて絶叫するイメージがこの頃ドタマにこびりついている。愛してる。愛してる。愛してる。愛してる。愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる!21歳より写真を本格的に撮り始めてから「愛してる」の情感があまねく方々に、世界に、すべてのものにたいして震えるほど溢れる瞬間がある。それはおれが何物をも愛してはいない、ということの冷徹なまでの裏返しなのかもしれぬし、愛、という言葉に含まれる欺瞞、傲慢、虚構、嘘をおれは知っているし何よりも嫌っている。それでも沸き上がるのは「愛してる」なのだ。不思議だ。愛してる!愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる!おれはおめえ。学年末企画のテーマがまるで定まらない。いいきったぜ、こいつ!おれはただ西へ向けて指を指しているだけだ。そのこと以外、なにも殊更に語ってはいないのに。ソウルブラザァアアアーーーー!くっきりぴっかりピンクでいかにも可愛らしいよくあるハートの記号を日本刀で一刀両断する勇ましいイメージ。静かに生きよう。ボボ・ブラジルとガッツだぜ。ニッポンを見たい。ゾンビーノ。わたしくじけない。酢ダコになりたい。サルサ・ガムテープというロックバンドの存在を知った。たらばがににもなりたい。


2008年04月15日(火) イメージの連結鍛錬

或る寒い日の朝方に丁度切れてしまった灯油。寒がりやの父親は家の長ということを良いことにまだ陽も昇りきらぬ薄暗い部屋で眠る少年に「起きろ。灯油が切れた。買ってこい」と怒鳴って命令をします。少年は昨晩夜遅くまで勉学に励んでいたためほんの数時間しか眠っていませんのでなかなか眼を覚ましません。度重なる命令に背き続ける少年に激怒した父親は殴る蹴る目潰しの暴行で少年を起こします。母親はそばでその一部始終を見ていたにも関わらず少年に対して一向に無関心であまつさえ父親に「たくましいあんたってとってもすてきすてきすてき」などと欲情します。少年、家を飛び出して灯油を買い求めにガソリンスタンドへと駆けてゆきます。こんなことすっかり日常となっていますがそれでもやっぱりとても悲しい情感に全身を包まれて涙も出しつくした無表情の少年。1.8リットルの灯油が詰まった重たい赤いポリタンクを両手で持ち上げてえっちらおっちらと家へ向かう途中、何千何万というおびただしい数のクリップがアスファルトにちらばっているのを見つけました。そのクリップはオレンジ色で、いま覗いたばかりの朝の陽光に照らされ、真冬の清浄な空気を通してぎらぎらと熱をもつ色となっています。それはとても美しい光景でした。少年はわけもなく激しく震えそうになる心を「これはいけない、とてもいけない」と深く恥じ入って押しとどめ、冷静を保とうとします。ですが、どうしても、それでもやっぱり震えるのです。心を押し隠して透明なからっけつを保つ術に長けてしまっていた少年は、到底抑えきれぬ心の震えというものが自らの胸の内に疑いようもなくしかと力強く芽生えたことに驚いています。それはまるで一国の主にしか持ち得ぬ、豪奢なたったひとつの王冠の輝きすら凌駕しました。少年は吸い込まれたように無数のクリップの中へと歩みます。どこまでもクリップを踏みしめていっても尽きることがありません。その中に埋もれるようにしてトランプのカードが落ちているのを見つけました。それはダイヤのエースでした。少年は鼻水をすすってカードを拾います。このようにして心を震わせられたクリップの中にあったこの一枚のカード。少年はそこに何かしら運命的なものをどうしたって感じられずにいませんでした。白の中にただぽつりとあるひとつの赤いダイヤを見つめます。見つめます。見つめます。それは絶対的な凝視でした。すると、いつしかひとつのダイヤがよっつのダイヤに分裂し、色も赤から桜色へと変わっていました。よっつの桜色のダイヤは、そのまま薄く、淡く、とろけるように、カードの白のなかに消えてゆきました。瞬間、少年のほんの傍らを激しい勢いでバスが駆け抜けていきました。ほんの数センチ違っていれば少年は撥ねられていたことでしょう。バスのたてた強い風が未だ少年の前髪をなぶっている、ほんの瞬間に、少年は生きるということ、死ぬということがすべてわかったように感じました。そして思いました。やっぱり、やっぱり、やっぱり、やっぱりそうなんだ、やっぱりそうだ。ぼくは死にたいなんてほんとうには思っていない。少年の情感はこのときにかろうじて息を吹き返しました。死にたいと思うことは生きたいことだと思ったり、生きたいということは死にたいことだと思ったりなどという面倒臭いこと以前に、ただただ生きたいと、ただただまだ今は死にたくないと思うこと。その情感がonへと切り替えられたのです。なんだかどうにもこうにもウキウキブギウギな抑えられぬ歓喜。とりあえずいまは、ちょっとだけ、その歓喜に身を任せて歌を歌っちゃいます。「だめだ、だめだ、だめだね、だめだよ、それはとってもNGよ。そんなことしちゃいけない、いけない、いけないね、いけないよ、それはとってもNGよ!えーぬじー、えーぬーじー、えっぬっじっ!!」久しぶりに少年は笑いました。この心地よさ、少しでも長くありたいとペンギンのように、トテチテタ、トテチテタ、ゆっくりと歩きます。家まであと数メートルというところで灯油のおつりを貰い忘れていたことに気づきます。がめつい父親のこと、おつりがないということでまた怒ることでしょう。でももはやそんなことどうでも良い、と少年は真実思えたのです。少年の家への決別がここでより確固たるものとなりました。雪が降ります。雪すらも祝福してくれているかのように思えてならない少年はもはや敵無しです。家が目に入りました。玄関に黒い人影が仁王立ちしているのがわかります。「何をやっているッ!早くここへこいっ。一体何時間かかっているんだッ。お前、灯油はどうした。何処にあるッ!」雷雨のごとき激しき罵声。それでも少年、毅然と。「うるせえ、馬鹿野郎ッ」少年の家の隣家で流れているテレビの天気予報によると今夜は雪も止み、雲も晴れ、鮮やかな満月を見ることができるそうです。


2008年04月14日(月) スマイルシャッターってむかつく

http://www.sony.jp/products/Consumer/DSC/DSC-T200/feat1.html
目覚めたらでこに鼻糞が付着していた。これはいったいどういうこと?まったくもって摩訶不思議。そこでソニーがだしたスマイルシャッターっちゅうちゃらちゃらした機能付きのデジカメがある。しかしあれを観るたびに顔の神経とかがおかしゅうて笑えないとか精神的に笑いたくても笑えないやつとかはどうするんだ!たかだかカメラが人間の複雑極まる機微に満ちた表情を判断するんじゃねえぜ!っちゅうか、あれささやかに差別心の芽生えとなりやすいんちゃう、思考の短絡化につながるんちゃう、とそっち視点なのでいつも激昂する。だからおれにとってはどうにもこうにも不愉快なカメラ。だいたいにおいて「笑顔」というのは生物の本能からすれば「まがいもの」のはずだと思うのになあ!人間の作りあげた法律という一種の美に添っているという意味で「笑顔は理性的でまったく素敵だ」という理屈もあるとは思う。けれども生まれたてンの赤子が笑うのは何も楽しいわ楽しいよ小便ちびっちまったどわあああ楽しすぎてこんどは糞もらしちまったくわあああまったくちくしょうめ楽しいぜベイベー!という感情の震えから笑っているのではなく、赤子個人では食う寝ることも満足に適わずそれどころが独りは死に直結するがため、一人でも多くの他者に自分を好きになって助けてもらおうと、泣くことで自分っちゅう存在を知らせたり、笑うことで周囲に自分の存在意義を長らしめるということを知らず知らずのうちに行っている、それだけでしかないと思っている。そして物心ついてからの笑顔というのは社会との潤滑をはかるうえで意志的、あるいは嘘ともいえる感情が混じる。それは善し悪しにつけ必要なものである。ただそれが過剰となると、笑顔を浮かべるのに疲れた、っていうことになりそれはつまるところ要するに、嘘をつきつづけるのに疲れた、ということと同意義なわけでね、そらあしんどくもなるわな。なのでそうゆうやつは「笑わない」ということがすなわち「笑っている」ことにもなるんだということをもうちびっと勇気だして自覚すればいいと思うんだー。しかしスマイルシャッター、このような機能のついたカメラを向けるということはすなわち笑顔の強要や脅迫であってね、おれにとっては「はーい、笑って笑って」は「はーい、生きて生きて」とゆわれているようで、何故おめえにわざわざそんなことゆわれなあかんの、生きるかどうかはおれが決めたるわい、ほんとに笑いたいときに笑うわい、ってかこんなちっぽけなカメラにおれが生きてるかどうか判断されるのってじつにかなわないわあ!くそばかめたでっかいお世話っちゅうやっちゃっちゃっちゃ!というように感じられてむかつくんであった。閑話休題。そんなスマイルシャッターの仕組みよくわからんけど朝方頃三脚使って設置して、眠って、目覚めてカメラを観てみたい。寝ながらにやにやする様相が撮れてておもろそうだ。おれのばあい一眠りのあいだににやにやしながら鼻糞をでこになすりつける写真が数枚は撮れていそうだ。ぶるぶる・・・。要は使い方次第って話であった。たらら。朝の小話。


2008年04月13日(日) ヘプヘプヘプ!ワーオワーオ!

ごじゅうろくおくななせんまんねんごの未来のためにいまを残さねばあかん、
と思い立ち、へんたいプリント略してヘプをおこなった
しかし・・・
ヘプ、って一回言うだけではなんだかモノ足りぬ
さびしいわびしいくるしいかなしいアンハッピーノンハッピーってかんじ
だから続けて言ってみた
ヘプヘプヘプヘプ
わははっ。
ヘプヘプヘプヘプヘプ!
ゆかいつうかいつうれつつうこんのつみかさねってやつだ
ハッピーハッピーピースピースラブあんどピースってかんじじゃないか?
ヘプへプヘプ!ヘプヘプヘプヘプヘプヘプヘプヘプヘプヘプヘプ!
今日ぼくたくさんヘプヘプヘプしたよ、ワーオ!ワーオ!

って無闇に興奮したら
つるつるってすべってころんでどたまぶっつけて
びょっびょっびょっふきでる血に涙に鼻水脳しょうちゃんぽんのぼくちゃんだ!
だーだーだだだーだーーだー・・・だー・・・・

ごじゅうろくおくななせんまんねんごにはなにものこらなかった!
のこらなかったぜ!
ぼけっ!みろくぼさつさんもあきれはててるぜ!


2008年04月12日(土) 酔いどれ暗室

本日まっぴるまの裸体踊りの最中に夢想。わたくしがほろ酔いになるにはだいたいエビスビール500ml2本程度、うほ酔いになるには4本、べしゃ酔いになるには6本、ぐふ酔いになるには8本、ばら酔いになるには10本、どぶ酔いになるには14本、嘔吐寸前酔いになるには20本。流石に嘔吐寸前酔いでは産まれたての子鹿のように足腰がぶわんぶわんになってしまうので除外するとして、意識がぎりぎり朦朧でない、ばら酔い状態で暗室作業を行なったらいったいどうなるのだろうか、と考えた。ばら酔いにおいておれの酔いの特徴としては、顔を赤らめてあひゃあひゃ甲高く笑いっぱなしということと「じゃまくさいっ、しゃらくさいっ」とほたえて衣服をかなぐりすてて裸体になるというものがある。つまりまずは裸体でうひゃうひゃ気持ち良さげな声で叫びながら現像液、停止液、定着液を準備するだろう。しかしいかんせん酔いどれ小僧ゆえに正確な分量をぴしっ、ぴしっ、と計ることなど到底相成らんために目分量で、それも濁った目つきでなのでまるきり適当な量。「どぼどぼどぼ、ごぼごぼ、ぼぼぼぼぼ、おっやー、これ酢酸やーん、4リットルも入れてもーたもーた、どうりでくっさくて目がつんつんするおもたわあー」とかやらかしかねぬことは否めぬであろう。現像液の温度を計る際にもひとまず身体が覚えている流れでいちおう温度計で計ったりするが濁った目つきゆえ、温度計のほっそーいほっそーい数字なんて読めぬであろう。であって左手にはビール缶握っているために右手の人さし指を直接液にぶっこんで「ややっ、これはっ、つめたすぎるぞうっ!いやっ、あたたかいっ?ふわあ、ぬるいわ」って混乱した末に適当に済ませることであろう。兎に角いちおう曲がりなりにもプリントのできる液体が揃ったとする。次に引き延ばし機のセットであるがこれがまた至難であろう。レンズをはめ込む際にも、ばら酔いの特徴のひとつとして剛胆な漢(オトコ)気取りになりやすいわたくしはおそらく「へーっくっしゃーんっ、ぶしゃっ、ぶしゃっ、てっやんでえべらんめえ、ゆかいゆかい、くわつくわつ」って手鼻をかんだべとべとの手であろうことかレンズ部分に触りながらセットするであろう。そんな剛胆な男を気取っていても内心「これちょっとまずいんじゃないのかなあ、汚れ過ぎでしょうよ」と心配をするが「なあに、これが人間の人間によるあたたかさってやつだあ、人間の温度が感じられるってやつさあ、これがおふくろのあじってゆうアレみたいなにんげんのぬくもりだよう!鼻水越しのプリントなんて前代未聞だぜえ!写真の未知をきーりーひらけー、ひーひーひらっけ!」などと唄って不安を打ち消すであろう。というか今更めんどくさいものねえ!酔いどれに常識を求めるあなたがたのほうがよほど非常識である、なんて逆切れしちゃったりして!次にネガキャリアにネガをセットする行程があるのだが、酔いゆえの直感というじつに曖昧なものにすがってネガを選びとり「これこれ、これだよう、無意識が選びとった天草四郎が大事なんだよう」と意味の通らぬことをぼやきながらネガキャリアに挟み込もうとする。だがこれまたちっちゃいこまかい作業。ちゃーんと挟み込もうとしてもぶるぶるとおのれの意志に反して勝手にわななく手。最近とみにわななきやすくなっている。これって人として危ういのでしょうか。それはさておき結局最後には激怒して適当に挟み込む。だが案外そういうときに限って妙にうまくいったりするものである。人生の妙。これでプリントの準備は整った。時間短縮を優先してRCペーパーを使用する。バライタだなんて複雑怪奇極まるものを酔いどれにまかせらるかっ!とここでもまた逆切れしちゃったりして。うざいっ!さてここからが執念場である。なぜかというと上記の作業を終えるこのころには500mlエビスビール一缶を丁度良く呑み干す頃と思われるが「ちゃははっ、なくなっちゃったっ、えべっさん、えべっさんどっこにおわしまっかー」とかなんかゆうて、ピカピカッ、と部屋の電気をつけて冷蔵庫へ赴いてしまいかねないのだ。ピカピカッって電気がつく際にペーパーの束をまるだしにしていたら感光してしまい、すべてがおしまい。「わはははっ、えべっさん、えべっさんあなたはだあれ、わはははっドーン!はいっ、えべっさんですよー」って世迷い事述べながら気づかずに戻ってプリント作業を続けてもまるで無駄なわけでまことにもっておそろしい。まあ幸いにもペーパーをきちんと箱にしまってあったとしよう。新しいエビスビールをにこにことほがらかに呑みつつ、本来であれば試し焼きを行なうところであるが、このころとなると随分酔いが進み、ばら酔いからどぶ酔いに進んでいると思われるので「ぶわっぶわっ、めんどっくっちゃいっちゃっちゃっちゃちゃちゃちゃ、おさるのるんば」と省略して直接本プリントに入るであろう。引き延ばしレンズ絞り、タイマー露光セット、ここではさすがに写真作家を志す者としてピシッとした意識であろうとがんばる、がんばるはずだ、がんばると信じたい、がんばるよねおれ?素面のときの感覚に従うまま直感で絞りと露出時間を決める。だがっ、ニアミスがっ、どうしようもないッ!たとえば露出タイマーには10秒単位、1秒単位、0.1秒単位の3つのつまみがある。14秒とセットする際には10単位のつまみを1に合わせ、1秒単位のつまみを4に合わせるのだが、焼き込み覆い焼きなどの調整作業などで2秒必要なところを10秒単位のつまみを戻さずに1秒単位のつまみを2に合わせてしもて、結局12秒ものあいだ多量の光がペーパーに侵略。結果まっくろになる。めためたになる。失敗である。他に露出タイマーにはネガのピントをあわせるなど調整のために光がつきっぱなしになるボタンがある。これがタイマーボタンの下にあって非常に紛らわしいため間違って押してしまい「わははっ、黒えべっさんあんたほんまうまいわあー、でも赤えべっさんあんたも超絶かっこうまだぜえー!もう2本もあけてしもたわあーってまだ露光終わらないの、ほーんと酔っぱらうと時間の感覚おっかしなるわー次のビールいこいこ」となって結果まっくろになる。めためたになる。失敗である。またわななく手足のために設置したイーゼルをがんがんぶっつけてしまったりもするだろう。結果ぶれぶれぶれぶれである。めためたになる。でも運が良ければ失敗ともいえないのが写真のおもろいとこ。そんなニアミスが頻繁に起こることもまた想像に難くないであろう。そんなニアミスをも乗りこえてどうにかきちんと適量の光をあたえたペーパーを手にしたとしよう。ここでもまた惨事が。先ずRCペーパーの基本としては現像液90秒、停止液15秒、定着液180秒であるが、このころにはとろとろ眠気が押し寄せてきているであろうから90秒のところをふわふわふわふわふわふわ、うっとりとろとろとろとろとろ、と寝ぼけ気味に立ちつくして「あっれー、いま何秒だ」と時計をみても入れた時間なんてまーるで覚えちゃいないし「まっ、いーよいよいーよ、あじわいだよ。にんげんのてざわりだよ、これが癒しだよ。」ってぶっこいて長時間現像液に漬けてしまうだろう。結果猿の小便をぶっかけられたような黄色くて冴えないプリント。めためたになる。でも失敗とは言えないのが写真のおもろいとこ。まあそんなこんなで像のうつったプリントができあがったとする。どれもこれもが正規とずれまくりのそんな酔いどれ写真ばかりでまとめてみたらどうだろうと思った。写真新世紀とかひとつぼとかに応募してみたらどうだろう。「これはいかれてますふざけてますなめてますでもいままでにありません」なんつったりして。ややっ、これはおもちろそうだっ、とおれにこにこしてすわ学校の暗室を汚さん、と思い立ったので前準備として焼酎を呑んだ。がぶがぶ呑んだ。順調にぐふ酔い、ばら酔い、どぶ酔いとなる。いいぞいいぞ。わはははっ、なんだかタノシクナッチャッタ!と極寒の我が部屋で裸体踊り。そろそろ行こう、と思ったら足腰がまるきりぶわんぶわん。わあっ。た、立てぬ。嘔吐。眠気。ゲロの海のなかですやすやすやすやすや眠ってしまって。楽しいな。楽しいな。写真って楽しいな。


2008年04月11日(金) 写真を撮る人専用馬豚

1,あなたに、このバトンを回してきた人は一言でどんな写真を撮る人ですか?

SYO氏
くっきりはっきりあんまりにも、どシャープな写真を撮るお方。 

2,あなたの最近の作品を3枚貼って、それぞれのタイトルと簡単な説明をつけてください。

暫しの間、写真は見せない。ナイナイ。
って手を振りながらひょっとこのように口すぼめて目つきうろんに否定するおれ。

3,主になにを撮っていますか?

手 空 空気 闇 フリークス 酒 涙 笑 一点 あがきもがき 光 眼 風 慟哭 流れ あやし 旅 身体 手 本 父 線 原色 背中 涙 吐息 血 白黒 灰色 音 狂気 天 障害 音無し子 夢 太陽 陽道 神 静物 赤 にっぽん 猫 とろける 覚醒 眠り 勃起 空話 手 映画 演技 愛 ありがとう 魂 花 表情 存在 皺 糞 緑 声 影 翼 触覚 炎 行方不明者 土 木 祈り 絶望 地獄極楽 窓 自転車 金 写真 うわははははははははは 裸 真実 一直線 肯定否定 超越 恐怖 波 独り 水 貧 握手 タフ 悪臭 浄土 暴力 丸 きれぎれ 浸食 煙 パンク 佇まい 絶対 筋肉 おっぱい 輪廻 裏切り 空 迷惑 肩身の狭さ 屍 呼吸 潰し潰され 無上 無情 灰 雪 壮烈 凝 首 淫乱 逃げる 猫 花 眠り 憫笑冷笑こう笑 炎 めくらつんぼ 微笑み 心臓エンジン 隔たり 胎児 年老いる 完熟 空白 欠如 徒歩 荒野 喋り 恥 閃光 小説 バイク 荒野 肉 音楽 死 ほほえみ 文字 坊主 夜明け 蠅 酒 口 言葉 架け橋 食事 傷 欲望欲情 愛 皺 無力 問い 糞尿 踊る 息 牙 彼方此方 屁垂れ セックス 埃 爆音 衝撃 差別 リズム 希望 冷酷 収斂 沈黙 沈思沈考 集大成 音 ロック 石像 妖怪 うつつ 海 世界 最高 孕む 柏手 冬空 飄然 夏の光 馬鹿面 電話 音 乙女心 滂沱 母 刻 月 憑依 彼岸 愛 泥の底 心 雨 スピード 男根 ひょうきん 毒 侍 憎悪 悪霊 純情 過去 未来

4,尊敬する、または好きな写真家は誰ですか?

大橋仁、藤原新也、鬼海弘雄、志賀理恵子、まいける・けんな。まいけるじゃけんなあ!なにゆうてんの、ばかっ。

5,1度の撮影の平均撮影枚数はどれくらい?1日の最高枚数は?

五十三万。530000。ふりーざ様の戦闘力。じつにおっとろしい数値であるなあ。関係ないことを唐突に言うんじゃない、ばかっ。平均36撮りフィルム半分。最高フィルム6本。

6,撮る前や、前日のあなたの状態は?

撮影前日は麦茶で割った焼酎を浴びる様に呑み、ちょほほほほ、って薄気味悪いほほえみ浮かべ、衣服をかなぐり捨てて部屋の中でひとり舞ってる。真っ赤な顔でこめかみに青筋がびくびく震えるまでに。

要するに心を弾かせておくのさ。

7,撮影で大事にしているポイント、うまく撮る秘訣は?

生まれてきたときの感覚を思い起こすこと。
初めて感じたときの感覚を思い起こすこと。

徹底的に。


8,撮っているときに起こったアクシデントは?

「KUSOがもれる〜!」

9,撮影にまつわる失敗談があれば、どうぞ

ない。

10,できあがった写真はどうしていますか?

焼酎をかっくらって書物を読み読みしているときになんとなくふと傍らにある。

11,撮影時のマナーで気をつけていることはありますか?

それでもそこに愛があるか、と自問。

12,作品の完成度をあげるためにあなたはどんな努力をしていますか?

おれのこの眼は絶対の眼だと、懸命に信じる。
おやつにバナナ、プルーン、たまごぼーろ常備。

13,メインカメラとメインのレンズを教えてください。

FM3Aのシメサバ。
D80の大吾郎。
LX1のシンチー。

45mmと50mm。

14,これから欲しいカメラorレンズは?また欲しい機能は?

ろもぐらふぃーにリングフラッシュ。
レンズ35-50mmが欲しくてしょうがない。でも無い。しょんぼり。

15,カメラの雑誌は定期購読していますか?

映画秘宝で十分。

16,カメラ以外の機材で、撮影に携行するものは?

なめたけ、ブロアー、いやらしい本、筆談帖。

17,どんな服装で撮っていますか?

ふんどし一丁で奇異の眼差しを浴びながら自由に撮りたいものだ。
至って尋常なる服装。でも冬場はどてら羽織ってる。これが実に具合よろしいのだ。

18,過去撮った作品のPR、または個展の告知等があればどうぞ

「ひょうきんなけだもの」は良い本。
「ひょうひょう嬢ちゃん」も良い本。
「ニッポン地獄極楽」も良い本。

19,次はどんな作品が撮りたいですか?

裸で大量のなめたけをかぶって茹で蛸を抱えて凛とした眼差しのセルフポートレート。


2008年04月10日(木) 意味不明こんにちはバトン

1.塀の上からこんにちは といえばもちろん・・・?
どら猫を追っかけて裸足のサザエさん、真っ赤な必死の形相で塀を高く飛び越えて。
カツオは怯え、ワカメはにやにやして、マスオは惚れ直して、フネはサンバを踊り、ナミヘイは絶望。

2.ポケットの中からこんにちは といえばもちろん・・・?
うどん玉。

3.トイレの中からこんにちは といえばもちろん・・・?
えべっさん、排泄物に汚れながらもにこやかにほほえんで「こにゃにゃちはっ」なんとも浮ついた挨拶を。

4.社会の窓からこんにちは といえばもちろん・・・?
美味なるしなびたタクアン。誤解してる通行人はその巨大さに眼を見張って。

5.押入れの中からこんにちは といえばもちろん・・・?
まだどら猫を追っかけてて裸足のサザエさん、もはやすでに狂気の眼で。
カツオは驚愕して、ワカメはにやにやタップを踊り、マスオは発情して布団を敷き、フネはお風呂に入り、ナミヘイは就寝。

6.君の後ろからこんにちは といえばもちろん・・・?
いまにもころびそうなぬりかべ。圧死。

7.椎茸の裏からこんにちは といえばもちろん・・・?
白い粉。小麦粉?

8.藻の陰からこんにちは といえばもちろん・・・?
まーだまだどら猫追っかけてて裸足にボンベ背負ったあるサザエさん、長き旅ゆえに筋骨隆々と化して。

9.蜜柑のへたからこんにちは といえばもちろん・・・?
ぬるぬるした妙に光り輝く汁。ぞうきんでいくらふいてもねばねばが取れず、気色わるっ、と呟いて捨てた。

10.SとMの間からこんにちは といえばもちろん・・・?
ムチ。長き旅の果てに無事どら猫をとっちめサンマを取り返したサザエさん、帰宅して豪勢な食事を頂き、マスオさんと久々の晩をムチを使って燃えて燃えて。
マスオさんの絶叫にカツオは驚き果て、ワカメは髪をきらきらに染めて夜遊び、フネはくるくると舞い、ナミヘイは腰を抜かした。そんな顛末でタラちゃんが生まれたのであった。バブーバブー。


2008年04月09日(水) 女人に対する毒タン塩バトン


【1】デートの日、あなたの彼女が30分待っても来ません。どうしますか?

怒りみなぎるあっつい吐息をぜえぜえ漏らし、眼をぎらぎら血走らせ、鼻はびくびくうごめき、口端に泡混じりの唾液をにじませて愕然と立ち尽くす。

【2】あなたはデートの食事で割り勘で支払いたいのに
彼女が割り勘するのがいやそう、、あなたはどうしますか?
そしてどぉ思いますか?

あまりの驚愕に眼を見開いたのち、我が薄汚れた財布をさかさまに振ってこぼれる3枚の1円玉を見せる。

「にやにやするんじゃないっ!」

【3】デートしてる時、偶然!彼女の友達に遭遇!
彼女の友達が「誰?」と彼女に聞きました。
彼女は自分の事を「友達。」と言った瞬間のあなたの心の中の声をどーぞ!

ぬかった、おれはこの女人を心親しき愛いやつだと、そして女人もおれを好いてくれていると思ってたのにそれはもしかしておれの一人相撲。ぬかった、ぬかった、恥ずかしい。羞恥心に顔が赤く染まったおれは豚肉で情人と思っていた女人の頬を叩いたのち脱兎の如くその場を逃げ出し、ふとんにこもって羞恥心にぶるぶる震える。

【4】Hした事を彼女が他の女友達とかに状況とか感想を言うのはどぉ思う?

すこぶる照れっ。そんな程度。

【5】「あなたと付き合ってからモトカレとは連絡を取ってない!!」と言った彼女。
しかし、じつは…あなたに内緒で連絡を取ってました。
どうしますか?

落雷の如き衝撃に正気を失ったおれは突如その場で逆立ちをしてひっくりかえる奇行を夜な夜な繰り返すにちがいないですね。

【6】彼女があなたの友達に手出しました!!どうしますか?

ばかっ、だぼっ、とろろっ!

【7】彼女があなたの親の悪口を言います。どうしますか?

「おほっ、つい先日あなたの両親が出た後にトイレをお借りしたんだけどね、くさかったよ。とんでもないね、あれは。毎日何を食してるのかまったく気になるわ。」みたいなことゆうたりして。

【8】Hした後に自分だけサッサ服を着て煙草吸う彼女どう思います?

とんでもない臭いの放屁を返してこましたる。当然すかしっ屁よ。

【9】彼女があなたの誕生日を忘れてました。どう思う?

「しょうがないね。ぶるぶる。ところであなたの誕生日は6月33日だったよね。」

【10】彼女があなたの事を「だから、あんたはダメなんだよ。」と人格を否定する様な発言をします。

「ばかってゆうたる人のほうがさらにおばかさんであるんだよ、ってだから今ばかを2回言ったおれはもっとおばかさんであって、おれってあなたよりばかだってことなの?でもあなたはまちがいなくおれよりばかなんだから理屈が通らないよね、おっかしーな〜どーも。わっかるかな〜、わっかんねぇだろうな〜」って、わやくちゃ。

【11】彼女と別れました。その時に「誕生日にあげたプレゼント私も貰った物買い取るし、そっちも買い取って。」とか言う彼女に一言。

「おけつひっぱたきますよ」

【12】彼女があなたにお金借りたまま逃亡。どうします?

地の果てまで捜し求め、無事アラスカの果てで借金204円をせしめて。

【13】くだらない自慢ばっかで話にオチがない女、どう思います?

自慢は傲慢。

【14】可愛い訳でもないのに勘違いして自分が一番と
思ってる女の子。どう思います?

はたから見るぶんにはとっても愉快なのでそのままでいいんでないかなっ。


2008年04月08日(火) RRバトン。

あるあるバトン

1.とんがりコーンを指にはめたことがある。
すべての指にはめた凛々しい姿を鏡に映してにやにや笑ったのち、おもむろにとんがりコーンを喰らうのだがいつも勢いあまって指先まで噛み締めてしまって、あひゃーんと涙眼。子どもの常識じゃないかな。

2.バームクーヘンをはがす。
限界まで皮を剥がして、その皮を積み重ねて、はは、見よ、バームクーヘンがミルフィーユに!などと嘯いて。

3.扇風機の前であーーーって言う。
もしもおれに音があれば、まちがいなく聞いてみたい音のランキング上位にくいこむナ。

4.ポッキーのチョコの部分だけを舐めとる。
チュパチュパチュパといじきたなくチョコ舐めつくして後に残るただの黄色っぽいクッキー棒を机に置いて眺める、するとぎゅんと胸がしめつけられて。
これがわびさび、ってぇもんさ。

5.「よく振ってからお飲み下さい」開けてから気付く。
「薄いなあ、損したことよなあ」と腑に落ちないまま飲み干すまで気づかないことが多い。つぶつぶが缶の底にたまっていることに気づいて、落雷を受けたかのような衝撃を覚えつつ、こっそりと水道水を入れてかき混ぜてきちんと飲み干す。

6.自分の写メを何度も撮って、自分が一番カッコ良く、可愛いく写る角度を研究する。
ぐつぐつ湯気がしゅぽしゅぽ赤面。にやにや笑いながらカメラを自分に向けている様を客観的に想像して、またぞろ、ぐつぐつ湯気がしゅぽしゅぽド赤面。

7.歩いてるとき余計なこと考えて足がグキッてなる。
ない。階段では空足をよく踏む。

8.メールは来ていないのに、センター問い合わせを何度もする。
ない。

9.自転車に乗ってる時ペダルを踏み外して空転したペダルがひざの裏にヒットする。 ?ない。

10.部屋の電気のひもを使ってボクシング。
風呂上がり、ほてほてする体を冷まそうと裸で部屋をぶらぶら。
それで何の気なしにひもを親のかたきとばかりにシュッと渾身のストレートを放ち、ひもがぴゅーんと吹っ飛ぶ様を見て「あいむあちゃんぴおん」なんてぇふざけてたらひもの逆襲が始まった。
怒髪天をついたひもが戻ってきておれの顔にピシャーンとクリーンヒット、それが結構痛くて情けないやらむかつくやらで「おふざけでないよっ!」と手ではらうとそれがどうしてかメガネと髪の毛に絡まって激痛「いってー」と体を震わせるが複雑怪奇にからまったひもはそうたやすくはずれてくれず、あまつさえメガネを強奪される始末。部屋でひとりしょんぼりとメガネに絡まったひもを数分かけて外した。そんなことあった。

わたしは部屋の電気のひもにすら敗北。ああ、絶望。

11.自動ドアなのに自分が行くと反応しない。
「ケーッ」と奇声をかけるとたいていのドアは驚いて開く。ほんまか。ばかっ。

12.自分の声を録音して聞いて、死にたくなる。
もしおれに音があっても特に聞きたいと思わぬなあ。セクシーで艶っぽい声に違いないわ。うぬぼれんじゃないよっ。

13.深夜にやっている映画を勝手にエロだと勘違いして夜更かしして後悔する。
らんらんと眼を血走らせて。ああ、あの頃を思い返すとつくづく現在は汚れたものよなあ。思えば遠くへ来たもんだ。うるうる。

14.街中で考え事してたら、他の人に聞かれてんじゃと思い「聞いてんだろ?」と、意味不明なテレパシーを送る。
暇潰しにはよくやるね。

15.向かってくる歩行者をかわし損ねて、フェイントのかけ合いみたいになる。
ありますね。最後にニヤリと笑って不気味な印象を相手に残せ!

16.書いた字を消しゴムで消したが、また同じ字を書いてしまう。
頭では同じ事書いちゃってるよ!と判っちゃいるのだけれども手が勝手に動いて同じ文字を書く様子をどこか情けない思いで眺めるんだよな。

17.熱くもないのにフーフーする。
なめたけをフーフーしているのに気づいたときは自分がいよいよ信じられなくなった。

18.ティッシュの箱を開けて、最初の一枚が上手く取れずに何枚か無駄にする
実はわたし最初の一枚をいともたやすく、かつ丁寧にしゅっとかろやかに取り出せるプロ。年収0円。


2008年04月01日(火) 写真について思うきれぎれ

あなたはわたしの多面性のうちの一面しか見えてない。
君は僕の多面性のうちの一面しか見えてない。
おまはんはわちきの多面性の一面しか見えてない。
おめえはおれの多面性のうちの一面しか見えてない。
個は我の多面性の一面しか見えてない。
貴様は俺様の多面性の一面しか見えてない。


写真に関係性がそのまま見えるとすれば。


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たとえば内弁慶(家の中ではいばりちらすが、外では意気地のないこと。また、そのさまや、そういう人。)の子が、外で撮った写真と家の中だけで撮った写真。おそらくは外で撮ったものは人の眼や意見を恐れるあまりどこかで見たような画一的な写真となるに比べて家の中だけで撮ったものには傲慢も過ぎる暴虐が含まれていると思う。そして、後者のほうが危うく、あまりにもおもしろい写真になると思う。善し悪しはともあれ、やっぱり自分やほかの誰かどちらにせよ切り裂かぬ対象のない写真は、いっときの反響は別にして、長く残りにくいのだと思う。 写真とはその人の覚悟そのものなのだと、つくづく、思う。そしてマナー・モラル・常識といったものを知り抜いていないと、その覚悟を効果的に見せられないというところに、先代の写真家たちが口をすっぱくして言い続けている「常識」という正体が見える。おめえさんなかなか良いことゆうてるやんと思てたらなあんだ、自分の観たい世界のためかあ、なあーんだおめえさんけっこう傲慢やーん、でもそこがステキさね、ってことだと、つまりはそういうことじゃないかと思っている。思う思う思うの思うばかり。


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あなたにとっての夜の底がよどむと、たとえ香ばしく味わい深く、愛の極みとも言えるはずのまばゆい光がどんなにあろうとも何も撮れなくなるze.


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おっぱいとへそとこしのくびれがなんともおぼろげににんげんの顔の造形を喚起させられるから、をんなのはだかはだからとてもいい。うつくしい。美ン美ンする。


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記憶が記録してくれるわけではない。

あたりまえすぎてそのことを忘れていたおれにふるえるぜ。

その震えがカメラに伝わって、ははは、ぶれぶれぶれぶれ。

これが、迷い、ってやつさね。


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モノクロでただ白と黒と灰色しかないはずなのにどうしても、どうしても、鮮やかに、溢れる色がまざまざと読めるモノクロ写真。

カラーで色彩情報は多量にあるはずなのに、ある一種のモノローグが浮きぼりとなっている、白と黒と灰しかないがごとく情報の徹底的に省かれたカラー写真。


長く残る写真にはこういった傾向があるように思う。


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さいきんのおんなの写真はとても良いと思う。
おっそろしく愛するものしかみていない。
また見る側としてもそれがなんとなくわかるから、安心して、そのひとの「愛」を見ていられる。
さいきんのおとこの写真はとてもむつかしいと思う。
おっそろしく小器用でなんでも撮れちゃっている。荒木経惟の影響が見えるなあ。
見る側としては、あまりにも器用すぎて、平気で鼻糞をほじくりながら見れてしまう。
これがだめでもほかのものがとれるんでしょう、と。
恥ずかしげもなくね、と。


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被写体と握手するにあたって「おれはおめえを愛してる」という偽りならざる気持ちを信じさせるためにも体温は熱いくらいがいい。低体温のひとなら熱くなるまで握り続けるくらいがいい。写真を撮るのに言葉なんかに頼るんじゃねえ!


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おそろしく魂震えのする風景は世界のどこかにあるはずだ。


そしてそのどこかはあまりにも目の前だと思えてならなくて。


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