いかん、さっそく日記をサボってしまった。 そういえばサボるの「サボ」は「サボテン」と何か関係あるのだろうか。 今度ボスに聞いてみよう。
ボクの運動場から行くことはできないのだが、ボスとアキコの工房の前の小さな草むら(庭と言った方がよいのかもしれないが、あれは草むらなのだ)にミントが生えている。 前に住んでいた人が植えたものらしいが、すごい繁殖力で勢力を拡大中なのだ。 アキコに聞いたら「アップルミントかな」と言っていたが、たしかアキコはこれをハーブティにしたり紅茶に入れたりして飲んでいるはずなのだ。 よくわからない植物をお茶にして飲むとはすごい度胸である。
そろそろ朝方気温がぐっと下がるようになってきたが、ボクの周りの植物はまだまだ元気である。 ミントもまだまだ新しい葉っぱを出している。 ボクは散歩に出かける時、いつもこの草のニオイを嗅いででかける。 散歩道に生えている自然の野草ももちろん香りが良いが、ミントの香りもなかなか良いのだ。 今度ボクの飲み水にもこのミントの葉を浮かべてもらおう。
↓アップルミントらしいミントの葉っぱ
ボクが今一番楽しみにしているのは、運動場に生えているカタバミの種が熟すことなのだ。 どうして楽しみにしているのかと言うと、このカタバミの実は熟したところに触ると弾けて種が飛び出すのが面白いからなのである。
植物はいろいろな方法で自分の種を遠くまで飛ばす作戦を考えている。 チクチクのように動物にくっついて運んでもらうもの、フワフワで風に乗って遠くに飛んでいくもの、いろいろあるが、この「弾ける」作戦が一番派手で面白い。
一番どれが遠くまで種を運べるのかと考えた時、「弾ける」はあまり効果がなくて、飛んでもその辺までしか飛ばないのだが、それでもそんな作戦でカタバミはボクの運動場にも勢力を広げつつある。 来年はカタバミが咲く範囲が今年より少しだけ広くなるように、ボクは熟したカタバミの実にたくさん触って、どんどん種を飛ばすつもりである。
↓カタバミの花と種
2011年10月27日(木) |
1回休みはやめて・・・ |
本当は今日の日記はお休み(アキコの腹痛が原因)と書いたのだが、全国的に腹痛を公表されると恥ずかしいとアキコが言うので、日記を書き直すことにしたのだ。 (でも結局アキコの腹痛は公表されるのだ。)
腹痛(「食べ過ぎじゃないよ」と言っていた)のアキコの体調も良くなってきたので、アキコが塀の上から隠し撮りした日常のボクのダラダラぶりをジオラマ写真にしてもらった。 そう、ボクは運動場で草の香りを嗅いだり外を眺めたりしている時以外は、自分の小屋の後ろ側でゴロゴロして過ごしているのだ。 おひさまに当たりすぎた時もここは日陰になるのでゆっくりと休むことができる。 (スイカにのぞき見されることがない位置なのもGOOD!) ボクのお気に入りの場所なのだ。
せっかくジオラマにしてもらっておいて何なのだが、やはりボクの運動場はジオラマ写真にしてもあまり面白くないのだ。 ジオラマにしたらもう少しボクがミニチュア人形みたいになってかわいいかと思ったのだが、ボクも小屋も今ひとつなのだ。 でも、日記を1回休むよりはいいかな。
↓ジオラマ・ダラダラするボク
お気に入りのボクのオモチャは「たわし」と「アフリカマイマイ」である。 「アフリカマイマイ」は本当はチョココロネというパンの形をしたオモチャなのだが、ボスもアキコも猛毒の巨大カタツムリ「アフリカマイマイ」の名前を付けているのだ。 ちなみにアフリカマイマイは世界の侵略的外来種ワースト100に選定されるほど恐ろしい寄生虫をもった生き物なのだ。 これをやっつけるのがボクは気に入っているのだ。
スイカの家にもたくさんのオモチャがある。 ボクがスイカの部屋を覗いた時に羨ましかったオモチャは写真の両サイドにある「みかん」と「猫じゃらし」だ。 「みかん」は鏡餅の上に乗っていたお飾りで、アキコのママの家にいるナヤというネコのお下がりなのだ。 すでにスイカが噛みついた歯形でいっぱいだ。 「猫じゃらし」もスイカの凶暴な遊びにより、見るも無惨に形が変わっている。
でもスイカが一番気に入っているオモチャは「本物のネコジャラシ」と「柏の葉っぱ」らしい。 アキコはこの季節、毎日スイカの家に「本物のネコジャラシの穂」と「枯れた柏の葉っぱ」を入れてやっていてスイカも本物をいたく気に入っているが、耐久性に欠けるのでいつもお昼すぎには「バラバラになった何か」に変わっている。
本物のネコジャラシと柏の葉っぱで暴れまくってバラバラにした後、スイカは仕方なく曲がった「猫じゃらし」や「みかん」のオモチャで遊んでいるらしい。 ボクのオモチャを貸してやろうと思ったこともあるが、スイカに貸したらバラバラにされそうなので決して貸さないのだ。
↓スイカとオモチャ
この季節ボクが「ちくちく大王」と呼ばれることは前にも書いた。 ところが最近ボクはアキコに「ちくちく大魔王」と呼ばれている。 「大王」も格好いいが、悪に憧れるオリコウなボクは「大魔王」の悪そうな響きが大変に気に入っているのだ。
なぜボクが「大王」ではなく「大魔王」になったのかと言うと、体にチクチクがついてかゆい時、アキコのズボンに体をこすりつけてチクチクを落とすという高度なテクニックを習得したからなのだ。
雨で体が濡れた時にアキコのズボンで濡れた体を拭く技は以前から習得して(アキコに大変嫌がられて)いたが、その応用をすれば体のチクチクも取れるのではないかということに気づいたボクは、最近はチクチクでかゆい時はアキコにチクチクをこすりつけてアキコをチクチク仲間にすることにしているのだ。
ちなみにボスに体をこすりつけるとボスにどんなことをされるのか想像がつかなくてちょっぴり怖い(反撃してきたらボスの方が強いのだ)ので、ボスにはこすりつけない。 「こすりつけ」の技は相手を選んで使うことが大切なのだ。
↓アキコにこすりつけようとチクチクをたくさん付けた大魔王のボク
ネコのスイカは大変暴れん坊のネコらしい。 アキコは今までおとなしい動物しか飼ったことがないので(ということはボクもおとなしい動物に分類されるらしい)、スイカの暴れん坊には手を焼いているらしい。
ボクはアキコを見つけるとまず駆け寄ってポケットのニオイを嗅ぐことにしている。 アキコがポケットにビスケットを隠し持っているので、それを確認するためだ。 ビスケットをもらえないと困るので、ボクはいつでもオリコウな犬である。
ところがスイカは、アキコを見つけるとまずは走り寄って飛びつくところから始めるらしい。 飛びついて蹴りを入れたり噛みついたりして、それから遊んでもらうらしいのだ。 スイカはビスケットをもらってないので、オリコウにしている必要がないからなのだろうか。
今日はアキコに「スイカがアキコに飛びつく3秒前の顔」という写真を見せてもらった。 キャッスル城の後ろでこちらを伺う目が確かに鋭い。
ボクも一度でいいからこんな「鋭い目」をしてみたいと思っているのだ(鋭い目ができればボクをバカにしたように運動場の金網の向こう側を歩く野良猫たちににらみが利くのだ)が、黒目がちなボクの目はこんな風にはならないのだ。 今度、スイカに鋭い目のコツを教えてもらうことにしよう。
↓飛びつき3秒前のスイカ
ちなみにスイカがアキコに飛びつく様子(9月1日)の動画もここで見られるらしい。
ボクの運動場にもいよいよチクチクのもと、コセンダングサが花を咲かせ始めた。 秋の草にはたくさんのチクチクを付けるものがあるが、ボクはこのコセンダングサのチクチクが一番かゆい。 細くて先が割れていて、その割れた先でボクをチクチクするのだ。
今日はアキコが「コセンダングサが生えて来たから種をつける前に抜いてしまおう」と言ったが、抜いてしまう前に宿敵コセンダングサと一緒に記念撮影をすることにした。
ボクはこれからサヨナラする憎きコセンダングサのこちら側で満面の笑みを浮かべてポーズをとった。 我ながらステキな笑顔ができたと大満足なボクであった。
後で写真を見たら、なんとアキコのヤツめ、ボクではなくコセンダングサにピントを合わせているではないか! せっかくのボクの笑顔がボケボケである。
↓満面のボケボケ顔のボクと宿敵コセンダングサの花
ボクの運動場には今、たくさんの仙人がいる。 と言っても本物の仙人が住んでいるのではなく、センニンソウの実がなっているのだ。
センニンソウは実のフワフワが、仙人の白髪と白いヒゲに似ているので「仙人草」という名前がついている草なのだ。 運動場の金網に絡みついて白い花を咲かせていた時はちっとも仙人らしくなかったが、実がなって白いヒゲが出てきたらだんだん仙人らしくなってきたのだ。
センニンソウの白い花もなかなかきれいなのだが、ボクはやはりセンニンソウの見所は実の白髪と白ヒゲだと思っている。 まだ白髪と白ヒゲは閉じているのだが、実が熟していくとボサボサの白髪と白ヒゲを広げて、赤ら顔の仙人たちが酒盛りをしているみたいになるのだ。
この仙人たちはまだまだ白髪もヒゲも生えていないから、ただいま修行中の仙人たちだろうか。 実が熟して白髪と白ヒゲが立派になると赤ら顔で酒盛りをして、さらに秋が深まって実が熟したら白髪と白ヒゲを使って風に乗って飛んで行くのだ。 (飛んで行くと言っても、フワフワに対して実が重いので、下にポタンと落ちるよりは少し遠くに行ける程度である。)
ボクは晩秋が大好きなので、今からこの仙人たちが立派なボサボサ姿になって旅だって行く季節が楽しみなのだ。
↓修行中のセンニンソウの実
追伸 この前のカラスウリの種「打ち出の小槌」効果が出たのか、今日アキコのお財布には2千円入っているそうである。 2千円で大いばりのアキコはどうかと思うが、お札が入っているとはなかなかのお金持ち効果なのだ! ボクのビスケットも近い気がする。
植物には「イヌ」という名前のついたものがたくさんある。 主に「○○のようで○○ではない」という意味の「否」が「イヌ」になって付いている名前が多いが、単に「○○ではない」という意味の後ろに「役に立たない」という意味も隠されているのだ。
例えば、カラシじゃないイヌガラシ、サンショウじゃないイヌザンショウ、ゴマじゃないイヌゴマ、ハッカじゃないイヌハッカ、ホオズキじゃないイヌホオズキ・・・挙げていたらキリがないのだ。 本物だったら香りがよかったり食べられたり花を楽しんだりできるのに、それじゃないためにちっとも役に立たないという意味がガッカリ感とともに伝わってくる。 「○○じゃない」の「否」が「イヌ」になったせいで、「イヌ=役に立たない」という意味になってしまって、関係のないボクたち犬は大迷惑なのだ。
ボスとアキコが好きな時代劇でも、武士らしからぬ振る舞いをする「否」な武士をののしって「この犬侍め!」などという台詞が出てくることがあるらしい。 本当に犬のお侍だったらボクはかなりリスペクトなのだが、ののしるコトバに「犬」(漢字でバッチリ犬だと言っている)が付くとはまったくけしからんのだ。
そんなこんなでかわいそうな「イヌ植物」をボクは応援している。 ボクの運動場にも「本物のタデは辛みがあって食べるとおいしいが、葉っぱがタデに似ているだけでタデじゃないのよ」という意味の名前が付く「イヌタデ」がたくさんあって、きれいなピンク色でボクの運動場を華やかにしてくれている。 今日はそんなイヌタデと一緒に記念写真を撮ってもらおうと思った。
しかし! 写真を撮ってよく見てみたら、これは「イヌタデ」ではなく「ハナタデ」だったのだ。 イヌタデはピンク色のつぶつぶが付くだけで花が咲かないが、ハナタデは花が咲くので区別ができる。 これもタデとは別の植物なのに花が咲くだけで「イヌ」から脱却し、さらにイヌタデに花が咲かないから「ハナタデ」などと華やかな名前をもらった植物ではないか! ボクはてっきり仲間のイヌタデたちと暮らしていると思っていたのに、ボクの運動場に生えていたのはハナタデだったとは驚いたのだ。
「こんなハナタデ、刈ってしまえ」と言いたいところなのだが、ハナタデの花は小さくて桜貝みたいな花びらがとても綺麗なので、このままハナタデの花を愛でて暮らしたい。 イヌタデの仲間だということで、仲良くすることにするのだ。
↓ボクの鼻とハナタデ
ここのところぐっと涼しい。 ボクは暑いのは苦手なので、涼しくなるのは大歓迎なのだ。
ボクの運動場にたくさん生えた草もそろそろ茶色になってしまったものが増えてきたが、ボクのお気に入りのクローバー畑は健在で、まだまだ花がたくさん咲いているのだ。 クローバー畑に伸びてきているイヌタデのピンク色とクローバーの花の白がとてもきれいである。
「今日は何の写真を撮ろうか?」とアキコが言うので、ボクは迷わずクローバー畑でボクの写真を撮ってもらった。 暑い時、ボクが写真に写るといつも舌が出ていて格好悪いのだが、涼しい日のボクは舌が出ていなくてステキに写ることができるのである。
舌が出ていなくてステキ犬に写ったとボクは思っていたのだが、アキコは「舌が出ていないと下アゴが出ているのがよくわかる」と言っていた。 (ボクは犬には珍しく下アゴが出ているのだ。) でも、下アゴが出ているのもボクのチャームポイントなので、下アゴが出ているのがよくわかるのはステキ写真なのだ。
↓ボクのステキ写真
商品発送があって昨日はほとんど遊んでくれなかった分、今日はアキコがボクとスイカとたくさん遊んでくれたのだ。
ボクはアキコがスイカと遊んでいる間もオリコウにしていようと思っていたのだが、アキコの笑い声が聞こえて来て少しジェラシー犬になってしまった。 (後から聞いたら、笑い声ではなくアキコの唇に噛みついたスイカを叱った声だったらしい。) アキコがスイカの家から出てきた時にボクのジェラシーぶりをアキコに見せようと思って、ボクはスイカの家から離れた金網のところで少しいじけたフリをしていた。
すると、金網に絡みついているカラスウリの葉がなんと「C」の形に虫食いになっているのを見つけた。 「C」と言っても普通の人はそれほど思い入れがないかもしれないが、ボスは生まれた瞬間からプロ野球の「広島東洋カープ」のファンらしいのだ。 さっそくアキコに「Cの葉っぱ」のことを教えると、アキコは「ボスが喜ぶよ!」と言って写真を撮った。 (こんな葉っぱで本当に喜ぶのかどうかボクは疑問だったが、写真を見たボスは本当に喜んだらしい。案外単純な男である。)
カープは今年も定位置の5位に終わってしまったらしいが、ボスもアキコも「来年は優勝するに違いない」と言っていた。 この台詞も毎年聞いているのだが、「Cの葉っぱ」を作った虫もカープを応援しているかもしれないし、カープが優勝でもしたら喜んだボスがボクにビスケット1年分をプレゼントしてくれるかもしれない。 ボクも来年は優勝するようにカープを応援することにするのだ。
↓Cの葉っぱ
昨日の日記に「アキコが1円も持っていない」と書いたら、ボスがアキコのお財布に220円入れてくれたらしい。 アキコが「打ち出の小槌のおかげで今日は220円持っている」と自慢そうに言っていた。 220円で喜ぶアキコが少し不憫であるが、そうっとしておくことにしよう。
ところで今日は商品発送がある日なのでボクはアキコに遊んでもらえない日なのだ。 お天気も今ひとつなので洗濯の予定もなく、朝の散歩とスイカのゴハンタイムが終わった後はボスもアキコもやって来ず、ボクもスイカも少しヒマで物足りない時間を過ごした。
ネコのスイカがアキコにかわいがられているのを見るとボクは少しジェラシー犬なのだが、ボスもアキコも工房にこもりっきりで寂しい日に網戸越しに少し寂しそうにしているスイカを見ると、なんだか仲間を得たような気分になる。
いつもボスやアキコが出てくる扉の方でちょっとでも音がすると、スイカは窓に駆け寄って来て外を確認し、ちょっとニャーと鳴いてみたりする。 スイカの寂しさがボクにはわかる。 明日はアキコがスイカと遊んでいても少し多めにみてやることにしよう。
↓少し寂しそうなスイカ
昨日の日記に書いた「カラスウリ」をさっそく採取して、中の種を出してみた。 「打ち出の小槌」に似たこの種を財布に入れておくとお金持ちになるお守りになるというので、めちゃめちゃ早い対応なのだ。
赤いカラスウリの中にはモヤモヤに包まれてトウモロコシのように並んだ種が43個入っていたのだ。 ピカピカの小槌や、白っぽい色の小槌、カサカサの小槌など、いろんな色があったが、形はどれも「打ち出の小槌」に似ているらしい。 (ボクは打ち出の小槌をよく知らないので、似ているかどうか断定できない。)
43個も入っていたので、これでアキコもお金持ちになるに違いない。 さっそくアキコに種をあげて「今お財布にいくら入っているか」と聞いたら、「あれ?今日は1円も入っていない。」だそうである。 あれー?! いまどき1円も持っていない主婦が日本にいること自体びっくりなのだ。 いや・・・でもこれからお金持ちになってボクのビスケットをたくさん買ってくれるに違いない・・・ことを祈ろう。
↓カラスウリの種
ボクの運動場は金網で囲ってあるので、ツル植物がたくさん絡んで成長する。 ボクの散歩道のヤブで見慣れた植物がたくさん生えているのだ。
今ボクが気に入っているのは、写真の赤いカラスウリなのだ。 カラスウリは熟れる前は緑のシマシマなのだが、熟れるときれいな朱色になる。 緑色のうちは草むらに隠れてあまり目立たないけれど、熟れると華やかな色でボクの運動場を飾ってくれるのだ。
アキコに聞いたら、カラスウリの種は形が「打ち出の小槌」に似ているので、お財布に入れておくとお金が貯まるお守りになるらしい。 このカラスウリは赤く熟れてからだいぶ経つので、表面もしわしわになってきている。 そろそろ種も熟している頃だろう。
これを採ってアキコのお財布に忍ばせておいたら、もしかしたらお金が貯まってボクのビスケットをたくさん買ってくれるようになるかもしれない。 アキコのお財布にはいつも50円くらいしか入っていないらしいが、頑張ってボクが300円くらい持ち歩けるようにしてあげよう。
↓カラスウリと記念撮影 ↓熟れたカラスウリ
今日アキコは、前にボクのお友達のムラさんから教えてもらった「ジオラマ写真」が作れるサイトというやつでボクのジオラマ写真を作ってくれると言って、お隣の畑の上から写真を撮った。
前にジオラマ写真を作った時の散歩道やボスの家はなかなかの面白さだったので、ボクはすごく期待していたのだが・・・ボクが運動場にいる写真はうまくジオラマ写真にならなかった。 すごく残念である。
今日の写真がうまくジオラマにならなかったのは、ボクの運動場の向こう側にある小さな窓にスイカの影が映っているせいではないだろうか。 ・・・いや、ボスとアキコが草取りをしないせいで草が生えすぎた地面のせいだろうか。 こうして見るとすごい草むらで、下がコンクリートとは思えない運動場なのだ。
↓今日の写真
そんな訳で去年の7月18日の日記に使った、ボクが運動場にいるところの写真をジオラマにしてもらった。 こっちはちょっとジオラマっぽい気がするが、あんまり面白くないのだ。 アキコにはまたリベンジしてもらおう。
↓7月18日の写真をジオラマにしたところ
植物にはいろいろな名前がついているが、可愛そうな名前ベスト3は「ヘクソカズラ」「ハキダメギク」「イヌノフグリ」だとボクは思う。
ボクの運動場の金網には、この夏の間、ベスト3の中でもかなり可愛そうな名前の「ヘクソカズラ」が絡んでいた。 ヘクソカズラは屁や糞のように臭いニオイがするというのでそんな名前がついているのだ。
ごみ溜まりで最初に見つかった「ハキダメギク」や、種の形が犬の金玉に似ている「イヌノフグリ」(ボクは種を見たことがあるが、ちっとも似てないのだ)とは違って、植物そのもののニオイが臭いから付いてしまった名前だけに、ヘクソカズラが一番気の毒である。 そして、こいつが本当に臭い。
ボクは今まで散歩の時にヘクソカズラが近くにあるとちょっと変なニオイがするなとは思っていたが、ちゃんとニオイを嗅いだことはなかった。 しかし、今年はこいつがボクの運動場の金網に登場したのでとっくりと観察してニオイも嗅がせていただいたところ、こいつはやはり臭かったのだ。
今の季節、ヘクソカズラは実の季節なのだ。 姿だけ見るとなかなかかわいい実なのだが、みずみずしいうちはまだまだ臭い。 この実がカラカラにひからびたら乾いた実からはニオイがしなくなるので、アキコはクリスマスリースにしたいなどと言っている。 しもやけなどに利く薬にもなるそうだ。
名前は気の毒だし、飾りにしたら可愛いかもしれないし、薬になるのもすごい・・・がしかし、今年の夏中こいつのニオイを嗅いでしまったボクは、こいつのクリスマスリースも薬もお断りなのだ。
↓ヘクソカズラの実
2011年10月13日(木) |
グレートキャッスル城 |
猫の「スイカ」の部屋にはブロックを重ねた遊び道具がある。 名前を「キャッスル城」という。 「キャッスル城」という名前はボスが付けた名前だが、日本語にすると「城城」という意味の非常にバカらしい名前なのだ。
この前、スイカの部屋に「グレートキャッスル城」という名前の新しい遊び道具が導入された。 「グレート」と付いているが、つまりは 「キャッスル城」=ブロック4個 「グレートキャッスル城」=ブロック12個 で、ブロックをすごくたくさん重ねたものだというだけだ。 キャッスル城の3倍の数のブロックだが、「グレート」と呼べるほどのものではない。
困ったことにこのグレートキャッスル城は、ボクの運動場の方角にある窓側にあって、スイカが窓の外を眺めて遊ぶことができるようになっているのだ。 グレートキャッスル城ができてから、スイカはよくこの城の上に居て、窓からボクを眺めている。 一方的に眺められるのはシャクなので、ボクも運動場からスイカを眺めてやることにしている。
特にアキコがスイカにエサをやったり遊んでやったりしている時、ボクはしっかりアキコの様子を見張って、スイカが「えこひいき」されていないかどうかをチェックしているのだ。
ボクが見張っていたところ、スイカはエサだけでオヤツはもらっていないのに、ボクは毎日エサの他にビスケットももらっているので、ボクの方がスイカより「えこひいき」されているようだ。 ボクはアキコからビスケットをもらった時は、スイカに自慢げに見せびらかしながらビスケットを食べるようにしているのだ。 スイカはあまり羨ましそうじゃないのだが、きっと負け惜しみで平気な顔をしているだけに違いない。
↓グレートキャッスル城の上のスイカと、見張り中のボク
この時季、ボクはボスとアキコに「チクチク大王」と呼ばれる。 ボクが散歩の時に草むらをガサガサ歩いて、体にいっぱい草の実を付けて来るからなのだ。
「大王」が付くので格好良いが、チクチク大王は大変なのだ。 写真のように格好良くポーズをキメても、顔や体にチクチクが付いていて格好悪いし、何より体がチクチクかゆい。
時々アキコがボクの体に付いたチクチクを取ってくれるが、アキコにチクチクを取ってもらっているうちにボクが興奮して遊び始めてしまうので、いつもチクチクが残ったままになってしまうのだ。
ボクが散歩でチクチクを体に付けてくると、チクチクが運動場に落ちて、来年の秋はボクの運動場にチクチクがたくさん生える。 今はイヌタデ(赤まんま)が生えているこの場所も来年はチクチク畑になっているかもしれない。
今年はボクが「チクチク大王」と呼ばれているが、きっと来年はボクの運動場に遊びに来たボスも「チクチクボス」と呼ばれ、洗濯物を干しに来たアキコも「チクチクアキコ」になり、干した洗濯物も「チクチク物」になると思うと面白いのだ。
↓チクチク大王のボク
ボクの運動場はコンクリート張りなのだ。 本当はボクは土の地面が好きだし、ボスもアキコも「いつかゲンゾーの運動場のコンクリートを剥がしたい」と言っているが、コンクリートは簡単に剥がせるものではないらしいのでオリコウなボクは我慢している。
でもボスとアキコが運動場の草むしりをまったくしないおかげでボクの運動場はだいぶ緑が増えたのだ。 植物の生命力は本当にすごいのだ。 最初はコンクリートが割れた隙間から小さな草が生えていただけだったのに、今やたくさんの植物が生えている。
草むらの上でゴロゴロするのも気持ち良いが、ボクはなんと言っても朝起きた時に草に付いた水滴を見てまわるのが楽しみなのだ。 草についた水滴を覗き込むと、世界が逆さまに映っているのが見える。 地面が上で空が下だ。
水滴の中の逆さまの世界を眺めている時に、ボスが散歩の紐を持って逆さまに歩いて来るのが水滴に映る瞬間はまた格別なのだ。
↓残念ながら逆さまのボスはまだ映っていない
今年の夏は暑かったが、ここのところ朝晩ぐっと涼しくなった。 そろそろ秋の支度をする時季なのだ。 ボクは年中毛皮を着用しているので特に秋の支度もないのだけれど、ちょっと肌寒くなった時のためにアキコがボク用の毛布を干しに運動場にやって来た。
夏の間ずっとしまってあった毛布は数ヶ月ぶりにおひさまの下に広げられた。 暑い時季には見かけてもまったく心が動かなかった毛布だが、こうしておひさまの下に広げられた毛布の上に座ってみると、なかなかの心地よさなのだ。 すでに色が褪せてちょっぴりくたびれた姿をしているが、見た目と違って肌触りは良いのだ。
アキコは「まだ干してるところなんだから上に乗っちゃダメ!」と言っていたが、こんなステキな毛布を広げられて上に乗らない犬は日本中探してもまずいないのだ。 暑い時は「いかに冷たい地面にお腹をくっつけて涼むか」に専念していたボクだが、そろそろ「ポカポカの場所で昼寝をする」ことに集中しても良い頃だ。
ボクは、夏はあまり好きではない。 少しずつ日が短くなって夕方になると涼しい風が吹き抜ける時季を過ぎ、おひさまの下でごろんと寝転がると冬支度のために鳥や小さな動物たちが何となくせわしなく動き回る気配を感じるような秋の日がボクは大好きなのだ。
実はボクには今、ライバルがいる。 写真のネコ(名前はスイカ)なのだ。
話すと長い話なのだが、せっかくなので話すことにするのだ。 夏の台風の前日、ボスが工房の横にいる野良猫一家(母猫と子猫4匹)を見つけたのだ。 台風が来そうなので母猫が子猫を4匹連れて引っ越して来たらしかった。
でも、母猫も子猫もみんな工房の軒下にいるのに、なぜか子猫4匹のうちの1匹だけ車庫の軽トラの荷台に隔離されていたので、アキコは「母猫はこの子猫を軽トラに捨てる気なんじゃないか」とにらんだ。 若い野良猫の母親に対して4匹の子猫はちょっと数が多い。 1匹だけ軽トラに捨てられては可愛そうだと思ったオセッカイなアキコは、母猫の留守中、隔離されていた子猫をこっそり軒下に移したのだ。
ところが・・・隔離されていた子猫は1匹だけ妙に活発で、ミャーミャー鳴きながら軒下から雨の中に歩き出してしまい、それまでおとなしくしていた子猫の1匹(目ヤニで目が開いていないバカな子猫)もそれにくっついてミャーミャー雨の中に歩き出してしまった。 母猫は、活発な子が動き回らないように枠がついた軽トラの荷台にその子だけ置いていたのかもしれない。 仕方がないのでアキコは軒下の3匹の方をみんな軽トラの荷台に移し、母猫のエサを軽トラのヨコに置いて工房に戻った。
ボスとアキコの工房は「野良猫銀座」と呼ばれている地帯(納屋の農作物をネズミから守るために、野良猫にエサをやる家がたくさんあるのだ)にあって、野良猫がたくさんいるのだ。 今までボスとアキコは子育て中の母猫や子猫にエサを与えていたことが何度もあり、エサをもらった母猫はそこをエサ場にして子育てをしていたのだ。 今回も母猫と子猫4匹が車庫で仲良く暮らすはずだった。
ところが! 数時間経った時、4匹でミャーミャー鳴いていた子猫の声が1匹の子猫の声に変わっていることに気がついた。 母猫が子猫を連れてまた引っ越しをしたらしいのだが、軽トラの荷台に子猫を1匹残したままどこかへ去ってしまったのだ。 やはり、軽トラに子猫を捨てる気だったのだ!
しかし残された子猫はあの活発な子ではなく、活発な子の後を付いて雨の中に歩き出してしまったバカな子猫の方だった。 ボスとアキコは「母猫がきっと迎えに来てくれる」と信じて母猫を待ったのだが、とうとう母猫は現れず、母猫を呼ぶ子猫のせつない声(でもひどく大きい声)が一晩中工房に響いたのだ。
ボスとアキコは猫が好きなのに(もちろん犬も好きなのだ!)仕事上、商品に猫の毛が付いてはいけないので「猫は飼えない」とずっと考えていた。 (犬の毛もつかないように、発送のある日はボクだって遊んでもらえないのだ。) ボスとアキコは「この子猫はそういう運命だったのだ」と自分たちに言い聞かせて、子猫の声が聞こえないフリをしていた。
だが、ボクが思った通り、二人とも子猫を見捨てることができなかったのだ。 特にアキコは「最初に隔離されていた子と違う子が捨てられてしまったのは自分のせいだ」という重荷に耐えられなくなったらしい。 幸い、工房は犬のブリーダーをしていた人が住んでいた家で、居住空間とは別に動物を飼うことができる「動物小屋」がたくさんあるので、ボスとアキコはこの子猫を、動物小屋の1つで飼うことにしたのだ。 (ボクがいる運動場も、たくさんの犬が遊ぶための運動場だったので広いのだ。)
そんな訳でたまごや石鹸堂の仲間が1匹増え、ボクにライバルができたのだ。 この子猫「スイカ」は今、ボクの運動場の隣の動物小屋に住んでいるのだ。
アキコがボクだけでなく子猫もかわいがっているのを見るとボクはちょっぴりジェラシーなのだが、アキコが子猫の世話に来る度にボクにもビスケットをくれる(しかも行きと帰りにくれるので子猫1回にビスケット2個なのだ!)ので、ボクは子猫がいても我慢することにしている。 なんと言っても、子猫とアキコの付き合いはまだ2ヶ月ちょっとだが、ボクとアキコの付き合いはもうすぐ9年になるのだ。 この10月でボクは9才になるので、さらに我慢強いオリコウな犬になってもっとたくさんビスケットをもらうのだ。
あぁ、我ながら今日の日記は長かった。
↓スイカ
スイカの「動画」がここにあるのだ↓ 【1】拾われたばかりのスイカ 【2】1ヶ月経ってやけに元気なスイカ
ここのところ(と言っても、全然「ここのところ」じゃないのだ)日記を書く度にボクは「久しぶりの日記」だと書かないといけない。 オリコウなボクは毎日、日記を書く気マンマンで暮らしていたのに、アキコが全然写真を撮ってくれなかったのだ。
どうして写真を撮ってくれなかったのかと言うと、カメラの電池がなかったからなのだそうだ。 ボスとアキコは貧乏なのでカメラの電池がなくても仕方がないのだが、そのせいでボクが日記をさぼっていたと思われては困るのだ。
でもオリコウなボクはアキコには文句は言わなかった。 なぜなら、ボクのビスケット代を削ってカメラの電池代にされると困るからなのだ。
そんなこんなで今日もボクはオリコウな犬として暮らした。 日記のデザインもリニューアルしたことだし、もう少したくさん日記を書きたいのだ。
↓オリコウなボク
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