今日、ボクの庭に激しく険しい顔の男が2人やって来た。 ボクがワンワン吠えてもちっとも動じないこの2人の男はケイサツカンと呼ばれる男らしかった。 ボクがたまに見るケイサツカンはオマワリサンと呼ばれる紺色の服を着た男だが、この男たちは普通の背広を着ていた。 ボスがコブツショウの免許を持っているので、それの確認に来たらしい。
コブツショウ関係のケイサツカンはコウアン関係の仕事をしている人なのだとアキコが言っていた。 コウアン関係のケイサツカンはパチンコ屋さんやヤクザ屋さんやミズショウバイ屋さんも取り調べたりすることがあるらしい。 コブツショウのところには盗難品が流れて来たりするのでコブツショウもコウアンのカンカツらしい。 (本当はボクにはさっぱりわからない。)
ボクはケイサツカン2人がいる間、あまりの険しい顔に恐れをなしてワンワン吠え通しだったが、ボスとアキコはケイサツカンが帰った後、「公安の警察官になるために生まれてきたような顔だ」「何もしてなくても白状してしまいそうだ」と感心したように話していた。 アキコに至っては「険しくて格好いい!」と、ちょっとウットリした様子であった。 アキコがどのくらいウットリしていたのかと言うと、だいたいこのくらいなのだ。 ↓ ↓ ↓
おまわりさん、こんな日記を見ているはずはないですが、見ていたらごめんなさい。
ボスもアキコも忙しいと言ってちっとも草刈りをしないので、ボクの裏庭は草がぼうぼうなのだ。 草がぼうぼうなだけでなく、草にはたくさんアブラムシが付いている。 園芸好きの人が見たら悲鳴をあげそうな裏庭なのだが、殺虫剤でいっぱいの庭よりもボクはこっちの庭の方が好きである。
アブラムシがいっぱいなのはあまり好ましいことではないかもしれない。 しかし、アブラムシがいっぱいいるとアブラムシを狙って、てんとう虫がたくさん集まって来る。 最近はボクの裏庭で生まれたてんとう虫もたくさんいて、てんとう虫の幼虫もたくさんいるのだ。
この季節は裏庭に行くと必ずてんとう虫に出会える。 てんとう虫はシャイな虫なので、カメラを向けるとちょこちょこ動いて葉や花の陰に隠れてしまうのだが、そんなところもとてもかわいいのだ。
今年もボクの庭でたくさんのてんとう虫が羽化しそうである。 羽化したばかりの黄色いてんとう虫の背中が少しずつ赤くなって7つの星が浮かび出てくるのを今年も見たいのだ。
最近ボクがクローバー畑でゴロゴロしていると、鼻先に黄色いつぶつぶが見える。 この小さいつぶつぶはコメツブツメクサの花なのだ。 コメツブツメクサは漢字で書くと「米粒詰草」である。 名前の通り、米粒みたいな小さい花だ。
コメツブツメクサは背丈も小さくて10センチくらいしかないので、クローバーが大きくなってくるとお日様が当たらなくなってつらい立場になるのだ。 でも、いつもお日様が当たらなくなるくらいクローバーが茂ってくるとアキコが大きいクローバーの葉を採って鶏に食べさせる。 大きいクローバーがアキコに採られるとコメツブツメクサはまたおひさまがいっぱい当たって元気に花を咲かせるのだ。
大きいクローバーの葉っぱをもらった鶏たちの中にはクローバーをうまく飲み込めなくて口からクローバーの葉っぱを出したままウロウロしているヤツもいる。 バラの代わりにクローバーを咥えてカルメンでも踊りそうな雰囲気である。 鶏小屋にカルメン鶏がたくさんウロウロする日、コメツブツメクサはおひさまの光をいっぱい浴びてとても嬉しそうなのだ。 コメツブツメクサがいっぱい咲いていると庭が華やかになるのでボクもとても嬉しい。
2009年04月17日(金) |
タンポポと見上げる空 |
ここのところ晴れて暖かい日が続いていたが、今日はどんより曇り空なのだ。 お昼寝をしていて寒くなる訳ではないが、やっぱりお昼寝はひなたぼっこを兼ねていないと今ひとつなのだ。
そんなことを考えながらてっぺん杉の上に広がる曇り空を見上げていたら、ボクと一緒に空を見上げている花があった。 これはボクの庭に咲いている関西タンポポなのだ。
チバなのにどうしてこんなに関西タンポポが咲いているのかと不思議に思うくらいボクの庭には関西タンポポが咲いている。 外国のタンポポに押されて日本のタンポポがピンチだというので、アキコが毎年外国のタンポポをむしって日本のタンポポをいたわる活動をしているからだろうか。
タンポポも曇り空を見上げてお日様を恋しく思っているらしかった。 最近日射しが強すぎてお昼寝をしていると暑くなってしまうことが多かったので「もう少し優しい日射しだともっといい」などと勝手なことを思っていたが、やっぱり空にはおひさまがあった方がいい。 明日晴れたらまたタンポポと一緒におひさまを見上げてみようと思う。
ボクの庭のお隣は畑になっていて、日曜日になると畑作りを楽しみにしている男性が3人やってきて畑仕事をしていく。 畑仕事も楽しみだが、お昼に近所の韓国料理屋さんに出かけておいしいものを食べるのも楽しみの一つらしい。 午後から畑仕事が陽気になるのは少々お酒も入っているのかもしれない。
そんなお隣の畑では今、マメの花が満開なのだ。 マメはボクの庭にすぐ際に植えてあるので、ボクがお昼寝をしながら畑の方を見ると視界いっぱいにこの白いマメの花が咲いているのが見える。
マメ科の花はどれもとてもきれいなのだ。 ピンク色の花も捨てがたいが、この白い花の可憐さはどうだろう。 野菜の花とは思えないほど見事なのだ。
日曜日になると畑に人が来るのでボクはいつもドキドキなのだが、ボクのためにこんなに素敵な花を植えてくれた彼らにワンワン吠えては失礼なので、今度畑に人が来てもボクはワンワン言わずに歓迎しようと思っている。
ボクは番犬なのでお昼寝の途中でも誰かが庭に来たら番犬として頑張らなくてはならないのだが、ボクの庭には毎日ユウビンヤさんしか来ないので、ボクはユウビンヤさんにワンワンと吠えてみせた後は安心してとことんお昼寝を楽しむことにしている。
今日は風が強かったが、ボスが小屋の前にベッドを出してくれたので、律儀なボクはきちんとベッドに入ってお昼寝を楽しんだ。 「春眠暁を覚えず」と言うが、通年暁を覚えないボクは春になると暁を覚えないどころではなく、暁も宵も何もかも覚えずにお昼寝してしまう。
今日は「とことんお昼寝中」にアキコとボスの笑い声が聞こえたのでちょっと起きてみたら、いつの間にか風で飛ばされてきたバスタオルに絡まって眠っていたのだ。 バスタオルが飛んで来たのにも気づかず、しかもバスタオルが絡まってしまうほど寝返りを打ってお昼寝を満喫していたことがばれてしまって、ちょっとばつが悪かった。 しかし、ここで動揺してはかっこ悪いので、ボクは極めて平然とした態度でカメラにおさまることにした。
今日の日記の写真は思った通りボクがバスタオルに絡まっている写真だったが、どんな時でも堂々としていればかっこ悪くないのだ。
ボクやアキコと同じくキュウリ草をこよなく愛するてらちゃんがアメリカに旅立ってから1週間経つのだ。 アメリカは遠いところだと聞いていたが、アメリカに居てもボクの日記を読んでもらうことができるらしいことをアキコに聞いたので、今日はてらちゃんが大好きなキュウリ草の話を書くのだ。
去年アキコがゴマ粒の半分の大きさもない小さいキュウリ草の種を集めて、ボクやボスが踏まないところにたくさん蒔いた甲斐があって、今年ボクの庭にはたくさんのキュウリ草が生えてきたのだ。
種も小さいが、このキュウリ草は花も小さい。 花の大きさは2ミリあるかないかくらいの大きさなのだ。 でも、毎年アキコは大きな身体を小さくかがめてこの花が咲いたかどうか、毎日庭の隅をチェックするのだ。 そして、この花が咲いたのを見つけるとボクもアキコも嬉しくて、雨が降っていても構わず庭で喜びの踊りを踊ってしまうのだ。
今日は雨が降ったので雨粒と同じくらい小さいキュウリ草の花がダメになってしまうのではないかと心配していたが、キュウリ草の花は今年もまたきれいな花を咲かせた。 雨に濡れたキュウリ草の花はとてもきれいだったので、ボクもアキコも雨の中で喜びの踊りを踊り続けたのである。
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