今日はまるで夏のように暑い1日だった。 田んぼではカエルもオタマジャクシも元気なのだ。 ボクも元気に田んぼをバチャバチャ歩きたいところなのだが、オリコウな 犬なので歩かない。
この頃田んぼの縁に変なとんがり帽子がたくさん生えている。 これはノビルというものらしい。 「ノビルが伸びる」とくだらないギャグを言いたいところだが、オリコウ な犬だから言わない。
今日ボクはとてもオリコウに過ごしたので、アキコが濡れたタオルで体を きれいに拭いてくれたのだ。 今日ボクはオリコウでさっぱりした犬になった。
2008年04月29日(火) |
こっちの方が似ている |
ボクはおとといの日記に書いたオオイヌノフグリの種よりも、こっちの方 が似ていると思う。 こんな話ばかりしているのはオゲヒンだとアキコが言うので、もう言わな いけど、何のことかわからない人はおとといの日記を見るとわかるのだ。
これはヤエムグラの実なのだ。 この草を触ると何となくベタベタしているような感じがする。 細かいトゲがくっついてベタベタして感じるだけで、草自体はベタベタし ている訳ではないそうなのだが、何ともベタベタしている。 実だけじゃなく、草ごとボクにくっついてくる楽しい草なのだ。
洗濯したシーツにこの草をくっつけて絵を描いたら面白そうだけど、ボス に叱られそうだから我慢するのだ。
これはオオイヌノフグリの種なのだ。 オオイヌノフグリといえば、可愛そうな名前ベスト10に挙げられる有 名な植物だ。
オオイヌノフグリとは「大きな犬の金玉」という意味で、どうしてこん な名前がついてしまったのかと言えば、「イヌノフグリ」の種が犬の金 玉にそっくりだからついた名前なのだ。 イヌノフグリより花も背丈も大きいために「大」までついてしまったか わいそうなオオイヌノフグリ。
ボクは犬なので「犬の金玉」がかわいそうだというよりも「ステキな名 前だから誇らしく思いたまえ!」と言って励ましてやりたいところなの だが、今日この草の種を見つけたボクは誇らしいよりも何よりも、本物 のそれに似ていないことに愕然としてしまった。
全然似てないのだ。 ボクの金玉はこんなに平べったくない! 植物の名前というのは後から改名できないのだろうか。
今日はちょっと薄暗くて雨も降ったが、なかなか気持ちのいい1日 だった。 雨の合間に庭をウロウロしていたら、かわいいコメツブツメクサの ところにてんとう虫が遊びに来ているのを見つけたのだ。
ボクの庭でてんとう虫が羽化したこともあったから、このてんとう 虫もボクの庭で生まれたのかもしれない。 赤くてピカピカでとってもかわいい子だった。
コメツブツメクサの葉っぱは雨やどりするには小さすぎるから、別 の場所の大きな葉っぱの陰で雨やどりすることができたかな。
今日はアキコがボクの真面目顔の写真を撮る、と言い出したのでボクは 大変であった。
アキコが言うには、真面目な顔をした時、目の中に「マジ」という文字 が浮き上がって見えるらしいのだ。 何だかウソくさいと思ったのだが、ボスに聞いたらボスも「目にマジの 文字が浮き出ているのが本当のマジ目なんだ」と言ったので「マジ目説」 は嘘ではないらしい。
アキコはボクの目に「マジ」の文字が浮かぶかどうか確かめると言うの で、ボクは必死になってマジ目モデルになった。
撮れた写真を見てみたらボクの目には、てっぺん杉やちょんまげをした アキコの影の他に、うっすら「マジ」の文字が浮き上がっていた。 やはり「マジ目説」は本当だったのである。 嘘だと思ったら、ボクの写真をじっくり見てクダサイ。 確実に「マジ」の文字が浮かんでいるのだ。
出ません。出る訳ありません。後から書きました。 by アキコ
2008年04月15日(火) |
キュウリグサ咲いたよ |
今日ボクは庭でキュウリグサの花を見つけた。 この草はボクの一番お気に入りの草なのだ。
葉を揉むとキュウリのような香りがするというので、こんな変な名前を つけられてしまっているけれど、花のサイズが2ミリくらいの本当に小 さくて本当にかわいい花なのだ。
キュウリグサが咲いたことを教えてやると、アキコは半狂乱の喜びであ った。 大きなアキコが退けるまで待たされるのは大変であったが、アキコがい なくなった後、さっそくキュウリグサの目の前にゴロンと横になって、 お昼寝を楽しんだ。
なんとなくキュウリの香りがするのが難点であるが、目を開けるとすぐ 目の前にこんなにかわいい花がある場所でお昼寝ができるなんて最高で ある。 今日ボクは庭がキュウリグサの花畑になる夢を見たのだ。
千春殿、見つけたでござる!
ボクの庭にはもう使われていない古い井戸があって、そのまわりはいつ でも地面が濡れている。 ボクはミニミニ湿地帯と呼んでいるのだ。 このミニミニ湿地帯にはジメジメしたところが大好きな植物がいろいろ 生えているが、その中でもボクが気になっているのは、下の写真のコケ なのである。
「コケの種類のことはよくわからないけれど、たぶんアブラゴケかな」 とアキコが言っていた。 遠くから見るとただのコケなのだが、近くで見ると葉が半透明で、薄い 表面の膜の中に本当に油が満たされているように見える、とてもきれい な葉っぱをしているのだ。
コケの上を歩くとフワフワしていて、足の裏に冷たいコケの感触が伝わ ってくる。 このコケのカーペットを敷いてお昼寝をしたいのだが、ここでお昼寝を したら、ボクもジメジメした犬になってしまうだろうか。
2008年04月11日(金) |
ダリもびっくりの芸術品 |
この世で一番不思議な植物はトウダイグサだとボクは思う。
ボクは犬としてはかなり植物に詳しい方だと思うのだが、このトウダイ グサだけはどんな構造になっているのかさっぱりわからない。 トウダイグサを虫眼鏡で見ると、おかしな形のものがたくさんついてい るのがとても不思議なのだ。
宇宙基地のようにつながった花のような形をしたものは、大きくなって くると宝石のようにキラキラ光る汁を出す。 リンゴの実のような形をしたものからは二本のツノのようなものが出て いて宇宙人のようだ。
トウダイグサを虫眼鏡で見ることは、巨匠ダリの初期の絵に出会った時 と同じくらいの感動があるとアキコが言っていた。 ボクはダリの初期の絵というものを知らないが、確かにトウダイグサの 作りは芸術に匹敵するものだと思うのだ。
大きい写真がここにあるので、ぜひじっくり見てみてクダサイ。 トウダイグサは巨匠ダリだってビックリのゲイジュツ作品なのだ。
ちなみにアキコは「いわゆるダリの絵」は好きでないらしい。
アキコは相変わらず忙しい忙しいのイソガシ病なのだ。 忙しくても晴れていれば庭に出てきてくれるのだが、雨が降る日は なかなか出てきてくれないので、ボクはつまらない。
たまに「雨の日も写真を撮っておこうかな」と言って出てきてくれ るとボクは嬉しくてつい興奮してしまうのだ。 今日もアキコとボスが庭に出てきたのでボクは嬉しくて立ち上がっ てダンスを披露してしまった。
アキコが「暗い日は動くと写真が撮れないよ」と言っていたが、そ んなことはボクに関係ないのだ。 ぶれた写真だって気にしないのが男らしいのである。
今日は少し雨降りだった。 今日の夜から明日には大雨になって、雷が鳴るかもしれないとボスが 言っていた。
雷と聞いてボクは少し怖かったのだが、ボスの話を聞いたアキコが 「また手ぬぐいを巻いておこうかな」という顔でボクの方を見たので、 ボクはできる限り男らしい顔をして手ぬぐいを巻かれないようにガンバ った。 おかげで今日は手ぬぐいのほっかむり無しの夜を過ごすことができる。
ところで下の写真は雨が止んで少し明るくなった時に助手のアキコが撮 った、トウダイグサの上にたまった雨粒の写真である。 雨の後はいろいろなものの上に雨の粒が乗っているが、一番きれいな のはやはり自然の植物の上にある雨粒なのだ。 トウダイグサのような明るい緑色の上に乗った雨粒に光が当たった時 の様子は特に美しい。 もし雷が鳴り出して怖くなったら、きれいな雨粒のことを考えて、でき るだけ雷の音を気にしないようにしようと思う。
最近とても日が長くなったと思う。 少し前まで4時と言えばもう薄暗かったのに、今はまだまだ明るいのだ。
ボクの庭はボスの家もあって、鶏小屋もあるので、ボクがひなたぼっこ をすることができる時間帯は限られているのだが、日が長くなってくる と長い時間ひなたでお昼寝をすることができるようになる。
ボクの庭に最後まで日が射しているのは、写真にある木のベッドの上な のだ。 最後には写真のようにほんの一部しか日があたらなくなってしまうのだ が、この季節の太陽の光はとても嬉しいので、ボクは最後の最後まで、 できるだけ日があたるように過ごしている。
今日は最後に太陽が小さい菱形を作るまでボクは桜の花を見ながらひな たぼっこを楽しんだ。 日が沈んだ今でも最後の菱形が当たっていた前足はポカポカと暖かいの である。
今年もボクの庭にモサモサ生えて花を咲かせた花がある。 写真のカラスノエンドウなのだ。 この草はエンドウ豆の仲間で、畑で栽培されるエンドウ豆よりも小さいが とても小さいスズメノエンドウよりも大きめだというのでカラスノエンド ウという名前なのだそうである。
スズメノエンドウが基準になっていて何となく居心地の悪い名前なのだが 「スズメより大きいからカラスなのかよ」といじけることもできない。 なぜなら「スズメとカラスの間くらいの大きさ」というカスマグサがある からなのだ。 カラスの「カ」とスズメの「ス」の間「マ」の大きさだから、カスマグサ という何ともかわいそうなカスマグサは、カラスノエンドウとスズメノエ ンドウが自然に交配されてできた雑種なのだそうである。
そうだ、ボクは雑種なのにカラスノエンドウは雑種ではなく純血種なのだ。 ボクはカラスノエンドウがとても好きだったが、これからは雑種のカスマ グサを応援してやろうかな。
昨日の夜はとても怖かったが、夜が明けてお日さまが出たらポカポカ 暖かくなって昨日のことが夢だったように思えてきた。
相変わらずホトケノザの花畑は太陽の光を浴びて気持ち良さそうに 揺れているし、桜もいっぱい咲いている。
何もない日は退屈なように思えることもあるが、本当に何もなくて ただお日さまが昇って沈んでいくような穏やかな日は本当は一番平和で 幸せな日なのだ。
田んぼでカエルが大合唱をしていることさえ、とても幸せなことに 思える1日であった。
今夜、川の向こう側の山にある家が火事になったのだ。 山の木や竹にも燃え移ったらしくて、ボンボンと大きな破裂音がして あっという間に一面真っ赤になった。 もう夜なのに、道や田んぼがくっきり見えるくらい辺りが明るくなっ て、ボクの庭までいろいろなものが燃える臭いが流れてきた。
カメラマン魂で思わず写真を撮ったアキコも、庭をウロウロしてボス に「怖い怖い」と言っていた。 珍しくアキコが怖い怖いだったので、ボクがしっかりしなければと 思ったのだが、大きなサイレンの音を出す赤い車がたくさんやってき たり、やじうまの車が火事を特等席で見ようと、間違ってボクの庭に 入って来たりしたので、ボクはただうろたえてアキコと一緒に庭を ウロウロするばかりであった。
火事は本当に怖いのだ。 たくさん水をかけてもちっとも消えないのだ。 火事には本当に注意なのだ。
今日は久しぶりに晴れて暖かい春の日が戻ってきたので、ボクは久々 に草の上で昼寝を楽しむことができた。 気持ちが良すぎてあくびが5000回も出てしまったのだ。
ところで今日はエイプリルフールという日だったらしい。 今日は特別にウソをついても良いとされている日らしいが、ボクはあ まりウソは得意ではないのだ。
そういえば、このゲンゾー日記は本当はボクではなくアキコが書いて いるのではないかという噂もあるらしいが、それは違う。 この日記は番犬のボクが前足を駆使して書いているのだ。
2004年の10月から書いているので、かれこれ3年半も書いてい ることになる。 最初はキーボードというものになかなか慣れなかったが、今では手元 ・・・いや前足元を見なくても上手に文字が書けるほどに成長したの である。
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