このボクの後ろ頭は、2日前の日記でアキコがかわいいものベスト3に 入れたヒヨコのお尻に似ているのではないだろうか。 ボクがなぜこんなに耳を折り畳んでいるのかと言うと、別にヒヨコのお 尻をマネしたいからではない。 夕方からボクの大嫌いなカミナリがゴロゴロ鳴りだしたからなのである。
ボクがブルブル震え始めたのでアキコは心配して庭に出てきてくれたの だが、ほっかむりをかぶせる前からボクが耳を畳んでいたのを見て 「あはは、かわいいぞ」と言って写真を撮った。
この後、無事にほっかむりを被せてもらったので、ボクの足の震えは少 しおさまったのだが、今日のカミナリの音はゴロゴロバリバリとすごい 音でかなり怖かったのだ。
今もまだ遠くでカミナリの音が聞こえるようなので、ボクはまだほっか むりを被ったまま小屋の中にいるのだ。 時々アキコがガラス戸のところからボクがどうしているのかを覗いてく れるのだが、ボクが心配で来るというよりもほっかむりをしたまま小屋 の中にいるボクが面白くて覗いているような気がしなくもない。
カミナリさえ遠くに行ってくれれば、ボクも男らしい犬に戻れるのだが。
ボクの散歩道にあるウツギの木には今、花がたくさん咲いている。 このウツギの花こそ、「夏は来ぬ」の歌で「卯の花の匂う垣根に」と 歌われるあの「卯の花」なのだ。
卯の花を見たいというオトモダチがいたので、ボクは卯の花を紹介し たいとずっと思っていたのに、アキコが写真を撮るのをさぼっている うちに雨も降り、虫にも食べられて、卯の花はだいぶみすぼらしくな ってしまったのだ。
この卯の花を食べて花びらをギザギザにしてしまった張本人は写真に 写っているクロウリハムシなのだ。 ウリ科の葉っぱを食べるのが好きな虫らしいが、卯の花にもたくさん いたのだ。
この虫は花びらを食べたり、雨宿りをしたり、卯の花をかなり気に入 っているらしい。 おいしくて便利でいい香りがするネグラはきっと最高だろう。
2007年05月29日(火) |
かわいいものベスト3 |
今日はアキコが写真を撮るのを忘れてしまったらしい。 「写真がないと日記が書けないのでボクはとても困る」と苦情を言ったら アキコはずいぶん昔に撮った写真の中から下の写真を出してきた。
これはマリモの写真・・・ではないのだ。 おいしいオダンゴの写真・・・でもない。 ボスとアキコが昔飼っていた鶏のヒヨコの時の写真なのだ。
この写真でボクは何の日記を書いていいのかわからないのだが、アキコは 「ヒヨコのお尻の可愛さはかわいいものベスト3に入るね!」とボクの日 記のことなどお構いなしであった。
ボクはアキコの中のベスト3に入っているのだろうか。 ボクのお尻はベスト3に入っていないこと間違いなしなのだが、耳やアゴ あたりはベスト10くらいに入っていてくれるといいな。
今日ボクが散歩で草むらをガサガサ歩いていたら、鼻の先がザラザラした ものに当たった。 「こんなところにザラザラしたものを置くとは危険だな」と思ってみたら、 写真の花が咲いていた。
これはコウゾリナという花らしい。 「髪剃菜」または「顔剃菜」と書いてコウゾリナと読むらしい。 この花の茎にはザラザラのでっぱりがたくさんあって、これで顔が剃れそ うだというので「顔剃菜」という名前なのだそうである。 さすがボクの鼻をザラザラ攻撃しただけのことはある名前なのだ。
この前ボクが流行の「ヒゲ男子」になったのを知って、ボクの自慢のヒゲ を剃ろうと散歩道に生えてきたのだろうか。 今もボクの黒いヒゲが生えていたら、このコウゾリナで剃ってやってもい いのだが、日記をさぼっている間にもうボクのヒゲ汚れは落ちてしまった のだ。 「ヒゲはもうコウゾリナで剃ってしまったよ」と良いながらヒゲ男子を卒 業したら格好良かったのに、残念であった。
今日は暑いようなお天気であった。 気温が高くなるとアキコがむやみに庭に水を撒きたがるので、ボクはと ても困る。
今日も「涼しくなろう!」と言いながらアキコが山水をホースで庭にザ ブザブ撒いたので、ボクは水がかからないように逃げ回るのが大変であ った。 ボクは雨に濡れるのは平気なのだが、ホースで水をかけられるのはイヤ なのである。
アキコが水を撒いたので庭がどろんこになって、庭でゴロゴロしていた ボクの右の頬のところにどろんこがついてしまった。 ボクは少し「タオルで拭いてほしいな」とも思ったのだが、どろんこが ついたボクを見たアキコが「そのヒゲ格好いいね!」と言ったので、そ のままにしておくことにした。
何だか野性的な黒いヒゲが生えたみたいでちょっと格好いいのだ。 ボクもこれで最近流行のモテモテ・ヒゲ男子なのだ!
これはオヤブジラミの実なのだ。 オヤジじゃなくて「オ・ヤブジラミ」なのだ。
ボクの散歩道にたくさん茂って、チクチクする実をたくさんつけていた。 早く熟して、チクチクする実をボクの体にくっつけてやろうと企んでいる ようであった。
毎日良いお天気が続いて、ボクの庭はとても平和である。 太陽の下に干してお日さまのニオイになったベッドの縁にアゴをのせ ていると、気持ちがよすぎてまぶたが重くなってくる。
今日のボクははなんて眠いのだろう。 眠気はどこからやってくるのだろう。
いつものボクなら間抜けな姿を写真に撮られるのはイヤがるのだが、 今日は気持ちがいいのでアキコがカメラを向けても眠気に体を任せる ことにした。 こんな気持ちのいい日に写真うつりの良し悪しを考えるなんて男らし くないのだ。
眠くてトロンとした顔をしている犬も決して男らしいとは言えないが、 こんなに気持ちのいい日にはお昼寝が最高なのだ。
2007年05月21日(月) |
ギュウニュウアザミ? |
今日ボクは散歩道でアザミの花を見つけた。 このアザミの花はこれから咲こうとしているところらしかったが、一番 外側の部分だけが早く伸びすぎたような格好をしていた。
ちゃんと真ん中の部分も揃って伸びてくれないと、ちゃんとアザミの花 に見えないというのに、外側の部分は早く大きくなりたくて仕方がなか ったのだろうか。
そういえば、ボクが大好きなギュウニュウをもらって飲んだ時、ボクの 口からギュウニュウが垂れるとこんな形になることがあるのだ。 ギュウニュウが垂れた時の形は冠みたいで格好いいと思っていた。 もしかしたらこのアザミもギュウニュウが好物なのかもしれない。
アザミを見ていたらギュウニュウを飲みたくなってきてしまった。 気持ちのいい新緑の季節に飲むギュウニュウは最高である。 アキコに頼んでギュウニュウを飲ませてもらうのだ。
ボクは今日、散歩道で写真の花を見つけた。 これはウマノアシガタという植物だそうである。漢字で「馬の脚型」と 書くのだ。
この名前は葉っぱが馬の蹄(ひづめ)に似ているからそんな名前だという 説もあるらしいが、蹄の形にはちっとも似ていないのだ。 アキコがとある本で見つけた説明によると、昔、馬の蹄鉄などがなかった 頃、馬の蹄が傷まないように馬子が馬に履かせていた草履のようなものが この花の形に似ているらしい。 この花のような形の草履を馬の脚にくくりつけて蹄が傷まないように守っ てやったらしいのだ。 この説はなかなか説得力があるのだ。
ボクも足の裏が痛まないようにこの花を足に履いて散歩をしてみたいのだ が、ボクの足には小さすぎるのだ。 この花を足に履いて歩いたら、ふわふわして気持ち良さそうなのに、サイ ズが合わなくてとても残念なのだ。
ちなみにこの花の八重咲きのものが「キンポウゲ」で、キンポウゲの仲間 は毒があるので、足に履くのは良くないらしい。
2007年05月19日(土) |
雑草・ド・ヤセウツボ |
突然だが、ボクは「人間は勝手なものだ」と思っている。 自分たちが栽培している植物に悪い影響を与えるというだけで植物を差別 して「雑草」と呼ぶなんていうのは勝手なことなのだ。 その勝手さがまた良いところでもあるのだが・・・。
ボクはとてもフェアな犬なので、植物のことは「雑草」などと区別せずに どれも同じように愛でたいと思っていた。 しかし今日に限っては勝手ながら植物を差別したいという気持ちになった のである。
実はボクの大好きなアカツメクサの花畑の真ん中がドーナツみたいに凹ん で、草も花もなくなってしまったのである。 これは一体どうしたことかと覗き込んでみたら、ドーナツの真ん中に例の ヤツがニョッキリ生えていたのである。 もちろんヤセウツボなのだ。
この「ニョッキリ・ド・ヤセウツボ」のせいでボクの大好きなアカツメク サの花畑が台無しなのだ。 ヤセウツボは憎いヤツなのだ。 これからボクはヤツに限って「雑草・ド・ヤセウツボ」と呼ぶことにする のだ。
写真の花はボクの庭のミニミニ湿地帯に咲いたキショウブの花なのだ。 この花はアキコの仇なのである。 実は4、5日前にアキコがこのキショウブの写真を崖の上から撮影しよ うとして腰を痛めたのである。
今日はだいぶ良くなって憎き仇を平たい場所から撮影して恨みを晴らし たらしいが、ここ何日かは腰が痛くて変な格好で歩いていたのである。
アキコが腰を痛めると、ボクもおヒザでカリカリをしてもらえなくなっ たり、ふざけてアキコに飛びついただけでボスにしかられたりするので 困ってしまうのである。 このキショウブはボクにとってもある意味「仇」なのだ。
とてもきれいな花なのだが、今年に限っては誉めてやらずにボクも仇打 ちをすることにしよう。 (来年咲いたらまた誉めてあげるのだ。)
2007年05月17日(木) |
2色のニワゼキショウ |
ボクの庭にも散歩道にも、今、ニワゼキショウの花がいっぱい咲いて いるのだ。 この花は観賞用の花として広まったものが、野生化したのだそうだ。 さすが観賞用出身なだけあって、とてもきれいな花なのだ。
この花は白い花と桃色の花の2種類がある。 ボクの庭やまわりには白い花しか咲いていないのだが、アキコが工房 に行く途中の道で見つけたニワゼキショウの花畑には白いのも桃色も 両方咲いていたらしい。
2色の花が一緒に咲いている写真を撮ってきたアキコは、白い花しか 見たことがないボクに自慢してみせた。 2色の花が一緒に咲いているところは流石きれいなのだ。
今度ボクもこのニワゼキショウの花畑に連れていってもらうことにな っているのでとても楽しみなのだ。
裏の田んぼに植えられた稲も大きくなってきて、水たまりにしか見えなか った田んぼが少しずつ緑色になってきた。 下の写真はボクの散歩道から、ボスの家を見たところなのだ。
今日は薄曇りだったので青い空が映ってはいないがボスの家の向こう側に ある「てっぺん杉」や小さい山のシルエットが田んぼに映ってとてもきれ いである。
この時季、ボクの庭のまわりでは地面という地面すべてに草が生えてくる ので、茶色い地面が出ているところがまるでないのだ。 どちらを向いても緑色である。 お昼寝をするボクの鼻をくすぐって通り過ぎる風まで緑の香りがする。 ボクはこんな季節がとても好きなのだ。
ボクの庭の草むらは、 右はクローバー畑、左はスズメノカタビラ畑。 今日はどっちで寝るべきか、悩んでしまうボクなのである。
ボクは優柔不断な男ではないのだが、クローバー畑とスズメノカタビラ畑、 どっちで寝ても気持ちがいいのが一番の問題なのだ。
ボクの庭にまたニョッキリと例の植物が生えてきた。 ヤツの名前は「ヤセウツボ」である。 寄生植物で、マメ科、セリ科、キク科の植物の根から栄養を吸い取って ぐんぐん背を伸ばす悪いヤツなのだ。
このヤセウツボはカラスノエンドウの茂みからニョッキリ生えてきて、 こんなに背が高くなった。 根から栄養を取られてしまったカラスノエンドウたちはぐったりである。 他の植物が頑張って太陽の光を栄養にしたというのに、それを横取りし て大きくなるとは何とズルいヤツなのだ。 ボクはそんなズルいヤツは許さないぞ!
・・・と言いたいところなのだが、ヤセウツボもよく見るととても面白 い植物なのだ。 光合成というのをしないので葉っぱはなく、緑色もしていない。 独りだけピンと背を伸ばして風が吹いてもびくともしないのだ。 誰が一番遠くまでヤセウツボを投げられるか、ヤセウツボ投げ競争をし たら面白いかもしれないぞ。
今日は「母の日」という日らしい。 ボクは気が付いたらボスとアキコのところにもらわれて来ていたので、 ボクのお母さんはどんな犬なのかを知らないのだ。
アキコがボクのお母さん代わりだと思っている人がいるだろうが、それ は違う。アキコはボクと話をする時、一人称が「お姉ちゃん」なのだ。 絶対に「お姉ちゃん」という年齢ではないと思うのだが、そう言い続け ることが大切なのだそうである。 ボクにとってアキコはやっぱりゴハンやおやつをくれる係の助手なので ある。
ところで下の写真はボクが「できる限り草の上に体を乗せて過ごしてい るところ」なのだ。 前足を正面に出すと草から足がはみ出してしまう時は、足を斜めに出し てできるだけ草の感触を楽しむのが「ゲンゾー流草の感触満喫法」なの である。
今日ボクは庭でトウバナを見つけた。 トウバナは漢字で「塔花」と書く。 高くそびえ建つ姿を「塔」に見立ててついた名前らしい。
ここのところ気温が上がったので、庭のトウバナの塔もぐっと高さを増し たようである。 写真のトウバナは9階建てか10階建てなのだ。 ボクの住んでいるカモガワには背の高い建物があまりないので、カモガワ でも有数の高い塔だ。
今年はトウバナが何階建てくらいまで成長できるのか、観察してみたいと 思っている。 ロッポンギ辺りに建っているという噂の塔は無理だとしても、昔はよく容 積の比較に使われていたらしい「カスミガセキビル」くらいに挑戦してほ しいとアキコが言っていた。
関係ないがアキコが「最近『霞ヶ関ビル何杯分』という計算をしなくなっ たな」と言っていた。最近は「東京ドーム何杯分」が多いらしい。 関西の計算で「甲子園球場の外野ほどの広さ」というもの聞いたことがあ るらしいが、どの例もちっとも実感が沸かないのだ。
ボクがお昼寝をしていたら、どこからか「腕を大きく前に上げて、 背伸びの運動〜!」という声が聞こえて来た。 何だろうと思って見てみたら、そこではちょうどアカネの新芽が 両腕を上に上げてラジオ体操第一をはじめるところだったのだ。
ボクに見つかったと気づいたアカネはそこで動きを止めてしまっ たが、ボクが気が付かなかったらきっとラジオ体操を最後までや ったに違いない。 このアカネの後ろにいたアカネはもう最後の深呼吸のところまで やっていたのだから。
今日みたいに晴れて気持ちのいい日には植物も体操をするのだと 知って、ボクはとても楽しい気分になった。 ボクもお昼寝ばかりじゃなく、たまには体操をしようかな。
今日ボクは散歩道でとてもステキな花に出会った。 これはマルバウツギの花らしい。
ウツギの花と言えば、「うの花の匂う垣根に」と歌に歌われる「ウノハナ」 なのだが、これはウツギの中でも葉っぱが丸いマルバウツギの花なのだ。 惜しい。よくわからないが、なんとなく惜しい気がする。
でもこの花は、花の真ん中のところにきれいなオレンジ色の輪があるのが とてもステキなのだ。 鮮やかなオレンジ色がとても目を惹くのだ。 どうしてこんなところにオレンジ色の輪があるのか、ボクは知らないが、 この花のチャームポイントはどこかと言えば、間違いなくこのオレンジ色 の輪なのだ。
ボクにもオレンジ色の輪があれば、「あら、あのオレンジ色の輪がある犬 はどこの犬かしら」と目を惹くこと間違いなしなのだが、ボクにはこんな 色はないのだ。 ボスにもオレンジの輪があれば目を惹くだろうかとも考えてみたが、ボス にオレンジの輪は似合わないのだ。 こんなオレンジ色の輪が似合うのはやはりマルバウツギの花だけだろう。
日記をさぼりすぎてすっかりだらけ気味のボクなのだが、今日からはまた ガンバル犬として日記を書くことにするのだ。
今日は夏のような暑い1日であった。 強い日射しを浴びて、ボクのまわりの植物たちは驚くほど元気いっぱいで ある。 写真の花はオニタビラコである。 今、散歩道の土手にたくさん咲いているのだ。
この花の名前は漢字では「鬼田平子」である。人の名前のようなのだ。 タビラコというのは田んぼの縁に平たく広がった葉っぱからついた名前ら しい。タビラコの中では大きくて紫がかった色をしているので、「鬼」が ついて「オニタビラコ」なのだ。 オニと呼ばれるほど大きくはなく、背の高い茎の先に小さい花をたくさん 咲かせるかわいい花である。
この草は栄養状態によって背の高さが違うらしい。 栄養たっぷりの土地では1メートルくらいの大きさになるし、栄養が少な い土地だと地面ぎりぎりのところに花を咲かせたりするらしい。
少し前に「ちょっぴり飢餓気味」と診断されたボクが中型犬の小サイズな のは、やはり栄養状態が問題だったのではないかという気がしてきた。 あの後、アキコは毎日のようにボクに鶏肉と野菜を茹でたおかずと白いほ かほかゴハンをおひざで食べさせてくれているので、もしかしたらあの後 ボクは中型犬の中サイズくらいになっているかもしれないのだ!
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