今日のおたけび または つぶやき

2010年04月29日(木)  「滝沢歌舞伎」@日生劇場







滝沢さんが素敵なのはもちろんですが、そんな座長が束ねる若手たち(滝沢さんもじゅーぶん若いんだけど)

めざましい成長っぷりを観るのも本当に楽しい「滝沢歌舞伎」です。


全員が確実にお芝居もダンスもアクロバットも殺陣も上達されていて、

滝座長をがっしりとサポートなさっておられます。特にMADお兄さん組4人とABC-Zの役者っぷりが素晴らしい。


たっつみー&福ちゃんペアによる小芝居の面白さは、そこいらの芸人さんなんて一蹴しそうですし、

相変わらず個性的で濃い松崎さんは、ひとりでどこに置いておいても大丈夫。


河合くんは絶妙な間合いで笑わせてくれて客イジリも完璧な上に、

将門の影武者として熱く激しく燃え尽きるという正統派のお芝居も大熱演。

将門がズタボロになった捨十(河合)に「捨十、お見事!」の声をかけるところは、かなりの感動場面でした。


ツカちゃんと五関くんのお芝居も、以前とは全く比べ物にならないくらいの安定感安心感。

個人的にはツカちゃんの「ツカちゃんスマイル、ぷらいすれす!」のご挨拶が嬉しかったっす。

このところ、ツカちゃんスマイルをあまり観ていなかったので。



SHOCKでもコウイチの好敵手を演じたヤラさんは、将門相手にも宿命のライバル役。

ヤラさんがまた、ダンスでも殺陣でもヤラさんらしいカッコよさ全開です。

ヤラさんにこの舞台への出演依頼をした滝沢さんの眼力おそるべし。

滝沢さんの適材適所を見抜く眼というか、その人の魅力を生かす才能というか、やはり凄いと思います。



その他の大好きポイント。

・中身は色々変わっていても、最初に「春の踊りはヨーイヤサー」で始まり、最後に「WITH LOVE」で締めると、

 それだけですっごく懐かしさと安心感を覚える。


・池があった! もはや滝沢さん舞台には必須の水演出。

 雨を降らせられないのだったら池作っちゃえってことですか! 

 そりゃオトコマエさんを濡らすともっとオトコマエになるからね!


・滝沢さんの女形もとても板についてきた感じ。キレイです。


・幕がぶ厚い緞帳じゃなくて、ひだひだの流れが美しい赤いオペラカーテンなのだが、

 開演してこれが開くとき、そして舞台が終わってこれが閉まるときの動きが素敵にマジカル。


・映像や写真が随所に登場するが、これもきっと滝沢さんがこだわりにこだわって

 自ら制作されたものだと思われる。座長なのにどんだけ裏方作業好き!


・壁を地面に見立てたフライング殺陣が凄すぎる。重力に逆らったままいつまで激しい殺陣やってるんですか!

 いつものことですが、滝座長のチャレンジャーな心意気には畏れ入りまする。


・パンフの滝沢さんのビジュアルや衣装が素敵すぎる。


・幕が下りたあとの舞台から全員のおたけびが聞こえた。あんな激しい舞台の直後なのに、

 すっごく力強い声が響いていて素敵。っつーかどんだけ体力自慢軍団。


・思えば、ヤラさんとMADはSHOCKから数日後にこの舞台に立っている。

 凄い。凄すぎる。心からの賞賛をお贈りしたい。



千秋楽まで全員がご無事で駆け抜けられますよう、心から願っております。




2010年04月26日(月)  「龍馬伝」第十七話『怪物、容堂』



遠い昔の大河ドラマ「国盗り物語」の明智光秀役が大好きだった者としては、

近藤正臣氏が演じられる容堂さまの怪物っぷりに、感慨深いものがございます。


どんなお仕事でも「今、この時の自分」で勝負するしかないわけですが、

役者さんは特にそれが顕著で誤魔化しが効きませんな。

若くカッコイイときでも、歳を重ねて妖怪っぽくなっても、その時々の存在感が素敵です。



第十七話は、エピソードのバランスがとてもわたし好みでした♪

船上でジョン万次郎の話を聞いたり、海軍操練所準備のために奔走する活き活きとした龍馬。

お佐那さまとの潔く清々しい別れ。

「武市先生のため」と、悪夢にうなされながらも人斬りを続ける以蔵。

怪物の手のひらにいることに気づかない、国への忠義と妻への愛の風流人、武市。



ワクワク感、せつなさ、哀しさ、怖さの描き方がどれも素晴らしかった。

演出家のお名前が梶原登城氏という方で、龍馬伝では今回が初演出でいらっしゃるのかしらん。




以下、今回の大好きポイント。

・アメリカ語をすぐ真似して相変わらず舞い上がりっぱなしの龍馬。

・一緒に観ていた息子が万次郎の顔を観て「弥太郎?」と言ってましたが。どこか似ておられます?

・地球儀運び係、指差し係に一生懸命の龍馬。

・勝邸のお庭で伸び、足踏みと気合い入りまくりの龍馬。


・龍馬の勝先生話を笑顔で聞いてあげて、自分のことのように喜んでくれるお佐那さまいい人!


・「わしはいつまで人斬りを。」以蔵ーー!

・真面目で風流で愛妻家で忠義心にあふれた武市。それなのに。


・坂本家の朝餉に来襲する弥太郎。「なんぼでも」×4

 画面観ずに音だけ聞いていた息子、「一瞬、TV壊れたかと思った」。

・権平から決して目を離すことなく頭を下げて借金のお願い。

 不覚にもカワイイと思ってしまったじゃないかー!



・「坂本さんの選んだ道は、日本を守ることなのですから。(にっこり)」 お佐那さまー!

・お佐那さまとの最後の立ち合い。泣ける。

・思えば出会いも立ち合いから始まったのだった。

・手加減なしの一太刀一太刀が、龍馬からの最大の敬意と感謝。お佐那さまからの愛ですね。

・そして本当に、父と兄亡きあともずっと独りで生き抜いたお佐那さまカッコよすぎ。


・「行こう!」龍馬の力強い声。そしてこれからは長次郎も一緒! わーい。

・舳先に風を受けて立つ龍馬。

 しかーし! これは番組HPにあるようなナナメ左後方からのアングルの方が抜群にカッコいいっす。


・次回の予告が面白すぎ楽しすぎ。



で、「新参者」観てたら、弥太郎と喜勢に加え、次回は美和さんまでご出演。岩崎家大活躍!(違)





2010年04月23日(金)  「のだめカンタービレ最終楽章 後編」



楽しかったー。

はい。わたくしも前編は先日のTVオンエアで初めて拝見し、まんまと本日映画館へ。



美しい音楽、美しい街並み、ちょー面白くて魅力的な登場人物たち、

外国人全員が日本語を話してくれる奇跡(違)。



楽曲を聴いているだけでも楽しいですが、クラシックとなると耳に馴染みのある曲は限られております。(わたしの場合)

ですが、この映画ではどの曲もぜんぶ千秋先輩の素敵な声が解説してくれるし、

ビジュアルの美しさも一緒に堪能できるので、仮に馴染みのない曲でも、初聞きから最高に楽しめます。


これはやはり日頃、カッコイイ曲をカッコイイ人が歌い踊り、美しい曲を美しい人が歌い踊り、

ということを目にする機会が大変に多いことの弊害でもあるのかもしれませぬが。

でも、ちょーカッコいい千秋先輩の指揮する姿を観ながら聞く方が、楽しいに決まってるではございませんか!



千秋先輩だけでなく、ワンピースも似合うがドレスも似合うのだめ嬢や、「東洋の赤いルビー」清良や、

このふたりがいなかったらわざわざ観てないかも、ってくらいセットで大好きなターニャ&フランクとか、

とにかく目に心地よい素敵なキャラクターと共に、最高の音楽が堪能できるのは本当に楽しいです。



個性的で面白いキャラですが、基本的に全員が音楽的才能あふれる逸材。

それでも、全員が自分の目標とするところにはなかなか到達できないのが現実以上にリアルなわけで。

努力の結果「今の自分ができる最高のもの」が生み出せたとしても、そうなったらそうなったで

もうこれ以上のものは自分にはできないのではないか、という恐怖や絶望感に襲われたり。

でもそれは、常に最大限の力を出し切っているからこそ感じられることなのでしょうが。



それでもなお、それ以上のものをめざしてやり続けるしかない、という覚悟が清々しいです。

あくまでも音楽家としての成長を中心に、あたたかくせつないラブストーリーも織り交ぜ、

晴れ晴れと気持ちの良い余韻にひたれた最終楽章でした。



思い出すだけでも、千秋先輩のカッコよさに泣けてきます。

そして個人的には、毒舌ド派手ロシア娘とおばーちゃん孝行のフランス人青年の成功を、

心から願っております。







2010年04月19日(月)  「龍馬伝」第十六話 勝麟太郎



龍馬さんはここからがスタートよね! と、なんだかとても清々しい回でした。



帝からの使者や将軍が登場し、江戸城内のながーい廊下をながーい袴を引きずりながら歩く。

こういうシーンが入ると俄然、歴史ものっぽくなってきますな。


幕府や朝廷がようやくちゃんと登場してくれたおかげで(ペリー来航以来っすか?)、

武市さんの分裂とか、加尾ちゃんとのメロドラマとか、正直あんまりいらなくね? な

まどろっこしいエピソードのもやもやが、一気に吹き飛ばされた思いです。


それに加え、いかにも気が短そうに、ぽんぽんと威勢よく話す武田勝先生の口調が楽しく、

本物の船を使った咸臨丸のシーンがとても気持ちよくて、今回は本当に楽しかったです。



では第十六話の大好きポイント。

・お佐那さまの前にぴょん! と現れる龍馬。

・びっくりしすぎ&しかしそこは鬼小町らしく、すぐには笑顔が出ないお佐那さま。

・鏡を見て笑顔の練習をするお佐那さま。この不器用な可愛らしさが泣ける。


・越前藩主に顔がきく千葉道場すごすぎ。

・藩主より定吉先生の方が偉そうに見えたり。


・勝先生の書斎で興味津々に嗅ぎまわり触りまくる龍馬。

 あんな素敵な書斎で黙って座って待ってろと言う方が無理ですね。

・書斎に響く時計の音が印象的。

・勝先生の登場に「はっ」と控える龍馬。



・名前のやりとりだけで面白すぎる。

・早口のべらんめい調に、一生懸命ついてゆこうとがんばってしゃべる龍馬。

・「バツ?」「見んじゃねえよ。」


・つるちゃーーーん! じゃなくて長次郎いたーーー! 

 弥太郎並の勉強家だったのですね。


・「喜勢にも饅頭もって帰っちゃろ♪」by弥太郎


・活き活きとした咸臨丸のシーン最高。

 船員のエキストラが海上自衛隊の方々とはさすがです。


。感動のあまり、目に入るものすべてをまんま描写してしまう龍馬がアホかわいい。

 「黒船じゃー!」「日本人じゃ!」「まっ黒じゃ!」「ジョン!」「おおづつーー!」



なんだか晴れ晴れな気分♪




2010年04月15日(木)  『龍馬の手紙』 講談社学術文庫



面白い本にめぐり逢ってしまった・・・。

福山龍馬がいなければ、きっと一生、手には取らなかっただろう本を。






龍馬さんが江戸修行中から、もちろん脱藩後も、さまざまな人たちに送った手紙136通が

解説付きで掲載されているのですが、これが大変に面白い。

昔の日本語(といってもたかだか150年前)ですから、一字一字追っていかないと読めないし、

何度も読み返してやっと意味がわかるという部分も大変に多いのですが、

まさに「文は人なり」のとおり、龍馬さんという人が本当によくわかります。



怖ろしいほどの筆マメですよ。一週間と空けずに書き続けておられることもしょっちゅう。

現代だったらおそらく、ブロガーとして更新の記録保持者になりそうな勢い。

まだ読み始めですが、内容も国家の大事から、坂本家や親類や友人への気遣いまで多岐にわたり、

大きな志と、細やかな心遣いと、やんちゃでおちゃめな性格がすべて読み取れます。



これを読むと、申し訳ないが大河ドラマの脚本は龍馬さんの手紙に沿った方が

もっと面白くなるのではないか、と思えてしまいます。

たとえば加尾との一件にしろ、史実の加尾はもっと姐御肌の人で、京都にいる間は脱藩志士を

積極的に世話をし、勤皇志士の間では大変に有名な人だったとあります。



龍馬は自分が脱藩する半年前、すでに京都にいた加尾に手紙を出しているのですが、

その内容は、「男物の衣装と細身の刀を準備しろ」というもので、解説によれば、

龍馬は脱藩後に加尾と会ったら、彼女に男装させて勤皇運動に参加させるつもりだったのでは、と

あります。



ドラマでのあんな女々しい再会や別れなんちゃぁ、どこにもなかったがぜよ!



で、加尾の兄・収次郎は、龍馬が脱藩するとすぐさま加尾あてに手紙を書き、

「脱藩した龍馬が京に行くかもしれぬが、奴から何を相談されても無視しろ」的な指示を

与えております。このあたりはドラマとほぼ同じですね。


でも加尾は「龍馬さんのやることはいつもとっぴでわけわからないけど、それには

きっと大事な理由があるはず」と、兄には内緒で、親類への土産ものとごまかして、龍馬の

指示どおりに変装用衣装を用意した、などとありますの。こっちの方がずっと面白いじゃーん!



あと、勝先生に出会い、弟子にしてもらえたことを大変に喜び、「勝先生は人を見る目がある。

エヘン、エヘン」と、乙女ねえやんに無邪気に自慢する手紙も送っているのですが、

「自分のことをそう思ってくれる人ばかりじゃないから、自分がこんなこと言ってたというのは

他の人には黙ってて」などと付け加えてみたり。

「日本を変えるためにがんばるけど、自分は決して天狗にはなっていないから安心して」というふうな、

ちゃんと自分の立ち位置をわきまえている文もあったり。



あと、最高におかしかったのは、ご主人(ドラマではぬくみず!)とうまくいっていないねえやんが、

「尼さんになって山に籠りたい」という手紙を龍馬に送ったらしいのだが、それへの返信。


「ねえやんがそうしたいのなら、面白いことを思いついたよ! ボロい袈裟を着て全国行脚すれば、

一銭もかからず全国を歩ける。でもそれにはお経が唱えられなきゃいけないから、お経を覚えてね。

あと、ひとりで行くのは危険だから、誰か一緒に連れて行くように。それも美人じゃ余計に危ないから、

ごつごつした強そうなおばさんと一緒に行くんだよ。」みたいな。



もうどんだけらぶりーなんだリアル龍馬さん!


福山龍馬はそんなリアル龍馬さんの魅力をそのまま出せるとは思うのですが、

それだけに、脚本がちょっと残念かもー、と思わずにはいられませぬ。




2010年04月14日(水)  「龍馬伝」第十五話 ふたりの京



龍馬と加尾の再会と別れよりも、龍馬と以蔵の再会の方が、

せつなくて哀しかったような気がする第十五話です。


そしてやっぱりムズガユイこのタイトル!

加尾ちゃんフィーチャー回は、こういう大時代的演歌的なタイトルにせにゃならんのですか!



ヒロスエはとても清潔感透明感のある女優さんだと思うのですが、なぜか加尾からは

悲恋のヒロインとしてのせつなさや哀しさが伝わってまいりませぬ。(おそらく私だけの感想)


悲しげに涙を流してみせても、どっしりと落ち着いた逞しさばかりが感じられるのは、どういて?

お佐那さまの龍馬への想いには、めっちゃ共感できるのに。

でも、土佐での引き裂かれシーンよりは、はるかに素敵だったし、

加尾を前にした龍馬がさまざまな表情を見せてくれたので、結果OKなわけですが。



では第十五話の大好きポイント

・もみじがいっぱいの京の秋が素敵。

・芸妓さんにお酌してもらって恐れ入る以蔵。

・武市の目線ひとつで人斬りに豹変する以蔵。


・オトコマエさんは、ススキ一本でも素敵な小道具にしてしまいますね。

・きれいになった加尾にどぎまぎする龍馬。

・「おまんの顔がまともに見れんちゃ!」の、可愛すぎる両手の動き。

・加尾の手を包む、龍馬の大きな手。

・そしてその頃、以蔵は!


・弥太郎のひとりノリツッコミがプロすぎる。


・以蔵に見つかって慌てて隠れる龍馬。嬉しくて抱きつく以蔵。

・龍馬が噛んで含めるように言い聞かせても、わかったようなわからないような以蔵。

・「意見が違うのはあたりまえ」とか「こんなことをしていたら日本は自ら滅ぶ」なんて考え方は、

 当時の日本人としては斬新すぎるのかも。


・「こんなに楽しぅて気が楽になれたがは久しぶりぜよ。」いぞうーー!(泣)

・加尾に会いたくて会いに来たけど、戻るつもりも連れ去るつもりもない。罪な男よのぉ。



次回の主役は勝先生ということになるのでしょうが、

わたしとしては饅頭屋長次郎との再会の方が楽しみだったりします。

つるちゃんったらこんな時代のこんな場面でも〜、とか思ってしまいそうだ。




2010年04月12日(月)  春の雑談その2



・今年の桜の見納め

日曜日にもう一度だけ近所でお花見。




葉がいっぱい出て、地面は花びらで敷き詰められていましたが、

はらはらと散る時期の桜もまた最高に素敵です。






・年少さん

宮家のご長男のご入園映像を観て、年少さんの可愛さはやっぱり神がかり的だわー、と再確認。

4頭身くらいの子がちゃんと人間の動きをしている様子は、お人形さんみたいな可愛らしさですね。


さすが名門幼稚園だけあって、3歳児がみずから「おはようございます」と挨拶し、

副園長先生の「ご入園おめでとうございます」に「ありがとうございます」と、

あったりまえにお返しになる。びっくりだー。



母がいないのが不安で大泣きしたり(14年前の息子)、

毎朝、幼稚園に入るのがイヤで出迎えの先生の手に噛み付いていたり(女の子Aちゃん)、

とにかく体力がなくて、気がつくと毎日教室の床の上に転がって眠っていたり(男の子Bちゃん)

なんて子は、名門にはきっといないのだろうな。



息子の通っていた幼稚園は、ごくごく普通の私立で、年少さんでお世話になった若くて可愛い先生は、

不安でいっぱいの3歳児たちを、片手でひとり抱っこし、もう片手でひとりの手をひき、

さらに、先生のエプロンをしっかり掴んで離さない4人くらいがいつも前後にくっつき、

その状態でもニコニコと「さ、お砂場行こうかー」と、なんかよくわからない生き物のカタマリのまま

いつもよったよったと移動しておられました。

その姿に、「幼稚園の先生って偉大!」と、心から敬服したものです。



とにかく時間のかかる幼児の行動に、気長におだやかに付き合ってくれる先生でしたが、

わんぱくな男の子が園から脱走(家に帰りたくなったから帰っちゃう)した時などは、

事故に遭う前に捕獲せねば!と、素晴らしいダッシュ力と園児捕獲力を発揮され、

いつも本当に驚愕し感謝しておりました。



たらたら追いかけてるトコなんて見たことなかったですもん。

緊急時には常に100メートル全力疾走のような真剣な走りで、それに遭遇するたび「すげー」と

お口あんぐりな母でした。(年少さんで役員をしていたのでしょっちゅう園に出入りしていた)



園長先生に「大変ですね」なんて声をお掛けしたことがあったのですが、園長いわく、

「いえいえ。これがあたりまえですから。むしろ、入園時に全く問題のないお子さんが多い年は

かえって大変なのです。あとあと問題が出てくることが多いので。」



入園時の泣き虫息子には、母としてはちょっとヘコんだりもしましたが、

実はそんなこと、先生方にとっては毎年あたりまえのことで、全く気に病むことではなかったのです。

どーんと構えてくれる大人たちのなかで、子どもはちゃんと自分で育ってゆくものですな。



そうそう、宮家のご長男のお話にもどりますが、

制服がぴったりだったよ! むしろぴったりすぎて小さすぎに見えましたよ! 

3年間どうにかもたせられないかなー、無理かー、と、中で身体が泳ぐ感じのデカ目の制服を着せる

なんてことはしないのですね、と、庶民の素朴な驚愕。



・「わが家の歴史」

第2夜と第3夜のみ拝見。

昭和の超有名人たちが、ちょこっとずつ次々に出てくるのが大変に楽しかったです。

みんなそれっぽかったし。そしてウェンツの美輪さまが面白すぎ。ウェンツがんばった! よくやった!


しかーし!

「どこまでもサバイバルに強い男、つるちゃん」がやっぱり最高でした。

生き抜け! どこまでも!! つるちゃんぶらぼー♪ 






2010年04月09日(金)  春の雑談



・桜のはなし

気温があまり上がらないせいで、桜の花のもちが良い気がしますよ。

桜に限らないけど、花が咲いて初めて「この木はその木だったのね」と気づくことが多いですが、

桜の木はさらに、花が咲いてあらためて、その木の大きさというか高さにびっくりします。

桜の木ってこーーんな巨木になるんだー、って。

で、花が終わってしまうと、毛虫の季節に若干気にするくらいで、あとはまた春になるまで見上げもせず。


そうそう、「お花見」は英語で Cherry Blossom Viewing Party だと聞いて、日本語勝った! と思いました。←アホ

何その風情のカケラもない説明表現。しかも長いし。

季節や季節の風物詩などの表現では、日本語は秀逸ですね。




・新学期のはなし

息子も高三になったわけですが、本人の努力とは全く関係ない記録がひとつ樹立されました。

幼稚園から高三にいたるまで、クラス担任の先生がすべて女性。その数、合計10人でございます。

すごくね? これってすごくね?



だって、女性の先生の数は全体の1割、なんて時もあったのですよ。

そんな時ですら、あまたの男性教師を退け、希少な女性教師を担任にお迎えしてきたのです。



わたしが覚えているお名前なんて3人くらいだったので(ヒドイ)「全員のお名前言ってみ?」と

息子に言わせて、それぞれのお顔を思い出してみたり。

母は保護者会や面談くらいでしかお目にかかりませんでしたが、思い起こせばどの先生も

本当に素敵な教育者で、安心して子どもをお任せしておりました。

これは、実はかなり奇跡的なことだったのかもしれませぬ。



わたしの子ども時代は、横暴であからさまなエコヒイキをする先生だったり、

塾に通うことを極度に嫌う先生だったり、あの時代だったから許された、みたいな先生たちが担任だった

ことを思うと、息子がお世話になった先生方のクオリティの高さ(という言い方も失礼なのだが)には、

本当に感謝のひと言です。



本人がその恵まれた状況をどれだけ自覚しているかはわかりませんが、

担任の先生の悪口を言っているのを聞いたことはございません。

「おに! あいつ鬼!」とか言ってる時は、あきらかに本人に非があるときなので。



むしろ「うちのハルエ(仮名・担任の名前)が、すげーんだぜ。」とか、

「うちのチカコ(仮名・担任の名前)って、すげーんだぜ。」と、先生方の武勇伝を

聞かされたことは何度もございます。



指導者として大人として、きっちりとすげー姿を見せてくださったオトコマエな心意気の先生方のおかげで、

「女性リスペクト」があたりまえの男子に育っていることと存じます。とても良いことだわ♪




・滝沢さんのはなし

お顔だし目の上だし、大事に至らずなによりでした。

お顔だから目立つけど、きっと目に見えない部分でも満身創痍のはず。

でもがんばっちゃうんだよな。で、なんでもなかったように、明るい笑顔を見せてくれちゃうんだな。

滝沢さんの覚悟にもいつも胸を打たれますよ。くれぐれもお気をつけて。




・今井さんのはなし

そんな相方へのエールも込めた「今井翼」が久々に更新。

言葉数なんて多くなくていいから、こういうエールはやっぱり大事だし素敵です。


しかし。

大阪千秋楽からほぼ二週間、いつものことだけど所在不明でいらっしゃいましたわね。

どこに行っておったがじゃ! おまんがだっぱんらぁするきに!(全然違)


舞台が終わったばかりで、5月に出る本も楽しみですが、あえておねだりを申し上げる。

踊りまくるツバーサがすぐにでも観たいっす!




2010年04月08日(木)  「薔薇とサムライ」







カッコイイ女海賊姿の天海祐希嬢と、相変わらずデカイ頭の石川五右衛門な古田新太氏の

ツーショがもう! もう!もう!もう!


画的にはミスマッチもはなはだしいのですが、そんなふたりが息ぴったりに歌い踊り

激しい殺陣を繰りひろげ歌舞伎ばりの見得を切るなんて、

こんな豪華で凄まじいことをいったい誰が思いつくのかと。

とにかく新感線らしく、ド派手でド派手で大騒ぎで馬鹿馬鹿しさもハンパない舞台でした。



今回は古田新太氏が大活躍です。

私が今まで観た作品の中では、わりとラスボス的に重要場面でのみ活躍、というのが多かったのですが、

今回は出番も多いし、もちろんセリフも殺陣も踊りも歌もとても多い。

バレエダンサー並みにくるくると華麗なジャンプをあの巨体が披露なさってたのは凄かった。

芋洗坂係長といい、ああいう体型でもキレのある踊りができる人っているのねー。



痩せていればもっとカッコイイのに、と、もちろん誰もが思うところでしょうが、

そうなると、あのむっちりと肉感的なお身体をネタにして遊ぶこともできないし、

あの風貌だからこその「怪優」っぷりがなくなるのはとにかく惜しいので、

やはりあの方はあのままでよろしいのでしょう。


ほっそりとイケメンな役どころは、あまたの客演にまかせておけばよろし。




女海賊で王族でもいらっしゃるアンヌこと天海祐希嬢をナマで拝見するのは、

「阿修羅城の瞳」以来ですが、こちらも相変わらずの堂々たる美しさと歌声。

ビジュアル的には、わたしの好みで言えば、阿修羅城のお着物姿のキャラの方が好きだったかも。



今回、軍服姿になられるところがあるのですが、あまりに似合いすぎて、

「わたしは今、ヅカの舞台見ているのか? これはベルバラなのか?」(宝塚を観たことはないのですが)

と思うほどで。


べつにそれが悪いわけじゃないし、

そのせいで強烈でド派手な他の共演者の方々が霞むわけでもないのですが、

なんだか「男役」っぽく見えちゃうのがもったいなかったですよ。

だってアンヌは、ちょーオトコマエな心意気は持っているけどチャーミングな女性なわけだし。



おなじみの顔ぶれは、いつもどおり、居るだけで面白い実力者ばかり。

容赦ない変態キャラの橋本じゅん、知的で策略家のイメージぴったりのメガネ中年・粟根まこと、

貴族な奥方から恥ずかしい下ネタまでなんでもこなす高田聖子。



客演は、お姫様な神田沙也加、その祖父で国の実権を握る藤木孝、アンヌを愛する隣国の王子・浦井健治、

銭形警部なみの執念で五右衛門を追いかける一匹狼・山本太郎。



沙也加嬢は可愛らしいビジュアル以上に、芝居でも歌でもしっかりした実力をお持ちで、スターのDNAを

ひしひしと感じさせます。斗真とヤラさんの「グリース」でもずば抜けて上手でしたが、やっぱりこの人は凄い。



70歳の藤木孝氏が、かなり出番が多いにもかかわらず、動きもセリフも実に若々しく、

なかなか腹のうちを見せない素敵な悪役を好演なさっていて、ちょっと驚愕でした。

この方はたしか最近の「ブラッデイ・マンデイ」で、閣僚の会議シーンに出ていらしていて、その時に

「久しぶりに拝見するお顔だけど変わってないわー」なんて思っていたのですが、いやいや、変わってない

どころじゃなかった。70代の活躍おそるべし。

逃げも隠れもできない舞台上でのお姿を拝見して、その役者さんの実力に改めて驚愕させられることは本当に多いです。




で、有名なミュージカルなどでご活躍中で、そのお名前だけは存じ上げていた浦井健治氏。

すっごくいい人なんだけど、ちょっとへなちょこな美形王子を熱演なさっていて、とても魅力的でした。

歌も素晴らしくて、アンヌにむかって臆面もなく「美しすぎる〜♪ ああ、美しすぎる♪」と謳い上げ、

それにトリハダ立てつつ「ああ 大げさ過ぎる〜♪」と熱唱で返すアンヌとか、らぶりーだったらありゃしない!


この方も相当な長身で「ザ・王子」っぷりも素晴らしかったのだけど、天海祐希嬢の衣装とビジュアルが

そのさらに上をゆくオトコマエっぷりだったので、もはやどっちが王子なんだかわからないほどでした。



新感線最高っす!








2010年04月05日(月)  「お尋ね者龍馬」



関東地方、先週末は桜満開。

わたしも、土曜日は近所の名所、日曜日は皇居周辺の桜を愛でてきました。

考えてみたら、帝劇、日生劇場、歌舞伎座、新橋演舞場と、有楽町・銀座界隈には

よく行くのに、皇居のまわりをぐるっと一周歩いたのは昨日が初めてでしたよ。

1時間ほどのお散歩にちょうどよかったです。



車道(内堀通り)は一般車両は通行止めで、自転車専用になっていましたが、

日曜日はいつもああいうことになったのですか?

お気楽サイクリング隊と、エイリアン帽を被った真剣バイク隊が入り乱れて走行なさってました。




さて。

龍馬さんがあんまりカッコよすぎて、ちょっとせつない第二部の幕開けです。

素敵になればなるほど、その最期を見届けるのが本当に悲しくなるので。



土曜深夜の番宣番組で香川照之氏がおっしゃっていましたが、

歴史上に実在した人物を演じるということは、その人ともう一度一緒に生きている、

実際にその人の力を借りている、と思えることが多々あるそうな。



福山龍馬さんを見ていても、「ああもうこの人、龍馬さんだ」と、いつからか思うようになったと。

クランクイン前の福山ご本人はちょっと自信がなさそうで、「早く暗殺されたい、早く殺されたい」

なんて言っていたのが、撮影が進むにつれ、あるときから「死にたくない、もっと生きたい」と、

言うようになったのだそう。香川氏いわく、そのあたりから本当に龍馬さんになられたようだ、と。



ほぼ「ガリレオ」しか存じ上げないわたしとしては、

あんなに線が細く、神経質そうな役どころしか似合わなそうだった人が、

いつの間にやらギリシャ彫刻なみにお顔立ちにはノーブルさが加わり、お身体は逞しくビルドアップされ、

無骨で荒々しくも清々しい、人好きのするちょーラブリーなキャラクターにぴったりハマっておられる、

というのが、もう本当に驚き以外の何物でもなくて。



真摯に努力を続けるオトコマエさん方の進化には、限界はありませんな!




第十四話の龍馬には、もはやエエとこのおぼっちゃま風ななまっちょろいところなど微塵もなくて、

ちょっとスレた感じの口調や声のデカさといい、堂々と遠慮のない立ち居振る舞いといい、

眼光の鋭さといい、まさしく龍馬顕現! といった感じです。



なかでも、わたし的に「これ龍馬!これこれ!」と思ったのは、弥太郎の肩をがしっと掴んで、

土佐への帰国を強く勧める場面。



声もデカいが顔も近い!

あのダビデ像のような、アポロン像のような、薄汚れてはいても徹底的に端整で彫りの深いお顔が近い!

つねに噛み付かんばかりに迫ってくるあの弥太郎もタジタジの近さ。

でもあの近さこそがまさしく龍馬なのでございます。



龍馬の美しいお顔にあそこまで至近距離で迫られては、

さすがの弥太郎も、うぶな乙女(notねえやん)か、身動きの取れない小動物のように見えましてん。




小動物のようと言えば、もうひとり。

月明かりの下でひとり泣いていた以蔵ですよ。

武市さんワルい人だわー。「オマエはオレのたった一人の友達」って龍馬にも同じこと言ってたし。

そーいう人だったのか武市さん。それにまんまと懐柔されてしまった以蔵が哀れです。

あのくりくりと愛らしいでっかい目が、冷徹な鋭い人斬りの目になってゆくのですね。

以蔵もカッコよすぎる!




2010年04月01日(木)  「龍馬伝」第十三話



怒涛の三月、無事終了です。

これで心おきなく、4月にはいくつか観劇できる予定。


本日は、エイプリルフール名物の円谷プロHP(円谷ッター)を、

たまに覗いて楽しんでおりました。

光の国のヒーローたちは永久に不滅ですな! 日本の宝ですな!



さてさて、「龍馬伝」第二部が始まる前に、

脱藩!!の第十三話の感想をちょこっと。



ついにドリーマー時代の龍馬に決別する時がやってまいりましたよ。

だっぱんですよ、だっぱん!



お父上が亡くなる直前、あの砂浜に一家揃ったシーンの時よりも泣けましたー。

坂本家の人たちが素敵すぎです。

龍馬の想いを察した家族全員が、そんな龍馬を受け入れるまでの驚き、悲しみ、覚悟、に胸打たれました。


土佐での最後の夜のシーンは秀逸でしたね。

「長旅」という言い方に変え、静かに袴をつくろうねえやん。

龍馬の無事を心から願って家族から贈られた品の数々。

面と向かって語らずとも、家族それぞれの想いが痛いほど伝わってくる、本当にせつないシーンでした。



がっしりと龍馬を抱きしめて激励したあと、きっぱりと自分から振り払い、後も見ずにはしごを降りてゆく、

乙女ねえやんがオトコマエすぎる!

「ごめんちや」しか言えず、子どものように泣きじゃくる龍馬が愛おしすぎる!



翌朝、きっちり片付けられていた空っぽの部屋からは、

龍馬の覚悟がひしひしと感じられましたよ。寂しいのぉ。



男子チーム側に座るのが権平ひとりになってしまった坂本家ですが、

皆さん揃って普段どおり朝餉に向かい、

坂本家を守るための計画を練り出す家長権平の頼もしいこと! 兄上! カッコイイっす兄上!


謹厳実直な家長から一転、策略家ですよ。

やはり財力と才覚なのだな、生き残るには。

龍馬が自由に羽ばたけたのは、こういう頼もしい家族あってのことなのですね。




その他の大好きポイント。

・あのカッコイイ東洋さまの無念のお最期。東洋さまーっ!

・「不問に処す」のお達しを嬉しそうに掲げる弥太郎。

・「どこまでも付いて行く」と言いながら土佐から出ることは断固拒否の美人妻。

・弥太ちゃんの一大事より、とりあえず具の多い粥をさっさと食べることが大切な岩崎家。

・龍馬と惣之丞の長身オトコマエさんツーショは絵になりますなぁ。



身なりのきれいなおぼっちゃま龍馬とはこれにておさらばえ。

これから徐々にリミッターがはずされてゆき(福山談@「ステラ」)、

活き活きとした逞しい龍馬になってゆくのですね。

楽しみです♪




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