2005年06月29日(水) |
「JOKER」 Janne Da Arc 2005.6.15 |
「月光花」がドラマティックでいい曲だなあと思ったけど、おそらくこのバンドはもっとハードな曲が得意なんだろうなと思っていた。 しかし、この6枚目のアルバムはポップで弾んだような曲が多い。 「I' so happy」「Love is here」は明るくて夏にぴったりだし、「仮面」はポップでいい曲だけど、それだけじゃなくて、人はみな仮面をつけて強そうに生きているけど、間違いは過ちじゃなく、痛みや喜びそれが生きている意味というさりげないメッセージが込められている。 「wild fang」「easy funky crazy」はおそらくこのグループが得意であろうと思われるハードな曲。 「love is here」もきらびやかな曲でこれも夏の青空のイメージ。 私が一番気に入ったのは「風にのせて」。 バラードでとにかく声がいい。最後のファルセットなんかしびれる。 これは名曲だと思う。 ラストの曲がハードで、しかしメロディーラインが美しい「ダイヤモンド ヴァージン」。 曲の配置もなかなか面白いと思った。 普通ならこの曲を前半に入れても良い感じだけど、ラストに収録することによって、全部通して聴いてしまうアルバムになっていると思う。 てっきりビジュアル系のバンドだとばかり思っていたけど、時折テレビで見かけるメンバーはとても面白い。笑ってしまう。
この夏一番聴くかもしれない掘り出し物のアルバム。
2005年06月23日(木) |
「閃光」 Hi Fi-SET |
いつも今頃の雨の多い季節になると、ハイ・ファイ・セットの歌が聴きたくなる。 山本潤子さんのソロでなく、赤い鳥でもなく私はハイ・ファイ・セットが大好きだから。 ハイ・ファイ・セットの歌はどこまでも青空に似合うカラッとした歌だと思う。 ユーミン作の「スカイレストラン」や「冷たい雨」などもハイ・ファイ・セットの歌だとさらっと聴ける。 どの歌も安心して聴ける。 ユーミン作の「最後の春休み」などは誰もが経験した気持ちではないんだろうか。 学校を卒業した後の最後の春休みには誰もが色んな事を思い出して、ちょっと淋しかったりするだろう。 この曲はその感じをうまく出している。淡い淡い思い出として。
最後の「歌を捧げて」はオフコースの名曲だけど、ハイ・ファイ・セットが歌ってもすごくぴったりとくる。 この歌は小田和正さんが作った歌でオフコースの名盤「Song is love」のラストにも収録されている。 ハイ・ファイ・セットもこの「閃光」のラストに収録。 歌をこれまで大切に歌ってきた、これからも私の歌すべてあなたにあげるというファンへのメッセージが込められている名曲。 オフコースもいいけど、ハイ・ファイ・セットが歌ってもすごくいい。
ハイ・ファイ・セットのアルバムは安心して聴けるいいアルバムばかりだと思う。
2005年06月19日(日) |
「ゼロへの調和」 アンダーグラフ 2005.6.15 |
アンダーグラフの「ツバサ」を聴いた時は久々に自分の気持ちにぴたっと来るなあと普段とは違う何かがあった。私の場合はしょっちゅうこれは素晴らしいと思う曲にはたびたび出会っているのだけど、アンダーグラフの曲には歌、声、歌詞、音とどれも琴線に迫ってくるものがあった。 「ツバサ」は夢を追いかけて、新しい土地へ旅立つ。好きな人を置いて。 普通ならここに別れの香りがして、やがては離れていくものでしょう。 「ツバサ」は翼を広げて飛び立って、花を咲かせたらまた笑って会おうと歌っている。 そしてセカンドシングルの「君の声」でまた会えていたりする。 笑って泣いて大人になってこれからどうなっていくのかわからないけれど、そのままでいいと、それはまるでまだ何も描かれていない白地図のような気がした。
アンダーグラフとは心の表面ではなく、心の底、アンダーな部分を歌いたいということで、つけた名前ということだけど、人の心の底とはあんがい単純なもので、自分の心のままに自分らしく生きていきたいということかもしれない。 アンダーグラフの曲には全編にわたって、楽しい日々や死にたくなるほど悲しい日々、煌いたり汚れたりしながらも純粋な感情に戻っていくというメッセージがこめられていると思う。 ちょっとMr.Childrenに通じるところがあるかとも思うけれども、ミスチルは時に深く深く難しく歌う事があるけれど、アンダーグラフは今のところ心の底を歌っているけど、深く難しいところへはいっていないようだ。 大ヒットするということはいいことだと私は思うが、人によっては悪いことのように言うこともあるけれど、稀有の経験であることは間違いないはずなので、この大ヒットを大切にして何十年といい曲を歌えるバンドに成長していってほしいと心から願わずにいられない。 特に最初のイントロダクション後の「パーソナルワールド」にはぶっとびましたよ。 40過ぎても僕らは煌いた気持ちで家へ帰れるだろうかって、素敵な言葉だと思う。 愛のない日々なんてない、気づけてないだけ、忘れているだけ、だから君のパーソナルワールドを解放せよと歌うアンダーグラフからまた新たな力をもらったような気がする。
2005年06月14日(火) |
「夢みる頃を過ぎても」 八神純子 1982.2.5 |
このアルバムは八神純子さんのアルバムで一番聴いたアルバムかもしれない。 私はLPで聴いているが、まずジャケットが見とれるほどにきれいだ。 自信にあふれた表情の純子さんが窓辺から外を見ている。 中身も自信にあふれていて、堂々と真正面から自分の歌唱力を疑うことなく歌いきるというのはこういうことかなと当時も今も思う。 どの曲からも自信と余裕が感じられて、本当に気持ちよく全曲が流れていく。 八神さんの歌はその伸びやかな声に吸い込まれていくようで、妙な感傷とかあまり感じないので、心が疲れているときに丁度いいのかもしれない。 特に「I'm A Woman」から「FLY AWAY」への流れは素晴らしいと思う。 「I'm A Woman」の最後で「I'm a woman」と純子さんが言っているのだが、それは決してささやきとかつぶやきではなく、自信満々の「I'm a woman」そして「I'm a singer」と言っているように聴こえる。決して言っていませんが、その自信満々な歌声がそんな錯覚さえ起こさせる。 その後、得意のサンバホイッスルが鳴り響き「FLY AWAY」へと続く。 本当に空を飛んでいくような青空が見えるようなメロディーと歌声。 そしてそのままラストの「二人だけ」は静かなバラード。 最初から最後までぜ〜んぶいいのですが、原田真二さんと歌っている「ナイス・メモリーズ」はちょっと浮いていると思うのは私だけ? 当時も話題作りだったような感じがしていたけど、今聴いてもやっぱりこの1曲だけが浮いているような感じがする。
でも、本当にいいアルバムだと思う。 夢見る頃を過ぎてもずっと、何かを夢見たり信じたり大切にしたりしていたいな。
2005年06月13日(月) |
「この愛は始まってもいない」 真心ブラザーズ 2001.5.16 |
真心ブラザーズの歌はあまり詳しくは知らなかったけれど、この歌は「ゲスト太田裕美」とあったので、聴いてみたところ太田裕美さんの声はサビの部分で小さく聴こえるだけでハモリほどにもなっていない。知らずに聴けばきずかないほどに小さい声で歌っている。 少しくらいソロで歌う部分があるかな?と思って買ったけど、ソロで歌う部分は無かった。 しかし、この曲自体がすばらしく私の趣味の曲だ。 失恋の歌で 二人で過ごした12ヶ月が生命のすべて 君は今どこに この愛は始まってもいない
と結構女々しかったりするが、曲は骨太で胸が痛んだりしない失恋の歌で、なんとなく珍しい曲に思えた。 YO-KINGがいい曲を書くことはよ〜く知っていたけど、もう私なんかはYO-KING、応援せずにはいられない。とても他人事と思えない。
これはマキシシングルで二曲目は桜井さんの曲で「あの夏、ふたりは」。 これは岡本おさみ氏の詩が恐ろしいまでに美しく、桜井さんの曲がそれを越えてもっと美しい。 しかし、あくまでもこれも骨太なフォークだと思う。
そして最後の曲はたくろうのカバーで「流星」。 なんか声が歌い方がたくろうに似ているなあ。 この曲は他の人が歌ってもこんなにぴったりくる歌なんだなあと再発見。
2005年06月10日(金) |
「たしかなこと」 小田和正 2005.5 |
この曲は明治安田生命のCMソングとして流れていて、ずっといい曲だなあ、CD出ないかなあと半年ほど待っていた曲。とうとう発売。 小田さんは次々と名曲ができる人だと改めて思った。 この曲もメロディーといい、歌詞といい、なんて優しくあたたかいのでしょうか。 最初から最後まで無駄な歌詞は言葉が無いというか、すべてが素敵な心のつぶやきだと思う。
一番大切なことは特別なことではなく、ありふれた日々に隠れているんだと歌う小田さんには今までにもたくさんの小さな幸せについて教えられたと思う。 でも、今回のこの「たしかなこと」にはそれに加えて、力強さがあふれていると思った。 誰かをそっと思うように、自分を大切にしてという歌詞には自信と力強さがあると思う。
たしかなことはこの世にはないのかもしれない。 なんでもうつろうものだから。 たしかであると思いこんでいる自分の気持ちでさえ時と共にうつろっていくもの。 時には自分を曲げて誰かに併せることがあっても、肝心な時は自分を大切に自分らしく答えをだそうと言っているように聴こえる。
そうだと思う。 自分がどうしても譲れないものは自分らしく答えを出そう。 影響受けやすい私だけれど、ありふれた日々を大切に、自分らしさを大切にと思う気持ちがたしかなことだと思う。
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