りえるの日記

2006年06月28日(水) ピアフ

フランス語ラジオの加賀乙彦氏のフランス語をいかに好きに
なったかのエッセーはいつも素敵。
今回は、エディット・ピアフ

ピアフは大勢の愛人の中でただ1人愛した人ボクサーの
マルセル・セルダンを飛行機事故で亡くす。
マルセルに会って、ピアフは死ぬまでは、いいかげんに過ごし
酒を飲み、心ゆくまで逸楽にふけるのが賢い生き方だと思って
いた生活を変えた。

そんな彼らの往復書簡集「ピアフ愛の手紙」は、恋文の模範文集のようだ。
ピアフの最期の手紙は素敵だ。

「あなたなしの時間はとても長くて、生きがいのない人生よ」

これを見事に映像化した映画
クロード・ルルーシュ監督「恋に生きた女ピアフ」



2006年06月27日(火) ジャコメッティ

電車の中で芸術新潮を読んだ。
ジャコメッティの話は、さらりと表面的なもので
少しがっかり。
映画「男と女」でもジャコメッティの話題が登場したと書いてあった。
トリヴィア的話題だがと注釈つきで。
でも、肝心のジャコメッティを語ったセリフが載っていない。
このセリフがいいのに。芸術新潮ももう一押したりない。

「男と女」より

海辺を歩く老人と犬を見て
アンヌとジャン・ルイの会話

「ジャコメッティという彫刻家を知ってる?」
「ええ」
「彼が言ったんだ。火事の時に、レンブランドの絵と猫を
どちらを助けるかとしたら、猫だ」
アンヌ「そして、その後、猫を放してやるのよね」
「芸術より、人生さ」
「感動的ね」

涙がでる。
二人の心の琴線がふれあう瞬間



2006年06月26日(月) 方向性

最近、週刊文春にも書いている土屋先生の
日経新聞の「青春の道標」の文章が面白い。
自分の情けなさ加減のエピソードが次から次へと
でてくる。
それとは対照的に、最近何を血迷ったか
林真理子がいかに知的で美しいかという
特集が女性雑誌にあった。
方向性間違っている。
世の男性に林真理子を抱けるかと聞きたい。
ま、女性雑誌だから許される記事なんだろう。
美しさには色気を伴わないと。

やはり林真理子は、幼少の頃、
不細工で、男の子にいじめられ、手に
がびょうをにぎらされたブス遍歴話が面白いのに。



2006年06月25日(日) 美しい漢字

尾崎紅葉「多情多恨」を読んでいると
美しい漢字がたくさん使ってあり、
麗らかな気持ちになる。
儚い(はかない)等。
大量のルビのお蔭で、すらすらと読める。

フランス詩の講座に行ってきた。
今回はマラルメ。
マラルメは難解だといわれるけど、
その中でも分かりやすいもの。
マラルメを表現すると
先生曰く、野禽の肉が朽ち果てる前のおいしさ。
実に見事な表現。

今月の芸術新潮はジャコメッティ。
思わず買った。じっくりまた読もう。



2006年06月24日(土) 尾崎紅葉

ワインクラスのロナウジーニョ似のおじさんに触発されて
ワインエキスパートの試験勉強も開始した。
試験は毎年8月に1回だけだから、来年を目標に。

秋の仏検2級の勉強を始めて、これがすごく大変。
語彙力、正確なヒアリング力を求められるので
多角的な勉強が必要。頭がくらくらする。

息抜きに綺麗な日本語に触れたくて
帰りに本を購入。

尾崎紅葉「多情多恨」「伽羅枕」
泉鏡花が影響をうけただけあって、数ページ読んで
好きな世界と確信した。美容院に行く時に
持っていこう。



2006年06月21日(水) ロマン・デュリス

「ロシアン・ドールズ」を見てきた。
ロマン・デュリス主演。彼は、インテリ風気の弱い若者、
フィルム・ノワールの自己中心的な危険な男も
どちらも演じられる存在(「真夜中のピアニスト」)
ところが、「ルパン」のようなお洒落な役は駄目だった。
「ルパン」を見た人は誤解しているだろうな。



2006年06月20日(火) Lili

クロード・ミレール監督の「Lili」というフランス映画をかりてきた。
チェーホフの「かもめ」を映画化した作品。
心の機微が描かれていい作品。
フランスの田舎の景色も美しい。
映画館の大きな画面で見たら良かっただろうな。

Liliが恋人の父親と接吻を初めて交わし、
次の日二人で失踪する。
メモ魔の父が書き留めた言葉。

「Liliと初めて接吻した。不幸のどん底だ。
これから全てが苦境の日々に陥っていくだろう。」

キスの場面では二人の禁じられた恋の官能の極みだったのに、
冷静な心の中は、この言葉。
年をとるとはこういうことなんだろう。



2006年06月19日(月) 仏検

仏検を受けてきた。
自己採点で3級86点、準2級78点だった。
試験後に解答がもらえるので、自己採点できる。
多分、3級は合格していると思う。
準2級は今回初めて新設されたから、合格基準点が
分からないから微妙。
準2級は2次試験もあるし。

ヒアリングはほぼ満点で、動詞の活用が足を引っ張った。
合格点に届いた時は、嬉しかった。

この試験は小さな山を越えたぐらいなので、
また明日から2級に向けての道のりが始まる。

イタリア語、ワインの試験も控えている。

試験が終わっても休みなし。



2006年06月12日(月) 口直し

映画招待券があったので
「デイジー」を見に行った。
これが、もたつく韓国映画で、「猟奇的な彼女」の主人公だった
彼女の綺麗さで何とかもった映画。

お口直しが必要。

「嫌われ松子の一生」「うつせみ」あたりが気になる作品。



2006年06月06日(火) 砂浜

「僕を葬る」フランソワ・オゾン監督を見てきた
フラ語のタイトルは「残された時間」(le temps qui reste)
祖母ジャンヌ・モローのいぶし銀の演技.

「Ce soir j’aimrais partir avec toi.」と祖母が言う
セリフ。泣ける。

オゾンは海のシーンが好きで、今回も素敵だった。
「まぼろし」でも黄昏時の海のシーンの印象深かったし。

砂浜のシーンで思い出すのは、なんといっても
トリュフォーの「大人はわかってくれない」の最後のシーン
ドワネルがセリフなしで自分の生い立ちや
表現できない自分の気持ちを背負いながら
ただただ走るシーン。これもいい。

砂浜は、語る。



2006年06月02日(金) ざっくばらん

イタリアンに行った。
小さなイタリアのリストランテの様な雰囲気のいいところ。
海の幸のサラダ。モチモチのマカロニミートパスタ。
ほろほろ鳥のバルサミコワイン煮込み
ソムリエセレクトのおいしい葡萄酒を2杯。
素敵な夜だった。

隣の中年カップルの女性の声がすごく大きい。
耳につく品のない声だなと思って聞いていると、
男性が「自分の性格を一言で言うと?」と
女性「ざっくばらん!」

う、そうだよね。あれだけ大きな声で話して
それを自分で長所の一つと認識している所を見ると
一生、密やかな情緒あふれる恋愛はできないわと
思った。あんな大人の女性にはなりたくない


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