連休の初日。 この展来会も終盤に近ずき人もさほど多くない。
まず、入ると地球儀。 異国情緒、美術館の旅が始まるような気分になる。 光をあつめるための鏡、刀、サーベル 陶器(マイセン)、レンブランド、フェルメールと 部屋ごとに変化がある。 「東方への憧れ」が丁度、「千一夜物語」のイメージと とかさなり興味深かった。
帰りに自宅近くのイタリアン。 シチリアのミディアムボディの赤ワインを選んで頂く。 ミディアムボディなので、少し薄くないか心配だったが ほどよく濃厚でおいしい。 こちらのレストランでのワインも一つの楽しみだ。
トマトとカマンベールチーズの前菜 えびのすり身、なすのプチコロッケ ほたる貝のパスタ ひらめのムニエル チーズタルト、りんごのシナモンジェラード添え
パンも一つ一つ丁寧に焼き上げたプチパン。 どの味をとっても繊細で、海の香りを感じさせてくれる。
イタリア語講座は、今の段階で落ちこぼれ。 ラジオは早いな。 ここでぐっとこらえて、1年は頑張ってみないと。
ピアノや語学の勉強をしていると優雅に聞こえるが、 実際は、体を鍛えているようなもので、 ノルマをこなす作業が続く。 その後に、だんだん光がみえてきはじめるのが楽しい。
「千一夜物語」は男女のからみのシーンがストレート。 これは、子供には刺激が強いか、意味分からないかのどちらか。 R15指定になるのかな?
明日は、ヴァレリー・ラルボー「幼なごころ」 楽しみ。
週末は、ドレスデン展を見に行こうと思ったのに、 疲労がたまり、久しぶりに足マッサージに行く。 強めに揉んでもらい、終わった後、囁くように 終わりを告げられる。気持ちいい。 夏も近づくし、ミュールを履く為に、 リンパマッサージ、オイルマッサージ、ペディキュアと 夏はメンテナンスが大変だ。
読書意欲はあるのだが、ペースが遅い。 「千一夜物語」を読み始め、 豪奢な世界、美しい男女、嫉妬、月の光、宝石等、 あまたの芸術家が魅せられた世界に読みすすめるうちに 私もアラビアの世界に入り込んでいく。 ムッシュー・マルドリュスの訳、さらに、 日本語の翻訳が優雅な雰囲気をかもし出す。 ゆっくり13巻まで読んでいこう。
まずは、1巻を読み終えて、次は。 「幼なごころ」ヴァレリー・ラルボー 堀江敏幸氏の解説。知人に原文も読めるかも言われ、 そんな夢をみながら。
GWは、ディビッド・コパフィールドを読み、 「危険な関係」ラクロにすすんでいこう。
映画 「コーラス」 ラモーの「夜」は綺麗な曲だ。 子供を題材にした作品は、だいたいはずれがない。 やはり、泣く。
「タッチ・オブ・スパイス」を見る。 トルコの街並みは全てが魔法の煙につつまれたように ゆったりとしている。 映画は、期待ほどでもないが、家族や親戚と料理を作ったり 食べたりするシーンは、楽しい。
それよりも、この映画の前に予告で宣伝していた アルモドバル監督の「バッド・エデュケーション」 映像を見る限り、これは、好き好きオーラを感じる 映画が終わり、チラシを手にとると、 少し悪趣味な薔薇の花が全体にちりばめられ ひらひらと蝶が舞う。 幼少期のコーラスの写真。 ヘドウィグばりのゲイ。 ガエル・ガルシア・ベルナルの妖艶な女装 青年二人の秘密。
「強烈!最高に美しく、切ない、愛の罠」 「秘密の先にあるのは、究極の愛か欲望か」
この宣伝句もいい。全体に流れる赤黒い空気に酔いしれたい。
乱歩「盲獣」読了。
美術館で謎の盲人が女性の裸体の彫刻を 撫で回すシーン。 触覚のみに頼るうごめく手。 忘れていたエロティシズム。
最後に「触覚芸術論」が語られる
「日常手に触れるもの。例えば書物の頁とか、ペン軸だとか、 ステッキの握りだとか、ドアの取手だとか、毛皮の襟巻きだとか、 目で見た形状、色彩などのほかに、触覚的な美しさが重大な要素と なり・・・」
盲人の理想とする彫刻が美術館に飾られ 盲人達が列をなし、触覚を楽しむ。
「美しき触覚」
なんとエロティシズムな言葉なのだろう。
この1週間は、ずっと寝不足で半分浮遊状態で 暮らす。 その合間に飲み会があったり、ピアノのレッスンと 予定を入れる自分が原因なのだが。
フランス語会話で 「もし無人島に1年一人でいたなら何を持っていくか 3つあげてみて」 という質問で。 普段読めない本、望遠鏡、楽器をあげた。 普段読めない本で、聖書とダンテの「神曲」と言うと あまり同意をえなかった。 難しそうとか、クリスチャンか?とか。 美術をより理解するうえで役に立つからといっても、皆 「ふーん」て感じ。 いい機会なのに。
以前からずっと気になっていたフランスの高級下着シャンテルを 試着してみた。 (高級という言葉は使いたくないが、宣伝でそう書いてある) デザインをみると、品があり、つけ心地も素晴らしいのだろうと 期待して試着。
シャンテルの販売員をひと目みたとき、 プロの目をもっていない気がした。 立ち振る舞いも、近所の井戸端会議のおばちゃんという感じ。 不安がよぎる。
この予感はあたる。試着する際、この販売員の方が近くによると どきついにんにくの匂い。 次から次へと下着をもってこられ、商品に対する愛を感じない。 少し値段もお高いのだから、その商品に似合う販売員をもってこないと 絶対に客足は遠のくと思う。 つけ心地が素晴らしければ、ためしに買ってみようかなと思ったが そうでもなかった。
下着をつけることで、女性の夢は広がり、幸せ気分は増す。 販売員の方とその素晴らしさを分かちあえるのが理想的。
イタリア語講座なんとか、眠い目をこすりながら聞く。 夜11時15分からオンタイムで聞かないと、面倒になるので頑張る。 ラジオの京藤先生の声が素敵。 甘い食べ物の単語を発音しているとき 「僕は甘いものあまり食べないけど、これを聞いていると食べたく なっちゃった」 という声を聞くと、なんだか先生と一緒に喫茶店でデートしているよう。 ラジオフランス語講座もジャニック先生の透き通る声が素敵。 テーマの音楽もまどろむようなフレンチポップ。
「サイドウェイ」 ポール・ジアマッティ主演
このご機嫌斜め顔どこかでみたことある。 「アメリカン・スプレンダー」の彼だ。 人生なんて惰性だ。という雰囲気をだすのがうまい。 予告のウッディ・アレンの無責任駄目男ぶりと対照的でおもしろい。
悲観的で、チャンスを逃し、コンビニでポルノ雑誌を買い ついつい眠る。これこそ、ふて寝。 男性二人旅に現れる知的で美人な女性達。 マヤがワインを語る。 ワインには歴史、季節、人、様々な要素がくわわり、 その魅力から離れられなくなる。
子供のような大人の男性二人旅にちょっぴり涙する。 楽しい映画。
今日は電車の中も、花見客が多く、浮き足だっていた。 桜は、気がつかないうちに満開になっていて 目にやきつけていないと時代の流れに取り残されるような あせりを感じ、視界に入る度に急いで記憶にとどめる。
寝不足続きで、フランス語クラスも舌のすべりが悪い。
「ソン・フレール」 血小板の重い病をもった兄を弟が看病する話。 心と心が通じ合わないまま、大人になり 病により、二人の邂逅がはじまる。 愛情のおしつけでなく、呼吸するように自然に対話していく。 血のつながりは、時にはわずらわしい。 煩わしさと愛情の板ばさみ。 涙がながれる作品というより、現実とはこういうものだと 思い知らされる作品。
乱歩「蜘蛛男」をだらだらと読み続ける。
2005年04月07日(木) |
感情(エモーション) |
「考える人」は硬派な雑誌で、読むのに時間がかかる。 季刊誌だからゆっくり思い出した時に読んだらいいか。
その中の吉成真由美さんが書いているコラムがおもしろい
「ままならぬもの、汝の名は感情(エモーション)なり」
「多感で傷つきやすい青少年期から苦い大人への道へ旅立つ際は くれぐれも人間としての感情を全て携えていくことを忘れないように ひとたび道端に置き忘れていったりすると 後で拾いに戻ることは絶対にできないのだから」(ニコライ・ゴーゴリ)
から、始まり、感情のほとばしりについて引用とともに語られている。 イギリス文学からの引用が多く、ディケンズ、シェイクスピア等。 内田光子のインンタビューでも、シェイクスピアの素晴らしさが 語られていた。 英文科出身の私なのに、本気で読んだことは一度もない。 少し大人になった今読むと、感じるものがあるかしら。
4日からNHKイタリア語講座が始まった。 一日聞いた後、ページを破り、開いた時間に構文を 覚える。 フランス語もこの方法を始めて、メキメキと実力がついた。 ヒアリングは語彙力。 フランス語だとラジオの間のコメントはなんとか聞き取れるようになったが イタリア語だと何を言っているやら。 数年後、これが聞き取れる日を夢みて、語学の勉強は続く。 第2外国語を聞き取れるようになった瞬間の嬉しさを味わうと 次は、次はと心が焦ってくる。 時間の許すかぎり、たくさんの諸外国語に触れていきたい。
堀江氏の部屋の写真が掲載されている情報を得たので、 「考える人」を購入。 この雑誌は非常に読みごたえがありそうだ。 堀江氏の部屋にある一つ一つがあたたかいぬくもりを感じる。 手前のデュラスの写真集。これは気になる。 私も自分の好きなものに囲まれた書斎が欲しい。
ディケンズの「デヴィット・コパーフィールド」を読みたいのを 我慢して(4巻もあるため)、 一緒に買った乱歩「押絵と旅をする男」を読む。 押絵をずっと挿絵と勘違いして覚えていた。 漢字は似ているが、全然違う。早合点な私。 押絵は花、鳥、人物の形を厚紙で作り、布でくるみ中に綿目をつめて 高低をつけ、板などに貼り付ける。 羽子板でよくみる。 ここでも文楽の話が少しでた。 谷崎も乱歩も文楽好きなんだろう。 北野武も「ドールズ」で文楽のイメージを映画化していた。 未見だから、出来はどうなのか知らないが。
大学時代の友達とランチ。 1年ぶりぐらい。 いつもとかわりなく、無駄使い話で盛り上がる。 ランチでよくいくフレンチレストランは とてもおいしいがお店の空調がきいてなく、いつも暑い。 今日も入ると同時に汗がでる。 魚介類をふんだんに使った爽やかなサラダ うすい豆のスープ すずきのポワレ イチジクのワイン煮の冷たいデザートアイスクリーム添え エスプレッソ
このレストランのギャルソンは丁寧で濃いもてなし。 ホモオダホモオのよう。
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