Rocking, Reading, Screaming Bunny
Rocking, Reading, Screaming Bunny
Far more shocking than anything I ever knew. How about you?


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*名前のイニシャル2文字=♂、1文字=♀。
*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)

*皆さま、ワタクシはScreaming Bunnyを廃業します。
 9年続いたサイトの母体は消しました。この日記はサーバーと永久契約しているので残しますが、読むに足らない内容はいくらか削除しました。


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2008年07月17日(木)  Where are you when I need you around

授業後に某ロックバーに行ってみるが、20時開店の筈が22時近いというのに閉まっている。電話してみたら眠そうな声が今から家を出ると返答。
・・・店の信用を落とすとアレだから店名は明記しないけど。某南阿佐ヶ谷の某BR○CKめ。(非常に判り辛いかもしれませんが、真ん中は伏字です)

某無遅刻優良店の西荻BITCHへ行こうかとも思ったが、暑さに負けて帰ることに。・・・せっかく今日は久々にアルゴンキン(十代のなんちゃってパンクス及びゴスロリ御用達ブランド)の真っ赤なパンツで可愛く決めているっていうのに。ぶつぶつ。

スマッシング・パンプキンズを聴きつつ帰る。そういえば、ちょうど半年前に某BR○CKに初来店した時、「スマパンが聴けるロックバーに行きたいなあ・・・」と思っていたところで。(BITCHのマスターはスマパンを知らない)
店に入ってすぐそう言ったら、即座に私の一番好きな'Mellon Collie'のアルバムがかかったんだった。
その2ヶ月後に私は、スマパンで唯一聴いていなかったアルバム'Adore'にすっぽりはまる。それまで聴かなかった理由は「ジャケットが気持ち悪いから」だ。しかし気持ち悪いが怖くてスマパンが聴けるか。実際聴いてみた'Adore'の、何とまあうっとりすること。アメリカではかなりウケが悪いらしいこのアルバム。理由は「ギターロックじゃないから」だとか。うんうん。アメリカだからねえ。仕方ないねえ。
そして某BR○CKは'Adore'もかけてくれるのだ。なかなかないよなあ、そういうロックバー。

ダーシー好きのBR○CKマスターの為に、レア映像を張っておいてあげよう。(初期のスタジオライヴということより、ビリーに髪の毛があるということより、ダーシーがミニスカってとこがレア)

ちなみにスマパンは、私とkazuが珍しく趣味が食い違うところで。kazuはビリーの声が好きになれないらしい。・・・いやあ、アレは気色悪いと思うほうがまっとうでしょう。まして歌詞の内容も、好きな女の子を覗いていて警察にしょっぴかれていきながら、「今、僕に手を振ったよね。僕のこと好きなんだね♪」とかだもんねえ。(知らなかったファンへ。'Lily'はそういう歌だぞ)

でもどういうわけだか。あの声が時々、鎖骨あたりを直接わしづかみにするもんだから。息が苦しくなるんよだよ。

Where are you when I need you around (せっかく来たのになんでいないんだっ)  *Crestfallen (がっかり) / Smashing Pumpkins (1998) の歌詞。



2008年07月16日(水)  Maybe I just want to fly

昨日の朝、またケーサツから電話が。10日の朝も電話で起こされた。ケーサツは訪問する時もいつも私の寝起きや風呂上りばかりを狙う。
何故いまだにしょっちゅう連絡してくるかというと。捕まった泥棒がうちの状況を供述しているのだが、それが私の言うことと食い違うというのだ。泥棒曰く、うちには「映画のDVDが沢山あった」「クローゼットにはスーツがいっぱいあった」とのこと。しかし私が何度も警察にも答えている通り、うちには映画のDVDはなく、音楽DVD約50枚は殆どDVD-RだからCD-Rと見分けがつかない筈だし、どっちにしてもCDとDVDは全てケースを捨ててファイル収納なので、ろくに物色していない泥棒の目につく筈もない。そして私にとってスーツは(はみーが言ったように)「コスプレ」に等しいから、一着しかないっつうの。

というか。うちを描写するなら、まず真っ先に「本がいっぱいあった」って言え。荻窪に引越した際に本を半分以下に減らしたが、今でも800冊近くはあるのだ。これが見えんのか。
と言いたいところだが。実際にそれが「見えない」人というのはいる。うちに何度も来ていながら、「あれ?本なんかあったっけ」と言ったりする人がたまにいるのだ。玄関を入ったらすぐ目に入る位置に高さ190cmの本棚がふたつあるというのにだ。よほど、活字に興味がないんだろう。

音楽と本とどちらが自分にとって重要かと問われれば、全く迷いなく本と答える。私は、10代の頃から言っていることだが、本を「食って」生きている。「モノ」としての本をあまり大事にしないのはそういうことだ。あれは食い物であり、私の血肉になり、私を生かす。

しかし音楽は。私が本でこしらえたイデアを揺るがす。錯覚を、妄念を、間違いを、蜃気楼を与える。苛々するような興奮を、壮絶なカタルシスを、うっとりするような恋を。―――切なさを。

今日、仕事の移動中にiPodをシャッフルしたら、初めて聴く音源がかかった。(また元ダンナがくれたのを聴き忘れてたんだろう) たくさんの鈴を鳴らしているようなきらきらしたアコギが鳴ったと思ったら、いきなり子供のような高い声が歌いだした。

Maybe I don't really wanna know how your garden grows, cos I just want to fly
度肝を抜かれた。勿論オアシスの'Live Forever'だっていうことはわかっている。けれどこの声。真っ裸で、何よりも、あの語尾を粘っこく引っ張る特徴がない。'Lately did you ever feel the pain'の'pain'の、本来ならこれでもかと伸ばすNの音を伸ばさずにぶつっと切ってしまう。
見れば'Demo'とある。1stのデモ音源か。
リアム・ギャラガーがあの語尾を伸ばす歌い方になったのは、たまたま彼がレコーディング中にそういう歌い方をしたのを聞いたプロデューサーだか誰かが「今のいいじゃないか!」と勧めたからだという。ではこれはそのことが起こる前の音源なわけだ。
個人的にはその歌唱法を勧めた人物にノーベル賞をやりたいくらいだと思っていたが。しかしこの、まるっきり体当たりで、ごまかしの全くない、誠実な、率直な、リアムの声。
―――1stのメイキングビデオで、当時のメンバーの一人が言っていた、デビュー前のリアムは「天使の声」だったって。これがそれか。
正直、'Maybe'という第一声だけでぞくっときた。CDでは他メンバーに歌わせている高い裏声も、すんなりと自分一人で出している。なんて、なんて綺麗なんだろう。
―――惚れなおし、だわ。リアム。

ナオキ(g)、今度この天使の声、聴かしてあげるからね。

Maybe I just want to fly (ただ天使の高みにまで舞い上がりたい)  *Live Forever / Oasis (1994) の歌詞。



2008年07月14日(月)  Our lives are merely trees of possibilities

6/25にライアル・ワトソンが死去していたのを今頃知った。まだ69歳だったそうだ。
記録によると、最初に彼の著書を読了したのは1998年。しかし本を購入したのは1996年。新宿小田急デパートのイングリッシュ・カフェに一人で入る時、読み物が欲しくて直前にデパート内の本屋で買った。「ロミオ・エラー」というきれいなタイトルにひかれ、科学エッセイということしかわからず買ったのだが。カフェで読み始めてみて血の気が引いた。「ロミオ・エラー」とは、ジュリエットが薬で仮死状態になっているロミオを死んだと思い込んだことからくる―――つまり、誤って死亡判定されて埋葬されたりすることをいうのだ。
1995年に初めて閉所恐怖症からパニックを起こした私にとって、「棺の中で目覚める」という以上の悪夢はない。その時吐気に近い拒否感をおぼえ、数ページと読めなかった。
が、私はその本を捨てることはなかった。ほんの少しだけ読んだその文章が魅力的だったのだ。ようやく2年後にもう一度読み、今度は読み通せた。
「外から見えるところに生きた細胞はひとつもない」、「体表ではちょっとした接触やかすかなそよ風でもそれなりの犠牲が出るが、体内の状況はそれに劣らず厳しい。口腔の表層は毎日そっくり洗い流されて胃で消化されてしまうし、腸壁からは700億個の細胞が通過する食物によって剥ぎとられていく」といった容赦ない状況を、夢見るように語っていた。非常に文学的だった。例えば後者の文章はこう続く。「そのうえにわたしたちの愛や、憎しみや、怒り、心痛などが身体を日々消耗させ、残りの犠牲分をさまざまな化学的災厄に逢わせて破壊していく」 ―――肉体の生と死を単純化し、死の恐怖から私を救う文章だった。
澁澤龍彦は幻想とエロスを科学文献のように書いたが、反対にライアル・ワトソンは科学を幻想小説のように書いた。

2000年にバリ島に旅行した時、コモドオオトカゲを見に行った。ワニと同じで死んだように動かないその生き物を見てしみじみと感動したのは、ライアル・ワトソンを読んでいたからだ。こいつは機会さえ与えられれば、人間を襲って食うんだ。ワトソンが書いていたように、「少なくともいにしえの神話が死語とならぬ程度に、襲撃を繰り返している」んだ。だからこの生き物の名前は私にとっては今も、ワトソンが書いていた「コモド・ドラゴン」である。

「ロミオ・エラー」に、動物学者クレイボーン・ジョーンズの引用で、「ミツバチ」というのものは一個の生物とは言えず、まったく人為的な概念にすぎないという箇所がある。一個の生物として存在しているのは「ミツバチの巣」だ、と。
そしてワトソンの「アースワークス」で私はこの文章に出会う。「頭や尻尾はおろか、手足も口も体腔もないのに、ほぼ世界中の海で繁殖している生き物がある。クラゲの一種で、見た目には明確なひとつの固体をなしていながら、実は非常に単純な動物の成体や幼体が寄り集まって、複雑な全体を構成しているコロニーだ。(中略)この奇妙な生物の寄せ集めが、どんなふうにしてかわからないが、協力しあいながら生きているのである。全体に通ずる神経系がないにもかかわらず、この寄せ集め世帯の中を電気的信号が行き交い、規則的で見るからに調和のとれた、驚くほどまとまりのある行動をとる。つまり、ひとつの社会として行動する」
そしてワトソンは言う。これは交響楽団だと。「浮きを帆のようにふくらませたこのゲル状の塊りは、こうしてカツオノエボシとなり、世界のあらゆる熱帯の海を自在に行き交っている」
―――私はすっかりこの記述に魅せられた。
2005年にR.E.M.の'Be Mine'を聴いていたら、このイメージがよみがえり、詩を書いた。本と音楽と自分自身の願いが合わさったものを書けて満足だ。

Our lives are merely trees of possibilities (我々の人生は可能性を秘めた樹木に過ぎない)  *Dragon's Ear / Tyrannosaurus Rex (1970) の歌詞。



2008年07月08日(火)  Lucy In The Sky With Linus

実際に使用されている単語なら片っ端から解説してくれるウェブスターが、約100語を追加したことが今日のニュースで話題になっていて、中でも'mondegreen'という単語が注目されている。歌詞などの聞き間違いを指す名詞で、各ニュース局が例として、ボブ・ディランの歌詞"The ants are my friends"だとか(判る人だけウケて下さい)、エルトン・ジョンジミヘンなどの有名曲の歌詞を挙げているが。
CBSのレポーター曰く、「僕のお気に入りは、"Lucy in the sky with Linus"です」だそうで。・・・絶対そうは聞こえないと思う。が、妙に可愛いなあ。

Lucy In The Sky With Linus (ルーシーはライナスと空の上)  *Lucy In The Sky With Diamonds / The Beatles (1967) の聞き間違い。



2008年07月02日(水)  Another go in the parking lot

起きる前は、あまりのだるさ辛さに授業を全部休むことまで検討したが。シャワーを浴びて出かけてみたら、既に元気そのもの。ただ珍しいことには、食べないと命にかかわるというくらいにおなかが減っている。普段は授業が終了するまで食べないのだが、ヴィダーインゼリーの90Kcalくらいのを買って電車で食。授業が始まってしまえば楽しく集中。

CNNのニュースを見ていて驚く。ジョージア州が、公共の場所(レストラン、公園、電車等)での個人の銃の所持を認めたというのだ。呆れたのはフロリダ州で、こちらは通勤中の銃の携帯を認めているのだが、条件があって「車の中に置いておくなら」というのだ。・・・つうことは、職員専用駐車場に停めた車の中は銃だらけ? ・・・車上荒らしがさぞかし増えることだろう。

ABCのニュース。オランダで禁煙法が施行されて公共の場所での喫煙が禁止されたが、しかし依然としてコーヒーショップでの「マリファナ」の喫煙ならOKだという。・・・ああ、そうね、マリファナならニコチンもタールも入ってないしね。・・・って。
昔、吉田秋生のわりと知られた短編漫画に、近未来の世界でマリファナは合法だけど煙草が違法という設定の作品があった。登場人物が、非合法に「マイルドセブン」を入手して、それでもってラリるのだが。
・・・何だか全く、漫画みたいな話になってきちゃったな。

Another go in the parking lot (また駐車場で車上荒らしが)  *Coffee Shop(コーヒーショップ=オランダの、マリファナを出すカフェ) / Red Hot Chili Peppers (1995) の歌詞。



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