LOTUS BLOOM 通信(英語・翻訳学習編)<2007年4月6日〜>(英語・翻訳学習編)<2007年4月6日〜>
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週1回の、クリニックでの診察日。
この1週間の仕事の忙しさの状況を訊かれたり、普段どおりのやり取り。その中で睡眠薬の話題が出た。先日、ちょうど担当してた睡眠薬の調査の結果が出たので、その精度を確かめるべく、先生にその場で「インタビュー」開始。
「先生、睡眠薬の『Z』って、どんな風に使われてるんですか?」 「まあ、比較的軽度の入眠障害の患者さんに使うことが多いですね。」 「あ、軽度の入眠障害向きなんですか?」 「まず『Z』を使ってみて、それでもとにかく眠れない、って患者さんには『A』を、アルコールとの飲み合わせだけには気をつけてくださいね、って言って出すし、もうちょっと重い様子だったら『B』、『B』を2錠にしてダメなら次は「C」って、いくつか段階があって、それ以降はいくつかのクスリの組み合わせですね。そんな風に使ってます。」
うんうん、ほぼ調査の結果通りの受け止められ方だ。なるほど、なるほど。
「そうなんですか。この前の調査で、先生がまさに言われるてるような結果がはっきり出てたんですよ。『A』は切れ味があって、『B』は催眠効果があるって。でも、『Z』って、あまりはっきりした印象がないみたいなんですよねぇ…」 「確かに、使ってはいますけど、これっていう強い印象はあまりないですね。」 「じゃあ、もう定番? 『とりあえず』のお薬って感じですか?」 「そうなっちゃってますね」
「Z」は製薬メーカーがあまりプロモーションに力を入れてないとのこと。「定番」になってるってことは先生が使い慣れているってことでそれなりの売上はあるので、強みといえば強みだけど、マーケティング的にはあまり好ましい状況とは言えない。
「じゃあ、『Z』の会社のMRさんって、よく訪問されますか?」 「『Z』って、どこのメーカーでしたっけ?」 「X社です…ってことは、ほとんど来てないし、先生の中ではそれだけ印象が薄いってことですね?」 「そうですねえ… 言われて見れば、X社のMR、来ませんね。これだけいつもたくさん『Z』使ってるのに。」
クライアントさんのために情報収集しようとして、先生のX社への印象、かえって悪くしちゃったかもしれない。X社さん、余計なことしてごめんなさい。
先生は「MRが来るから仕方なく」でもなく、「あの病院で使ってるからなんとなく」でもなく、分類としては「効能重視派」か「データ重視派」になるのかな? 一つ一つのお薬の特徴をキチンと把握して処方されてるから姿勢がわかって、患者としてはホッとしました。
担当している案件で、あるパートナーさんに解析をおこなってもらっている。上司の昔からの知り合いで「師匠」と紹介してもらったこの方。、経歴などよくよく聞いてみると、前の会社の社長と同じ会社にいたことがあるらしい。先日、 「Tさんをご存知ですか?」と尋ねてみたところ、 「知ってますよ。何度も一緒に仕事したことありますよ。」とのこと。まったく業界は違うのに、ホントに世間は狭い。
前の会社では社長の方針というかやり方というか、確固たるものがないことん振り回されて疲弊しきったことが退職の一番の大きな理由。彼の過去には興味津々だったので、今日、一緒にランチしたのをきっかけに彼の話をふってみた。
「Tが社長っていうのは、信じられないなあ。あんなのがトップだったら組織はボロボロでしょう?」
「はい。もう、人が入っては辞めてくの繰り返しでした。」
「彼はね。人の心を壊すのが得意なんです。『ストレッサー』ではなくて、『デストロイヤー』なんですよ。なんか、こう、心を傷つけることを平気で言ったりやったりするタイプなんだよねえ。絶対に社会でやって行けないって言われてたんだけど、なぜかウエに取り入るのはうまくてねえ… ああいいうのが泳ぎわたっちゃうんだから、不思議だよなあ……」
前の会社でのことは上司にも何度か話したことがあるので、上司も話しに入ってきた。
「そういう組織は続かないから、見限っておいてよかったんだよ。」
「まあ、結論として言うと、一緒に仕事したくないタイプですな。」
私が苦しみ、思い悩んだのは、私の性格や考え方ではなく、彼の問題だったと結論づけていいんですよね? なんか、すーっと溜飲が下がる思い。
それにしても「世間でやっていけない」と言われながらも、社長という座におさまり、そこで殿様気取りですき放題やり放題できちゃってるとは…こういう人を「運が強い」と言うのかなあ…
どこへ行っても自分の言動が原因で人を遠ざけて、表面的なつきあいだけが残って、人生としては哀れに思えるんですけどね。
ウチの会社では「MBO」と呼ばれている目標管理制度が採用されている。いよいよ各自で今期の目標を設定する時期にさしかかり、先日のチームミーティングで上司から説明があった。
前の会社でもやはりMBOと呼ばれる目標管理制度が導入されていた。でも、それは形だけ。状況や環境はまったく無視して、売り上げの数字だけを取り上げて「もっと、もっと」と追いまくられた結果、精も根も尽き果てて「ガソリン切れ」を起こしたので、この「目標設定」は大きな心の傷になっている。上司から参考にと配られた記入シートを見るだけで、怖くて不安で一杯になってしまう。
この前、チラッと話したときには、 「『目標管理制度』は「Management of Objectives」じゃなくて、「Management by Objectives」だよ。その理念にあるのは、まずは『人間尊重』。こうした目標って押しつけられるものじゃなくて、自発的に設定するものじゃないと意味がないんだよ。目標とノルマって、似てるけど違うよね。大丈夫。会社がなんと言ってこようと、個人のキャパを超えるような設定にはしないから。目標は今度話し合って、一緒につくろう。 大丈夫、俺がついてる。 まかせとけ。」 と、心強い言葉を投げかけてくれてた。
制度って、理念がねじまげて都合の良いように捉えられがちだけど、この上司って、正直すぎるくらいまっすぐに取り組んでくれてる。
今日の午前中、上司が時間をあけてくれたので、目標のことについてミーティング。話し合いを始めた途端にトラウマが蘇って、涙が出てきてしまった。
「前の会社は、制度の運用のしかたが間違ってたんだよ。目標のことは達成できないからって下に押し付けるようなことは絶対にしないから。それはもう、『僕を信じて』っていうしかできないけど。」
「僕にとっては、たぁさんが僕のこととか気づかっていっぱいになっちゃうことの方がきがかりだな。そのときは、ムリそうなら『ここまでならできます』とか、『こっちを後回しにしていい?』とか、正直に言ってくれていいからね。」
「具合悪いときは、普通に休んじゃえばいいから。それは病気なんだから遠慮することないよ。腹痛とかと一緒でしょ? でも、今までだって続けて休んで2日でしょ? それですんでるじゃん。 それも自宅勤務始めてからは、あまりなくなったんじゃない?たぁさん、会社にいると張り切っちゃうんだろう? だから、水曜日に自宅勤務にしておいて、ちょうどよかったんじゃないかな。」
走り続けなきゃいけなくなるのがコワイ。自分で自分を追い込まなきゃいけない状況になるのがコワイ。家と会社の往復だけの生活で、余裕がなくなってしまうのがコワイ。私の懸念をまるですべて見通してしまってるように、私の気持ちをすべて代弁してくれてた。私はほとんど涙を流しながら頷いてるだけ。仕事がイヤなわけじゃない。むしろやりたくてやりたくてしょうがないのに、体力と精神力が伴わなくて自分でももどかしい思いをしているのを、十分理解してくれているのがとてもうれしい。
「俺が上司なんだから。大丈夫。絶対に悪いようにはしない。信じろ。目標は、達成できたらチームみんなで喜んで、ダメだったら一緒に悔しがろう。それくらいの気持ちでいいから。」
最初の面接のときに聞いた話と違いがない。この人ならついていける。この人について行こう。
疲れがどの程度たまってて、どんな具合で現われてくるか自分でもまったく予想がつかなかったので、この連休は特に何も予定を入れてなかった。
半分ドキドキだったけど、蓋を開けてみれば思ったより元気。ウォーキングやら何やらで外で過ごすことの方が多かったしくらいの3日間。1人でいることの孤独感に襲われることもなく、そんな気力があったことに、自分でもビックリ。
明日は出勤して、夜は会社から空港へ直行、5日まで実家へ帰省してきます。この分だとただノンビリする以外に、何か行動できるかな? とりあえず、久しぶりにウチの裏の竹林に生えてるタケノコを食べられるのが楽しみ。不思議なくらいにアクがなくて、50cmくらいになってても十分食べられる。ちょっと固めの根っこに近い部分を煮たものを、ガブっとかぶりつくのが大好きなのです♪
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