ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2008年07月30日(水) 毎日暑いですね。元気にしていますか?

暑いね。うん暑いねって応えるのが合言葉みたいになってしまったこの頃。

今朝は。山道に差し掛かったばかりの田んぼで。もう稲刈りをしていた。
麦わら帽子を被った農家の人達が慌しく行き交う。稲刈り機の音が響く。

写真を撮らせてもらおうかなと思ったけど少し気が引ける。明日の朝は。
もうすっかり裸ん坊の田んぼになっていることだろう。そうして蜻蛉が。
気持ち良さそうにひゅいんひゅいんと飛び交っているのかもしれない。



このところ夢心地だったせいか。なんだか気が抜けたようにぼんやり仕事。
そうしてずっとそのままでいれば良いのに。ちょっとしたことで機嫌を損ねた。

事務机には「見ざる  聞かざる 言わざる」の言葉を貼り付けてあるのに。
ついつい一言多くなる。悪い癖だと思う。でも言ってしまった事は仕方ない。

自分のせいで起きてしまったことなのに。やたら悲しくてしょうがなかった。
はぁ・・今すぐ逃げて帰りたい。そういうところはほんとに無責任だと思う。


午後。ありがたいことに事務所に誰もいなくなる。肩の力がすぅっと抜ける。
郵便局で『かもめーる』の葉書を買っていたので。そうだ!って思いついて。
一度も会った事のない友人に暑中見舞いの便りを書いた。毎日暑いですね。
元気にしていますか?そうして近況。なんでもないことだけどもしかしたら。
喜んでくれるかなって思ったら嬉しくてならない。明後日には届くかなあ。


書き終えたら。心の中のもやもやしたのが不思議と楽になったように思った。


どんな日もある。ほんとうにどんな日もあるからこんな日もある。

自分次第だけど自分さえ頼りにならなくても。自分から歩み出せば。

きっときっとまた良いことに巡り会えるような気がする。


     毎日暑いですね。元気にしていますか?



2008年07月28日(月) 夏色の風がふくいちにち

相変わらずの真夏日だったけれど。朝の風がとても清々しくて。
また夕風も熱を冷ますように心地良く吹くさなか。窓辺にいて。
ほの紅い空を見送っている。その空をからすが二羽家路を急いでいる。


余韻というものはいつまでも去らず。それを永遠にと願わずにいられない。
それがやがて記憶になってしまうのだろうか。そう思うと少しだけ哀しい。

でもその記憶がある限り。またひととひとはいつか出会えるのかもしれない。


そうしてきのう。それはほんとうに神さまから頂いたようないちにちだったけれど。
ずっとずっと引き摺っていた不思議な気持ちの。その訳が分かったような気がした。

だって。会うひとみな懐かしい。それ以外の言葉が上手く見つけられないけれど。
初対面だという感じがちっともしなかったのだ。なんだかとてもほっとする。
そんな温かさで満ちていた。肩の力がすうっと抜けて心から溶け込めるような。

Jさんは。約束通り高知駅で私が着くのを待っていてくれた。
直前にメールをくれたのだけど。そんなメールなど必要にないくらい。
一目でJさんが分かった。それほど自分が思っていた通りの人だったからだ。

爽やかさ。優しさ。これまでずっと感じていた親近感。ああやっと会えた。
そうして交し合う笑顔。今までネットラジオで聴いていた声がちゃんと聴こえる。

もう何年になるのかなって話したけれど。はっきりとは思い出せなくて。
でもそうして流れてきたお互いの日々がそこにある。それだけで充分だった。

後から後から話すことが尽きない。違和感などまるでなく心から寛げる時間。
すごいすごいほっとした。なんだかまるくってふわふわのせかいだった。


夕方には四万十に行くのだというJさんと。しばしお別れして別行動になる。
私はとにかくミニコンサートのある場所へ行かなければいけなかった。
商店街を歩く。子猫の里親をさがしていますって歩道に可愛い猫がいっぱい。
しばし立ち止まって飼えもしない猫を見ながら。振り切るように歩いて行った。

そこはビルの一室のささやかな一角だったけれど。ながいお付き合いのひと。
そのくせ一度も会ったことのないひと。いつも温かな詩を届けてくれるひと。
そうして今回のきっかけを作ってくれたひと。やっと皆さんに会うことが出来た。

そして今まで聴いたことがなかった不思議な音楽。素朴でありながら美しい。
神秘的であるようにも感じた。なんだか命の鼓動のようにも聴こえるのだった。

これは何かの誕生ではあるまいか。ふとそんな気がした。音が生まれている。
音ってこんなに生きようとしているのだと思った。決して造られないもの。

わたしは初めて音が生まれる瞬間を聴くことが出来たのかもしれない。



残念ながら時間の都合で最後まで聴くことが出来ず。急いで駅へと向かう。
そうしてまた待っていてくれたJさんと再会。ふたりで南風13号に乗る。

南風っていうのが好きだなって言うJさんと。また尽きない話しをずっと。
しているまにとうとう着いてしまった。ほんとはもっともっと時間が欲しい。

でも。もしかしたら最初で最後ではないのかもしれない。そう思って別れる。


夏色の風が吹くいちにち。わたしはほんとうに懐かしいひとたちに会えた。



2008年07月26日(土) 神さまほんとにほんとにありがとう!

不思議なことがずっとずっと続いている。

こんなことがあっても良いのかと途惑いつつも。
やはり嬉しさがひしひしと込み上げてくる。

ひとにはそんな周期があるのらしい。
だとすると今とても恵まれている時なのだろう。

ほんとうにありがたいことだ。そう受け止めて。
ゆらゆらと身を任せていようと決めたのだった。


昨日は。四国霊場の遍路道でもある山里でのひと時。
とあるお遍路さんと二年ぶりだろうか再会することが出来た。
初めて会うことが出来たのは春だったろうか。手作りの豆地蔵さんを頂く。
それ以来ずっとずっと大切にしている。毎日手を合わせ続けている。

そもそもは数年前にインターネットを通じて知り合うことが出来たひとで。
なんだかとても心惹かれるものがあり。少しずつ親交を深めていたのだった。

再会は交し合う笑顔で始まる。そうしてちょうどお昼時だったおかげで。
職場へ来てもらって一緒にお弁当を食べながら語り合うことが出来たのだった。

緊張もない。なんだかとても温かなものを感じる。ほんのつかの間のことが。
ものすごく心に残り。この縁はかけがえのないものだと確信したのだった。

手を振りながら見送る。だんだんと小さくなるその背中が見えなくなるまで。



そうして一日の仕事を終え帰宅したころ。今度は東京のあるひとからメール。
ほんとうに突然の知らせでびっくりしてしまった。なんと高知へ来るという事。

それも夜行バスにのって日曜日の朝に高知駅に着くのだという知らせだった。
なんという偶然だろうか。その日私もたまたま高知市へ行く予定だった。

びっくりを通り過ぎてしまうくらいの驚き。なんて言葉にすれば良いのか。
まるで神様が上機嫌になり過ぎてしまって。大奮発をしているとしか思えない。

遠慮なく頂いても良いのだろうか。ありがたくって跪いてしまいそうな気持。


明日は同人誌のお仲間さんの詩集出版記念コンサートというのがあって。
理解ある夫君のおかげで。ひとりっきりの自由な時間を頂くこと出来た。
その詩集のイラストを描かれたひとも。ささやかな縁で繋がっているひと。
そのひとのおかげで。今回はなんとしても行ってみようと決心する事が出来た。

目には見えない不思議なものがそこにある。とにかく私はそこに行くのだ。


高知駅に私が着くころ。東京のひとが出迎えてくれるのだと連絡があった。
本来なら私が出迎えなければいけないのに。なんてありがたいことなのだろう。

コンサートまでの数時間。つかの間だけれど一緒に過ごせる時間がありそう。
初対面なので。ものすごくドキドキしている。でも会えばきっとほっとする。

そんな予感で満ちている前夜だった。ああほんとうに恵まれすぎているけれど。


神さまありがとう。神さまってものすごく粋でかっこいいひとなのですね。












2008年07月24日(木) ひとはだから大切なんだよ

つい先日草刈をしたばかりの土手に。もう夏草が生い茂り始めた。
夕暮れ時。散歩する人達を見るともなく見ていると。その傍らに。
すくすくっと伸びたばかりのススキの花茎を見つける。風吹かず。
その若きススキは揺れもせず。ただじっと落ちていく夕陽を仰いでいる。

なんて静かな夕暮れ時だろう。そう思っているのを遮るように蝉が一声。
生まれたばかりなのだろうか。はっとするくらい思いがけない声で鳴いた。


そう思いがけないこと。昨日もそうだった。そうして今日もまたそれが。
偶然なのかもしれない。けれど。なんだか不思議でならなくて怖くなる。
恐怖とは全く違うこわさ。それはとても嬉しいことなのだけれどこわい。


昨日は。このいちねん音信不通だったひとから電話がありとても嬉しかった。
ずっと想っていたけれど。心のどこかではもう諦めていたようにも思う。
想いは通じると決して信じていたわけではないのに。それが通じたのだ。
縁深い人なのだとつくづく思う。男とか女とかじゃなく人として愛しい。
私が悩み苦しんだように。そのひともずっと悩み苦しんでいたのだと思う。
これからも同じ空のした。それぞれの道を精一杯歩み続けていきたいものだ。


今日は。なにげなくふっと気になった人が。突然職場に訪ねて来てくれた。
お魚をいっぱい持って来てくれる。病気がちの人だったけれどとても元気。
少し太ったそのお腹を撫でさせてもらって笑い合う。ほんとに久しぶりだった。

母も同じようにそのひとのことを気遣っていた事を後で知っておどろく。
「ひとはだから大切なんだよ」って言った。いっぱい想わなくちゃって。


きのうきょう。不思議だな。ほんとにこんなこともあるのだなって思いつつ。
帰り道に県立病院へ立ち寄る。親戚のおばさんが先日から入院しているので。
どうかな?順調かな?って顔を見がてらちらっとお見舞いに行ったのだった。

そうしたらすごい喜んでくれた。今日は一段としんどくて辛かったとのこと。
背中が痛くてたまらないと言うので。しばらく撫でたり擦ったりしてあげる。

帰る時。涙ぐんでいてとても後ろ髪を引かれる。「ばいばい」って手を振る。
その時やっと微笑んでくれたので。ほっとして立ち去ることが出来たのだった。


そうして階下に降りてから。誰かが私の名前を呼んでいるのに気づいた。
そこにはとても懐かしい友人の姿があった。ちいさな女の子と一緒にいる。
三年ぶりの再会だった。あの頃生まれたばかりだった赤ちゃんがもうこんなに。

つい先日。ふっと彼女の事を思い出したことがあったのだった。
どうしているかな?元気でいるかな?ただそれだけの想いだったけれど。

再会が嬉しくてならず。手を取り合うようにしてしばし語らったひと時だった。

ひとは。ほんとうにたいせつ。ひとを想えるってこんなにありがたくって。


もしかしたらわたしは・・・と思うこわさ。
思い残す事がないようにと。何かがひしひしと迫り来るようなこわさ。

そんなこわさに負けないくらいに。ひとを想い続けて生きたいものだ・・。




2008年07月23日(水) 空は。たしかに繋がっている・・・・・・。

会わないでいたひとのことを痛いほど想った。と記していたけれど。

今日。ほんとうに懐かしくてならないその声を聴くことが出来た。

あの日も夏だった。その時あのひとは何処かの駅のホームにいて。

「元気だよ だいじょうぶだよ」って言って。そうして電車の音。

「じゃあ行くね」って行ってしまったのだった。「きっとまたね」

その声がもう最後かもしれないと思った。夏の午後ひぐらしの声が。

いつまでも哀しげに鳴いていたのを思い出す。とても会いたかった。

けれど。私は会わないことを選んでしまった。これ以上求めないこと。

ずっと私がそうであれるように見守っていてほしいと。手紙を書いた。

わたしはあの時シリゾイテシマッタノダ・・・。あの夏の日から遠く。


けれど想った。けれど祈った。衰えていく心と老いていく心のままに。


空は。たしかに繋がっている。今日ほどそんな空を感じた日はなかった。

「無理しないでね 元気でいてね」あのひとはそう言って。また何処かへ。

旅立っていった。      なみだが  ほろほろと  こぼれた・・。


ありがとう。電話してくれてほんとにありがとう。けいちゃん。







2008年07月22日(火) かたのちからすうっと抜いて

なんだか久しぶりな感じで仕事。朝からしくしくと胃が痛むのを。
よしよしなでなでしながらいつもの山道を行く。窓を全開にして。

緑の空気をいっぱい吸い込む。美味しいなあって思いほっとする。

山里の田んぼもすっかり稲が実っていた。朝の光の中の黄金色が。
もうすぐだよって囁いているのが聞こえる。とても眩しい声だった。

こんなふうにみんな育っている。こんなふうにみんな生きているのだ。


職場に着けば。オババがたいそう嘆いていた。ねむの木の子栄えが。
ほとんどすべて引き千切られていたらしい。すぐ近所に住む91歳の。
おばあちゃんが。職場がお休みの間に庭の草引きをしたらしかった。

ほんの少し痴呆症気味なので。それはほんとうに仕方ないことだけど。
いつもはすごく怒っているオババが。今朝はとても悲しそうな顔をしていた。

もういいよ。もう怒る気にもならない。うん・・怒ってはいけないと。
私も思った。おばあちゃんにとってはそれが日々の仕事なのだから。

気を取り直してふたりで仕事。休み明けのせいか今日はとても忙しかった。
久しぶりに来てくれた若いお客さんに。「おねえちゃん太ったね」って。
言われた。おまけに「ちょっと老けたね」って言われた。ああもうひどい。

でもなんだかそれも笑い話。わはわは言い合いながらひと時を過ごした。
こうしてお客さんが来てくれるのは。ほんとにありがたいなって思った。


どんな日もある。ほんとうにそれはその時になってみないとわからない。
だけどいつだって平然としていられたら。どんなに良いだろうかと思う。

せめて身構えないでいよう。かたのちからすうっと抜いて気楽でいたいものだ。



2008年07月21日(月) そこにはいつも懐かしさが満ちている

ひととひとが出会うのって。ほんとに不思議だなってつくづく思う。

それは偶然のようでいて。なんだか見えない糸のようなものがある。

手繰りよせたいと思う糸。それがいつのまにか手繰り合うようになる。

はじめましてって言うのだけれど。ずっと昔から知っているひとのように。

そこにはいつも懐かしさが満ちている。やっと会えたのだとほっとするのだ。



昨夜そうして語りあった。さしむかってお酒をのみながら微笑みあって。
ずっと気になっていたこと。まさかって思っていたことが本当だったり。
びっくりするやら感動するやらで。なんだか夢を見ているような気持ちになる。

私は相当酔っていたらしい。不覚にも最後のほうの記憶が途切れてしまう。
こんなことはめったになくて。帰り着くなり死んだように眠っていたらしい。

おまけにどこにぶつけたのやら。左の肘を擦り剥いていたので首を傾げる。
まったく覚えがなくて情けないけれど。それがかえってちょっと愉快だった。

たまにはこんなふうに酔いつぶれるのも良いのかもしれないなあって思った。


今日はほぼ一日中寝ていた。誰にも咎められずにすっかり脱力。これも幸せ。



会いたいひとには。やはり会うべきだと思う。

会わないでいたひとのことを痛いほど想った。

モウオソイノカモシレナイケレド・・・・。



2008年07月19日(土) なんだかすごくほっとしたひと時

ありがたき三連休の初日。気だるさを愉しむようにのんびりと過ごす。

朝の窓辺から白い月が見えた。川向の山の上にぽっかりとそれが浮かび。
その月のことを愛しむように。太陽が昇り始める。眩しさが一層と増し。

月が後ろ髪を引かれるように去っていくのを見ていた。空が動いている。
こうしてぽつねんと佇んでいても。何ひとつそこに留まってはいられない。

もうじゅんぶんに知っていることを。またくどいくらいに感じた朝だった。


玄関のチャイムが鳴り。従兄弟が『川海老』をたくさん持って来てくれる。
まだ生きているそれを冷蔵庫に入れ。寒くはないかとふと気遣ってしまう。

洗濯物を干す。まあるく掃除をする。庭の花たちを眺める。飼い犬と語らう。

開店時間に合わせて買物に行く。『天使の涙』という観葉植物を買った。
小さな緑の葉のカタチが楕円形で。それが涙のカタチに似ているらしい。
そんなふうにカタチがあるものだろうか。天使の涙は緑色なのかもしれない。


午後。例のごとくお昼寝。押入れからボンボンベットを出してきて寝転ぶ。
お隣からピアノの音。猫ふんじゃったと隣のトトロを聴きながらまどろむ。
子供は暑くてもとても元気だ。もう夏休みらしい。明日も明後日もピアノ。


夕方近く。息子君から電話があり。晩御飯を食べに来てくれると言うこと。
一気に元気が出てくる。捻り鉢巻をしてお炊事を頑張りたくなるような気持。

川海老はもう動かなくなっていてほっとする。カラリッと唐揚げにしてみる。
姑さんの畑で採れた茄子と豚肉を甘辛く炒め煮。生姜と唐辛子もちょこっと。

後は鯵の開き。息子君の好きなトマト。辛いけど旨いと書いてあるキムチ。

ほんとうにありあわせの晩御飯だったけれど。特別じゃないそういうのが。
息子君は嬉しかったみたいだった。一緒に暮らしていた頃と変わらないこと。

そういうのが良いなあって母も思った。なんだかすごくほっとしたひと時だった。

ちゃんと食べているかなあって気遣ったり。仕事順調かなあって心配したり。
親って。あれこれどうしようもなくいろんなことを思ってしまうものだけど。

いくつになっても子供は『こども』その子供の親であることを誇りに思うのだった。



2008年07月17日(木) しんどいですよ。ほんとにしんどいですよ。

台風の影響だろうか。雨が降ったり止んだりだった。
なんだかどこもかも湿ったようで。しんなりとしている。

そうして一気に脱力。もしかしたら何か頑張っていたのかもしれないなあって。
思いながら。まあいいやもういいやって。とにかくしんなりでありたかった。


昨夜。いつものバドクラブでお仲間さんの一人としばし語らう。
土曜日も仕事なのだそうだ。祭日も仕事なのだそうだ。
もちろんお盆休みもなくて。連休というものがまったくないらしかった。

だから日曜日の試合なんかに出ると。ちっとも疲れがとれないと言うこと。
それでもバドが好きだから。毎週の練習を楽しみに来てくれているらしい。

しんどいですよ。ほんとにしんどいですよって言いつつ。にっこりと微笑む。

彼は最近ほんとうに良く笑うようになった。それが何よりも嬉しくてならない。

ひとってみんなそれぞれの苦労を抱えているものだけど。
吹っ切って吹っ切って。日々を乗り越えているのだなあってつくづく思った。

私はというと。昨夜はあまりのハードさに途中でリタイアしてしまう。
好きだけど大好きだけど。身体が言うことを聞いてくれない時だってある。
無理をして壊れてしまっては元も子もない。無理をせず末永くでありたい。


どんな日々であっても。楽しみなことがあるのは幸せなことだなあって思う。

       明日の夜も。また楽しみに会いにいこう!





2008年07月15日(火) 誰だってみんなそうなることが出来そう

お風呂上り。いつもの窓辺から淡い夕焼けを見ている。

だんだんと紅くなるかなって思いながら。夕風がそよよ。

その風の向こうに人がいて。数えてみたら6人もいて。

おしゃべりをしている。「モモちゃん」って呼ぶ声も。

白い子犬がはしゃぎまわっている。あれがモモちゃんだ。

ピョンピョンと嬉しそうに走り回っている。可愛い犬だ。


ひとり去る。またひとりふたり去る。そうしてさんにん。

赤ちゃんを抱っこしているひと。帽子を被ったおばさん。

もうひとりは藤色のシャツを着て何かを話しているふう。

夕涼みは気持ち良さそうだ。ああほんとうに絵のように。

ひとが見える。誰だってみんなそうなることが出来そう。


そうしてみんな去っていってしまった。あとは風あとは。

尾をひくような紅い雲がそこに佇む。刻々と消えそうで。

夕風が夜風にかわる。その真っ只中に今いることを想う。


いちにち。ありふれていて。べつにどうってことなくて。

でも。こんなふうに暮れていくことが愛しくてならない。



2008年07月14日(月) このほんわかが崩れないようにそっと。

職場で飼っているメダカに赤ちゃんがいっぱい生まれた。

らしい。ほら見てごらんって言われたけど。見なくって。

いちにちが終わる。肩を寄せ合って一緒に見るのって。

なんだか照れくさい。感動しないのねって彼女が言う。

それもなんだかむっとして。だから見たくても見ない。


けれど。いちにちじゅうほんわか。だって彼女は仕事を。

しない。ほぼ一日中。メダカの赤ちゃんばかり見ている。

なにかに憑かれたかのように。心配なくらい夢中になる。

声をかけてもうわの空。こんな彼女を見たのは初めてだ。


そっとしておく。このほんわかが崩れないようにそっと。

もしかしたらこれがほんとうの彼女なのかもしれないと。

ふっと思う。それはなんだか懐かしい。母の匂いがする。

とてもせつない。このせつなさはどこから来るのだろう。


もう帰るね。そう声をかけたけれど。顔をあげずにいて。

母はずっとずっとメダカのそばにいた。小さくて丸い背中。

まるで自分が生んだ子供のように愛しそうに見つめている。

やっぱ母さんだよねって思う。母さんだったんだって思う。



あした。肩寄せあって一緒に見ようね。ゆびきりげんまん。




2008年07月12日(土) ぽっかり空に浮かんでいるようなきもち。

土曜日。言葉に出来ないほどの開放感がそこにあり。なんだかぽっかりと。
空に浮かんでいるような気持ちになった。風まかせだなあの気儘さが良い。

些細なことをいつまでも気に病んでしまう悪いくせ。
自分でつくった殻の中に。きゅうっと閉じこもってしまうくせ。
見渡せば果てしないものがいつだってそばにいてくれることに。
もっともっと気づかなければいけない。たとえば空。たとえば海。



ふうっと風が吹いてきて。ゆっくりと動き始める。
彼が珍しく買い物に行こうと言う。買って欲しいものがある子供みたい。
ワークショップに行って。夏用の涼しげな作業ズボンを買ってあげる。
安物なのにすごい嬉しそうな顔をする。にこにこしている彼が好きだ。

それから食料品を買いに行く。暑いから今夜はお素麺にしようかねって。
鮮魚売場で『サザエ』を見つける。特売のサザエってちょっと不安だけど。
サチコが喜びそうでついつい買ってしまった。今夜はサザエの壷焼しよう。

帰宅して。すごい久しぶりのミシン。買って来たズボンの裾上げを済ます。
亡くなった父が買ってくれたミシン。もう30年昔の古いミシンだけど。
今でもちゃんと動いてくれる。子供達の服もいっぱい縫った事を思い出す。


ゆうがた。昨夜からまたプチ家出していたサチコが鼻歌気分で帰って来る。
おっきなお鍋でお素麺を10束ゆがく。冷蔵庫から例の物を出して見せるなり。

「サザエさ〜ん」とサチコが喜びの声をあげ。テーマソングを歌い始める。
それが私とまったく同時に歌い始めてしまったので。顔を見合わせ大笑い。
「お魚くわえたドラネコをおっかけて〜」台所で一気にテンションあげて。

母はすっかりタラちゃんになった。「これ焼くでしゅね」とか言ってみたり。
「あちゅそうでしゅね。痛くないでしゅかね?」ってサザエ役のサチコの側で。


いっぱい笑って日が暮れていく。ささやかなことがこんなに嬉しい事はない。

        家族ってほんとうにありがたいものだ。



2008年07月10日(木) 明日の色が笑顔に染まりますように。

今朝は少し涼しいなって思っていたら。山沿いで雨が降っていたようだ。

いつもの山道がしっとりと濡れていて。木々たちがシャワーを浴びたように。
ぷるぷるっと背伸びをしているように見えた。爽やかな風がほんに良い気持。

山間の田んぼにはもう稲穂が見え始め。ほんの少しそれが色づいてきていた。
昨日とはわずかに違って見える風景。そこにはいつだって明日の色がある。


「おはよう」と微笑むことが出来て。そうしていちにちが始まっていく。

昨日。職場にとっては朗報のような出来事があり。ひと山越えたような。
安堵がそこにあった。つかの間でもまた平穏が戻って来たようでほっと。
仕事に取り掛かることが出来るありがたさ。なんだか野原にいるみたい。


けれどお昼前。事務所の冷房のことでオババが激しくぶつかってきてしまう。
例のごとくで上手くかわすことが出来なくて。喧嘩というのじゃないけど。
私はすぐにでも逃げ帰りたくなった。言い返す気力もなくて悲しさばかり。

「そんなに寒ければいっぱい着込めばいい!」と怒鳴るので。辛くなった。
持病の膀胱炎が急に起こる。何度もトイレに行く度に。ほとほと嫌になる。

お昼休みを待ちかねて外に出た。お弁当を持ってなんだか遠足みたいだった。
工場の周りの田んぼも。そよそよと気持ち良さそうに稲穂が揺れている。

ああいい風だって。いっぱい深呼吸をした。心呼吸と私は名付けている。


だけど。午後からは一言も口をきかなかった。我ながらどうしようもなくて。
こんなんじゃいけないってすごい思うんだけど。気を取り直せないまま。

さっさと帰る。「お疲れさん」って彼女の声を後姿で聞きながら帰った。


悪かったな・・って今は思っている。なんとしても明日は笑顔で会いたい。

明日の色が笑顔に染まりますように。そしてきもちよく流れていけますように。



2008年07月07日(月) もうすでに星屑のように

天気情報に星空指数というのがあるのを。ついさっきまで知らずにいた。
高知は80。ちなみに大阪は30だそうだ。とにかく夜を待ってみようと思う。

それでどうなるわけでもないけれど。特別な日だなんて思ってもみないけれど。

なんだか感情が崩れていく。自分でコツコツと小突いているようないま。
もうすでに星屑のようになっているのかもしれない。流れちゃえって思う。


ドリカムの『7月7日、晴れ』という歌がすごい好きだったけれど。
今朝職場に向かう道で。ラジオからそれが思いがけずに流れてきた。
山道で声を出して一緒に歌った。なんか涙が出そうになったその時。
ぷっつんとなってCMに変わる。何もかもぶち壊しだと哀しかった。

そいうものだ。それがいちばん良いのだと後で思う。もういいやって。


ときどきはこんなふう。暴露するほどのことでもない戯言なのだろう。

それなのにどうして夜を待っているのだろう・・・。


織姫さん。彦星さん。安心して天の川を渡ってください。

私はもうすでに星屑になって。ふたりの川を流れています。




追記:書いているうちに夜になり。ついさっきサチコが帰って来た。
   
「きょうは七夕さんだよ」って言うと。すっかり忘れていたらしく。

「お母さん、困った〜彦星からメールが来んよ〜」って大騒ぎした。

 たった一日くらいなんですか!お母さんには永久に来ません・・。

     
   




2008年07月05日(土) その時がくれば。きっと動く。

平年よりずいぶんと早い梅雨明けらしく。今日も真夏日となった。

朝目覚めた時には雨が降っていて。その音がとてもか細く頼りなく。
やがてその灰色の空を拭うように。太陽が誇らしく顔を見せてくれた。

彼が海苔網を洗うのだと言って。今日は手伝ってくれよって頼まれた。
けれど。なんとなく身体がだるくて。ああしんどいなあって少し憂鬱。
そうしたらなんと網を洗う機械が壊れてしまう。喜んではいけないけれど。
ちょっとだけほっとした。おかげというのも悪いけれど気が抜けてしまい。
一気にのんびりモードになる。私は根っからの怠け者なのかもしれない。


いただいた時間を愛しむように。ゆっくりと手紙を書いた。
字が下手でだんだん乱れてくるけれど。こころはどんどんと熱くなる。
メールならば一瞬にして届けられることを。心を込めて綴っていると。
なんだかそこには使者がいてくれて。その手紙を胸に旅立ってくれる。
そんな姿が見えるような気がしてならなかった。行ってらっしゃいと。
最後に書く。七夕様の日にそれが届いてくれたらいいなあって思った。


お昼にはお好み焼きを作る。やっぱビールだよなって彼が言うので。
もちろん賛成して500缶を半分こしながら。うはうはしながら食べる。
そうして一気に眠くなる。和室の畳に大の字になってお昼寝時間となった。

夢うつつで息子くんの声を聴き。なんだか久しぶりに顔を見る事が出来た。
休日出勤の帰りに寄ってくれたらしい。腹減ったあって台所で騒いでいる。
お好み焼きを作ってあげようかと言ったけど。卵かけご飯を食べて帰った。
それはそれはあっけなく。ろくに話しもせずに急いで帰って行ってしまう。

また眠った。とろとろと眠った。身体が重くてどうしようもない感じで。
我ながらほんとうにだらしないなあって思うのだけれど。睡魔に勝てない。


梅雨が明けたら。海へ行こうってずっと思っていた。
もちろん泳げはしないけれど。波打ち際を歩いてみたいなあって思ったり。
真っ青な海を見ながら心が旅立つ。その後姿をこの目で確かめてみたかった。

いまは静止している。もしかしたらずっとこのまま動けないのかもしれない。

けれどなんとなくいまがいい。その時がくればきっと動く。そんな予感がしている。



2008年07月03日(木) 会えるってほんとうに素晴らしいことだ

曇りのち晴れ。日中は気温が上昇し真夏日になった。とにかく暑い。


朝の道で『ねむの木』の花を見つける。薄紅色のちいさな孔雀たち。
まわりの緑にいちだんと映えて。ふわりふわりと佇ずむように咲く。

職場のねむの木がいつかの嵐で無残な姿になってから。よけいに恋しくて。
こうして朝の道で出会える事がありがたくてならない。好きだなって思う。
その気持ちが一気に込み上げてきたりするのだった。とても会いたかったよ。

会えるってほんとうに素晴らしいことだと思う。ひとと人。ひとと自然。


山道をくねくね行けば。短冊を結び付けてみたくなるような笹の葉に会う。
もう七月の道なのだ。もうこの一年の半分を生きたのだなあって思ったり。
そうして。ふっと『願いごと』を考えてみる。けれどもどうした事だろう。

ただひとつで良いのに。そのひとつが上手く見つけられない自分がいた。
あまりにも欲張りさんだから罰が当たったのかもしれない。参ったなあ。

ひとつってむつかしい。ひとつだから迷うのだろう。願えば願うほどに。
それが困難に思えてくる。まだまだ夢をみたがっても良いのかもしれない。


職場に着けば白い芙蓉の花が待っていてくれる。朝に咲き夕方には萎れる。
けれどもその空に向かった枝先には。たくさんの蕾をつけていてくれるのだ。

ひとつひとつが明日咲く。その明日の向こうにはまた明日があるのが嬉しい。

昼間の眩し過ぎるほどの光の中で。きょうの花は青空に恋するように咲き。
つかのまの命を惜しみもせずに。いつだって『いま』を生きようとしている。


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