ウィングのつぶやき
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2005年12月22日(木) |
腰は回すものではなく、乗るものです。 |
この間、テレビを見ていたら陸上の長距離ランナーが「ずいぶん腰に乗れるようになってきました」とインタビューに答えていました。 インタビュアーが「腰に乗るとはどういうことですか?」と聞くと、その選手は「股関節に上体を乗せて走ることです。そうすると無駄な力を使わずに走れるんですよ」と答えたのですが、インタビュアーはよくわからなかったみたいで、その話題はそれで終わりでした。
やっぱりな〜
ウィングが国立競技場の日本代表戦で感じた、いい選手とそうでない選手の差も、股関節に上体を乗せれられているかどうかでしたが、陸上の世界ではもはや、常識になっているんですね。
よく言われるのは、日本には疲れずに速く走る伝統的な走り方があって、「飛脚」はまさにそれで江戸から大阪までを驚異的なスピードで走りきったということです。おそらく股関節に乗って走っていたんでしょうね。
実名を出すのは申し訳ないんですが、三浦カズ選手を見ていると、股関節に乗っていないような気がするんです。ドタバタ走るというか、足の裏がよく見えるというか、つま先が開くというか、とにかく1ステップ目を足の筋力を使って踏み出すので、初動が遅いと思うのです。体重を落下させて1ステップ目を切れば、もっとはやく動き出せて、ボールに届くと思うんですけどね〜。
やっぱり股関節は大事ですね。 ゴルフでも「腰に乗る」という感覚はありだと思いますよ。腰を「回す」のではなく、腰に「乗る」。この違いは大きいはずです。
2005年12月19日(月) |
メモライズの振動数は? |
前回振動数の話をしましたが、メモライズの数値はどうなのかを言っていませんでしたね。
メモライズの振動数は低めです。
ハードSRで240台後半です(247〜8)。この数値は他のシャフトだとRぐらいですから、シャフトの種類が変われば「振動数を合わせる」という方法論が通用しないことがよくわかると思います。
ネットで拾ったデータによると、トルクが3.8と同じスピーダー693のSが261ということですから、やはりキックポイントそのほかの要因によって、振動数には幅ができるみたいですね。
これは私見ですが、硬く感じるか柔らかく感じるかという尺度にはなっているのではないかと思います。つまり、メモライズは柔らかく感じるけれども、実は硬いシャフトということです。
これは理想的ではないでしょうかね。硬く感じて実際には軟らかいのでは、パンチが入って曲がってしまいます。軟らかく感じるからこそ、リズムよく振れるのであり、それでいて実際に硬ければ、ヘッドの挙動がより安定するから曲がりません。
まあ、メモライズ側からの見方をすればこうなるわけで、判官びいきかもしれません。いずれにせよ、振動数に関してはまだまだ研究の余地があると思いますね。
ちなみに、「慣性モーメント」というのもウィングにとっていまひとつ納得できない数値です。でもこれについて語り出すと長くなるのでまたにします。
2005年12月17日(土) |
シャフト振動数について |
理系のゴルファーが結構、というかかなり気にしているのがシャフトの振動数だと思います。そもそも振動数とは何かというと、グリップ側を固定してシャフトを揺らし、1分間に何回揺れるかの数値でして、数値が多ければ硬いということになっています。たとえば240cpmなら柔らかめで、フレックスにすればRぐらい、280cpmなら硬めで表示フレックスはXとなるわけです。
で、世の中には「振動数理論」というのがありまして、それによれば「クラブの振動数を合わせなさい」ということになっているわけです。「合わせる」というのはたとえば、シャフトを変える場合、同じ振動数のものにするとか、ドライバーとスプーンのシャフトの振動数を同じにするとか、アイアンの振動数は番手が大きくなるにつれて正確なピッチで振動数が増えていくとか、そういったことです。
非常にごもっともなのですが、私の考えを言うと、この理論は同じ種類のシャフトには有効ですが、シャフトを変える場合はあまり参考にならないと思います。なぜなら、「調子」によって振動数は変わってくるので、単純な比較はできないからです。プレシジョンジャパンのサイトでも「固有振動数はクラブの長さ、ヘッド重量、ホーゼル長さで変化し、そのほかにもスウィングウエイトやフレックスポイント、トルクなどさまざまな要因が密接にかかわってくる」と言っています。
たまに振動数が気になって仕方がないという人がいますが、あまり神経質になりすぎるのもどうかと思います。たとえば「メモライズ」は超・手元調子で、既存のシャフトの常識には当てはまならないので、それまで使っていたシャフトの振動数と合わせるということは、あまり意味がありません。
またアイアンの振動数のピッチに関しても、番手ごとにヘッドの形状も重量も違うわけですから、ピッチを合わせようとしすぎると、かえって味が変わってしまうことにもなりかねません。
2005年12月15日(木) |
年末進行とお客様からのメール |
出版界には年末進行というものがあって、1月前半に出る雑誌は年内に刷ってしまうので、いつもより締め切りが早くなります。というわけでかなり忙しく、なかなか更新できないでいました。
まあ、全部終わったわけではないんですけど、もう先が見えたかな、という感じで、今日はこれからキャロウェイについてのコラムを書いて、サーフィン仲間の忘年会へレッツゴー! という段取りになっています。ひさびさの息抜きです。(そういえば哲仁コーチは最近キャロウェイを使っているようですね。先週の金曜日にキャロウェイ社の新製品発表会にいってきたのですが、オデッセイのマグネットマーカーがもれなく配られて、それがけっこうクールなので、嬉しかったですね)
私がそんなこんなしている間にも、Vロッドは売れているようです。M君が倒れるんじゃないか心配ですが、まあ若いし、ラクロスの全日本チャンピオンだし、体力が半端じゃないので大丈夫でしょう。(最近自分がけっこうSだということに気づいてしまいました)
というわけで今日は、お客様からいただいたメールを紹介したいと思います。(強引)
T.Mさんからのメール
名古屋 T.M様 41才 HDCP12.8 ヘッドスピード48〜50m/s 使用クラブ Vロッドドライバー ロフト9.5度 フレックスX
新しいコンセプトのセンターバランスには以前から興味が有りましたが、名古屋では取扱店も無く試打が出来ず、100%信頼も出来ず、購入するまでには至りませんでした。以前から使用ドライバーは飛距離には定評がありオーダーメイドが出来るカムイで、シャフトは660TR Sでした。飛距離には不満は無く(260ヤード)、方向性はあまり良くなかったです。最近、引掛け気味の球が出始めた事、球が吹け気味になる事、方向性を良くさせる事、2008年からの規制になる事等で10月末に思い切って購入し、コースで今まで6回使用した感想を書きます。
1.一番驚いたのは飛距離が平均で20ヤード伸びた事です。低反発ヘッドの為、カムイより飛ぶとは思っていませんでした。ワンラウンドで300ヤードを超える事が3〜4回も有ります。しかもフェアウェイキープ率が格段に上がり70%程になりました。(慣れればまだまだ良くなると思います)。セカンドで持つクラブが2番〜3番は違います。
2.ドライバーに自信が付き、狭いホールでもドライバーを使用出来る様になりました。
3.球の勢いが違い3段階に伸びます。今までは低スピンの俗に言う棒球が飛ぶと思っていましたが少し違っていました。低重心ヘッドとは違う飛びです。
4.私は良い打球音だと思いますが、少し甲高く、金属バットで打っているみたいです。練習場では皆に振り向かれます。ゼクシオに少し似ています。友人から本当に低反発のヘッドなの?と言われる程です。
5.当り所が悪いと思っても飛距離は出ています。これは当り負けないシャフトの性能とセンターバランスの為、インパクトでヘッドがぶれない為だと思います。
6.打球は結構高く上がり、リアルロフトは+1度以上は有ると思います。しかし、超手元調子のシャフトの為、吹け上がりません。8.5度でも使用出来たかもと思える程です。
7.シャフトのXですが、かなりハードです。ヘッドスピード50以上の方でも全く問題無いと思います。私のヘッドスピードではSでも良かったかもしれません(試打が出来ればベストだったのですが)。重さは330g有りますが重いとは感じません。
8.出来るだけゆっくりと振る方が良い結果が出ます。飛距離も出ます。インパクトで手首を返さない事です。そのままヘッドを前方に投げ出す方が飛びます。
9.V-ロッドドライバーは本当に曲がりません。もっと早く購入しておけば良かったと後悔しています。あまりの良さにV-ロッドアイアンも購入してしまいました。これでシングルに近づけると思います。
いろいろ好き勝手に自分の感じたまま書きましたので間違っている事も有るかもしれません。購入を考えている方にアドバイスですが、手首を使ってスイングをすると曲がります。距離もあまり出ません。手首を固定したままトップまで上げ、トップでヘッドの重みを感じながら後は思いっきり振り下ろすだけです。私は以前からプロギアーのリズムドクター(シャフトが軟らかい)でドライバーの練習をしていましたので最初から問題無く打てました。リズムドクターで真直ぐ飛ぶスイングが出来れば、必ず飛距離も伸びると思います。
最後に、本当にすばらしいドライバーだと思います。皆さんも一度使ってみてください。誇大広告では有りません。 以上 ありがとうございました! 疲れが吹っ飛びました。
2005年12月01日(木) |
ゴルフクラブと真剣の扱い方 |
この前の日曜日、友人が祐天寺の近くに開いた直心影流・東京支部の道場開きに行ってきました。
「未来研究所」にも書きましたが、直心影流は実戦練習を主にする流派で、まず真剣で斬ることから鍛錬が始まります。真剣を扱えるようになったら、竹刀を使った剣道へと進んでいくのです。
集まった人たち(一般人)が真剣を体験させてもらえる時間があったのですが、剣道5段の猛者が、何度トライしても竹を斬れないというハプニングがありました。
そもそも竹を斬るのは難しいそうで、剣道5段の人は見たところ、無理に斬りにいっているようでした。左の引き手が入ってしまうので、うまく斬れないみたいなのです。もちろん力づくで振り回す人も失敗していました。
ウィングも竹を斬ってきましたが、刃筋を合わせるのはもちろん、刀の重さを利用してトンとリズミカルにインパクトするのがコツのように感じました。
ゴルフと同じ感覚です。 力加減としては150ヤードを正確に打つときの感じですね。
大阪から来た師範代の人が、たばねたゴザを7本ぐらい一気に斬ってみせてくれましたが、その体の動きはほとんどゴルフのダウンスイングと同じでした。腕を振るのではなく、刀を持った体をターンさせるのです。もくはテニスのバックハンドのような腰の使い方です。
とにかく、ゴルフクラブと真剣、扱い方はどうやら同じようですね。
ゴルフライター小林一人
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