2015年02月02日(月)...夢想

 床に落ちる其れ、で描こう。点々と滴る、紅。綺麗。もう、何も、要らないから、其処へ連れて行って。戻りたくない。鋭利な其の感触に、恍惚が押し寄せて明日を奪ってゆく。未来等、無かったのに、何を、夢見ていたのだろう。
 此処は、ぬるりと温かくて、寒い。背中を這いずる冷たさよりも、沸騰する様に熱い頭が、がんがんする。ぎらぎらとスパークする視界に、胸が躍る。愉悦、快楽、幸福、そんな、倖せがふわふわと降り注いで、本当を埋めていた。

 何処にも行かないで。返して。全て。

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