2009年03月30日(月)...白河夜船の
何処までが現実で、何処からが偽りなのか、解らなくなる。耳に届く声は、自分が発したものなのか、其れともただの幻聴なのか。区別が付かない。
沿線の桜並木が薄っすらと色付き始めて、今年もまた春が廻ってきたのだと、ざわざわとした焦りが胸に響く。左腕を覆う其れは、鮮やかさを与えられ失い、茶色く跡を残してはまた繰り返して、キャミソールやノースリーブを拒んだ。
堂々と羽根を広げて、此処から飛び立ちたい。高く、高く。あの薄い薄い桃色が、陽光に照らされて、綺麗。
≪哀しい哉、イカロスが幾人も来て落っこちる。≫