2008年09月17日(水)...煉獄

 沸々、と湧き出る紅い泡沫を見ながら、悪寒の這いずり回る音と煮え滾る温度、白く脱力した空気を持て余して居た。枕にうつ伏せたまま、横目で捕らえた世界は酷く滑稽で、明日の面倒を思うと、今直ぐに息の根を止めて仕舞いたい様な衝動に駆られる。
 厄介と達成感が入り混じる恍惚に雁字搦めで、指の先ひとつ動かす気にもなれない。幸福と名付ければ納得を生む、ゆるりとした時間に覆われていた。何も、考えたくない。

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