2014年02月21日(金) |
九、静寂の地 十、日はまた昇る |
九、静寂の地
みどり葉のそよげる春はすぎ 青空のさあおにはれわたる夏はすぎ 満月のすみわたる秋はすぎ 冬はきた かの寂寥地方に 静寂の地に
月光にひたりて透きとおる 深みにしずむ わが心よ
老樹になりて 思想の根をはりて 知性の枝をひろげて 静寂の地に立つ
深みにしずむ わが心よ 月は華やかに 空にのぼりて その清明な形を 水に映して 真理のしずかな神秘をおもう
十、日はまた昇る
1、左方(さほう)に紅天(こうてん)の山はそびえ 右方(うほう)に海上の日が 喧騒(けんそう)な姿を映しながら いきもののように沈みゆく
2、それはたえず肉体の解体を強(し)いる 時の流れ
3、やがて亡霊のような月が 急速に輝きを放ち 万象は沈静し 時は醒(さ)めて 夜もなお流れてゆく
4、明日に 日はまた昇る 朝のひかりすがすがしく つめたい水 澄み切る風 そう明に流れる
5、明日に 清新なる朝に いのちを再生させよう
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