眠る金

【 とうち 】 << >> read from the beginning new contact   

歌を歌え

●2014年06月03日(火)

先月、ある時期を皮切りに一気に仕事が集中するようになった。
いろいろな方面からてんでんばらばらに仕事を頼まれるので、そしてその全容を把握しているのは自分だけなので、安月給の割に忙しさとプレッシャーは前の仕事に近づいてきている。
前の仕事と違って時間制限がある分、余計に厄介かもしれない。
ただ一方で自分の裁量に任されているところも大きいので、ここをうまいこと乗り切れば面白い展開になる気がする。正念場なんだろう、多分。
休みの日は家でたまった仕事を片付けようと息巻くのだが、そうもうまく行かないのが私の怠惰なところ。


「何のために生きてるんだろうと思うんだよね。」と、仕事が終わった後の雑談で、普段は見ていて面白い、明るいを突き抜けて騒々しいくらいの上司が言った。
正直、あちらこちらで聞き飽きた台詞ではある。そしてまた、私から見ればその方は、充分に生きていることで大きな意味や成果を成しているように思える。
それなのに、「自殺」という言葉も出てきたり、何やら物騒だ。

多分いろいろと厄介な出来事が続く中で、ふと、弱音を漏らしたかったのだろう。
そんな言葉に対して、自分の思う答えを言うことが正解ではない、と私は思っている。
その人は私からの答えを聞きたくて口に出したわけではないのだから。また、その人にとっての本当の答えは、私の預かり知らぬところにあるのだから。
せいぜいできることは「”私は”居なくならないで欲しいと思っている」という気持ちを相槌の言葉に込めるくらいである。

だから神妙に話を聴いていたのだけども、ただ、うっかり、「私は『夜と霧』を読んだらそういうことは考えなくなりましたね」と言ってしまった。これも蛇足だったような気がする。

本当のところをいうと、『夜と霧』を読んだから考えなくなったのではない。
私は一度生を手放したので、何故か戻ってきた生に意味や見返りを求めることは最早なく、むしろ自分でこの生に意味をつけるのが責務なのだ。意味を与えられることはない、もう何もないところで、とにかく何か動くしかないのだ。
回復期、文字通り「死んだつもりで」あがいていた時期があった。
その中で読んだ『夜と霧』の一節

「わたしたちが生きることからなにを期待するかではなく、むしろひたすら、生きることがわたしたちからなにを期待しているかが問題なのだ」

で、自分の立っている位置と見るべき方向が明文化された気がして、随分楽になった。10年ほど昔の話。今は10年前は全く想像しなかった場所にいて、想像しなかった毎日を過ごしている。

そんな楽になった経験を感じて欲しくて、つい『夜と霧』の書名を漏らしてしまった。
まあ上司があのやりとりを覚えていることはないだろうし、『夜と霧』を読むこともないと思う。

私は「充分に意味があるじゃないですか」、と言って、後はまた別の話に移った。

Imagine Dragons - Radioactive


OneRepublic - Counting Stars


Imagine Dragons - It's Time


"the path that heaven runs through miles of clouded hell"

引用:およげ!対訳くん

なんだこれ素敵すぎ。Pentatonixの名曲カバーPVはほんとすごいね。
リンジー・スターリングというバイオリニストも初めて知った。かっこいいな!
Radioactive - Lindsey Stirling and Pentatonix

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