Stand by me,please my friend
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本当は今日から東京に行っている予定だった。翌日にあるライヴを観に行くため。年末にアナウンスがあってから、このライヴだけは絶対行くと決めていたものだった。
3/11の地震で状況は大きく変わり、ずっと悩んでいた。行くべきか行かないべきか。関東は計画停電の真っ最中で、コンビニやスーパーでは食料品が品薄になっていると報道されていた。そんな状況の東京にライヴを観に行く為に出かける。物理的には不可能じゃない。食べ物がないなら持って行けば良い。そんな風に思ったときもあったけれど、最終的に行くのをやめた。
一番の理由は家族のこと。もちろん家族は反対で、ここを私が強行して東京に行くのは違うと思った。結果的に何事もなく無事に帰ったとしても、帰ってくるまでの間、家族は心配するだろう。一日中東京の様子を気にするだろう。そんな中で私はたぶん心から楽しめない。そして、演る側からしてもそんな状況で来られるのは本意ではないだろうと。
キャンセルのメールを送る。半日くらいして返事が来た。涙が出た。ずっとついていこうと思った。
ちょうどその日、下北沢の風知空知で行われていたチャリティーイベントがあって、Ustreamで配信していたのでぼんやりと観ていた。うつみようこさんの『満月の夕』。せっちゃんがふらっと現れて、『歩いて帰ろう』と『歌うたいのバラッド』を唄ってまたふらっと帰っていった。主催のタイジさんが話す。我々は負けない。画面の向こうで余震が起こる。「地球が相槌打ってるんや」。この人の言葉には力があるなぁ。『ありったけの愛』で、出演者みんなでセッション。途中から見始めたんだけど、キュウちゃんがマラカス持って客席にいた。竹安さんもいた。いつもライヴハウスで見る人たちが今もちゃんとそこにいるというだけでこんなに嬉しくなるなんて。「いつもと同じ」なんてない。最後にThe Beatlesの『Come Together』を唄って終わった。
鳴りやまないアンコール。タイジさんが唄ったのは『夢とトラウマ』。歌を聴いて泣いたのはいつぶりだろう。
>その通りなのよ、全部ひっくるめ
>アナタの夢なのよ、だからこそ聞きなさい
>思いどおりなの、アナタの夢だから
>思いどおりなのよ アナタの夢だから
カオリ
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