クラシカル・ローズ

2011年06月04日(土) 本日の練習を終わって。

今日のピアノの練習を終わりました。
いつもは一時間くらいするのですが、今日は母がお土産をもらって帰って来たので、遅い始まりとなってしまいました。
ショパンのマズルカとノクターンの冒頭と、エチュード二ページ、それとリストのコンソレーション第三番とを弾き、最後にベートーベンのト長調のメヌエットで締めました。
今は、いつもと少し変わって、大好きな内田光子さんの「葬送」を聴いています。
わたしのコンポは、CDとカセットデッキ付きのもので、ヴィクター製、紫でちょっと派手め、(インテリアの中で浮いています、買った当初は、珍しい綺麗な色で喜んでいたのですが、)
音質は良く、クラシックに合います。
もう、十五年以上になるかな。
長い付き合いです。
ピアノを再開したのは、自分のリハビリのためですが、その前から、クラシックが頭にいいと聞いて、クラシックを聞こうとあれこれ取り組み始めていました。
そして、おなじ聞くなら、弾けるものがいいと、昔の楽譜を取り出し、はては買って、今でおよそ一年と九ヶ月になります。
最初は読譜もままならなかったのが、今では、バラードもエチュードも、それなりに攫えるところまで来て、感無量です。
わたしの場合、体を毀したときに、精神的なダメージも勿論あって、そのために記憶力が格段に落ちて、体力気力ももたなくなり、その回復を目指してのものでした。
今はかなり落ち着いています。
曲想の面から、創造力を考えてみても、その統率力というか、まとめる能力も確かに伸びたと思います。

今、第三曲目に移りました。
有名な場面です。内田さんのは、ゆるやかに始まり、空を描くようにして空の、大烏が飛んでいるような、ゆるやかな流れが描かれ、その次に軽やかなメヌエットが来て、(メヌエットというのでしょうか、、)静謐なアンニュイさもある旋律になり、そしてやがて柩が旋回して運ばれてゆく情景のような旋律、というような展開になっています。
どの部分を取っても美しく、また、気品のあるところが内田さんの弾き方の特徴です。
こんなピアノ弾きになれたらなあ、と、同じ日本人の目標として思います。
アシュケナージの美しさとは違った、また、柔らかな音色。
アシュケナージがフルートなら、内田さんはチェロかオーボエのよう。
とにかく好きです。何度も聴くこともあります。

重々しい主題に帰って来ました。荘厳な響きです。悲しいお別れのようです。
今日は祖父の命日なので、聴きたかったのかもしれません。
練習でも弾きたく思いましたが、時間になり、今日は練習できませんでした。
いつもはもう少し念を入れて練習するのですが。

ホンモノの音を出したい、と思います。
魂から揺さぶられる音。
ジャズでも、ポップスでも、クラシックでも、何でもいい。
なにかを弾いたときに、そう思えたら、幸せです。

ではでは、このへんで。

sayako


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