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君のうしろ姿のこと。 - 2016年05月28日(土)

4年ぶりに会ったその人は、以前と変わらない
明るさと、謙虚さと、素直さと、強さと、前向きさで
私自身がこの数年で様々なことを経験してきたように
辛い経験も、新たな世界に挑戦して得た生活があった
みたいだった。

遡れば一度だけ、ゼミか何かの相談事があって
お茶を飲みながら他愛も無い話をしていたと思ったら
気付くと夜遅くまで語り合っていたことがあった。
あの時は、辺りが随分と暗くなっても大学のベンチで
話してもまだ足りなくて、途中で雨が降ってきても
傘を差して路上で立ったまま話を続けていた。

後にも先にもそんなことは一度だけだったけど、
久々に会って話すと、やっぱり時間を忘れてしまって
あっという間に最終電車の時間になってしまった。
私はもっと話したかった気持ちはあったが、
それには蓋をして、それぞれの生活を、歩む人生を
尊重すべきなんだと思った。
あくまで、「久々の再会」と「旧友」と「懐かしさ」が
単に結びついた出来事に過ぎない。
そこにそれ以外の感情は無い。そう信じているから。

終電のホームへのエスカレーターに向かうその人は
決して後ろを振り返らず、前を見て進んでいった。

私も、前を見て進んでいこうと思った。
この選択は間違っていない。
きっと幸せな未来しか、待っていないと確信している。

***

2016/05/28 08:55


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