VITA HOMOSEXUALIS
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2018年02月06日(火) 恍惚たる別れ

 「淋しうなりますなあ」

 店長もしんみりと言った。

 私はいつものように、そこでちょっとした買い物をして、「それじゃあお元気で」と外に出た。

 店長も外に出た。

 「長い間お世話になりました」

 私たちは握手をした。

 私は踵を返した。

 店長は後ろから私の腰を抱いた。

 私たちはしばらくそのままじっとしていた。

 私の息は荒くなり、体が揺れ始めた。

 彼の体も揺れ始めた。

 私のペニスは硬くなり、ズボンの前が異様に張った。私は濡れ始めた。

 私は手をそっと後ろに廻した。

 彼のズボンの前もこちこちに張っていた。

 私はそっと彼のジッパーを下ろそうとした。

 「いけません」

 彼はささやいて私の手を抑えた。

 「なんでいかんと?」

 「なんででも、それをやったら・・・」

 「オレのはこんなに勃っとる」

 私は彼の手を自分のズボンの前に導いた。

 「それに濡れとうし」

 「オレも勃ってます・・・」

 彼の声はかすれるようだった。

 「濡れてもいます・・・

 「けどダメなんです・・・

 「それをやったらオレたちくずれちゃいます・・・」

 彼の息が熱かった。

 私は彼の手を強く握った。

 彼も強く握り返した。

 私はその手を彼のズボンの前に持っていき、二、三度ぐっぐっと押し付けた。

 それから手を放し、後ろを見ないで歩き始めた。

 コンビニの駐車場を出るところで私は振り返った。

 彼は私を見ていた。

 私たちは手を振った。

 私は暗い田んぼの中を歩き始めた。

 「こんなところに恋みたいな気持ちがあるとは」

 私は落ち着こうとした。だが、涙がぽろぽろ流れた。鼻水がすっと垂れた。

 私はこらえきれず、痛いほど張ったペニスを暗い田んぼの畦道で引きずり出してこすった。ペニスは汁でヌルヌルで、数回こすっただけで盛大に精液を吐き出した。

 吐き出した後を少し濡らしたまま私は歩き始めた。涙と鼻水はなかなか止まらなかった。

 部屋に帰ってシャワーを浴びた。寝る前にもう一度オナニーしたが、なかなか寝付かれなかった。


aqua |MAIL

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