あたま
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生きてるだけで、愛。 本谷有希子
ちょっとメンヘラ入ってる主人公の、 一人相撲な恋愛だったり日常の光景。
文が途切れず続くのに、詰まることなく読み流せるのは さすが劇作家。 勢いあるけど読みやすい文体は赤坂真理さんに似ている。 彼女から、毒気とロック魂を抜いて、 辛酸なめ子+原田宗典系ギャグを混ぜ込んだ感じ。
どの作品も面白い。
------------------------------------------------- 「あたしはもう一生、誰に分かられなくたっていいから、あんたにこの光景の五千分の一秒を覚えてもらいたい」…「あたしがあんたとつながってたと思える瞬間、五千分の一秒でいいよもう」 緑色の吐しゃ物を出して、この先何ともつながらなくて、五十歳になったあたしの頭がやっぱりおかしくても、雪降る屋上で首都高をバックに全裸で立っているこの自分の姿が津奈木にとっての富士山だったら、それで満足してやる。
CQ
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