僕らが旅に出る理由
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2008年09月05日(金) My Only London - 大いなる隣人

私は自分がアジア人なのに、ロンドンでアジア系の顔を見てもそれが日本人か、中国人か、韓国人かをあまり区別できないことが多かった。
最初に「日本人ですか・・・?」とか恐る恐る聞くのもめんどくさいので、みんなに一律に英語で喋っていた。だから、学校内にいた日本人の学生からは、たいへんスノッブな女だと思われていたようだ(笑

実際にはただ、めんどくさかっただけなんだけどね。
知っている人も多いと思うけど、ロンドンにおいて、日本人はアジア人の中では抜群にモテる。日本人の女の子で、モテなくて困ってる子がいたらロンドンに行ったらいいかも知れない(笑
自信回復できるかもよ。
反対に、一番人気のないのは中国人だ。

中国13億人を一般化するのは不可能だ。これが中国人全体に当てはまるとは、私は全く思っていない。あくまで、狭い私の体験の中だけで感じたこと。

そんな前置きしながら、私は中国人は好きなほうだ。
私は発言の前にいろいろ考えてしまう性格で、たいてい考え過ぎて結局何も言えなくなり、ストレスが溜まることが多いのだが、中国人の押しの強さが、私のその逡巡を吹き飛ばしてくれる。
つまり、あまりに強引なので、こちらも遠慮なく腹が立てられるのだ。
ここで面白い発見をしたんだけど、中国人はケンカするのが好きな民族じゃないだろうか。
ケンカして初めて心を許す、ということがあるような気がする。
私は受付にいて、無理難題を言ってくる中国人に時々キレていたが、私がキレると彼らはよく、手を叩かんばかりに嬉しそうな顔をした(笑
それが分かってからは、私は迷うことなく、腹が立ったら彼らに対して文句を言うようになった。

日本人がまず、未知の人に対して、「仲良くしましょうね」という前提で付き合うとしたら、中国人は、「まずケンカしましょうね」というのが前提にある気がする。
私の個人的な考えで、間違っているかも知れないんだけど、そういう前提だから、中国が政府という単位になった時も、まず交渉ごとで相手に配慮した提案なんか出さないんじゃないかと思う。自分に100%有利な条件を出しておいて、相手がどのくらいキレるかを見ながら、徐々に要求の度合を下げていく、って考えなんじゃないだろうか。

ある意味とてもビジネスライクで大陸的だと思う。価値観がはっきりしている。
でも、日本人的情緒とは相いれないかな、と思うけど。

この間新聞で、中国人の日本語スピーチコンテストの優秀者のスピーチが掲載されていた。
そこで、ある女性がこんな事を言っていた。(細部に記憶違いがあるかも知れませんが^^;)

「以前日本人の学生と話した時、私は日本の漢字は全部中国から来たんだ、と言いました。そしたら彼は、中華人民共和国の『人民』と『共和国』は日本語だと言いました。私はそんなはずはないと言って口論になりましたが、後で調べたら彼の方が正しいと分かりました。別の機会に異文化交流で日本人学生のグループを上海で受け入れ、とても和やかな時間を過ごしました。でも今となっては、その時の印象はほとんど何も残っていません。口論をした時の方がずっと鮮明に覚えています。確かに、人の心を傷つけるような発言をすべきではありません。でも、私たち若いものが忌憚なく意見をぶつけあって話し合わなければ、どうやって向上ということができるでしょうか」

これは、私が抱いていた「中国人の考え方」のイメージを、よく表現していると思った。

あくまで、私の知る範囲に限ったことですが。


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