テレニティの戯言
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2010年10月04日(月) |
公務員試験教養論文〜効率的な行財政運営〜 |
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昨今の事業仕分けによる非効率な予算の見直しが進められたことなどをきっかけとして、財政運営の効率化への関心は高まっていると言えるだろう。国や地方の財政運営からもたらされる政策、例えば近年話題の子供手当てや暫定税率廃止などは我々の暮らしとも身近なところで結びついており、生活への影響も大きい。地方分権が進み自治体も地域の実情に合せたきめ細かい政策を実行できるようになってきたが、魅力のある政策を実行するには多くの財源が必要となり、持続可能である健全な財政運営が行えなければ逆に住民の不安は募る一方だろう。そこで私は健全で効率的な財政運営のために行政がすべきこととして、「積極的な情報発信」と「地元企業と協力した行政運営」を提案し、以下論ずる。
まず「積極的な情報発信」について述べる。行政が様々な情報を発信していくことにより住民の社会参加や意識の向上、地域の活性化を行うことが可能であり、やがてそれらが財政への効率化へと繋がると考える。例えば地域の中で医療や健康増進サービスといった住民の健康づくりをサポートするための情報提供をすれば、住民の健康への意識が高まり一人一人の医療費が抑えられる。そうすれば自治体の予算にも余裕が生まれ効率的な財政運営が行えるようになり、その分より良いサービスを提供できるようになる。また地域の物産・名産に関する情報発信からその販売を支援したり、観光に関する情報発信から宿泊予約を支援するなど、地域産業に関わる多様な情報を集約してニーズに応じた必要な情報やサービスを容易に取り出し可能にする。そういった情報公開により観光産業を活性化させて観光収入を増やしていけば、その分を他の必要な分野へと効率的に配分することが可能となり、健全な行財政運営へと繋がるだろう。例えば東京都では「観光まちづくり取り組み事例集」を発行し、都内で活動する観光まちづくり団体間の情報共有や連携を促進し、地域主体による観光まちづくりの取組の活性化を行っている。またホームページ上には「暮らしの中の医療情報ナビ」を開設して身近な事例をもとに医療情報を提供しているし、都庁内に設けられている「都民情報ルーム」へ行けば東京都に関するあらゆる情報を気軽に引き出すことも出来る。情報公開と財政運営は一見関係なさそうだが身近なところで密接に結びついており、行政の積極的な情報発信によって行財政運営への健全化へ繋がる重要な取り組みであろう。
次に「地元企業と協力した財政政運営」について述べる。自治体の業務は様々な分野に及んでおりその内容も多岐に渡っている。しかしその中には行政が直接実施するよりも、民間の専門的な技術等を活用した方が効果的・効率的に目標を達成でき、住民のサービス向上が図れる業務もあるだろう。厳しい財政状況に直面している中でも、行政へのニーズは増加・多様化しており、これらのニーズに応えるためにも積極的に民間に委託していくべきだ。例えば同種の業務を行っている民間等の基盤が整っている事務や定型的・補助的な事務、委託による弾力的な運営によりサービス水準の向上が期待されている業務などは、民間に委託すれば双方にメリットがあり、行政の予算や人員という限られた資源を有効的に活用して最大限の成果を挙げられるだろう。それらを優先的に地元企業に委託していけば行政の効率化とともに地域経済の活性化にも繋がり、同時に企業にとっても自社の強みを生かすチャンスや、新しい分野に挑戦するキッカケにもなる。このように行政と地元企業が協力しあってお互いの長所や短所を補うことにより、限られた予算の中でも健全な財政運営が可能となり、住民へも持続可能な魅力ある政策を提供できることであろう。
以上のように「積極的な情報発信」と「地元企業と協力した行政運営」によって、健全で効率的な行財政運営を実現へ一歩近づけると考える。事業仕分けなどにより今まで以上に財政運営にも関心が高まる中、行政の行財政効率化への積極的な行動が求められる。
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あかま
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