先輩方が学生時代を振り返って親の作る弁当の適当さや失敗談などを自嘲的に面白おかしく喋っておられる中、僕の家庭はといえば母親がなまじ弁当なぞに力を入れるタチであったがために何一つ語れるエピソードは存在せずひじょうに悔しい思いをした。こういう場で小話ひとつ提供できない青年に育て上げる、そんな教育を施した親を呪い、憎み、嘆いた。自分は親不孝ものだと思った。