舌の色はピンク
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中学二年生の時分、 オーストラリアの中学生に英語で手紙を出すとゆう まさに異文化交流学習なイベントを教師が企てた。 男子が送った手紙の返事は女子から、 女子が送った手紙の返事は男子から来るらしい触れ込みに 我々思春期も満更ではなかった。
手紙を送って3週間もしたころ 心なしか浮き足立ってるクラスにはたして返事は来た。 あるクラスメイトは返事してくれた顔見えぬ女子に想いを馳せ、 あるクラスメイトは英語がわからないと笑っていた。 みんな楽しそうだった。 しかし僕に返事してくれた女の子の名前はアームストロングだった。
見聞浅い中学生にとってはアームストロングなんて言葉 腕力、剛腕と即イコールだった。 そこには青い瞳もブロンドの髪も繊細な肌もなかった。 ただただ腕太い14歳の女の子が僕の脳内にえがかれるばかりだった。 懸命に辞書を引いて書き記した英文も 教師から返事受け取った瞬間の高揚も 未来の文通を妄想していた自分自身も すべて星空の彼方へ消えていった。
いっそクラスメイトにも 見てくれよオレに返事くれた女の子アームストロングだぜっつって 笑いにできたらよかった、が僕にはできなかった。 (アームストロングはシャレにならない) (いじめられっ子になる) と思った。手紙は教室のゴミ箱に捨てた。
ことを思い出した。 思い出さなくてよかった。
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