舌の色はピンク
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2006年07月08日(土) 強敵たち


ひる

海を隔てた欧米生まれとおぼしき異人さんが
並木道にて2人座り込んでおり
犬と戯れていた様相がたいそう見ものだった。

犬は3匹いて、そのうち2匹は一本の綱で
互いの首を繋がれているからまだ束縛性がある、が、
異人さんは綱で彼らを制するつもりは毛頭ないようで
己の自由を満喫し周囲にキャンキャン吠えまくる犬を
こわもてで睨みつけながら
「スイマセン、スイマセン」
と人々に謝っていた。
何回も繰り返していた。

いや、綱握ってよ……。
1匹だけ完全に解き放たれてるのも意味不明さを補っていたし
混じり気ないプロだった。



ゆうがた

小雨以上本降り以下 程度の雨が降り始めて
30分、ほどしたときに事件は起こった。
道行く女が確かに言ったのだ。野外を歩きながらだ……!

「あ……。雨降ってきたね」

!と思った。
してやられた。完全に油断していた。
鳥肌と寒気に見舞われ体は金縛りのごとく活動を停止し
冷たい汗が頬をつたって呼吸が止まった。

この夏をして「さいきん暑いね。暖冬だね」とか言いかねないレベルだ。
こんな強物が野心ももたずに巷にひそんでいるとは……
畏れ敬った。
日本もまだまだ捨てたものではない。


れどれ |MAIL