ヒルカニヤの虎



 返事じゃない言葉を喋りだすのなら

■小沢健二‘ひふみよ’ 2010/06/06/Sun_17:30-@神戸こくさいホール

前から10列目真ん中寄りという超絶アタリ席でした。
小沢くんの声はつよく太く伸びていた。でも変わっていなかった。ああ間に合った!ウン十年前に生まれてこの瞬間まで生きてこれてよかった、ほんとによかった。楽しかった、ありがとう全部に!
総立ちの客席はみんな渇望していて、みんな歌でうるおっていくのがわかった。私はあの場にいた人たちを無条件で愛する。たとえネガティブな感想を抱えて帰った人であっても。

会場で思ったことや感極まったことは結局全部10年以上前に小沢くん自身によって歌われてあって、まるで追体験みたいに思えました。ものすごく近い場所に来てくれたのにすさまじい距離があって、温かいのに寒いような、とても不思議なかんじがした。「帰ってきた」ではなくて、旅の途中で「立ち寄ってくれた」というような。それでも十分なんですけど、さみしいなあ。贅沢だなあ。


蛇足としての備忘録

・曲の順番(?はうろ覚え):流星ビバップ→僕らが旅に出る理由→天使たちのシーン(編曲)→いちごが染まる→ローラースケートパーク→東京恋愛専科?(メドレーみたいになってた)→ローラースケートパーク→ラブリーの歌詞変更練習「1時間後にやります!」→カローラ�に乗って→痛快ウキウキ通り→天気読み→戦場のボーイズライフ→強い気持ち・強い愛→ブギーバック→夢が夢なら→麝香?→シッカショ節→さよならなんて云えないよ→ドアをノックするのは誰だ?→ある光→時間軸を曲げる?→ラブリー(練習Ver.)→流星ビバップ→アンコール:いちょう並木のセレナーデ→愛し愛されて生きるのさ。怒濤!
・MC(エッセイみたいなのの朗読):停電の夜のNY→ひふみよいつむ〜の音韻、動物と想像力が越える国境→貧富と優越感と車と、音楽と。「この街の大衆音楽の一部であることを誇りに思います。ありがとう」→安全志向とアジア的自転車の乗り方→笑い(※メモ:自分にだけわかる狭い笑いでこそ人は大きな声で笑う、まさにその通り。けど共同体内部における排他性はローカル性と同義か?)→アンコール「呼んでくれたらまた来る」ってさ!
・13拍子曲の小沢くんがしぬほどかわいい、けしからん(顔のよこでキュッキュッと電球を交換するみたいな、不思議な動きでおどる)
・麝香の「心の鍵が開く小さな音を覚えている」というフレーズを聴いてアルバム購入検討中
・「この愛はメッセージ!」で思わず泣く
・ほんのひとくだりの「ある光」でも泣く
・でも「いつか僕ら外へ飛び出すよ」で泣くのをやめる
・われらときをゆく♪
・ああ、天気読みもよかったなあ

MC朗読は小沢くんが極力アカデミックなことばを使わず、だれでもわかるように話そうとしてるのが伝わってきた。うさぎ!もセラピー的なあれも買ってないし読んでないから推測だけど、以前エコ報道が流れたときにわたしは彼をエコじゃなく反資本&アンチグローバリズムって書いたような気がする。でもアンチでも反でもないなとMC聞いてて思った。ただそういう事実として世界はとらえられている。なら消費(と流通)についてどう考えるのかを知りたい。彼の関心は資本の拡大(の美しさと残酷さ)ではなくて、消費し・される側のこころ(の無自覚性)にあるみたいだもの。せめてセラピー的&企業的は買っときゃよかったなー。
Tシャツはピンクの月光レディースをかろうじて買えました。首や肩回りもろもろがすごい余るけど、これはどう着ればいいのだ。

帰りはアジア的混沌にまかせて自転車で疾走。夢が夢ならそれでもかまわない(死んだっていいや)の精神で。帰宅してからシングルのみ収録曲もiPhoneに入れようと思い立ち、懐かしの8cmCDをPCにぶっこむ。カローラ�だけiTunesが読み込んでくれない!!なんでー!?

うーん全然眠くならないな、どうしよう今日も徹夜かしら。
でも論文は一文字たりとも進まない自信があるぜ。


例によって最近のお笑い事情
・ジャイケルマクソンにシンクタンクとしましまんず登場。2010年上半期のテレビシーンで最も手に汗握る展開であった。ビジュアルバムの「都」そのままの泥臭さ。つばさきよしとヘッドライトの未来の姿をみる。
・いまぶーむ(旧なすなかにし)を見るためだけに「悪いWARAI」のチケットをとる。彼らの東京進出&改名で関西お笑い界の希望の火がひとつ消えたのだから、その行く末は見届けなければ。
・アメトーークでRG同好会。RGがバカにみつかる日がついに来たか!半ば絶望しながらオンエアを迎えたいと思います。
・「RG vs ハブ」が6月13日夜開催とのこと。カリカ単独の次の日なのに、僻地出張でどうしても日曜朝に大阪に帰らねばならない。誰か、誰かレポを!

2010年06月06日(日)
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