2007年06月03日(日) |
映画「硫黄島からの手紙」を見ました |
クリント・イーストウッド監督の「硫黄島からの手紙」を見ました。
以前、「散るぞ悲しき」(梯久美子著、新潮社)を読んでいたので背景や史実を知っていたため、映画がよく研究されて作られたことがよくわかりました。米国人監督が作ったとは思えないくらいの出来栄えだと感じました。
栗田司令官が米国通であったため、硫黄島を管轄する小笠原兵団の司令官に任命されたこと、彼が兵を大切にしてバンザイ突撃を禁じたこと、また彼の最後の瞬間もいくつかの口伝で想像される範囲に撮影されていたことなど、史実をよく勉強し、かなり気配りされていました。すばらしかったです。
わずか63年前に、当時の日本軍からしてみれば制空権・制海権もない太平洋の孤島をめぐって、日米双方で何と3万人以上の死者を出すものすごい戦闘があったなんて、今からでは信じがたい気がします。
攻める側も守る側も必死で戦ったのですね。日米双方の英霊に手を合わせています。
ひるがえって考えますに、日本が関与した先の悲惨な戦争の後も、世界各地で多くの戦争や紛争がおきています。国の意地を通しすぎると戦争になりますね。譲れない意地と流血を回避する智恵のせめぎあいなのでしょう。
一日も早く戦争がなくなる日を願っています。
|