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 お婿にいった四+カカのお話
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   ぎむれっと-40話 -キリリク話
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2018年10月11日(木)
テキーラ・サンライズ 13)


 カカシさんとボクとの関わりは公になることなく、数日後、ボクの班は1週間の里外任務に出た。
 無事、任務を終え、深夜里に戻り、報告をして帰宅したボクを待っていたのは、ゲンマさんからの伝言だった。 念入りに封印を施されたそれは、戻り次第、某所で落ち合いたいということだった。

 封印が説かれるとゲンマさんがそれを感知できるようになっていたらしい。
 指定された居酒屋は初めて訪れるところで、それもそのはず、開店したばかりの店のようだ。
 特に何も言われなかったので、中忍姿で出かけた。居酒屋は繁盛していた。価格設定も安めで薄利多売をモットーとしているようだ。だからか店の半分ほどを一般の若者と下忍が占めていた。
 それよりなにより、ものすごい喧噪だ。うわんうわんと耳鳴りがしそうなほどで、それはそれで店の勢いになっているのかもしれない。ボクは意識的に、ある程度以上の音量をシャットアウトして、店内を見まわした。

 バーカウンターの端にゲンマさんの背を認め、テーブルの間を縫って行くボクの耳に、いくつかの会話が聞こえてきた。
 ことさらに潜めた、つまりは内緒話をしている忍同士の会話だ。こんな喧噪のなかで声を潜めて会話できるのは忍ぐらいだ。
 それでも中忍以上であれば、もう少しうまくカモフラージュをするだろう、ということは、下忍かまあ、中忍でもあまり力のないものか。
 などと、のんびり観察できたのはほんの短い間のことだった。

「結局、カカシさんの恋人って、いたのいなかったの?」

(え?)と思う間もなく別の声が答える。

「それ、あたしに聞く?」
「だよねえ」
「中忍になってるお姉ちゃんも、わからないって言っていたんだよ」

 今度は、別のテーブルから。

「だから、そんな下忍いないって」
「2期か3期上とかじゃないの?」
「ううん、うち兄貴が4期上のアカデミー生だったけど、そんなの上にも下にもいないって」

(下忍? いない?)
 そしてまた別のテーブルから。

「可愛い、ってのは主観もあるから、判断が難しいところだな」
「でも、少なくとも不細工じゃあないってことだろ? それに下忍の女子って、ホラ、任務の関係もあるから、割とみんな髪長めじゃん」
「だよなあ。身代わりとか潜入とかってなったら。変化するって手もあるけど」
「髪だけ変化して、無駄なチャクラ使ってどうするよ」
「だよなぁ。ベリーショートってなあ」

(ベリーショート?)

「カカシさんに近づこうとした他里の暗部らしい、って説もある」
「それが本当だったら、まずいじゃないか」
「じゃあ、ゲンマさんやガイさんも騙されていたってことなのか?」
「いや、俺の聞いた話ではガイさんはともかく、ゲンマさんは相手の真意を探ろうとしていた、とか」

(……まさか)

「ゲンマさんやガイさんに直接確認したひと、いないの?」
「できるわけないじゃない、上忍に特別上忍だよ」
「わたしらみたいな下忍に教えてくれるわけないじゃない」
「それもそうか……でも気になる」
「気になるよね」「ねえ」

 カウンターにたどり着いたとき、おそらくボクの顔はこわばっていただろう。青ざめてはいなかったとは思う、なんとか。

 よ、というふうに片手をあげたゲンマさんの隣に腰を下ろした。

 6人ほどが座れるカウンターに他に客はなく、なかではバーテンダーらしき男性が忙しそうにしている。
 どうやらこの店はドリンクをすべてこのカウンターで用意するらしく、彼は手を休めることなく生ビールだのサワーだのをグラスに満たす一方で酒の燗をつけ、お湯割りをつくっている。下忍もかくやの獅子奮迅ぶりだが、一般の里民らしい。愛嬌のある笑顔をボクに向けお絞りを差し出し、「なんにしましょう」と元気よく言った。
「あ、じゃあ生ビール」
「はい。生、1丁! いただきましたぁ!」
 後半は店内に向けて大きな声を上げる。
 この店は、注文を受けた者がこうやって復唱するシステムになっているらしい。だから、この喧噪なのだと理解した。静かに飲みたい大人には向かないが、わいわい騒ぎたい若者には、もってこいだろう。そして密談したい忍にも。

 ビアサーバーに霜の付き始めたグラスをセットし、ツーモーションでビールを注いだ彼が、トンとボクの前にグラスを置いた。ほどよい泡加減が、素晴らしい。
「どうぞ、ごゆっくり」
 それきり、次々入ってくるドリンク注文をさばくのに余念がない。

「で、聞いたか?」
「聞きました」
「今や時のひとだな」
 地獄の託宣のごときセリフをのたまって、特別上忍はニッと笑った。
「冗談でも、やめてください」
「もう少し、水面下で噂が広がってくれると思っていたんだが」
「今になって思えばですが、ガイさんが絡んできた時点で、それは」
「無理か」

 ボクたちの間に落ちる沈黙。合間に聞こえる、あれやこれや。
 
「当初の目的である、場をかき乱す、という目的は達成できたのだから、よしとするか。あとはうまくやってくれ」

 ゲンマさんが立ち去ったあと、ボクはビールを飲みながら、あちこちから漏れ聞こえてくる「カカシさんの恋人」という言葉を無意識に追っていた。
「お代わりいかがですか?」
 気が付くとグラスはカラになっており、それにもかかわらずボクの喉はカラカラだった。
「じゃ。もう一杯だけ。それで会計してくれるかな?」
「お代は、同席の方から頂戴しています。あと一杯分は、出してやってくれと」

 ボクの行動を読んでいたのか? 恐るべし、特別上忍。