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2007年03月07日(水)
らすてぃ・ねーる


銀色の髪をなびかせたカカシ先輩の身体が、敵陣に踊り込む。
突如、陣形を崩された敵が、あわてふためく間も与えず、忍刀で相手を切り伏せながら突き進む。
毎度のことながら、その姿に、ほれぼれとする。

このひと月、先輩は単独や正規部隊の応援で、ボクたちとは別の任務に就いていた。
だから先輩とのバディも久しぶりだ。
こんな状況なのに、ボクは気分が高揚するのを抑えられない。
戦闘の場にあって感情が昂ぶるなど、すっかり忍根性が染み付いてしまったと思う。
それほど、先輩の戦いぶりは凄まじく見事だ。

無防備にさらされている背を守りながら、ボクは術を発動する。
取りこぼしたヤツラは、ほかの2人が仕留めてくれる。

今回の敵は、軍人崩れの盗賊たちだ。
1年ほど前、某小国で軍部の一部急進派が中心となってクーデターを企てたものの失敗し、敗走した。それが、火の国の国境近くまで流れてきたらしい。
盗賊とはいえ、もとは訓練された兵だ。忍とは違うが、戦いにくさでは、どちらがどうと言えるものでもない。
軍隊は、場合よっては忍よりやっかいなことがある。
チャクラを使った忍術に関する詳細な知識をもたないがために、こちらの力量を見極めることが出来ない。
ある意味、怖いもの知らずなところがあり、階級の高い、つまりは戦闘能力にすぐれた軍人ほど、その傾向が強い。だから、忍相手には通用するハッタリがきかない。
そして意外なことに、彼らは精神的にも強く、幻術にもかかりにくい輩が多い。
たとえかかっても「これは現実ではない」という判断力に優れている。
だから、期待したほどの効果を発することができなかったりする。
盗賊に成り果てて1年たっているので、軍人らしさは抜けているが、それでも叩き込まれた技術や精神は、なかなか抜けるものではない。

実は、これだけの人数に暗部4人で相対するには、大技を使ってせん滅するほうがよほど楽だ。
しかし、今回はなるべく生け捕りにして本国に移送するのが約束になっていた。
それと、もう一つ。
盗賊たちが潜伏しているという噂を確認するために、上忍をリーダーに中忍3人の小隊が一週間前に派遣され、消息を断っている。
せん滅してしまったのでは、もしかしたら生きている彼らを巻き込む可能性もある。

だから、敵の戦闘力を削ぎ、戦意を喪失させることが必要だった。
なら、力技で行くしかないのだ。

ボクは、ひたすら前へ前へと進む先輩に付き従った。

と、突然、先輩の足が止まる。
ぶわ、と先輩の体内で膨れ上がるチャクラを感じた。
「テンゾウ」
乾いた声が聞こえる。
「はい」
「悪い。オレ、切れるから」
そう言うや否や、先輩は跳躍した。

見れば前方には、焼け果てた民家がいくつか。
農業を営み家畜を飼い、ほそぼそと自給自足の暮らしをしていたのだろう山間の村を焼き放ち、自分たちの砦にしたようだ。
そして木の葉の正規部隊も、情報ではあの村近くに潜伏していたはずだ。
農民たちは逃がれることができたのだろうか。
そして同胞たちは……。

「あ〜はい。好きにしてください」
はなはだ緊張感を欠く返答だが、どうせ、先輩は聞いていない。
こんな先輩にも、慣れた。

実は、“こんな先輩”は、密かにボクの恋人だったりする。
任務中に、それが原因で気を逸らせることはないが、以心伝心具合が以前よりも増しているのは、何か関係があるのかもしれないと思うことはあった。

「いた!」
先輩が、統領たちの根城を見つけた。
この村の庄屋なのだろう、焼け崩れた家々に比べるとやや大きく造りも比較的頑丈だ。
その家の一番広い部屋で、彼らは卓を囲んでいた。
村人たちから奪ったのであろう食材でしつらえた食卓は、なかなか豪華だ。

先輩は「切れる」と宣言したとおり、まさか昼日中から襲ってこないだろうと油断していたらしい盗賊の統領と側近たちのなかに単身踊り込んだ。
そしてもとは、佐官や将校クラスだったと思われる10人ほどを、一刀両断に。と言っても、もちろん殺してはいない。彼らには、本国での裁判が待っているのだ。
全員を木遁で拘束し終え、さらに薬で眠らせてから、家のなかの気配を探る。

「先輩、裏の小部屋」
と言った時には、先輩の姿は部屋から消えていた。

小部屋では、足かせをはめられた若い女性たちが、貧しい食事をしていた。なかには、まだ少女と言ってもいい年齢の者もいる。
突然飛び込んできた先輩に彼女らは怯え、隅のほうに固まっている。
「だいじょーぶ。いま、それはずしてあげるから」
と、先輩が足かせを指さして近づこうとすると、彼女たちが固まったまま後ずさる。

「あ〜」
先輩が返り血を浴びた自分のプロテクターを見た。
そして、追いついてきたボクとあと2人を振り返る。
「はずしてあげて」

無言で頷くボクらにも彼女たちは怯えたが、鳥面のくの一が、「怖がらないで。いま、助けるから」と声をかけると、女性だと気づいたようで、少しこわばりが解けた。
「家族は?」
話は彼女に一任して、ボクらはテキパキと鎖を切る。
「死んだ」
「逃げたひともいるけど」

鳥面が、先輩を振り返る。

「式を飛ばして、指示を仰ごう」

「家は、ある?」
「焼けちゃった」
「うちも」
「北のハズレだから焼けなかったけど……家ん中、滅茶苦茶にされたから」

「じゃ、この家でいいか。どこかもう少し広くて日当たりいい部屋、あるでしょ。そっちに移動。二人、残って。彼女たちの護衛ね」
「はい」
二人の声が重なった。
「テンゾウ!」
ボクにだけ聞こえる声音で名を呼ぶや、先輩はふわりと消えた。
その瞬間、彼女たちがまたビクンと身体をすくめるのを視界の端に収めながら、ボクは先輩を追った。

あ〜あ。とボクは思う。
彼女らの記憶のなかではきっと、カカシ先輩は白銀の髪を持つ血濡れの悪魔とか死神なんだろうな、と。
助けても、割りに合わない。
先輩はそんなことは気にしないけれど。

ほんとは、とっても優しいひとなんだよ、と教えてやりたい。
ちょっと甘ったれで好きモノだけどね。でも、ボクとしてはそんなところがカワイイとも思うんだ。

「いま、な〜んか不穏なこと考えてなかった?」
屋根の上でボクを待っていた先輩の視線が尖っているのが面越しにわかった。
きっと、子どもみたいに口を尖らせているはずだ。
「不穏なことって、なんでしょう」
笑いを堪えてしらばっくれると、先輩は「もういい」と背を向けた。

「さて、と。消えた小隊はどこかな」