蛍玉*



 言葉は魔法で呪いで

だいじょうぶ
ボクが守ってるから


そう繰りかえす君を
わたしは微笑んでみつめる


君が守っているのは
君の未来に寄りそうことを前提にしたわたし

君がだいじに想うのは
君の将来にとって役に立つことを期待するわたし


わたしに対する愛ではなく
わたしを通過していく自己愛


気付いてしまったから
わたしは言葉を失くす
そして黙って微笑む


だいじょうぶ
ボクが守ってるから



奇跡を呼ぶ魔法の言葉は
わたしを縛る呪いの言葉になった


2006年12月05日(火)
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