エスカレーター - 2006年06月25日(日) 普段95%パンツルックだけど、おヘソの周囲の4つの傷口にウエスト部分があたると痛いから、クローゼットの奥から真夏用のインド綿でできたワンピースを取りだして、袖を通した。ってノースリーブだから袖はないんだけど。 剥き出しの肩に外の風が心地よかった。 裾がひらひらとなびいてカラダのラインを撫でていくのが気持ち良かった。 いつもよりずっと遅くしか歩けなくて、まわりの人にどんどん抜かされていくけれど、その背中を見るのもなんだか楽しかった。 一緒に歩いてくれている彼が心配そうに気をつかってくれているのがくすぐったかった。 シネマコンプレックスのチケット売り場に向かうエスカレーターの中で、ふいに二の腕の裏側にくちづけされた。 少しおニクがつき始めた二の腕はひんやりしていて、とっても遠慮がちにほんの一瞬だったけれど、その人肌を感知して、無性にゾクゾクした。 「なぁにすんのよー」 と振り返りながら笑った私の表情は、きっとその軽い口調とはうらはらに潤んでいたに違いなく、その証拠に、彼はもう一度同じ場所にくちづけた。 今度はさっきより少し長く。 接点から温もりが快感になって全身に伝わる。 「だって目の前で触れてほしいって言ってたから」 こら。そんなキザなセリフ言うと襲っちゃうぞ。 来週か再来週あたりに。
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