こぞのさくら...

 

 

くの字 - 2005年03月17日(木)

彼がくの字にカラダを折り曲げて、背中を向けて眠っている。
私も同じようにカラダをくの字にして、彼の背中にぴとっと貼り付く。
後ろから抱きしめられるのが好きだけど、後ろから抱きしめるもの悪くない。
彼がいつも私にするように、脇の下から手を入れて、胸のあたりをさわさわしてみる。

「ん…なんだよぅ」
「ふふ。襲ってみた」

腰をバックから襲う男の人のように振っておどけてみる。

「やめろよぅ…」

眠そうな彼の声の振動が背中を伝って聞こえてくる。

「もっとしゃべってみて」
「んー、寝かせろー」

声の振動が心地よい。

「ねぇ、しようよ…」
「うーん…眠いよ…また明日な…」
「明日の朝?」
「んー…」

断り文句も全部心地よい響きで背中を通って伝わってくる。

「そか…おやすみ」

彼の耳たぶに軽くキスをして、今度は背中合わせにくの字になる。
お尻のところだけくっつけて。

ふぁさっ…
彼がこちらを向く気配。
今度は私のくの字の角度に合わせて、彼のくの字がぴったり重なる。
あぁ、あったかい。
首のうしろに彼の寝息を感じる。
くの字の角度をもう少し急にして、お尻を彼の腰にぎゅうっと押しつけてみる。
あ、おっきくなってる。ふふふ。

「…んん…押すなよぅ」
「ふふ…」

私の腰のあたりに置かれた彼の手が、寝巻きの下にすべりこみ、おなかや胸の下のあたりをさわさわと滑る。

「ん…気持ちいい…」
「仕返し」
「んふぅ…」
「入れたまんま寝ようか…」

くの字に重なったまま、ふたりで下半身の部分の服を脱がせ合う。
彼の大きくなったペニスが私のお尻の割れ目に重なる。
「まだそんなに濡れてないから、うまく入らないかも…」
そう言うと、腕枕をしている方の手を伸ばして乳首を軽く摘み、乳輪をなぞる。

「あ…ん…」

彼のもう片方の手が腰から下腹、足の方へ…
太ももをするするさすりながら、ゆっくり指は私の割れ目の部分へ…

「…ん…」

ぬるっ

あ、もう濡れてる…彼の指先についた私の液体のあたたかさを感じる。

「んん…んふ…」

お尻の割れ目に沿って彼のペニスがゆっくり入りこんでくる…

「んふぅん…」

くの字の姿勢のまま、下半身だけ裸のふたりはひとつになって、暖かい布団にくるまれる。
ゆっくりした動きの中で、私の中の彼との境界がだんだん曖昧になっていく。

「ああぁぁぁ…」

せつない声をだしながら、このままずぅっとずぅっとくっついてたいなぁと思う。

いつの間にか深い眠りの波にのまれていった。

ふたりで眠る幸せ。









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