あの前に書かれたものはなんだかもう読みたくない気がする。 あの前に書いたものももう夢みたいな気がする。 町が変わるかと思ったけれど 変わらないところもあるし 随分と変わったように思えるところもある。 年度が変わって 選挙があって それでも大きくは変わっていない。 だれが変わらなくても 何が変わらなくても 自分の中の何かがもう元へはもどれないほどに違ってる。 それは個人個人 だれもがそうなんだと思う。 ひとりひとり 以前とは違うなにかを持っている。 目には見えないかもしれない。 ひとりひとりの時間の中で それぞれの思いの中で 違った何かが おのおのの時の流れで 見えてくるのかもしれない。 変わっていないように見えても あきらめないように くさらないように。 だれも責めないように。 命を失ったひとのこと 命をかけているひとのこと 考えればなにも書くことなど失くす。 自分がここにいて 感じていること 考えたこと ただそれだけ。 それを記録していこう。 立夏がやって来る。
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