雑念だらけ
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「久しぶりだね〜ヨウさん! 元気〜!?って言いたいけどなんか大変そうだね」
久しぶりに彼女の声を聞いてホッとした。 彼女は私と元ダンナの共通の友人で、彼にも会ったことが何度かあった。
半年前、一度電話で話したがその時は彼に許可をもらって 30分だけ、という約束での会話だった。 「どうせ俺の悪口だろう」 と、渋々の承諾。 雨の公園に行き電話した。 30分には移動時間も含まれる、あっという間に時間は過ぎた。 約束の時間に4分遅れて戻ったら携帯の着信履歴と発信履歴をチェックして、 (本当に電話したのかどうかを見ていた。履歴を消すと疑われた) 「約束の守れないヤツは人間のクズ」と罵られた。 そのあと口をきいてくれなくなった。
最初は、喉のあたりで言葉が詰まった感じでうまく話せなかった。 無意識に言葉を選んでいたのだろうか。
「この電話も内緒でしょ・・・束縛、というより虐待だよ、なんだか・・・」
彼女の言葉で、何かが溢れ出したような気がした。 私は自分の今日までの事や悔しい気持ちを話し始め、先日の子供の自転車事件を話しながら泣いてしまった。
話しながら、あの時私にとって何が悲しくて辛かったかがやっと分かった。 子供に対する異常な嫌悪感も怖かった、 自分のことを棚に上げた言葉にも腹が立った。 一番私が悲しかったのは、彼が私のみならず外の人間を「ダメ人間」扱いした、それに私の肉親が含まれていたからだった。
ごめん
と、私。
私が話すと私の気持ちだから一方的な話だよね きっと自分に都合いい話しかしてないのかも でもね、この先どうしたらいいか 本当に分からないんだよ
「あのやろう・・・」 電話の向こうで彼女が唸った。 「あいつ、私を前にしてヨウさんのことを何て言ったか覚えてる? 『この人には俺の家系の墓に入ってもらうつもりでいる。 それくらいの覚悟で俺はこの人を選んだ、それが俺の愛です』 って、言ったよね」
覚えている。
「微妙に違和感あったんだよ、あん時・・・ 堂々とそういうこと言ってのけるヤツって信用出来ない、 この人、自分の立場に酔ってるのかな、って。 そこまでの覚悟してるくせに自分で動いてない感じがしたのよ。 お墓に一緒に入ろうって決意したヤツが今そんな感じかよって思うね、 こうなるとウソっぽいよ、あの言葉も愛情ってやつも」
ねえ、私は彼が言うように、本当にわけの分からない事を言ってるのかな・・・ 彼と言葉で気持ちが通じないんだ どうしたら話を分かってもらえるんだろう
「あのね」 ちょっと間を置いたあと、彼女は言った。 「結論から言おう、もちろんヨウさんの話から私の感じたものだけどね」
涙を拭いて携帯を握りなおした。 彼女は、はっきりした声で私に言った。
「ヨウさん、逃げなさい、 生きたいなら、逃げなさい」
メールは受け取っておりません。すみません。
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「モラル・ハラスメント被害者同盟」
モラハラで苦しむ方々へのメッセージや皆さんの体験談があり
私の心の支えとなりました。
ヨウ
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