雑念だらけ
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2006年08月10日(木) 寒い日

たしか祝日だった。
寒いけどよく晴れていた。

少し歩いて大型ショッピングモールに出掛けた。
彼は高熱が引いた後だったが「大丈夫」と言うので。

大通り、長い横断歩道、大勢の人。
この横断歩道を渡るとすぐに目的地。

人混みの中で彼が振り返った。

そっちを見ると、彼の後ろを自転車で走っている男の子がいた。
小学校1、2年生くらいか。
人が多いのでよろよろと、そして怯えたような目で彼を見、私を見た。

小さな声で彼が言った。
「あのガキ、俺の脚にタイヤ当てやがった・・・」
怒っている、すぐわかる。
顔は(人が居るから)笑っているが顔色と目が違った。

もう一度男の子を見たら泣きそうだった。
彼が睨んだから。

君、もういいよ、だから気をつけるんだよ

そう声をかけたらペコ・・・と頭を下げて私たちの前にゆっくりと進んでいった。

「おい、何言ってんだよ・・・俺を助けてくれないわけ?
ちきしょう・・・あのガキ、後ろから蹴り飛ばしてもいいですかね」

ニコニコしながら怒った顔で言う彼。

「蹴りてぇ・・・同じ思いにしてやりてえ・・・」

あの子だってどうしていいかわからなかったのよ
もういいじゃないの、ジーンズの上からだし、キズも無いし

「謝らないんだぜ・・・だったら俺に何されても文句言えないんじゃないの・・・あのガキ・・・蹴っていいか・・・俺は被害者だよ、レントゲン撮ったら折れてるかもしれねーんだよ、軽々しくキズが無いなんて言うな」

ニコニコしながら、自転車が見えなくなるまで呟く彼。

「近頃のガキは教育がなってないんだよ・・・親のせいだ」



横断歩道を渡りきった。
ショッピングモールの入り口はそこなのに彼は人通りの無い道に進みだした。
そこは業者口に通じている道。
もちろんだれもいない。


そこで彼の作り笑顔が消えた。











メールは受け取っておりません。すみません。

[LINK] 「モラル・ハラスメント被害者同盟」
モラハラで苦しむ方々へのメッセージや皆さんの体験談があり
私の心の支えとなりました。

ヨウ