雑念だらけ
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ナイフと同じくらい、彼は銃が好きだ。 彼はモデルガンのコレクターだ。 ライフルなど銃身が長いものが特に好きらしかった。
箱に入ったまま押入れに仕舞ってあるもの、部屋や台所に積んであるもの、 そして箱から出して自分の近くに立てかけてあるもの。 とにかくたくさん持っていた。
その、立てかけてあるやつが私には邪魔だった。 台所から部屋に移動する時、体を横にしないと通れない部屋の入り口(想像がつかないかもしれませんが)にあったのでいつも倒しそうになった。
私の心配じゃなく倒れたライフルの心配をした。 私が困っていても絶対にそこから退かさなかった。 (使わない歯ブラシでもキッチンに飾るくらいだから)
「俺は倒したことがないのになぜお前は」 と私を責めた。 そして 「お前、運動神経悪いんじゃないの・・・」
たまに、それらを私に向けた。 私の頭を狙って。
「本物を撃ってみたいな。 本物で人を撃ってみたい。 どんなふうに人間が破壊されるか自分で確かめたくない? もちろん殺すのはイヤだよ。 確認したら倒れてる人間が元に戻ってくれたらいいのに」
銃口が私の目を狙っていた。 見ないようにしてたが顔を背けたら追ってきた。 銃口が不快だった。
やめて
「なんで?お前、気が小せえの〜〜〜!!」 ケタケタ笑う彼。
いやだ やめてほしい
「ククククク〜〜〜お前、不安なんじゃない〜〜!?」 本当に、本当に面白そうに私を見て笑った。 「こんな面白い人、初めて見たよ〜〜〜」
銃を向けられると、人はどんな風に嫌がるか認識出来て(出来た、と思って)嬉しかったのだろう。
ある日とうとう私は腹が立って銃口を掴んで下げた。
「触るな!!なにすんだよ!!・・・そこまでするほどのことか?これが。 ちぇ・・・興醒めだよ・・・だからお前はブタなんだ・・・」
「もうやめた」と言いながらほとんど毎日やっていた。
帰宅してドアを開けたら、玄関でそれを構えていたことがあった。 もちろん銃口は私を狙っていた。
「おかえりなさい。 これが本物なら お前は死んでる」
おもちゃで遊ぶ子供のように笑っていた。
そうだね
それだけ言って部屋に入った。 玄関で銃口を向けられた私が嫌な顔をしたから満足したのか彼は上機嫌だった。
子供のよう、と おおらかな気持ちで見ることが出来なかった、もう。
人が嫌がることを繰り返す、嫌がるのを楽しむ、 今まで試したかったことを試す絶好のおもちゃか、私は。
チラチラと視界に入ってくる銃口。 不快。
一緒に同じものを楽しもう、と彼は昔私に言った、 が、私は楽しめない。
楽しめない私が「テンションが低く」て「かわいそう」らしかった。
私の今の生活の中で モデルガンは身近には無い。 ありがたい。 本当にホっとする。 もしコレクターが身近にいたら付き合いを避けるだろう。
メールは受け取っておりません。すみません。
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「モラル・ハラスメント被害者同盟」
モラハラで苦しむ方々へのメッセージや皆さんの体験談があり
私の心の支えとなりました。
ヨウ
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