はぐれ雲日記
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先日の朝のこと。 16才の娘が突然「お母さん病院へつれてって」という。 医者や病院が大嫌いな娘が。 「ええっ?どうしたの?いきなり」
「二日前からおしっこが出ないの。」 「お腹も痛いの」 「息をすると肺が痛い」 「ここのところなにも食べていない」 と力なく畳の上に横たわっている。
一番問題は2日間も尿が出ないということだ。 水分は補給していると言う。
いやがる娘の膀胱の部分を上から触れてみると・・・・尿はほとんどたまってないようだった。 熱37度2分 血圧 92/56 脈92 顔、手、足の浮腫みは無い。頭痛、吐き気は無い。 10日の朝出たきりで12日の今日はまだ出ていないと。 「じゃあ、最後の尿はどんな色で、臭いは? 量は?」 少なかった。臭かった。濃くて濁ってたと言う。 呼吸苦は無いが深く吸うと「肺が痛い」との訴え。
お腹は右上腹部の奥に灼熱感を伴う鈍痛が常にあると言う。
仕事だったら、もっと全身状態を観察し、情報を収集し、医師の指示を仰いで 適切な処置をするわたしであるが。 もう、二日も尿が出ないという時点でパニックに陥ってしまった。 「腎不全か?」「透析か」 頭の中に「バチ」ということばが回り始める・
まず、ちょっとこの「うこん茶をコップ一杯飲みなさい」 それからホームドクターに電話。 今日は予防接種の日だから診察はしないと。 「そこをなんとか! 尿が2日出ないんですよ」 Drに出てもらい受診できることに。 小児科ではこの先生しか信用していない。 今まで何度ひどい目にあったことか。殺されそうになったことも。 医療の仕事をしていなければ処方ミス発見できなかったことも。 これはあとで時間ができたときにでもゆっくり書くつもり。
「さあ、トイレに行っておしっこしてきなさい・」「流さないでお母さんに見せて」 ほんの少量で、濃縮していた。 予想はついた。 脱水状態である。
医者に行って、「バイトして、いま冷蔵庫の中で8時間働いています・」 医者「え?どんな仕事?」 娘「冷蔵庫の中でスーパーに配送するしらたきとかたくわんとかお豆腐を数えるの」 医者「休憩は」 娘 「とりません」 「食事は?水分補給は?」 「食べたくないし水分も摂りたくなくて」
「ああ。お母さんわかった。冷蔵庫の中はね、すごく乾燥するんだよ。」 「冷蔵庫の中の食品もすぐ乾燥しちゃうでしょう。それと同じだから8時間も毎日入っていて 体からどんどん水分が無くなっていっちゃったんだよね。おまけに風邪もひいてるよ」 とお口をあーーんと。させてかんで含めるように説明してくれた。 また、筋肉の使い過ぎで呼吸時に痛みが出るということで。
2、3日の入院が必要とのこと。 良かった。 涙が出た。ネット樹海おのれの苦界浄土をさまよっていたので子どもの観察も見落としてしまった。 よく話はするのだが観ていなかったのだ。訴えがあるまで気がつかないなんてバカ母! お弁当もどうやら食べる気が無くて捨てていたらしい。それも見落としていた 油断!。
入院の用意と。そりから娘の働く配送センターへ行って 「今日からしばらく休ませてもらいます」 「労基法で定められた休憩は本人が働くと行っても 休憩はかならずさせてください。 まだ16才なんですから。仕事場ではきっちり監督してくださいね」 と、話してきた。よくわかってくれたようだった。
しかし・・・なんだか情けない。すべて親。親、親・・・に責任は帰す。 どんなに説得しても「この仕事は辞めない。大好きだから」ととにかく頑固。。。
娘よ。 娘よ・・・・。
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