はぐれ雲日記
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2000年10月16日(月) 好色五人女

夕方からしとしとと小雨が降り止まず、本日の第三食=おでん。
大根半本と、うでたまご6個はあらかじめたっぷりのお湯でコトコト煮こんでおく。
大根が柔らかくなる間、友人から借りてきた井原西鶴の”好色五人女”を読んだ。
ただし漫画。 約300年前に実際あった事件をベースにした恋愛悲話五つ。ちょっと面白い。

読んでるうち首をかしげる。物語には”好色”な女なんてひとりも出てこない。
お夏もお七もやたら純情なだけ。
”好色”などとはとんでもない題名だ。 カンバンに偽りアリとはこのこと。
京都・暦屋おさんは今小町と歌われる美しい人妻。 手代と恋に落ちて・・・。
不器用で、潔くて、決して男好きなどでは無いおさんが山奥に隠れ住むが。
おっ、いいじゃん。いいじゃん。 わたしはおさんの生き方が好き。
不義密通は町内引きまわしの末、獄門さらし首。 ひどい話もあるもんだ・・・。
今そんなことしたら、日本中がさらし首だらけになってしまうにちがいない。

そろそろおでんが煮えたころあい。 良い匂い。。
こどもたちがおでんはおかずにならないよ。といつも騒ぐのを思い出し
あわてて味噌にみじんネギ、かつおぶしとごま油を合わせて火にあぶり”焼きみそ”をこさえた。
さらし首、さらし首、日本中がさらし首。とつぶやきつつ大根にたっぷりの練りからしをつけて
がぶりと噛みつく。 アチチッ! 


鈍角 |MAIL

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